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本記事では、睡眠中に夢を見ることが多い方に向けて、夢を見るメカニズムをご紹介します。睡眠中に見る夢は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が関係しており、毎日のように夢を見るのは日常生活での疲労が影響している場合もあります。見た夢の内容によって、心理状態や暗示を読み解くこともできるといわれているので、この機会に「夢」について考えてみましょう。
目次
怖い夢や時間に追われている夢を見て、目が覚めたときに「夢で良かった…」と安堵した経験は誰しもあると思います。逆に幸せな夢を見て「現実だったら良かったのに!」と思ったこともあるでしょう。このように、人はさまざまな夢を見ますが、睡眠中になぜ夢を見るのかについては、いまだに明確になっていません。科学的に解明はされていませんが、現段階では次のようなことが仮説として挙げられています。
スピリチュアルな観点では、夢はこれから起こることを予知する(予知夢)といわれることもあります。見た夢の内容によって、普段意識していない感情や思考を知ることもできると考えられているため、その日に見た夢をメモして夢占いするのもいいかもしれませんね。
睡眠中に見る夢は、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が関係しています。それぞれの睡眠状態で見る夢が変わってくるともいわれているので、レム睡眠とノンレム睡眠がどんな睡眠なのか知っておきましょう。
レム睡眠とは、体は休息しているにもかかわらず、脳は活発に動いている状態の睡眠です。閉じたまぶたの下で目が動く「急速眼球運動(rapid eye movement)」の頭文字をとって、その名がつけられました。一方のノンレム睡眠は、体も脳も休息状態の睡眠です。“レム睡眠ではない眠り”という意味で、ノンレム睡眠と呼ばれています。
レム睡眠のときは脳が覚醒しているので眠りが浅く、ノンレム睡眠のときは脳がしっかり休んでいるので眠りが深いことが特徴です。私たちは寝ている間に3~5回ほど、1回約90分のサイクルでレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しており、それぞれのサイクルで夢を見ています。
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約90分のサイクルでレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すとお伝えしましたが、ノンレム睡眠への移行がうまくできないと、レム睡眠の状態が長くなることがあります。レム睡眠は脳が活発に動いていて眠りが浅い状態のため、レム睡眠が長く続くと疲労が抜けにくくなります。そして、レム睡眠が増える原因は次のことが関係していると言われているので、当てはまる項目が多い方は気を付けるようにしましょう。
レム睡眠は、休息のための睡眠(徐波睡眠)とは異なり、さまざまな生理現象を伴う波乱に満ちた睡眠といえます。レム睡眠が長くなり、深く眠れない日が増えると自律神経失調症になる可能性もあります。自律神経失調症になると心身の不調を招きやすくなるので注意しましょう。
”ほとんど夢を見ない”という方がいますが、人はレム睡眠の状態でもノンレム睡眠の状態でも必ず夢を見ると言われています。それを覚えているかどうかが、夢を見ていると認識するカギになるのですが、鮮明に覚えている夢は脳が活発に動いているときのレム睡眠状態で見たもの。対して、記憶に残りにくい夢はノンレム睡眠状態で見たものです。
レム睡眠のときに見る夢はストーリー性があるものの、とっぴな夢を見やすい傾向があります。これは、レム睡眠中に自律神経が活発に動いているのが要因と言われています。自律神経はポジティブな感情よりも不安やストレスといったネガティブな感情に影響を受けやすいため、自律神経が活発に動くレム睡眠のときは悪夢を見やすいと考えられています。毎日のように夢、特に悪夢をよく見る場合は、体調不良や過度なストレスがかかっているせいかもしれないので注意しましょう。薬を服用している方は、内服薬をチェックしてみてください。β受容体遮断薬、降圧薬、睡眠導入薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬などの中に、副作用として悪夢が出現するものが存在します。これらを内服している場合は、主治医に相談してみましょう。
一方で、ノンレム睡眠のときに見る夢はストーリー性がほぼなく、その日に起こったことや寝る前に考えていたことが反映されやすい傾向があります。
睡眠中はずっと夢を見ている状態と考えられていますが、夢を見る回数が増えていると感じている場合は、レム睡眠の状態が長くなっている可能性があります。レム睡眠の増加には不調やストレスが関係しており、それらの影響で心身に疲れがたまりレム睡眠が長くなるのです。さらに、脳が疲労すると次のようなことが起こりやすくなります。
夢を見るのは自然なことなので悪いわけではないのですが、夢を見る回数が増えていると感じる場合は、心身の疲れを癒す工夫をしましょう。
「今日はこんな夢を見よう!」というように、睡眠中に見る夢を自分で決めることはできませんが、睡眠の質を向上させるといい夢を見やすくなると言われています。睡眠の質をアップしていい夢を見るためにも、睡眠前に次の方法を試してみましょう。
レム睡眠中は自律神経の影響を受けやすいので、心身の疲れを癒すリラックス法を取り入れましょう。睡眠前に心地良い香りのアロマを焚いたり、副交感神経を活性化させるヨガを行ったりする方法がおすすめです。また、お風呂で体を温めることも自律神経を整える効果が期待できるので、就寝の2時間ほど前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かるようにしましょう。
幸せな夢を見るためには、見たい夢に関する想像を膨らませることも有効と言われています。見たい夢に関する想像を膨らませてポジティブな感情が高まると、不安や恐怖などのネガティブな感情が薄れるため、悪夢にうなされることも少なくなるかもしれません。寝る前にはいい出来事を振り返ったり、願望を強く思い描いたりして、見たい夢を頭の中でイメージしてみましょう。
スピリチュアルな観点で見ると、夢はその人の現在の心理状態や過去・未来を暗示していると言われています。深層心理学では、夢は夢見手の心理現象として、心理学者フロイトの「夢解釈」で導入されて以降、心理療法場面で継続して用いられてきました。フロイトは「夢解釈は、心の生活の無意識を知るための王道である」と述べています。フロイト以後も諸学派で夢分析は主要な技法の1つとなり、現在まで夢は重要な役割を担ってきました。心理学者ユングは、夢のイメージそのものに意味があると考える等、夢への取り組みには様々なものがあります。夢分析に興味関心のある方は、夢の内容を忘れないうちにメモしておきましょう。
夢占いに関する書籍のほか、ネットで「夢占い」と検索するといくつかのサイトがヒットするので、そこで調べることもできます。悲しい・怖いといった感情にまつわる夢、食べたり何かから逃げたりといった行動に関する夢、地震や津波などの災害の夢など、一番印象に残ったシーンを検索してみてはいかがでしょうか。
睡眠中の夢は誰でも必ず見るものです。夢には情報整理の役割があり、レム睡眠とノンレム睡眠によって見る夢の特徴が異なります。いい夢を見るためには疲労をためず、自律神経のバランスを安定させることが効果的なので、日々の暮らしで心身の状態を整える工夫をしましょう。
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