いびきを治したい方必見!すぐにできる対策といびき防止の生活習慣を解説

いびきを治したい方必見!すぐにできる対策といびき防止の生活習慣を解説

いびきにお悩みの方やいびきを家族に指摘された方に向けて、すぐに実践できる「いびき対策」やいびき改善につながる生活習慣について解説する記事です。いびき改善につながる寝姿勢もご紹介しているので、さっそく今夜から試してみてくださいね。

監修者情報

崎山 紀子

崎山 紀子

医学博士・保健師

クリエイティブ業界、子育て支援活動等の社会人経験を経て産業看護職へ転身。
大企業、中小企業と数多くの企業を担当し、健康経営に尽力。
社員に寄り添い、企業の生産性向上に貢献できる産業看護職の育成に尽力している。
主な活動・研究:睡眠時無呼吸症候群スクリーニング検査推進活動、健康起因事故の予防研究、等。

■資格

・保健師
・看護師
・第1種衛生管理者
・嚥下防止指導員
・ソーシャルスキルトレーナー
・メディカルアロマセラピスト
・エキスパートヘルスコンサルタント

いびきをかく原因とは

狭まった気道に空気が通ると生じる粘膜の振動音を「いびき」と言います。寝息のような小さな音から、地響きのように広がる大きなものまで、いびきの種類はさまざま。原因によって頻度や音の大きさも異なります。

いびきの原因はさまざまですが、大きく「骨格や体型」「寝姿勢」「生活習慣」「疾患やホルモン変化によるもの」の4つに分類できます。飲酒やストレス、疲れなどの生活習慣が原因となって生じるいびきはほとんどが一過性で原因を取り除けばすぐに解消されますが、骨格や体型、疾患が原因となっている場合は専門機関での治療が必要になるケースも。

いびきによる睡眠不足は日中のパフォーマンス低下のほか、血管疾患や心疾患のリスクを高める危険もあります。自分のいびきの原因を解明して、改善策を探っていきましょう。

関連記事:いびきの種類や男女別のいびき原因について詳しくまとめた記事はこちら

いびきを治したい方必見!すぐにできるいびき対策5選

先ほどご紹介したように、寝るときの姿勢が原因となって生じるいびきは一過性のもので、原因を取り除けばすぐに改善される場合が多くあります。すぐにできる5つのいびき対策を実践して、自分と家族のためにいびきを改善していきましょう。

いびきを治したい方必見!
いびきを治したい方必見!

①横向きで眠る

いびきにお悩みの方にとって、寝るときの姿勢は非常に重要なポイントです。仰向けで寝てしまうと重力により「舌根沈下(舌の根本部分がのどに落ちること)」が生じやすくなるため、気道を狭めず舌根が落ちづらい横向きで寝るように心がけましょう。

②抱き枕を使う

寝相が悪かったり、ついつい仰向けで寝てしまったりする場合は、抱き枕を使って寝姿勢を横向きに固定してしまうのもよいでしょう。最近は抱き枕の種類も豊富で、包み込む立体形状や頭まで支えてくれるU字型タイプ、いびき改善に特化したタイプなどさまざま。自分に合う抱き枕を使って、横向き姿勢を定着させていきましょう。

③枕の高さを変える

枕の高さもいびきに大きく影響します。高すぎる枕は首が曲がり気道が圧迫されてしまいますが、低すぎる枕も口呼吸を引き起こしやすくなり、いびきの原因となります。理想的な枕の高さは「7cm以上」といわれていますが、心地よいと感じる枕の高さは人によって異なるため、最初はタオルを重ねて調整してみましょう。仰向けや横向きで寝たとき、喉元や首元に圧迫感がない状態がベストです。苦しい姿勢になってもすぐに別の姿勢になれるよう、寝がえりが打ちやすいかどうかも要チェックです。

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④いびき対策グッズを使う

近年はいびき対策に特化した商品が多数販売されています。いびき解消や口呼吸を防ぐ効果のある「口閉じテープ」のほか、鼻呼吸を促すグリップやマウスピースなどを試してみるのも一案です。

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⑤眠りやすい湿度を保つ

乾燥した部屋で眠るとのどの炎症が起きやすく、これが気道を狭めていびきを悪化させる原因になります。夏は25〜27度、冬は15〜18度の室温、湿度は年間を通して50〜60%を目安にしましょう。寝室の環境を整えることはいびき改善だけでなく、睡眠の質アップにもつながります。自宅では加湿器を用意して湿度を一定に保つのが理想ですが、外泊時などは部屋に濡れタオルを干したり、加湿マスクを使うだけでも効果的です。

生活習慣を改善していびき対策をしよう

寝姿勢に加えて、生活習慣も改善するとよりいびき対策効果がアップします。ぜひあわせて実践してみてくださいね。

睡眠前の飲酒を控える

お酒を飲んだ夜にいびきをかきやすくなるのは、アルコールの作用によって咽頭まわりの筋肉の緊張が緩み、舌根が落ち込んで上気道が狭まりやすくなるため。たまに飲酒する程度であれば問題ないですが、「深酒をするとぐっすり眠れる」「寝酒が寝る前の習慣になっている」という方は控えたほうが賢明です。いびきをかくだけでなく、アルコールによって眠りが浅くなるため寝言や悪夢、中途覚醒も増えてしまいます。

標準体重をキープする

体重が増えて肥満状態になると、舌や上気道まわりにも脂肪がつきいびきが生じやすくなります。「体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)」でBMIを求めたときに25以上ある方は、肥満と診断されます。肥満はいびきだけでなく、生活習慣病や心疾患などのリスクも高めます。健やかな体を手に入れるためにも、ダイエットに取り組み標準体重をキープしましょう。

タバコを吸う頻度を減らす

タバコを長期間吸い続けると鼻や喉の粘膜に炎症やむくみ、腫れが生じ、上気道が狭まりやすくなると言われています。実際にさまざまな研究において、喫煙者は非喫煙者より「睡眠時無呼吸症候群」の罹患リスクやそれに伴ういびきのリスクが高まると明らかになっています。科学的に“百害あって一利なし”と証明されているタバコ。いびき改善はもちろん、健康のためにも禁煙や減煙に取り組みましょう。

ストレスを溜め込まない

不安やプレッシャー、イライラなどのストレスも睡眠の質を下げる原因のひとつ。いびきのほか、寝言や中途覚醒、悪夢を引き起こしやすくなります。ドカ食いやアルコール摂取で気を紛らわせるのではなく、運動や読書、ショッピングなど、自分なりのリラックス法でストレスを発散させていきましょう。

いびきの改善が見られない場合は専門医を受診する

いびきについての相談は、耳鼻咽喉科と呼吸器内科に行くのがよい
いびきについての相談は、耳鼻咽喉科と呼吸器内科に行くのがよい

前述した改善策を試してもいびきが改善されない場合、恐ろしい病気が原因になっている可能性も考えられます。セルフケアで改善されない場合は、症状に応じて専門医を受診しましょう。いびきについて相談したいときは、耳鼻咽喉科と呼吸器内科、循環器内科に行ってみましょう。

耳鼻咽喉科を受診した方がいい場合

息苦しさや日中の猛烈な眠気などがなく、症状がいびきだけの場合は「咽頭」に問題がある可能性が考えられます。鼻炎やアレルギー症状による鼻づまり、風邪、扁桃腺炎などの治療が必要になるため、耳鼻咽喉科で診てもらいましょう。

呼吸器内科を受診した方がいい場合 

BMI25以上(肥満)の方、睡眠中に苦しさがある方、家族から「息が止まっている時間がある」と指摘された方は、「睡眠時無呼吸症候群」が疑われます。呼吸機能検査やポリソムノグラフィー検査、MRI、CTなどさまざまな検査によって診断がなされるため、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性がある方は呼吸器内科を受診しましょう。耳鼻咽喉科と呼吸器内科のどちらに相談すべきかわからない場合は、まずはかかりつけ医に相談して病院を紹介してもらうのも一案です。

循環器内科を受診した方がいい場合

大いびきに悩んでいる場合は、高血圧に注意しましょう。大いびきをかくと酸素がうまく取り込めないため、血液中の酸素濃度が低下します。すると体内に酸素を補給するため、心臓が血液を多く送り出そうとし、心拍数が増えます。これだけでも血圧上昇の原因となりますが、さらに血液中の酸素濃度が低下すると、二酸化炭素濃度が高くなります。それが引き金となって、血管の収縮が起こります。そのためさらに血圧の上昇を招くことになるのです。実際に高血圧症の人には、大いびきをかく人が多くみられます。いびきを改善させると血圧低下が期待できます。血圧を下げる薬を飲んでも血圧が下がらない方、いびきがある方は循環器内科で診てもらいましょう。

いびきを改善して睡眠の質アップ!

いびきによって眠りの質が下がると、疲れがとれず翌日以降も本来のパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。一日でも早くいびきを改善&軽減するためにも、いびきにお悩みの方はぜひ本記事でご紹介したいびき対策を実践してみてくださいね。セルフケアで改善されない場合は、なんらかの病気が原因になっている可能性が考えられます。たかがいびきとあなどらず、自分と家族のために、専門の医療機関に相談してみてくださいね。

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