バナナはダイエットにおすすめ!脂肪燃焼やむくみ解消、整腸効果を高める理由とは
監修者情報
横浜 達也
大手フィットネスクラブを退社後、フリーランスとして活動。
「運動の習慣化で人生が変わる」「運動と食の習慣化と人財の架け橋」をテーマにオンラインダイエット、パーソナルトレーナー、ライター、コンサルティングを中心に活動。
■資格
・2ツ星栄養コンシェルジュ®
・JGFOゴルフフィットネストレーナー JGFO-GFT
・スタジオヨギー チェアヨガインストラクター
・Motivation Academy認定 アドバンストレーナー
・adidas performance training認定
・AFAAマットサイエンス(ピラティス&YOGA)
バナナでダイエット!脂肪燃焼や整腸、むくみ解消効果も
バナナにダイエットのイメージがついたのは、2000年代に人気を集めた「朝バナナダイエット」がきっかけ。朝食の代わりにバナナを食べるだけという、その手軽さと続けやすさからブームを起こしました。まずは、そんなバナナの栄養成分からチェックしていきましょう。
バナナ可食部(100g)の栄養成分
エネルギー | 93kcal |
水分 | 75.4g |
食物繊維総量 | 1.1g |
たんぱく質 | 1.1g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 22.5g |
カリウム | 360mg |
カルシウム | 6mg |
マグネシウム | 32mg |
鉄 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.2mg |
ビタミン(β−カロテン当量) | 56μg |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.04mg |
ビタミンB3 | 0.7mg |
ビタミンB6 | 0.38mg |
ビタミンC | 16mg |
ビタミンE(α−トコフェロール) | 0.5mg |
ナイアシン | 0.7mg |
葉酸 | 26μg |
ビオチン | 1.4μg |
参考:文部科学省「食品分類データベース」
バナナには、お通じを良くする食物繊維や筋肉を作るたんぱく質、むくみを解消するカリウム、妊産婦が積極的に摂取したい葉酸やビオチンも豊富です。それぞれの栄養の効果について詳しく解説します。
「食物繊維」でお腹すっきり!整腸効果による免疫アップも
バナナを食べると便通が良くなって、お腹がすっきりすることも多いですよね。これはバナナに多く含まれている「食物繊維」によるもので、便を出しやすくしたり腸内環境を整えたりする効果があります。
便に水分を含ませて柔らかくする「水溶性食物繊維」と、水分を吸収して便の量を増やし、腸のぜん動運動を促す「不溶性食物繊維」の両方をバランス良く含んでいることもバナナの特徴。ふたつの食物繊維が大腸内で発酵・分解されることで、善玉菌の一種である「ビフィズス菌」などが増加し、整腸効果を発揮します。
“第二の脳”とも呼ばれる腸には、人間の体にある免疫細胞の70%が集まっています。バナナによって腸内環境が整えられると、これらの免疫細胞が活性化し免疫機能もアップ!体に侵入したウイルスや病原菌などをいち早く撃退してくれるのです。
むくみ解消に役立つ「カリウム」
ナトリウム(塩分)の排泄を促す「カリウム」。多くの女性を悩ますむくみの解消はもちろん、高血圧症や運動中の筋肉けいれんを防ぐ効果も期待できます。カリウムはニンジンやごぼう、ゴーヤなどにも多く含まれていますが、調理すると栄養成分の約3割が失われると言われています。生食できるバナナであれば、カリウムをまるごと摂取できるのです。
骨を強く保ち、代謝を促す「マグネシウム」
バナナにはニンジンの約3倍、リンゴの約10倍のマグネシウムが含まれています。マグネシウムは骨を強く、健康に保つために重要で、子どもからお年寄りまで幅広い年代に欠かせない栄養素です。そのほか、酵素の働きを活性化させて代謝を促す効果や不整脈の予防・改善効果も期待できます。
熟したバナナに多く含まれる「ポリフェノール」
“若返りに効く”と称される「ポリフェノール」。強い抗酸化作用によって活性酸素を取り除き、動脈硬化や生活習慣病、花粉症などのアレルギー症状を抑える効果が期待できます。可食部が硬いバナナよりも、熟して柔らかくなったバナナに多く含まれます。
美容効果もあるビタミンB群
糖質の代謝をサポートする「ビタミンB1」や脂質の代謝をサポートする「ビタミンB2」も多く含まれています。どちらもエネルギー代謝をサポートしてくれるので、ダイエットをするうえで欠かせない栄養素です。そのほか、免疫機能の維持や疲労感の軽減、肌や髪のターンオーバーを助ける美容効果などが期待されます。
もうひとつ、ビタミンB群の中で注目したいのが「ナイアシン」です。ビタミンB3の一種で、糖質や脂質、アミノ酸などの代謝に関係しています。アルコールの分解もサポートしてくれるため、二日酔いのときにも摂取したい成分です。
ごはん1杯よりも140kcal低い!低カロリーだからダイエットにも最適
甘くて美味しいバナナは、カロリーが高いように思いますよね。しかし、一食(可食部100g)あたりのカロリーはわずか93kcalと意外にも低カロリー。ごはん1杯と比較すると約140kcal、食パン1枚と比較すると約100kcalも低いのです。バナナがダイエットに適していると言われるのも納得です。
「GI値」が低く、血糖値の上昇も緩やか!
「GI値」という言葉をご存じでしょうか。これはGlycemic Index(グリセミック・インデックス)を略した言葉で、血糖値の上昇速度を表す数値のこと。GI値が低い食品を食べると血糖値はゆるやかに上昇し、GI値が高い食品を食べると血糖値の上昇スピードが速くなります。血糖値が急激に上がる食事を続けると、糖尿病や心筋梗塞などの発症リスクを高めると言われています。甘みの強いバナナはGI値が高いのではないかというイメージを持たれがちですが、実はGI値はパンや白米よりもグッと低め。里いもやスイートコーンと同じ程度です。
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血糖値の急上昇は、眠気やだるさを引き起こす原因にもなります。血糖値の上昇がゆるやかなバナナは、朝食や仕事中の間食にもおすすめです。
ダイエット効果アップ!バナナを食べるときの3つのポイント
ダイエットやむくみ解消、便通改善や代謝アップが期待される「バナナ」。栄養成分を余すことなく摂取し、効能を高めるためにも食べるときは以下の3つのポイントを意識しましょう。
ポイント① 食物繊維量の多い、熟れすぎていないバナナを選ぼう
熟したバナナは甘みが強くて美味しいですが、バナナに含まれる食物繊維量は成熟過程で少しずつ減少してしまうことが明らかになっています。もちろん熟したバナナにも食物繊維は含まれていますが、整腸効果を高めたい場合はやや青く、硬めのバナナのほうが適しています。
ポイント② 朝から元気に過ごしたいなら、常温のお水+バナナを朝食に
「食欲がないから朝ごはんは食べない」という方も多いのではないでしょうか。しかし、一食スキップしてしまうと次に食事をとるタイミングで血糖値が急上昇し、脂肪を溜め込みやすい体になってしまいます。エネルギーを摂取できて、栄養も豊富なバナナは朝ごはんに最適。午前中にだるさや眠気を感じやすい方は、バナナ1本を常温の水と一緒によく嚙みながら食べてみましょう。
ポイント③ ダイエット効果を高めるなら、夕食前に食べよう
ついつい食べ過ぎてしまう夕食どき。夜にカロリーを多く摂取すると、就寝のタイミングで糖や脂肪が血液に取り込まれることになり、脂肪が蓄積されやすくなります。夜のカロリーオーバーを防ぎたいときは、夕食の前にバナナを1本食べるのがおすすめ。空腹感を和らげることで、過食を防いでくれます。一食だけバナナに置き換えるのも一案ですが、空腹感は避けられません。先にバナナを1本食べるだけなので、無理なくカロリーをセーブできるでしょう。
美味しく腸活&ダイエット!バナナを毎日の食事に取り入れよう
食物繊維やビタミン、マグネシウム、ポリフェノールなど、女性にうれしい栄養素が豊富に含まれている「バナナ」。朝食やおやつはもちろん、夕飯前にもおすすめです。カロリーが低く、腹持ちも良いためダイエット中も罪悪感なく食べられますね。腸活やダイエット、美容のためにぜひ毎日の食生活に取り入れてみてください。