アラフィフ女性のお悩みを解明!50代になっても健康的でいるための秘訣をご紹介
監修者情報
坂本 真由美
ヨガ講師、ライター、風水師、占星術師
2013年からフリーランスのヨガインストラクターとして活動。大手フィットネスクラブのレッスンを担当したり、自宅からのオンラインレッスンを開催中。
「シンプルで、自然に沿った暮らしを楽しむ」をテーマに、風水や星の動きを生活に取り入れている。
■資格
・全米ヨガアライアンス(RYT200)
・IHTAヨガインストラクター1級
・Yoky風水プラクティショナー
・空間Detox®インストラクター
・Astroratio USA Academy認定占星術師
アラフィフのお悩みの原因はホルモンバランスの変化
50代に近づくと、多くの女性がこれまでになかった体調不良や心の不安定さを感じるように……。このアラフィフ特有の悩みには、「ホルモンバランスの変化」が大きく影響しています。卵巣機能が徐々に低下してくることで、エストロゲンという女性ホルモンの分泌量が大幅に減少。それにより自律神経のバランスが乱れ、日常生活において不調を感じやすくなるのです。
あなたのお悩みは女性ホルモンが原因?当てはまる項目があるかチェック!
アラフィフ特有のつらい不調(症状)は、多岐にわたります。以下の項目に当てはまるものはあるか、ご自身でチェックしてみましょう。
体の不調
- 月経が不規則になる
- 全身の疲労感、だるさ
- 体の火照りやのぼせ、多汗
- 体の冷え
- めまい
- 動悸、息切れ
- 頭痛
- 耳鳴り
心の不調
- 気分の落ち込み
- イライラ
- 不安
- あせり
- 熟睡しにくい
- 物忘れ
- 判断力、集中力の低下
該当項目が多い場合、いま抱えているお悩みはアラフィフ女性特有のものであり、原因は女性ホルモンにあるところが大きいといえるでしょう。
なぜアラフィフになると女性ホルモンバランスが崩れるのか
女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つがあります。
エストロゲンは女性らしい体を作ったり、排卵や月経を起こしたりするホルモンで、皮膚や骨の健康、感情や自律神経の働きに関わります。一方のプロゲステロンは、子宮の環境を整えて妊娠しやすい状態にするホルモンです。妊娠状態を安定させていく働きも持っています。
脳の視床下部から「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌されると、その刺激で脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)が分泌されます。この2種類のホルモンの働きによって卵巣が刺激され、エストロゲンとプロゲステロンが分泌される仕組みになっています。女性ホルモンの分泌量は、卵巣によって随時脳に報告されていて、報告を受けた脳は“女性ホルモンが多いときは分泌を抑え、少ないときは多く分泌させる”ように視床下部に指令を出すのです。
しかし前述したとおり、アラフィフになると卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌量が減少します。そこで脳の視床下部は、減ってしまったエストロゲンの分泌量を回復させるために、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を分泌します。通常であれば性腺刺激ホルモンが働くと卵巣からエストロゲンが分泌されるはずですが、アラフィフになって卵巣の機能が低下している場合は、いくら性腺刺激ホルモン(FSH・LH)を増やしてもエストロゲンの量は増えません。
このような状態を繰り返すうちにホルモンのバランスや自律神経のバランスが乱れ、アラフィフの心と体にさまざまな不調が現れてくるのです。
50代の心と体に向き合い、健康美を叶えるための秘訣3選
50代を美しく健康的に過ごすためには、女性ホルモンのバランスがカギだということがわかりましたね。では、ホルモンバランスからくる不調はどのようにケアしていけばよいのでしょうか。ここからは、健康美を叶えるための3つの秘訣をご紹介します。
食事管理
50代は女性ホルモンが急激に減少するだけでなく、代謝が落ちる時期でもあります。ダイエットをはじめようとすると「○○ですぐ痩せる!」なんて甘い言葉に惹かれてしまいますが、実は“バランスよく食べること”こそがもっとも肝心なのです。
献立を決めるときは、主食:副菜:主菜を3:2:1が理想的。このバランスを自然に取り入れるためには、和食がおすすめです。特に、毎日1~2食は魚料理を選ぶよう意識するとよいでしょう。
女性ホルモンを補うために、女性ホルモンと似た働きをする「大豆イソフラボン」を豊富に含む大豆製品も積極的に摂取しましょう!緑黄色野菜の小鉢や、汁物を添えれば栄養バランスは完璧です。
サプリメント
大豆製品の摂取と同様、大豆の成分を使ったサプリメントもおすすめです。特に「エクオール」という成分はダイゼイン(大豆イソフラボン)から腸内細菌によってつくられる活性代謝物で、ほてりやのぼせ、多汗などに効果があるといわれています。
運動習慣
さまざまな研究から、ホルモンバランスの乱れによる不調には「有酸素運動」が有効であることが明らかになっています。ウォーキングや水中歩行、ヨガ、サイクリングなどがありますが、なかでも自律神経を整える効果が高いヨガがおすすめです。そのほかの有酸素運動とヨガを組み合わせながら、1週間に3~4回、1日あたり30~60分程度行うのが理想的ですね。
おすすめの有酸素運動について知りたい方は、ぜひこちらの記事もチェックしてください。健康づくりだけでなく、ダイエットを成功させるための重要なポイントや、あなたに合った有酸素運動はどれか?などの解説もあるため、自分の状態に合わせた運動を選ぶことができますよ。
自律神経を整えるヨガについては、こちらの記事で月礼拝をご紹介しています。太陽礼拝は聞いたことがあっても、月礼拝は初耳という方もいらっしゃるかもしれません。女性特有のお悩みに寄り添う月礼拝、はじめてみたらハマるかもしれませんよ。
寝る前におすすめの簡単ヨガポーズについては、こちらの記事で詳しいやり方を解説しています。布団の上でゆったりと行い、終わった後はそのまま眠れるポーズばかり。自律神経に本来のバランスを取り戻してもらうために、1日の終わりに心と体を緩めてリラックスさせましょう。
女性ホルモンバランスを整えて健康的な50代を楽しもう
女性ホルモンのバランスを整えると、いま抱えているお悩みも解消&軽減できるかもしれません。“輝いているあの人”も同じように食事管理やヨガ、エクササイズを取り入れているのかもしれないと思うとモチベーションが上がりますよね。宝石も、埋まっているだけではただの鉱石。そこから磨きをかけることで素敵なジュエリーとして輝くのです。自身の健康に磨きをかけ、アラフィフライフを輝かせていきましょう!