室内で運動してダイエット!音を立てない静かなエクササイズを紹介
監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
【予備知識】ダイエットには2種類の運動が重要
ダイエットには「有酸素運動」と「無酸素運動」のどちらも大事です。
有酸素運動はウォーキングやジョギングなどの強度が低めで長時間続けることが可能な運動のことです。主に脂肪をエネルギー源として利用するため、体脂肪燃焼効果が期待できます。
無酸素運動は筋トレや全力ダッシュのような短時間で激しい動きをする運動です。主に糖質をエネルギー源として利用し、筋肉量を増加させて痩せやすい体質に変わることができます。
そのため、脂肪を燃焼させる有酸素運動と、筋肉をつけて痩せやすい体質を作るための無酸素運動を掛け合わせて行うことで、よりダイエットの効果が発揮されます。
室内でできるダイエットエクササイズ|有酸素運動編
有酸素運動というとジョギングやウォーキングなどが思い浮かび、家の中で行うことは難しいイメージがあるかもしれません。しかし、屋内でも行える有酸素運動はあります。
ここでは室内でもできる有酸素運動の紹介とそのやり方やポイントを解説します。
足上げ昇降
足上げ昇降とは要するにもも上げです。シンプルにその場に立ち、脚を左右交互に上げて有酸素運動を行います。
特別な道具もテクニックも必要なくその場ですぐにはじめられるのが大きなメリットで、初心者でも簡単にできて継続しやすいという特徴があります。
効果的な足上げ昇降のやり方は以下になります。
- 立った姿勢になります。
- 両腕はまっすぐ床方向へ、指先まで伸ばします。
- 腕を大きく振りながら太ももをしっかり持ち上げて、その場で足踏みします。
- 3〜5分間程度、足踏みを繰り返します。
意識するポイントはお腹に力をいれて脚を高く持ち上げることです。腕は前だけでなく後方へしっかりと大きく振ると良い姿勢を保ちながら全身を動かす有酸素運動になります。
実際にやってみると思ったよりも体力を消耗するため、最初は3分程度継続することからはじめて、5分程度まで伸ばしていき、余裕が出てきたら数セット行うとよいでしょう。
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ラジオ体操
実はラジオ体操も効果的な有酸素運動です。さまざまな動きをほぼ休みなく継続して行うため、運動習慣があまりない人にとてもおすすめできます。
日本人のほとんどが行ったことがあるであろうラジオ体操はなじみやすく、動作自体も簡単で負荷も低いため運動初心者にとってもとっつきやすい運動です。
その名前の通りラジオで放送もされていますが、動画サイトなどですべての振り付けが音楽付きで公開されていますので、仕事が終わり自宅に帰ってからでも気軽に行えます。
注意しなければいけないのはいくつか跳びはねる動作が含まれ、それを行うと騒音が発生する可能性があることです。そういった動作は跳びはねずに上半身の動きだけ真似をしたり、下半身を床から離さないようにして跳びはねないように行いましょう。
HIITトレーニング
HIITとは「High Intensity Interval Training」の略で、日本では高強度インターバルトレーニングと呼ばれることが多いトレーニングです。
全速力でもも上げを20秒間行いその後10秒休憩、次は腹筋を全速力で20秒間行うといった、強度が高いエクササイズを短時間行い、短い休憩を挟んで別のエクササイズを行うトレーニング方法がHIITです。
一つ一つのエクササイズの強度は高くなりますが、休憩を挟みながら違う部位のエクササイズを継続的に行うことで効果的な有酸素運動になります。
メリットは、短時間でもジョギングと同じような効果が期待できることと、さまざまなエクササイズを行うため飽きにくいことです。初心者でも楽しくエクササイズが行えます。
デメリットは少しとっつきにくいところです。強度が高く一つ一つのエクササイズはきつさを感じるため、運動初心者は行うのに少しためらうかもしれません。普段の有酸素運動のバリエーションとして加えると効果的でしょう。
室内でできるダイエットエクササイズ|無酸素運動編
体重を落とすことにあまり向いていない無酸素運動ですが、長期的に太りにくい体質を作るためにはとても効果的で有酸素運動と同時進行でぜひ行っておきたい運動です。
ここでは家の中でできる効果的な無酸素運動の筋トレを3つ詳しく紹介します。
ワイドスクワット
ワイドスクワットは足幅を大きく広げて行うスクワットのことです。普通のスクワットではお尻と太もも、体幹に効いてきますが、それに加えて内ももにも刺激をいれることができます。
内もものたるみを引き締めるのに効果的で自宅でも騒音・振動なく行えるため、安心してトレーニングできます。
ワイドスクワットは普通のスクワットよりも足幅を広くとって行います。具体的なやり方は以下になります。
- 両脚を肩幅よりも大きく開いて立ちます。つま先は45°程度外に向けます。
- 両手を胸の前で組みます。
- 息を吸いながら、後ろにある椅子に腰掛けるイメージでお尻を後方に下げます。
- 太ももが床と平行になるくらいまで腰を落としたら、息を吐きながら1.の体勢に戻ります。
- 3.~4.の動きを15回、3セット繰り返しましょう。
安全に実施するために特に気をつけることはひざとつま先の向きを揃えることです。ひざがつま先よりも内側に入ってしまうとひざに余計な負担が入りいためやすくなってしまいます。
また、柔軟性によっては太ももと床が地面と平行になるまで下げられないことがあります。その際は無理せずに下ろせるところまで下ろすようにしましょう。
サイドプランク
サイドプランクは横向きになりひじと足で体を支えてお尻を床から浮かすエクササイズで、主に腹斜筋と呼ばれるわき腹の筋肉と中殿筋というお尻の外側を鍛えることができます。
プランク(Plank)とは和訳すると厚板という意味で、体を一枚の板になるようにまっすぐと姿勢をキープするトレーニングのことです。うつ伏せで行い、腹筋を鍛えるプランクは有名ですが、サイドはそれを横向きで行います。
効果的なやり方は以下になります。
- マットなどの上に横向きに寝転がり、頭から足までを一直線にします。
- ひじと足で体を支えながらお尻を浮かし、頭から足の間を結んだ線が一直線になるまで上げます。
- 口から息を吐き鼻から息を吸いながら姿勢をキープします。
- 30秒間キープし反対側も同様に行い、2〜3セット繰り返しましょう。
特に気をつけるポイントは頭から足までを一直線にすること。初心者はよくお尻が後ろにでっぱり「く」の字で行ってしまうことがあるため注意しましょう。
膝付きプッシュアップ(腕立て伏せ)
膝付きプッシュアップは要するに腕立て伏せのこと。膝をつけた腕立て伏せです。普通の腕立て伏せは手のひらとつま先で体を支えますが、膝付きプッシュアップはつま先の代わりにひざ膝で体を支えて行います。
上半身の力に自信がなく、普通の腕立て伏せを行っても上手にできないという方でも、膝付きプッシュアップであれば負荷が下がるため行いやすいでしょう。
主に使う筋肉は胸の筋肉である大胸筋と肩の前側の筋肉である三角筋、二の腕の筋肉である上腕三頭筋です。
効果的に行えるフォームを解説します。
- 手のひらを床につけます。手と手の間隔は肩幅よりも広げてください。
- ひざを床につけ、脚を浮かせます。頭からひざまでが一直線になるように意識しましょう。目線は斜め前に向けます。
息を吸いながら両ひじをゆっくりと曲げ、胸が床につくぎりぎりまで体を下げます。 - 息を吐きながら体を引き上げ、最初のポジションに戻ります。
- 3〜4の流れをテンポよく1セット15回繰り返しましょう。2~3セット行うと効果的です。
注意するポイントは頭からひざまでを一直線に保ちながら行うことです。この直線が崩れると不安定になり、効果的に大胸筋や上腕三頭筋に刺激をいれられなくなりますので注意して行いましょう。
室内でダイエット目的の運動をする際のコツや注意点
室内で運動をする際には室外よりも気をつけることがいくつかあります。特にお隣さんへの配慮や自分自身のモチベーションを高く保つために注意しなければいけません。
ここでは室内でダイエット目的の運動をする際のコツや注意点について詳しく解説します。
近所迷惑にならないように心がける
特にアパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる場合は、近所迷惑にならないように気をつけましょう。
今回紹介したエクササイズは振動・騒音もほとんど起こらないとはいえ、トレーニングが終わり脱力した際など、振動・騒音が少し起こってしまう可能性もあります。また、運動する際の移動や音楽などが騒音になってしまうこともあります。
そのようなことを防ぐためには、運動をマットの上で行うのが理想です。
運動による近隣とのトラブルがあると運動へのモチベーションも下がってしまいますので、最大限配慮して運動しましょう。
トレーニング環境を整えておく
やろうと思ったときにスムーズにトレーニングができるように環境を整えておくことも重要です。
例えば、自宅ではすぐにマットを敷けるように出しておくことがおすすめです。押し入れなど目の届かないところに置いておくと、それを出す一手間でモチベーションが下がってしまうこともありますし、目に入らないとエクササイズへの意識が薄れやること自体のモチベーションがなくなってしまいます。
また、運動メニューもあらかじめ決めておくとよいでしょう。毎回、何をやろうかな?と考えているとそれだけで疲れてしまいます。
それぞれは小さな手間ですが、すぐにはじめられる環境にしておくことで運動へのハードルが低くなり、継続しやすくなるのです。
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室内でも有酸素運動と無酸素運動を組み合わせて効果的にダイエットをしよう
室内での運動でダイエット効果を高めるためには、有酸素運動と無酸素運動を組み合わせて行うことが大切です。有酸素運動で脂肪を燃やし、無酸素運動で筋肉をつけて基礎代謝を増加させ、痩せやすい体質を作りましょう。
特に室内の運動はご近所さんへの配慮が必要で、騒音・振動は禁物。そんな中でも跳びはねることなく行える効果的な有酸素運動と筋トレを組み合わせればしっかりとトレーニング効果を出すことができます。
アパート・マンション住まいでも室内の運動でダイエット効果を出すことは十分に可能です。ぜひ自宅トレーニングにチャレンジしてみましょう!