ダイエットのコツは「基礎代謝」をあげること!血行促進、筋量アップ、脂肪燃焼に効果的な食べ物もご紹介
監修者情報
横浜 達也
大手フィットネスクラブを退社後、フリーランスとして活動。
「運動の習慣化で人生が変わる」「運動と食の習慣化と人財の架け橋」をテーマにオンラインダイエット、パーソナルトレーナー、ライター、コンサルティングを中心に活動。
■資格
・2ツ星栄養コンシェルジュ®
・JGFOゴルフフィットネストレーナー JGFO-GFT
・スタジオヨギー チェアヨガインストラクター
・Motivation Academy認定 アドバンストレーナー
・adidas performance training認定
・AFAAマットサイエンス(ピラティス&YOGA)
ダイエットにも重要な「基礎代謝」ってなに?
基礎代謝とは、人間の代謝機能である「エネルギー代謝」のひとつで、呼吸や体温の維持など生きるために最低限必要となるエネルギー代謝のこと。人間が1日で消費するカロリーの60%を占めると言われており、基礎代謝が高くなると同じ活動内容でも消費エネルギーが大幅にアップします。
基礎代謝量は、年齢を重ねるごとに低下するのが一般的。「10~20代のうちは痩せ体質だったのに、最近急に脂肪がついた」なんて方は基礎代謝量の低下が影響しているかもしれません。
筋肉量アップや脂肪燃焼効果も!基礎代謝を上げるメリットとは
基礎代謝アップには、消費エネルギーが増えること以外にもさまざまなメリットがあります。
メリット① 痩せ体質に近づく
体重増加やボディラインが崩れてしまう理由の多くは、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうこと。基礎代謝をアップさせると消費カロリーも増えるため、脂肪の蓄積を防ぐのはもちろん、余分な体脂肪の分解も助けてくれます。
また、基礎代謝が上がれば同じ動きをした場合でも消費カロリーがアップします。以前と同じ食事や生活スタイルであっても痩せやすくなるのです。
メリット② 美肌、艶髪、育爪などの美容効果&若見え効果
肌や髪、爪は筋肉と同じ「タンパク質」によって構成されており、ターンオーバー(新陳代謝)を繰り返しながら常に新しい状態へと生まれ変わっています。
基礎代謝がアップすると血行が促進されるため、細部まで新鮮な酸素や栄養などが運ばれるように。滞りなくターンオーバーされやすくなるため、健やかで瑞々しい髪や肌、爪をキープできるのです。
メリット③ 睡眠の質が上がり、生き生きとした毎日に
基礎代謝は、「睡眠」とも密接に関係しています。基礎代謝をあげると体が自然と睡眠を欲し、長時間かつ質の高い睡眠を得られるように。十分な睡眠をとることで、毎日を活力的に過ごせるようになり「代謝アップ→ぐっすり眠れる→気力と体力に溢れる毎日になる→さらに代謝アップ」と良い効果を生むのです。
食事や運動で変わる!基礎代謝を上げるためのポイント
ダイエットや美容にも関係している「基礎代謝」。加齢によって基礎代謝量は減少していくものですが、運動や食事の内容を意識すると何歳からでも向上できます。以下のポイントを意識して、基礎代謝を上げていきましょう。
ポイント① 簡単な運動で自律神経を整える
加齢のほかに、「自律神経の機能低下」も基礎代謝を下げる要因のひとつ。自律神経には代謝を調整する役割もあるため、自律神経の機能を正常にすることで基礎代謝アップが期待できるのです。
自律神経を整えるのに重要なタイミングは、サンライズ(日の出)とサンセット(日の入り)。自律神経を整えたいときは、そのタイミングでヨガやストレッチにトライしてみてください。腹式呼吸を繰り返すヨガには筋肉の緊張をやわらげたり、自律神経の乱れを改善したりする効果があります。体を動かせないときは、深呼吸をするだけでもOK。お風呂あがりや夜寝る前のヨガは、睡眠の質を上げるのにもおすすめです。
ポイント② 食材選びが重要!食事で体をあたためる
“激辛料理や鍋を食べたら体がポカポカになる”というイメージもありますが、食べ物の温度と基礎代謝には直接的な関係はありません。体をあたためて基礎代謝をアップさせたいときは、温度ではなく食材に気を配るようにしましょう。肉や魚などのたんぱく質、糖質の代謝を促すアリシンを含むにんにくやネギなどがおすすめです。体をあたためる食材については、のちほど詳しくご紹介します。
なお、食事を抜くと筋肉が減ってしまい、基礎代謝がダウン。とくに朝食を抜いてしまうと、1日を通して基礎代謝量が落ちてしまうので注意しましょう。
ポイント③ 筋トレを続けて筋肉量アップ
基礎代謝をあげる最大のポイントは、継続的に運動をして筋肉を増やすことです。息が上がるような辛い運動を行って三日坊主で終わるのではなく、毎日コツコツと筋トレを続けて筋肉量を増やしていきましょう。
筋トレの効果を最大化させるためには、トレーニングによって損傷した筋肉を休ませる「超回復期間」をとる必要があります。この期間をとらずに筋肉に大きな負担をかけ続けてしまうと、筋肉を傷める原因になるので要注意です。
超回復期間の目安は、筋トレ後の48~72時間。同じ部位を鍛える場合は2~3日に1度のペースで行うことを意識してみてください。あまりに間隔をあけてしまうと筋力が衰えるため、週2~3回はトレーニングの時間をとりましょう。
体をあたためる!血行促進に効果的なおすすめの食べ物
血行を促進して体をあたためることで、基礎代謝アップ効果が期待できます。以下の食材を積極的に摂取していきましょう。
スパイス類
唐辛子やシナモンなどのスパイス類には、体内で熱を発生させて体温をあげる効果があります。このあがった体温を下げるため、人間の体は自然と血流を良くして熱を発散させようとします。体をあたためるだけでなく、血行促進による冷え改善やターンオーバーの促進効果なども期待できます。
魚や肉類
たんぱく質を豊富に含む魚や肉類は、筋肉を増やして基礎代謝をアップさせる効果があります。また消化吸収までに時間を要するため、食べたあとのエネルギー代謝量があがるというメリットも。ただし、肉類を食べ過ぎると血液がドロドロになったり、肥満リスクがあがったりします。魚をメインにしたうえで、肉類をとるときは脂肪分の多い豚肉や牛肉、加工肉ではなく、鶏もも肉や鶏ささみを選びましょう。
たんぱく質+ほかの栄養でバランス良く!筋肉量アップにおすすめの食べ物
筋肉をつけるためには、筋肉のもととなるたんぱく質を摂取する必要があります。「体重1kgあたり0.8gのたんぱく質」を目安に、1日に必要なたんぱく質量を計算してみましょう。たとえば体重が55kgであれば、1日当たり44gのたんぱく質摂取が目安となります。
たんぱく質を多く含む食材
- 肉や魚
- 牛乳やチーズなどの乳製品
- 豆腐や納豆
- 卵など
糖質や脂質、カルシウム、DHAなどもバランス良く摂取しよう
“筋肉量アップ=たんぱく質をとればいい”というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。もちろん前述したとおり、タンパク質は筋力アップに欠かせませんが、バランスの良い食事で必要な栄養素を過不足なく摂取する必要があります。今ある筋肉が痩せないためにも、たんぱく質を主軸としつつ「糖質」も摂取していきましょう。糖質は白米やパン、麺類などの穀類、芋類やでんぷん類などに多く含まれています。
また、筋肉を骨に付着させる役割を担っている「腱」や筋肉を支える骨を強化するには、コラーゲン(牛すじや軟骨など)やカルシウム(牛乳やチーズ、小魚など)、ビタミンD(青魚や乾燥きのこなど)なども必要。筋肉の損傷や疲労の回復効果を高めるDHA・EPA(青魚やツナ缶など)も欠かせません。
運動×食事で基礎代謝をアップさせよう!
基礎代謝がアップすると、痩せ体質に近付いたり、睡眠の質が上がったりとメリットが満載。年齢とともに低下してしまうからこそ、さっそく今日から基礎代謝をあげるための生活習慣を意識していきましょう。基礎代謝は何歳からでも上げられるもの。本記事でご紹介した運動や食事(食材)を取り入れ、代謝の良い健やかな体を目指しましょう。