【ガス抜き】妊娠中のお腹の張りを軽減!妊婦さんにおすすめのヨガポーズ5選

【ガス抜き】妊娠中のお腹の張りを軽減!妊婦さんにおすすめのヨガポーズ5選

お腹の中に赤ちゃんがいる特別な妊娠期間。幸せな期間ですが、何らかの原因で筋肉が緊張して収縮してしまう「お腹の張り」に悩まされる妊婦の方も多いです。この記事ではお腹の張りに悩む妊婦さん向けに、お腹が張る原因と、ヨガ講師が監修した、張りを解消するためのヨガポーズをお伝えします。難しいポーズはないので目を閉じてリラックスし、呼吸を意識しながら取り組んでみてくださいね。

監修者情報

山本 信子

山本 信子

ヨガ講師・ライター

2015年にヨガの聖地であるインドのリシュケシュにて資格を取得。

夫の駐在に帯同したインドネシアで日本人、インドネシア人の女性向けにヨガレッスンを行う。
インナーマッスルを鍛える動きのあるレッスンが得意。マタニティヨガ、子連れヨガクラスの指導経験あり。

■資格

・全米ヨガアライアンス(RYT200)
・キッズヨガ指導者養成講座修了

お腹の中に赤ちゃんがいる特別な妊娠期間。

幸せな期間ですが、何らかの原因で筋肉が緊張して収縮してしまう「お腹の張り」に悩まされる妊婦の方も多いです。

この記事では、妊娠中のお腹の張りが起こる仕組みと、ヨガ講師が監修したお腹の張りをやわらげるポーズやセルフケア方法を紹介します。

横向き寝(シムス位)や深呼吸など、自宅で簡単にできるケアも解説しているので、無理せずリラックスしながら実践してみてください。

妊娠中のお腹の張りはなぜ起こる?

子宮は「子宮筋層」という筋肉でできており、出産時に収縮して赤ちゃんを押し出す役割を担っています。

普段はやわらかく保たれていますが、妊娠中はこの筋肉がさまざまな要因で収縮しやすくなり、お腹の「張り」として感じられます。

主な原因としては、次のようなものがあります。

  • 子宮の増大とともに、支える筋肉や靭帯が引っ張られてお腹に張りを感じる
  • お腹が大きくなるにつれ、皮膚が伸びて張りを感じる
  • 冷え性などで血流が悪くなると、子宮の筋肉が収縮してしまう
  • 疲労やストレスが自律神経に影響し、子宮を緊張させる
  • 便秘やガス溜まりによって腸が圧迫され、お腹が張る

また、お腹の張りの感じ方は妊娠の週数によっても変化することをご存知でしょうか

妊娠初期はホルモンバランスの変化や血流の増加による違和感、中期から後期になるとお腹の重みや腸の圧迫、胎動による刺激で張りやすくなる傾向があります。

妊娠で体が大きく変化しているときは、ストレスや血行不良、便秘やガス溜まりなども間接的にお腹の張りにつながることもあります。

とくに出血や痛みを伴うお腹の張りは要注意です。

切迫流産や子宮系の疾患の可能性があるため、速やかにかかりつけの産科医を受診しましょう。

妊娠中にお腹が張りやすい人の特徴

妊娠中にお腹が張りやすい方には、どのような特徴があるのでしょうか。

ここでは妊娠中にお腹の張りに悩みやすい方の特徴を4つご紹介します。

立ち仕事の人

接客業や営業職など、1日中立ちっぱなしや移動の多い仕事をしている方もいらっしゃるでしょう。

妊婦が長時間歩き続けたり、立ちっぱなしでいるのは、思った以上に体に負担がかかっています。

お腹が大きくなると子宮を支える円靭帯(えんじんたい)が引っ張られお腹が張ることがありますが、歩いたり体を動かしても円靭帯が引っ張られお腹の張りを感じたり、痛みを感じることがあります。

ストレスを感じやすい人

妊娠中はホルモンバランスの変化により精神的に不安定になったり、つわりや体重管理など、心身への負担が増えるものです。

また、体の変化も大きく、今までできていたことができなくなったり、行動を制限されたりと、とにかくストレスが溜まりやすくなります。

こうしたストレスは子宮の筋肉を緊張させ、お腹の張りにつながってしまいます。

冷え性の人

体が冷えると筋肉が固くこわばり、お腹の張りにつながります。

それ以外にも、冷えは妊婦にとって大敵。妊娠継続に必要なホルモンのバランスに冷えが影響を及ぼすからです。

さらに、冷えによって血行不良を起こすと、へその緒を通して送る胎児への血液が減ることにもつながります。

便秘がちな人

妊婦は便秘になりやすいといいますが、その理由は、妊娠するとプロゲステロンという女性ホルモンの分泌が盛んになり、腸のぜん動運動が抑制されることで便秘を引き起こすと考えられています。

そのほか、つわりで食事や水分が十分に取れないことや、お腹が大きくなって運動不足になり、腸の活動が低下することも便秘の原因です。

特に妊娠後期は、大きくなった子宮が大腸を圧迫し、腸の動きが鈍くなると便秘につながってしまいます。

お腹の張りを感じたときに試したい3つのセルフケア

妊娠中のお腹の張りは、赤ちゃんを守るための自然な反応のひとつ。

しかし、頻繁に起こると不安になったり、体がこわばったりしてつらく感じることもあります。

軽い張りであれば、自宅でできるちょっとした工夫でやわらげられる場合も少なくありません。

ポイントは「無理をせず、リラックスしながら体を整える」ことです。

ここでは、ヨガのように大きく動かさなくてもできる、妊婦さんにやさしい3つのセルフケアを紹介します。

① すぐに休んで体をゆるめる

お腹の張りを感じたときは、無理をせず体を休めることが最優先です。

仕事中や家事の最中でも、できるだけ早めに体勢を変えて休むようにしましょう。

座れる場所があれば軽く背もたれにもたれ、深く呼吸をして上半身の力を抜きます。

横になる場合は、足の下にクッションを入れて少し高くするのがポイントです。

血流が促されて下半身のむくみがやわらぎ、お腹の張りも軽減しやすくなります。

さらに、冷えがあると子宮の筋肉が収縮しやすくなるため、お腹や腰をブランケットであたためるとより効果的です。

「もう少しがんばれる」と思っても、無理を続けると張りが強まることもあります。

体を休ませることも赤ちゃんを守る大切なケアと考え、意識的に休息の時間を取るようにしましょう。

② 横向き寝でガスを抜きやすくする姿勢

妊娠中は子宮が大きくなることで腸が圧迫され、ガスが溜まりやすくなります。その結果、お腹が張って苦しく感じることも少なくありません。

そのようなときは、左向きの横向き寝(シムス位)を試してみましょう。

シムス位とは、左向きで体を少し前に傾け、片ひざを軽く曲げた姿勢のこと。

腸の流れに沿いやすく、ガスが自然に抜けやすくなるうえ、血流や呼吸もスムーズになります。

姿勢を安定させるためには、抱き枕やクッションの活用がポイントです。

お腹の下や背中に小さめのクッションを入れると、圧迫感を軽減しながら腰や骨盤の負担を減らせます。

体勢がしっくりこない場合は、ひざの間にもクッションを挟むと下半身が安定し、よりリラックスしやすくなります。

寝ながらでもできる“ガス抜き姿勢”として、夜の張り対策や寝つき改善にも効果的です。

③ 深呼吸とリラックスで副交感神経を整える

お腹の張りは、体の緊張やストレスが引き金になることもあります。その場合は、深呼吸で心と体を落ちつかせることが効果的です。

まずは姿勢を正し、鼻から4秒かけてゆっくり息を吸い込み、口から6秒かけて長く吐き出します。息を吐くことを意識することで副交感神経が働き、体のこわばりがゆるみやすくなります。肩の力を抜き、吐くたびにお腹の緊張がほどけていく感覚を意識しましょう。

呼吸を整えると血流が良くなり、腸の動きもスムーズになります。結果として、ガス溜まりによるお腹の張りが軽減されることもあります。

特におすすめなのが就寝前の深呼吸です。心拍数が落ちつき、睡眠の質が高まることで翌朝の張りがやわらぎやすくなります。

短時間でもかまわないので、毎日の習慣にすることで、体の内側からリラックスできる状態を保ちやすくなります。

ガス溜まりを軽減!お腹の張りを解消したい妊婦さんにおすすめヨガポーズ5選

日ごろからヨガで適度に体を動かして血流を良くすることは、お腹の張り対策に有効です。

リラックス効果で有名なガス抜きのポーズは、妊婦さんに多い腰痛をやわらげると同時に、その名の通りお腹に溜まったガスの排出に役立ち、お腹の張りの軽減が期待できます。

ここではガス抜きのポーズをはじめ、お腹の張りに効果的なポーズを5つご紹介していきます。

<①ガス抜きのポーズ>

腰痛や便秘を解消してくれる、リラックスヨガの定番ポーズです。両足で行うこともありますが、妊婦の場合はお腹を圧迫しないように、まずは片足ずつ行ってみましょう。

■ガス抜きのポーズのやり方 

難易度:易しい

  1. 床に仰向けになり、右ひざを立てます。
  2. 両手で右ひざを抱え、鼻から大きく息を吸い、吐く息で胸へ引き寄せます。
  3. 次の吸う息で、お腹が膨らむ動きに合わせてひざを抱える力を緩めます。
  4. 3~4を繰り返します。
  5. 左ひざ側も同様に行います。

■ガス抜きのポーズのポイント

お腹を圧迫しないように気を付けます。お腹が大きくなっている方は、お腹のスペースを確保できる、次の「両足を広げたガス抜きのポーズ」を試してみてくださいね。

右ひざを引き寄せたときに左ひざ裏が床から浮いてしまう場合は、腸腰筋が硬くなっている可能性があります。

左足首を曲げ、かかとを遠くに蹴りだすことでひざ裏の浮きを軽減させましょう。

<②両足を広げたガス抜きのポーズ>

お腹が邪魔して片膝を抱えられない、もしくは左右にぐらついてしまう方にはこちらの両足を広げたガス抜きのポーズ

お腹が邪魔して片ひざを抱えられない、もしくは左右にぐらついてしまう方は、こちらの両足を広げたガス抜きのポーズ。

①のポーズではお腹が邪魔して片ひざを抱えられない、もしくは左右にぐらついてしまう方におすすめのポーズです。

■両足を広げたガス抜きのポーズのやり方

難易度:易しい

  1. 床の上で仰向けの状態になり、両ひざを曲げます。
  2. 右手は右ひざ、左手は左ひざを持ち、吐く息でお腹中央を避けて脇の下に向けてひざを引き寄せます。
  3. 吸う息でお腹が膨らむ動きに合わせて抱える力を緩めます。
  4. 3~4を繰り返します。

■両足を広げたガス抜きのポーズのポイント

吸う息で背骨ひとつひとつの間が開き、吐く息で伸びた背骨が床に沈むイメージを持つと姿勢が安定します。

両足を抱える姿勢ですが体を丸めるのではなく、背筋をスーッと伸ばす意識で行いましょう。

<③ヤシの木のポーズのバリエーション>

運動不足や姿勢の悪さによる便秘の解消におすすめのヤシの木のポーズのバリエーション
運動不足や姿勢の悪さによる便秘の解消におすすめのヤシの木のポーズのバリエーション。

通常は両足のつま先立ちでバランスをとるポーズですが、片足ずつふくらはぎを刺激するバリエーションですと妊婦さんでも安全に行うことができます。

脇がしっかり伸びるため腸のぜん動運動を促すことができ、運動不足や姿勢の悪さによる便秘の解消におすすめです。妊婦さんが悩みがちな脚のむくみやだるさにも効果が期待できます。

■ヤシの木のポーズのやり方

難易度:易しい

  1. 腰幅より少し広めに脚を開いて立ちます。左右のつま先と膝は軽く外側に向けます。
  2. 吸う息で両手を頭の上にバンザイします。ヤシの葉のように五本の指をしっかりと開き、手のひらは正面に向けます。両手はなるべく高くあげ、まずは首がなくなり耳と肩が触れるくらいしっかりと両腕を上げましょう。
  3. 両手は上げたまま、吐く息で肩を下げて、耳と肩の距離を遠ざけ、首を長く保つようにします。
  4. 2〜3を3回繰り返します。
  5. 吸う息で右足のつま先を立て、両手を斜め左上にバンザイして右の体側を伸ばします。
  6. 吐く息で右足裏を降ろし、両腕は下げて肘を曲げて背中側に引きます。
  7. 左側も同様に行います。
  8. 5~6を1回として、5回繰り返します。

■ヤシの木のポーズのバリエーションのポイント

斜めにバンザイする際は、おへそのまわり(骨盤と肋骨の一番下の骨までの部分)を伸ばすようにしてお腹を伸ばしましょう。

膝はつま先と同じ向きに向けます。

腕を後ろに引くときは、棒立ちにならずに膝を軽く曲げてクッションをきかせながら行うと安定感が出ます。

<④猫のポーズ(キャットアンドカウ)>

猫のポーズで背中を丸めた状態を、腹筋と体幹の筋力でさらに強化する猫のポーズ+膝抱え
背中を丸めた状態を、腹筋と体幹の筋力でさらに強化する猫のポーズ+膝抱え。

大きなお腹のせいで反り気味になっている背中をほぐすことで下半身の負担を減らし、血行を促して冷えの解消、便秘の解消につなげます。

■猫のポーズ(キャットアンドカウ)のやり方 

難易度:易しい

  1. 肩の下に手首、腰の下に膝をついて四つん這いになります。
  2. 吐く息で床を真下に押しながらゆっくりと背中と腰を丸め、首の後ろを伸ばしておへそを覗き込みます。
  3. 吸う息で背中を床と平行に戻し、おへそを軽く引き入れて腰がだらんと反らないようにします。
  4. 2~3を繰り返します。

■猫のポーズ(キャットアンドカウ)のポイント

通常のヨガポーズのように腰を反らさず、腰まわりに必要なスペースを作るように吸う息で背骨を長くします。

吐くときは床から胸までの距離をなるべくあけるように胸を引き上げましょう。

<⑤猫のポーズ(キャットアンドカウ)のバリエーションポーズ>

自律神経の要である背骨を整えてくれるキャットアンドカウ
自律神経の要である背骨を整えてくれるキャットアンドカウ。

四つん這いの状態でお尻で円を描くポーズです。血行を良くしながら腸にも刺激を与えます。

■猫のポーズ(キャットアンドカウ)のバリエーションポーズのやり方

難易度:易しい

  1. 肩の下に手首、腰の下に膝をついて四つん這いになります。妊娠後期でお腹が大きい場合は、膝の間隔を大きめに開いて調整しましょう。
  2. 時計回りに円を描くように、吐く息でゆっくりとお尻を右斜め後ろへ引き、吸う息で左側を回って元の位置まで戻します。
  3. 逆回りも同様に行います。

■猫のポーズ(キャットアンドカウ)のバリエーションポーズのポイント

ゆっくりと大きな呼吸に合わせて行うことでより効果が高まります。

円を描いているうちに左右の膝の幅がズレてバランスが崩れないよう気を付けます。

ヨガ以外にも!妊娠中のお腹の張りを防ぐ生活習慣

お腹が張ったときにすぐできる対処法は、まず「休む」こと。

お腹が張っていないときは、ヨガを取り入れたり、体を温めたりして普段からお腹の張りを軽減させる対処法を取り入れて過ごすことが大切です。

ゆったりした服を選ぶ

お腹の張りを感じやすいときは、衣類による締め付けが原因になっていることもあります。

ウエストゴムがきついパンツや、フィット感の強い下着は、血流を妨げたりお腹を圧迫したりして張りを強めることがあります。

できるだけお腹まわりを締め付けない服装を心がけましょう。

マタニティ用のワンピースや、伸縮性のあるパンツ、スカートなど、体の変化に合わせてサイズを調整できる服がおすすめです。

外出先で着替えが難しい場合は、下着やボトムスの位置を少しずらすだけでも圧迫感がやわらぎます。

体を温める

冷えはお腹の張りの原因のひとつ。体を温めるためにお風呂に浸かったり、簡単に足湯をするだけでも効果的です。冷たい飲み物は避け、温かい飲み物を飲むと体が温まります。

なお、妊娠初期は子宮の血流が促進されすぎると、子宮の収縮が活発になって赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があるので、熱すぎるお風呂や長風呂はしないように気を付けましょう。

またお風呂は思った以上に体に負担がかかるので、疲れているときは控えたり、少しぬるめのお湯にして長時間つからないようにするなど体に負担がかからない方法で入浴しましょう。

食物繊維や水分をしっかりとる

お腹の張りの原因のひとつである便秘やガス溜まりを防ぐには、腸内環境を整えることが大切です。

根菜類や海藻類など食物繊維を豊富に含む食材を積極的に摂りましょう。

食物繊維は便のかさを増やし、腸のぜん動運動を促して便通を整える働きがあります。

さらに、ヨーグルト・納豆・味噌などの乳酸菌やビフィズス菌を含む発酵食品を組み合わせると、腸内の善玉菌が増えやすくなり、ガス溜まりの予防にも効果的です。

一方で、肉類の摂りすぎは悪玉菌を増やす原因になるため、野菜やきのこ類をバランスよく組み合わせるようにしましょう。

また、水分をこまめにとることも忘れずに。

水や麦茶などを1日1.5〜2リットルを目安に飲むことで、便がやわらかくなり排出しやすくなります。

冷たい飲み物よりも、常温または温かい飲み物がおすすめです。

加えて、毎日決まった時間にトイレへ行くなど、便通のリズムを整えることもポイントです。

妊娠中の栄養バランスを整える

お腹の張りが続く場合は、栄養バランスの偏りによって腸の働きが乱れていることも考えられます。

妊娠中は赤ちゃんの成長を支えるため、必要な栄養量が増え、腸の働きや血流にも影響を与えることも分かっています。

特に意識したいのが、葉酸や鉄、ビタミンB群です。

これらは赤血球の生成や代謝を助け、血流を促すことで冷えや便秘の予防につながります。

ビタミンB群はエネルギー代謝を整え、腸のぜん動運動をサポートする働きもあります。

食事だけで必要量をまかなうのは難しいため、妊婦向けの葉酸サプリを併用するのもおすすめです。

妊娠中のお腹の張りに関するよくある質問

お腹の張りと痛みの違いは?

お腹の「張り」は、子宮の筋肉が収縮してお腹全体が硬くなる感覚のことです。多くの場合、数分から十数分で自然におさまり、横になって休むことで軽減します。

一方で、ズキズキ・チクチクとした痛みや、張りが頻繁に繰り返される場合、さらには出血を伴う場合は注意が必要です。切迫早産や子宮頸管の異常などのサインの可能性もあります。

「いつもと違う張り」や「休んでも治まらない張り」を感じたら、無理をせず早めに産科医へ相談しましょう。

横向き寝でも張るのはなぜ?

左向きの横向き寝(シムス位)は、血流を促し腸の動きを助ける理想的な姿勢とされています。
それでもお腹が張る場合は、体の向きよりも姿勢のバランスやお腹への圧迫が原因であることが多いです。

たとえば体が前のめりになってお腹を押していたり、腰や骨盤がねじれていると、かえって張りやすくなります。そのようなときは、お腹の下や背中、ひざの間にクッションを挟むと姿勢が安定し、圧迫感をやわらげられます。

近頃では、妊婦さん専用のマタニティクッション(抱き枕)も多く販売されており、体のラインに沿ってサポートしてくれるためおすすめです。

左向きが基本ですが、息苦しさや肩の痛みがあるときは右向きでも問題ありません。大切なのは、無理に姿勢を固定せず、自分が一番ラクに呼吸できる体勢を見つけることです。

ヨガをしてはいけないタイミングは?

マタニティヨガはお腹の張りをやわらげるのに役立ちますが、体調によっては控えたほうがよい場合もあります。

張りが強いときや、出血、めまい、倦怠感があるときは中断し、まずは安静にしましょう。妊娠初期や体調が不安定な時期は、医師に相談したうえで行うのが安全です。

また、ヨガを行う際は「息を止めない」と「お腹を圧迫しない」が基本。呼吸を止めると血流が滞りやすくなり、体に負担をかけてしまいます。動作はあくまで“気持ちいい”と感じる範囲で行うのがマタニティヨガの鉄則です。

もし途中で違和感を覚えた場合は、すぐにポーズをやめて体勢を変えましょう。

ガスが出ない時はどうすればよい?

お腹にガスが溜まると張りや不快感が強くなりますが、無理に出そうとせず、腸の動きを促す工夫をしましょう。

おすすめは、お腹や腰をあたためて血流を良くすること。腹巻きやカイロを使うと腸があたたまり、動きが活発になります。加えて、軽いストレッチや短時間の散歩も効果的です。体をやさしく動かすことでガスが移動しやすくなり、自然に排出されます。

また、日常的には水分をこまめに摂り、発酵食品や食物繊維を意識的にとることも大切です。便秘が続くとガスも溜まりやすくなるため、腸内環境を整えることが根本的な対策につながります。

妊婦さんはガス抜きをしてお腹の張りを軽減しよう!

便秘やガス溜まりは、お腹の張りの原因のひとつ。ホルモンバランスの変化や大きいお腹が腸を圧迫することで、便秘やガス溜まりが起こります。

お腹が張る前に日ごろからヨガのガス抜きのポーズを行って、お腹ができるだけ張らないように予防しましょう。

ヨガをしてみると、こわばっていたのはお腹だけではないと気づくはず。

出産への不安、妊娠しながらの仕事、良いお母さんになろうという気合いや緊張などで首や肩もガチガチだったのではないでしょうか。

ヨガで適度に体を動かすことは、お腹の張り解消だけでなく、心の健康にも役立ちます。

先の不安よりも、今しか感じられないことに集中して、体を大事にしてくださいね。

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