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いびきに悩んでいる方に向けて、いびきをかく原因を男女別に解説します。いびき改善を目指すうえで見直すべき生活習慣や、舌根の落ち込み予防につながる「簡単舌トレーニング」などもご紹介するので、ぜひ実践してみてくださいね。
目次
一口にいびきと言っても、発生する頻度や原因は人それぞれ。「普段はかかないけど、お酒を飲んだ夜は決まっていびきをかく」という方もいれば、「毎日いびきをかいていて寝不足気味」とお悩みの方もいるでしょう。まずは睡眠中にかくいびきの種類について、大きく2つに分けてご紹介します。
「散発性いびき」はその名のとおり時折発生するいびきで、病的な要因によって日常的にいびきが生じているわけではありません。一般的に、疲れやアルコールの摂取、風邪(鼻づまり)などが原因になることが多く、その原因さえ解消されればいびきもなくなります。一時的な症状なので睡眠不足や健康被害などの懸念はありませんが、長期間解消しない場合は次にご紹介する「習慣性いびき」の可能性もあります。
睡眠時に毎回いびきをかいている場合は「習慣性いびき」と判断されます。習慣性いびきは、睡眠中の呼吸量低下や脳の覚醒反応の有無などによって、大きく「単純いびき」と「睡眠時無呼吸症候群(SAS)を伴ういびき」に分類されます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を伴ういびきは、「寝ているときに呼吸が止まるような感覚になる」「夜中に目が覚める」「日中の眠気が生じる」「充実感のない睡眠」「疲れが取れない」「窒息感を伴って目が覚める」などの自覚症状が現れます。重症化すると心血管疾患や脳血管疾患、生活習慣病、眠気による事故などのリスクが増加するため要注意です。
そもそもいびきとは、狭まった気道に空気が通るとき、粘膜の振動音が生じている状態のこと。起きているときにも気道が狭まっている方は多いですが、眠っているときは喉まわりの筋肉が緩んでしまうため、就寝中は余計に咽頭が狭くなってしまいます。
咽頭が狭まる原因としては、扁桃腺や口蓋垂(のどちんこ)の腫れや炎症、風邪や鼻炎による鼻づまり、肥満、骨格、口呼吸、飲酒、喫煙、女性ホルモンの急激な減少、睡眠時無呼吸症候群などが挙げられます。
そのほか、就寝時の姿勢もいびきを引き起こす原因のひとつ。重力がかかりやすい仰向けの状態で寝ると、気道が圧迫されて健康な方でもいびきをかきやすくなってしまいます。
次は、いびきをかく原因を男女別で見ていきましょう。まずは、女性がいびきをかく原因のトップ3からご紹介します。女性の場合は、体型や骨格のほか、女性ホルモンの影響によっていびきが生じることも多いです。
「出産後にいびきをかくようになった」「40代以降、急にいびきが増えた」という方も多いのではないでしょうか。その原因は、幸せホルモンと呼ばれる女性ホルモン「エストロゲン」が減少するため。通常は女性ホルモンが舌を支える筋肉を刺激して上気道を拡げていますが、ホルモンが減少すると筋力が低下し、気道が狭まってしまうのです。いびきだけでなく、レム睡眠の時間が長くなって寝言も増えるため、日中の眠気に悩まされやすくなります。
欧米人と比較して下あごが小さく後退している日本人女性は、あごが小さいために舌根が落ち込みやすくなります。舌が落ち込むと上気道が狭まり、いびきが発生しやすくなるのです。しかし、この場合のいびきは振動音が小さい傾向にあり、寝息のようないびきとなります。
BMIが高く肥満状態にあると、舌や咽頭にも脂肪がつきやすくなります。通常時よりも喉や首周辺の厚みが増すことで上気道が狭くなり、いびきが生じるのです。反対に、もともと気道が細長く舌根が落ち込みやすい痩せ型の方もいびきをかきやすい場合があります。
女性ホルモンの減少や骨格の影響を受けやすい女性に対し、男性はどのような理由でいびきをかくのでしょうか。男性がいびきをかく原因のトップ3をご紹介します。
喫煙は、鼻や喉の粘膜に炎症やむくみ、腫れを引き起こす原因になります。喫煙を長期間続けていると、これらが原因で上気道が狭まりやすくなると言われているのです。実際に喫煙者は非喫煙者よりも、「睡眠時無呼吸症候群」の罹患リスクやそれに伴ういびきのリスクが高まると明らかになっています。なお日本における成人喫煙率の男女比は男性27.1%、女性7.6%で、男性喫煙者は女性喫煙者の約4倍です。
寝る前にお酒を飲むと、アルコールの作用によって咽頭まわりの筋肉の緊張が緩み、舌根が落ち込み上気道が狭まりやすくなります。たまに飲酒する程度であれば問題ないですが、「深酒をするとぐっすり眠れる」「寝酒が寝る前の習慣になっている」という方は要注意。アルコールの作用で眠くなっているものの、浅い眠りが増えるためにいびきや寝言、悪夢、中途覚醒が起きやすくなります。眠れても睡眠の質が低いため、疲れがとれず自律神経が乱れる原因にもなります。
肥満の方と同様、首が太い方や短い方も上気道まわりに脂肪がつきやすく、気道が狭まることでいびきが生じやすいと言われています。気道を広く保つ寝姿勢を意識することで、ある程度改善が期待できるでしょう。
最近は、いびき治療を行う睡眠外来も一般的になりました。睡眠時無呼吸症候群や原因のわからないいびきにお悩みの場合は受診も一案ですが、散発性いびきや単純性いびきはセルフケアである程度予防できます。
上記は、自分でできるいびき対策の一例です。ほんの少し生活習慣や寝姿勢を変えるだけで、いびきが改善される場合もあります。ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:いびき対策についてまとめた記事はこちら
いびき対策には、口呼吸から鼻呼吸へ導くことは非常に大切なことです。唇を閉じるマウステープや、顎をベルトで持ち上げて口を開きにくくするサポーターなど、口呼吸を防止するグッズもあります。ただし、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など鼻の病気がある人は、窒息の危険があるため使用を避け、ガムを噛む動作などから咀嚼筋(そしゃくきん)を鍛えたり、この後ご紹介する、「簡単舌トレーニング」で筋肉を鍛えて、快眠に近づきましょう。
舌の筋肉が鍛えられると、舌が喉の奥に落ち込んでしまう「舌根沈下」を防げます。食事や会話などの日常シーンでも舌は動いていますが、より重点的に鍛えたいのであれば、下記のステップで舌や口腔内を刺激してみましょう。
難易度:易しい
いきなり大きく口を開けるとあごを痛める原因になります。最初はほどよく開け、短時間のトレーニングからはじめましょう。
喫煙や飲酒、骨格、睡眠時無呼吸症候群など、いびきの原因はさまざま。多くの場合は生活習慣や寝姿勢、体型(肥満状態など)を見直すことで改善が期待できます。本記事でご紹介した舌トレーニングを実践して、舌の落ち込みを予防していきましょう。
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