ケトジェニックの食事法完全ガイド|メニュー例・回数・終了後の対策まで網羅

監修者情報
板垣 奏穂
管理栄養士
管理栄養士と栄養教諭として働いた経験を活かし、食に関する記事の監修などを行う。
経営者支援事業などを展開する株式会社バシコミを経営するかたわら、プライベートでは20種類以上のアレルギーを持つ子どもの母でもあり、アレルギーや離乳食に関する相談の窓口としても活動している。
◼︎資格
管理栄養士
栄養教諭
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ケトジェニックダイエットとは?

ケトジェニックダイエットは、糖質を極限まで制限し、脂質をエネルギー源として活用することで体脂肪を効率よく燃焼させる食事法です。
ここではまず、ケトジェニックダイエットの基本的な仕組みや、通常の糖質制限との違い、得られるメリットを紹介します。
さらに筋トレやボディメイクとの関係性まで詳しく解説します。
ケトン体って?ケトーシスの仕組みと脂質代謝のメカニズム
ケトジェニックダイエットは、糖質を極端に制限することで体内の代謝システムを切り替え、脂質を主なエネルギー源とする食事法です。
糖質が枯渇すると、肝臓で脂肪が分解されて「ケトン体」という物質が生成され、これが筋肉や脳のエネルギー源として使われる状態が「ケトーシス」です。
この状態では血糖値の変動が少なくなり、空腹感が抑えられたり、集中力の向上、脂肪燃焼効率のアップなどの効果が期待されます。
糖質に依存しない代謝サイクルに切り替えることで、体脂肪を効率よくエネルギーとして燃やせるようになるのが、ケトジェニックダイエットの大きな特徴です。
糖質制限との違いと特徴
糖質制限と混同されがちですが、ケトジェニックダイエットはより制限が厳格です。糖質摂取量は1日20〜50g未満が目安で、ロカボなどの一般的な糖質制限よりもかなり低めに設定されます。
また、たんぱく質・脂質・炭水化物の比率である「PFCバランス」を明確に調整する点も特徴です。
脂質がエネルギーの主軸となるため、単に糖質を減らすだけでなく、脂質をしっかりと摂取する必要があります。
ケトジェニックダイエットは「体脂肪をしっかり落としたい」「体のエネルギーの使い方を整えたい」といった目的に特化した食事法です。
ケトジェニックダイエットの代表的なメリット
ケトジェニックダイエットの最大の利点は、脂肪を効率的に燃焼できる点にあります。
ケトーシス状態ではインスリン分泌が抑えられ、脂肪が蓄積されにくくなるため、ダイエット目的の人に特に効果的です。
さらに、血糖値が安定しやすくなることで、集中力や精神的な安定感の維持にもつながります。
空腹感が軽減されるので、間食を減らしやすく、食事のコントロールがしやすくなるというメリットも。
糖質に敏感な体質の人や、血糖値の乱高下で体調を崩しやすい人にとっても、体質改善の選択肢として注目されています。
筋トレ・ボディメイクとの相性が良い理由
ケトジェニックダイエットは、持久力が必要な有酸素運動やボディメイクとも相性が良い食事法です。
脂質を主なエネルギー源にすることで、長時間の運動にもエネルギー切れを起こしにくく、安定したパフォーマンスを維持しやすくなります。
また、糖質摂取を抑えることでインスリンの急上昇が避けられ、筋分解(カタボリック)を防ぎやすい環境が整います。
PFCバランスを適切に調整すれば、筋肥大やボディメイク中の食事としても活用可能です。
特に、減量期に筋肉量をなるべく維持しながら体脂肪を減らしたい方にとっては、有効な方法のひとつです。
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ケトジェニックダイエットが向いている人・向かない人

ケトジェニックダイエットは、効果が出やすい一方で、人によっては負担やリスクも伴います。
実践するうえでは、自分の体質や生活スタイルに合っているかを見極めることが非常に重要です。
ここでは、ケトジェニックダイエットに向いている人の特徴と、注意が必要なケースについて解説します。
向いている人の特徴
ケトジェニックダイエットは、以下のような人に特に適した食事法です。
- 短期間で体脂肪をしっかり落としたい人
糖質を大幅に制限することで、比較的早い段階で体重や見た目の変化が得られやすいため、モチベーションの維持にもつながります。 - 甘いものや炭水化物への依存を断ちたい人
血糖値の急上昇・下降が少なくなり、食後の眠気や間食への欲求が自然と減っていく人も多くいます。 - 筋トレや食事管理に前向きな人
摂取量やバランスの調整が必要なため、自分である程度コントロールできる人ほど成功しやすい傾向があります。 - 空腹感をなるべく感じずにダイエットしたい人
脂質をしっかり摂ることで腹持ちがよく、糖質制限中でも空腹に悩まされにくいのが特徴です。
向かない人・注意が必要な人
一方で、以下のような人はケトジェニックダイエットに慎重になるべきです。場合によっては、医師の判断を仰ぐことも大切です。
- 糖質を完全に断つのがストレスに感じる人
ご飯やパン、麺類などの主食を抜くことに強いストレスを感じる場合、長く続けるのが難しくなります。 - 腎臓や肝臓に不安がある人
たんぱく質や脂質の代謝に関わる臓器に疾患や不調があると、負担がかかりすぎてしまうリスクがあります。 - 体力を極度に使うスポーツ競技者や長距離系アスリート
瞬発力や持久力が求められる競技では、糖質からのエネルギー供給が重要なため、パフォーマンスが落ちる可能性もあります。
ケトジェニックダイエット中の食事ルールと考え方

ケトジェニックダイエットは、ただ糖質を減らすだけでは効果を最大化できません。脂質・たんぱく質・糖質のバランスや、食品選びのルールを正しく理解することが、スムーズにケトーシスへ移行するためのカギです。
具体的に食べてよいもの・避けるべきもの、理想のPFCバランス、食事回数の工夫について詳しく解説していきます。
ケトジェニックダイエットで食べてよいもの
ケトジェニックダイエット中に積極的に摂りたいのは、脂質を多く含む食品です。
主に以下のような食品が推奨されます。
- 肉・魚・卵などの動物性食品
たんぱく質源であると同時に、脂質も含まれているため、主食として重宝されます。 - アボカド・ナッツ類・チーズなどの脂質が豊富な食品
不飽和脂肪酸やミネラルも豊富で、間食にも適しています。 - MCTオイルやオリーブオイルなどの良質なオイル
特にMCTオイルはすばやくエネルギーに変わるため、ケトーシスへの移行をサポートします。
脂質をしっかりと摂らないと、エネルギー不足や体調不良を招く原因になるため「油を控える=健康的」という従来のイメージを一度リセットする必要があります。
ケトジェニックダイエットで避けるべきもの
一方で、糖質が多い食品は基本的に避けるべきです。以下のような食品はケトーシスの妨げとなります。
- 白米・パン・パスタなどの主食類
炭水化物の代表格であり、少量の摂取でも糖質量が多くなってしまいます。 - じゃがいも・にんじんなどの根菜類
野菜の中でも糖質が多く含まれるため、摂取量には注意が必要です。 - ジュース・清涼飲料水・お菓子
砂糖やブドウ糖果糖液糖が使われている飲料・食品は避けましょう。 - ドレッシングやたれなどの調味料類
調味料にも糖質が多く含まれていることがあるため、裏面の栄養成分表示を必ずチェックする習慣をつけましょう。
PFCバランスと1日の糖質量の目安
ケトジェニックダイエットでは、PFCバランスを意識的に管理することが非常に重要です。
基本となるバランスは、脂質70%・たんぱく質25%・糖質5%。この比率を守ることで、体がケトーシス状態に入りやすくなり、脂肪を効率よくエネルギーとして活用できるようになります。
特に糖質は、1日あたり20〜50g未満に抑えるのが目安とされています。
これはコンビニのおにぎり1個分にも満たない量であり、少量のフルーツや調味料にも意外と糖質が含まれるため、無意識にオーバーしてしまうこともあります。
そのため、食材ごとの糖質量を把握したうえで、バランスを整えていく意識が必要です。
PFCを手軽に記録できるアプリを活用すれば、初心者でも無理なく継続しやすくなります。
食事回数とタイミングの工夫
ケトジェニックダイエット中は「1日3食きっちり食べる」という従来のスタイルにこだわる必要はありません。むしろ、食事回数を2〜3回に抑え、空腹時間を積極的につくることで、よりスムーズに脂肪が燃えやすい状態に入ることができます。
特に、朝食を抜く「16時間断食(インターミッテント・ファスティング)」は、ケトーシスとの相性が良く、取り入れている人も多い方法です。
また、運動をしている人はトレーニング前後の食事内容にも注意が必要です。
筋分解を防ぐために、トレーニング前には消化の良いたんぱく質を、トレーニング後には吸収の早いプロテインなどですばやく栄養を補給すると効果的です。
脂質はエネルギー源として重要ですが、運動直前は控えめにしたほうが消化負担を抑えられます。
ケトジェニックダイエットのリスクと注意点

ケトジェニックダイエットは大きな効果が期待できますが、体に急な変化を与える食事法でもあります。
はじめた直後に不調を感じたり、長期間続けることで思わぬリスクにつながることもあるので、起こりやすいトラブルを理解し、事前に備えておくことが大切です。
ケトフルーの主な症状と対処法
ケトジェニックダイエットをはじめたばかりの時期にあらわれる倦怠感や頭痛、めまい、集中力低下などの不調は「ケトフルー」と呼ばれます。
これは糖質が急に減ることで体がケトン体を主なエネルギー源へ切り替える際に起こる一時的な反応です。
対策としては、水分と電解質をしっかり補給することが基本です。特にナトリウムやカリウム、マグネシウムを意識すると改善しやすくなります。
症状が強い場合は、無理に続けずに一時的に少量の糖質を摂ることも選択肢です。多くの場合、数日〜1週間程度で自然に体が慣れ、症状は落ちついていきます。
リバウンドのリスク
ケトジェニックダイエットをやめた直後に炭水化物を急に戻すと、体がグリコーゲンと一緒に水分を蓄えるため、体重が一気に増加するケースがあります。これがリバウンドの大きな原因です。
終了後は段階的に糖質を増やし、徐々に通常の食事へ戻すことが重要です。
長期継続時に気をつけたいこと
短期間では問題がなくても、長く続ける場合はより注意が必要です。
まず、肝臓や腎臓に負担がかかる可能性があるため、既往歴がある人は特に慎重に取り組むべきです。
また食物繊維の不足から便秘になりやすいほか、食品の選択肢が限られることで栄養バランスが偏るリスクもあります。
そのため長期的に続けたい場合は、健康診断などで定期的に体の状態を確認し、必要に応じて医師や管理栄養士に相談しましょう。
特に肝臓や腎臓に不安がある人は、かかりつけ医に相談してから取り組むと安心です。
ケトジェニックダイエットの食事例と簡単レシピを紹介

ケトジェニックダイエットを無理なく続けるには、毎日の食事をどう組み立てるかが重要です。
糖質を制限しながらも、満足感のある食事を続けるために、脂質とたんぱく質を中心としたメニュー設計を工夫する必要があります。
ここでは、朝・昼・夜それぞれの食事例と、間食の取り入れ方、調理が簡単なレシピも紹介します。
朝食|卵と脂質を活かす
朝は糖質を避けつつ、脂質とたんぱく質をしっかり摂ることがポイントです。
ゆで卵やスクランブルエッグ、アボカド、ベーコンなどは手軽に用意でき、満腹感も得られやすいため、忙しい朝でも取り入れやすい食材です。
MCTオイルを加えたバターコーヒーやプロテインドリンクと組み合わせることで、エネルギー補給とケトーシスの維持がスムーズになります。
朝食の組み合わせ例
- スクランブルエッグ(卵2個+バター)
- ベーコン2枚
- アボカドスライス
- バターコーヒー(MCTオイル入り)
昼食|肉と野菜を中心に
昼はしっかり食べてエネルギーをチャージするタイミング。鶏むね肉や豚肉などのグリル、ブロッコリーや葉物野菜のサラダを組み合わせると、たんぱく質・脂質・ミネラルがバランスよく摂取できます。
外食では焼き魚定食やステーキプレートを選び、ごはんは抜くなどの工夫が効果的です。コンビニで揃えるなら、サラダチキン・ゆで卵・チーズなどが便利です。
昼食の組み合わせ例
- 鶏もも肉の皮つきソテー
- ブロッコリーやほうれん草などの温野菜(オリーブオイルまたはマヨネーズ)
- ゆで卵1個
夕食の例|魚とチーズで仕上げる
夜は控えめな炭水化物と、消化の良いたんぱく質・脂質を意識しましょう。
鮭のムニエルや白身魚のグリル、温野菜を中心に、クリームチーズやアボカドなどで脂質をプラスすると満足感のある食事になります。
アルコールをとる場合は、ウイスキー、焼酎などの蒸留酒を少量にとどめるのがポイントです。
夕食の組み合わせ例
- 鮭の味噌バター焼き
- アスパラと舞茸のソテー(オリーブオイル)
- クリームチーズ
おすすめの間食とタイミング
ケトジェニックダイエット中の間食は、空腹を満たすだけでなく、脂質やたんぱく質の補給手段としても活用できます。
定番は、ミックスナッツやチーズ、糖質オフのプロテインバーなど。低糖質ゼリーやゼロカロリー飲料も、甘味欲を満たすアイテムとして有効です。
ただし、間食が脂質だけに偏ると栄養が不足しやすいため、可能であればたんぱく質もしっかり含む食品を選ぶのが理想的です。
食事との間隔をあけて、空腹時に少量だけとることで、血糖値の安定や過食の予防にもつながります。
調理が簡単なレシピ3選
忙しい中でもつくりやすい、ケトジェニックダイエット対応の手軽なレシピを3つ厳選しました。
アボカドとツナのチーズ焼き
アボカドのクリーミーさとチーズのコクで、糖質を抑えつつ満足感たっぷりの一品です。
材料(1人分)
- アボカド 1個
- ツナ缶(オイル漬け) 1缶
- マヨネーズ 小さじ2
- ピザ用チーズ 30g
- 塩・こしょう 少々
作り方
- アボカドを半分に切り、種を取り除く。くぼみを少し広げるようにスプーンで果肉を削る。
- ツナ缶の油を軽く切り、マヨネーズと混ぜ合わせ、アボカドのくぼみに詰める。
- 上からチーズをのせ、トースターで5〜7分、チーズがこんがりするまで焼く。
- 最後に塩・こしょうで味を調えて完成。
ココナッツオイル入りバターコーヒー
脂質が効率よく摂取でき、朝食代わりや集中力を高めたいときにおすすめです。
材料(1杯分)
- コーヒー 200ml
- 無塩バター 大さじ1(約10g)
- ココナッツオイル 大さじ1
作り方
- 熱いコーヒーを用意する。
- バターとココナッツオイルを加え、ハンドブレンダーやシェイカーでしっかり混ぜる。
- 表面がクリーミーに泡立ったら完成。
サーモンとクリームチーズのロール巻き
見た目が華やかで、おもてなしやおつまみにもぴったり。糖質はほぼゼロで、脂質とたんぱく質を効率的に補給できます。
材料(2人分)
- スモークサーモン 6枚
- クリームチーズ 60g
- ほうれん草(ゆでて刻む) 30g
- レモン汁 少々
- 黒こしょう 適量
作り方
- クリームチーズを室温に戻し、刻んだほうれん草とレモン汁を混ぜる。
- サーモンを広げ、1.を少量のせてくるくると巻く。
- 器に盛り、黒こしょうを振って完成。
宅食やコンビニを活用した続けやすい工夫

ケトジェニックダイエットは、食材選びや調理の工夫が必要になるため、忙しい人にとっては継続が難しいこともあります。
そこで役立つのが、宅食サービスやコンビニで買える低糖質食品です。
ケトジェニックダイエット中に便利な宅食サービスの活用法
自炊が大変なときや、仕事で忙しいときは、宅食サービスをうまく活用するのがおすすめです。
最近は宅食弁当でもPFCの栄養バランスが表示されているものが多く、ケトジェニックダイエットに対応しやすいメニューも増えています。
冷凍保存できるためストックしておくこともでき、調理不要ですぐ食べることができます。
特に「nosh(ナッシュ)」は、糖質量やカロリーが明記されており、すべてのメニューが糖質30g以下・塩分2.5g以下に設計されており、ケトジェニックダイエット中の栄養管理にもマッチします。
- ナッシュ(nosh)
- ナッシュ株式会社
コンビニで買えるケトジェニックダイエットに対応する食事
コンビニは、忙しいときや小腹が空いたときに頼りになる存在です。糖質を控えながら栄養を確保できる商品が揃っているので、上手に組み合わせればケトジェニックダイエット中でも安心して利用できます。
定番は サラダチキン、ゆで卵、チーズ、無糖ヨーグルト。さらに、糖質ゼロドリンクや無糖炭酸水を合わせれば飲料でも安心して選べます。
たとえば「サラダチキン+チーズ+ブロッコリーサラダ+無糖炭酸水」といったセットにすれば、脂質とたんぱく質を補いながら糖質を抑えた昼食になります。
夜食や間食の代わりには、ナッツや糖質ゼロゼリーを活用するのもおすすめです。
ケトジェニックダイエット中におすすめの飲みものとサプリメント

ケトジェニックダイエットを続けるうえで、食事だけでなく飲みものやサプリメントの選び方も重要です。
特に水分や電解質の補給は、体調維持やケトフルー(頭痛・倦怠感など)の予防に直結します。
ここでは、ケトジェニックダイエット中における飲みものとサプリメントの選び方を紹介します。
水分・電解質補給のポイント
ケトジェニックダイエットでは糖質摂取が減るからこそ、体内の水分や電解質(ナトリウム・カリウム・マグネシウムなど)が不足しやすくなります。
そのため、水・炭酸水・緑茶・麦茶といった糖質ゼロの飲みものを基本に、こまめな水分補給を心がけましょう。
一方で、砂糖入りのジュースやスポーツドリンクは糖質が多いため避けるべきです。運動や発汗が多い日は、飲みものに塩を少量加えたり電解質パウダーを加えると、頭痛や倦怠感の防止につながります。
MCTオイル・プロテイン・サプリの選び方
脂質を効率よくエネルギー源に変えるには、MCTオイルが非常に有効です。中鎖脂肪酸がすばやく吸収され、ケトン体の生成をサポートします。
コーヒーやプロテインドリンクに加えると手軽に摂取できます。
また、たんぱく質が不足すると筋肉量の低下を招くため、プロテインドリンクで補給するのも有効です。糖質が少ないホエイやソイプロテインを選ぶと安心です。
さらに、ケトジェニックダイエット中は食事制限によってナトリウム・カリウム・マグネシウムといったミネラルが不足しやすい傾向があります。
必要に応じてサプリメントを利用し、体調を崩さないよう補うことが大切です。
ケトジェニックダイエット終了後の食事とリバウンド防止策

ケトジェニックダイエットは減量効果が出やすい一方で、終了後の食事管理を誤るとリバウンドのリスクが高まります。特に糖質を一気に戻すと血糖値や体重が急増するため、計画的な移行が必要です。
ここでは、ケトジェニックダイエットをやめたあとの食事戦略とリバウンドを防ぐための習慣づくりについて解説します。
糖質を段階的に戻すリフィード戦略
ケトジェニックダイエット終了後にいきなり通常の糖質量へ戻すと、体が糖質を優先的に使うようになり、脂肪の蓄積が進んでリバウンドの原因になります。そこで有効なのが「リフィード戦略」です。
リフィードとは「再び満たす」という意味で、ここでは糖質を少しずつ段階的に戻す方法を指します。
たとえば、最初の1週間は糖質を控えめにしながら玄米やオートミールを少量だけ取り入れ、体が慣れてきたら量を増やしていくイメージです。
こうすることで血糖値や体重の急上昇を防ぎながら、自然に通常の食事へ移行できます。
ケトジェニックダイエット終了後や糖質を摂取することができるロカボダイエットもおすすめ。
このほか野菜・果物・全粒穀物・豆類・ナッツ・魚介類など自然な食材を中心にしつつも、ワインなども楽しめる地中海式食事法を取り入れるのもおすすめです。

リバウンドを防ぐ!糖質制限を食事で行うために
リバウンド防止のカギは「食習慣を完全にリセットしないこと」です。ケトジェニックダイエット中に意識していた、間食や飲みものの糖質に注意する姿勢は終了後も継続していきましょう。
また、食事記録や体重測定を続ける習慣も効果的です。アプリを活用すると簡単に管理でき、特に「あすけん」は食事内容から栄養バランスまで自動でチェックできるため、日々の調整に役立ちます。
さらに、日常的に糖質をゆるやかに摂りながらも、週に1回だけ糖質を多めに摂る「リフィードデー」を設けるのも有効です。体に糖質を与えることで代謝が落ちにくくなり、長期的にリバウンドを防ぐサポートになります。
筋肉維持のために運動する習慣を作る
体重を落とした後にリバウンドしやすい人は、筋肉量が減って基礎代謝が下がっているケースが多く見られます。
そのため食事管理と並行して筋肉量を維持・強化する運動習慣をつけることが重要です。
自宅での筋トレでも効果はありますが、正しいフォームや効率的なメニューを身につけるには、パーソナルジムを利用するのもおすすめ。
たとえば、パーソナルジム「24/7Workout」では、運動の習慣化と合わせて食事指導も受けられるため、リバウンド対策にぴったりです。
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ケトジェニックダイエットに関するよくある質問
ケトジェニックダイエットをやめたら太る?
ケトジェニックダイエットをやめた直後に糖質の摂取量を急激に戻してしまうと、血糖値が乱れやすくなり、脂肪の蓄積につながってリバウンドの原因になります。特に白米やパン、甘いお菓子などをすぐに食べはじめるのはやめましょう。
安全なやめ方としては、まずは糖質を少しずつ増やす「段階的リフィード」を意識すること。玄米やオートミールなど低GI食品からはじめ、ゆるい糖質制限へ移行していくと、リバウンドを抑えつつ通常食に戻しやすくなります。
外食・旅行中はどうする?
外食や旅行中はコントロールが難しいと思うかもしれませんが、食べものや飲みものの選び方次第で十分ケトジェニックダイエットを続けられます。
おすすめは、焼き魚やステーキ、卵料理、チーズを使ったメニューなど糖質控えめの料理です。
注意したいのは、ドレッシングやソースに含まれる糖質です。別添えをお願いして量を調整するとよいでしょう。
また、飲みものは甘いジュースやアルコールではなく、水・炭酸水・お茶など無糖である飲料を選ぶと失敗しにくくなります。
女性がやる場合の注意点はある?
女性がケトジェニックダイエットを行う際は、ホルモンバランスの変化に注意が必要です。糖質を極端に減らすことで、月経周期の乱れや体調不良を感じるケースもあります。
また、低糖質が続くと栄養不足になりやすいため、脂質はもちろん鉄分や亜鉛などのミネラル補給を意識することが大切です。
特に鉄分不足は貧血や疲労感の原因になりやすいため、赤身肉や魚、葉物野菜、あるいはサプリメントで意識的に鉄分を摂取しましょう。
ケトジェニックダイエットを正しく取り入れて、理想の体を目指そう
ケトジェニックダイエットは、糖質を抑えて脂質をエネルギー源に切り替えることで、体脂肪を効率的に燃やせる食事法です。
一方で、はじめた直後には体調の変化が出やすく、長期間続けると栄養の偏りや臓器への負担などのリスクも考えられます。そのため、正しい知識と工夫をもって継続することが大切です。
食材選びやPFCバランスを意識し、宅食サービスやコンビニ、サプリメントをうまく活用すれば、忙しい人でも無理なく続けられます。
終了後は糖質を少しずつ戻しながら、運動習慣を取り入れることでリバウンドも防ぎやすくなります。
自分の体質やライフスタイルに合わせてうまくケトジェニックダイエットを継続し、健康的にボディメイクしていきましょう。