ダイエット目的の運動は夕方以降がベスト!時間帯別の効果も解説
監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
【結論】ダイエット目的の運動は夕方(夜)が最適!
運動は有酸素運動(ランニングなど)と無酸素運動(筋トレなど)に分かれます。どちらを行うにしても、夕方から夜にかけて、17~20時がおすすめです。ただし、朝の運動にメリットがないわけではありません。ここでは、時間帯別の運動のメリットを紹介します。
夕方(夜)に運動を行うメリット
夕方から夜にかけて(17~20時くらい)に運動を行うメリットは、良質なトレーニングのための準備が整っていることです。
夕方(夜)は日中の活動で筋肉がほぐれているのに加え、昼間の食事で運動に必要なエネルギー源が体内にたまっています。そのため、トレーニングの質が高まり、ダイエットに大切な筋肉量が増加しやすくなります。
また、仕事や育児が終わったあとなら、運動に集中できるというメリットも。特に運動に慣れていないうちは、朝に運動すると疲れてしまい、仕事や育児に集中しにくくなるかもしれません。
関連記事:筋トレにおすすめの時間帯について詳しく解説した記事はこちら
朝に運動してもメリットはある
ダイエット目的の運動は夕方(夜)がおすすめではありますが、朝(6~9時くらい)の運動にもメリットはあります。
まず、朝食前に運動すると、体脂肪がエネルギー源になりやすいということが挙げられます。運動時には「糖質 → 脂質」の順番でエネルギーとして消費されますが、朝食前は体内の糖質が少ないので、体脂肪が消費されやすいのです。
また、朝に運動をすることで、目が覚めていい1日をスタートできるという気持ち面でのメリットもあります。
ダイエット目的の運動で避けたほうがいい時間帯
運動は夕方(夜)にしても朝にしてもメリットがあるものの、運動効率や健康面の理由から避けたほうがいい時間帯もあります。例えば、以下の時間帯は種類を問わず運動を避けたほうがいいでしょう。
- 食前の空腹時
- 食後2時間以内
- 就寝前3時間以内
食前の空腹時
原則として、食前の空腹時は運動を避けましょう。
食前の空腹時は運動のエネルギー源となる糖質が不足しているため、筋肉にエネルギーがいきわたらず、力を十分発揮できません。また、血糖値が低くなっているため脳も栄養不足の状態で、集中力が低下しがちです。そのため運動に集中できず、ケガをしやすくなる可能性もあります。このようなリスクを避けるため、基本的には食事を摂ってから運動するのが望ましいといえます。
あえて体内に糖質が少ない状態で運動して脂肪を燃焼させたいなら、フィットネスバイクやウォーキングなどの負荷が低い運動にとどめましょう。
食後2時間以内
食事の内容によりますが、食後2時間以内に運動すると消化不良になりやすく、体調悪化のリスクがあります。そのため、食事から運動までは2時間以上間隔を空けるようにしましょう。
食後2時間以内に運動したい場合は、消化の良い軽食で済ませることをおすすめします。例えば、以下のような食べ物が挙げられます。
- おにぎり
- うどん
- そば
- 果汁100%ジュース
- ゼリー飲料
軽食選びのポイントは、糖質を含んでいることと、脂質が少ないことです。
就寝前3時間以内
運動をすると交感神経が活発になります。そのため、寝る直前に運動をすると目が覚めてしまい、睡眠の質が落ちる可能性があります。良質な睡眠のために、運動は寝る3時間くらい前までには終わらせましょう。
逆に、寝る3時間くらい前に運動をすると、眠りにつきやすくなるといわれています。眠気は脳の温度が低下するときに起こりやすくなり、運動によって脳の温度が一時的に上がり、寝るころに下がるため、眠りにつきやすくなるのです。
【時間帯別】ダイエットにおすすめの運動メニュー
時間帯に合わせた運動をすることで、カロリーを消費しやすくなったり体づくりがしやすくなったりします。ここからは、ダイエットにおすすめの運動メニューを時間帯別で紹介します。
朝|有酸素運動
朝はウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。朝に有酸素運動を行うことで交感神経が活発になり目が覚めやすくなるので、気持ちよく1日をスタートできるでしょう。
また、運動時にはエネルギー源として「糖質 → 脂質」の順番で消費されるため、朝食前の空腹時なら効率的に脂質を燃焼できます。しかし、空腹時の運動は低血糖のリスクがあるため、軽食を食べて血糖値をある程度上げてから運動するなどの対策が必要です。
以下におすすめの有酸素運動をいくつか紹介します。
ウォーキング | 負荷が軽いので体力に自信がない方でもはじめやすく、続けやすいのがメリットです。腕をしっかり振ることで、足腰だけでなく胸や背中、体幹の筋肉も刺激できます。 |
ジョギング | ダイエット効果に加え、ある程度の負荷のジョギングは高血圧や高血糖の改善・予防にも効果が期待できます。 |
縄跳び | 縄跳びは、手軽にできるわりに消費カロリーが高い運動です。例えば、ウォーキングと比べて倍くらいのカロリーを消費できます。 |
運動初心者の方はまずいろいろな種目を試し、自分に合った続けやすい種目を見つけましょう。
夕方・夜|どんな運動でもOK
夕方(夜)は日中の活動で筋肉がほぐれているのに加え、昼間の食事で運動に使えるエネルギー源が体内にたまっているため、運動に適しています。行うのはどのような運動でもOKですが、ダイエット目的なら筋トレをしてから有酸素運動をするとよいでしょう。
例えば、筋トレなら以下のメニューがおすすめです。
プッシュアップ(腕立て伏せ) | 主に大胸筋を鍛えられるので、バストアップしたい人におすすめ。また、腕の筋肉も鍛えられるので、二の腕の引き締めにも効果的です。 |
スクワット | 主に脚とお尻全体を鍛えられるので、ヒップアップ効果が期待できます。また、体幹の筋肉も鍛えられます。 |
プランク | 体幹を鍛えるのに効果的なトレーニングです。うつくしい腹筋のラインがほしい人におすすめです。 |
これらの運動について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:ダイエットに適した運動についてまとめた記事はこちら
【何分?】ダイエットで体を動かす際の目安時間
ダイエット目的の運動では、時間帯も大切ですが何分運動をするかも重要です。例えば、有酸素運動で脂肪を燃焼したいなら、一定時間運動しないとあまり効果が望めません。
そこでここからは、有酸素運動と無酸素運動に分けて、運動時間の目安を紹介します。トレーニングメニューを組み立てるときの参考にしてみてください。
有酸素運動
有酸素運動は主に脂質をエネルギー源にするため、脂肪燃焼に効果的なトレーニングです。
とはいえ、最初から脂肪が燃焼されるわけではありません。最初は体内の糖質がエネルギー源として消費され、運動後20分が経過したあたりから脂質が消費されるようになります。
そのため、有酸素運動で脂質を消費したいなら、ウォーキングやフィットネスバイクなど負荷が軽く長時間継続できる運動がおすすめです。
無酸素運動(筋トレ)
筋トレなどの無酸素運動では、筋肉を十分に追い込むことが重要です。そのため、明確な時間は決まっていません。
筋肉量を増やしたい場合と脂肪を燃焼させたい場合でおすすめの運動時間は異なるので、以下に例を紹介します。
筋肉量増加 | ストレッチ:5~10分 筋トレ:30分 クールダウン:10~15分 |
脂肪燃焼 | ストレッチ:5~10分 筋トレ:10~15分 有酸素運動:20~30分 クールダウン:5分 |
筋肉を増やしたい場合は、最初にストレッチを5~10分行い、筋トレを30分程度したあとにクールダウン(有酸素運動やストレッチ)を行うのがおすすめです。
脂肪燃焼が目的なら、ストレッチを5~10分したあとに筋トレを10~15分行い、有酸素運動を20~30分してから5分程度クールダウンするとよいでしょう。
最適な運動時間を押さえて効率的にダイエットしよう
ダイエット目的で運動するなら、夕方(夜)の時間帯がおすすめです。特に、筋トレをしてから有酸素運動をすると、筋肉をつけながら効率的に脂肪を燃焼できるでしょう。
とはいえ、朝の運動にメリットがないわけではありません。朝食前の有酸素運動は脂肪の燃焼に効果的です。
時間帯別のメリットを押さえて適した運動を行うことで、効果的にダイエットをしていきましょう!