ダイエットにランニングは効果的?痩せたい女性が知っておきたいポイントや消費カロリーを高めるコツ
監修者情報
浦谷 美帆
高校部活動でしたケガをきっかけに、身体の仕組みや機能について興味を持ち、進学。
フィットネスクラブ社員(専門職)を経て、フリーランスインストラクターに2014年転身。都内を拠点に、スポーツクラブでヨガや筋力トレーニング、企業従業員への運動指導、市民ランナーを率いてクラブ活動の運営などを行う。
■資格
・ヨガ、エアロビクスインストラクター
・パーソナルトレーナー
・ラビットフットランニングクラブ コーチ
・Salomon Outdoor Japan ランニングアンバサダー
・全米ヨガアライアンスRYT200
・食育インストラクターprimary
・ラビットフットランニングクラブ コーチ
・フルマラソン 2時間58分21秒(第39回大阪国際女子マラソン)
ランニングが今アツい!?ランニングが人気の理由とは
笹川スポーツ財団が行った2020年の調査によると、ジョギング/ランニングを年1回以上行ったという推計実施人口が1,055万人に上り、過去最高の数値を記録しました。ランニング人口の増加には、昨今の新型コロナウイルス感染症による自粛生活も少なからず影響している様子。密を避けながら運動不足を解消する一手として、屋外でできるランニングの人気が高まったようです。
参考:笹川スポーツ財団 「ジョギング・ランニング人口」
そのほか、ランニングには次のような魅力があります。
- 細かいルールがないから気軽にはじめられる
- 自分のペースでできる
- 準備するものが少なく、思い立ったときにすぐできる
- ストレス解消になる
- 健康に良い
- 脂肪燃焼によるダイエット効果が望める
自由度の高さや最低限の道具ではじめられること、健康&ダイエット効果があるなどさまざまなメリットがあります。
ランニングがダイエットに効果的な4つの理由
ランニングは健康維持に良いとされるスポーツですが、ダイエットにも効果的です。ランニングをすると痩せる4つの理由をご紹介します。
脂肪燃焼効果がある
ランニングは、ヨガや水泳と同じ「有酸素運動」のひとつ。糖質や脂質をエネルギーとして使用して、体の脂肪を燃焼してくれるスポーツです。
有酸素運動は、20分以上の継続で脂肪燃焼効果が表れると言われていますが、短い時間でも効果が無い訳ではありません。10分×3回/日行うことでもその効果を発揮しやすいと言われています。ダイエット目的でランニングに取り組む場合は自分に合ったやり方で継続できる方法を選択すると良いでしょう。
筋肉がついて代謝アップ
日常であまり使わない筋肉を刺激できるため、筋肉量もアップします。ランニングではおもに下半身を使うため、ふくらはぎや太ももなどの筋肉強化が叶います。
体の中でもとくに大きな筋肉がある太ももの筋肉量がアップすると、エネルギー消費量に関係する「基礎代謝」も大幅にアップ!基礎代謝量が高くなれば、効率よくエネルギーを消費できるので、ダイエット効果が期待できるのです。
腸内環境が整う
腸にリズム良く重力が加わり腹部が左右に揺れると、便が移動しやすくなります。その結果、便通が良くなり腸内環境が整いやすくなるのです。
腸内環境が整うと、体に余計な脂肪をため込みにくくする指令が脳から出て“痩せやすい体”に近付きます。「なかなか痩せない……」とお悩みの方は、ぜひランニングを取り入れてみてくださいね。
ストレス解消&過食の予防
気分転換になるランニングは、ストレス解消にも効果的です。ストレスは自律神経の乱れにつながる要素で、自律神経が乱れると過食や便秘が起こりやすくなります。つい過食してしまう方や便秘によるぽっこりお腹にお悩みの方、ストレスを抱えている方はランニングで気分をリフレッシュしましょう。
ランニングでカロリーを消費するためのポイント
体重55kgの方が134~161m/分でランニングを30分行った場合、おおよそ231~289kcalのカロリーを消費できます。短時間でも消費カロリー量が多いため、ダイエット効果が高いとされるのも納得ですね!さらに効率よくカロリーを消費するために、次のポイントをおさえておきましょう。
ランニングの前にストレッチと筋トレをする
運動をする前は、必ずストレッチをして筋肉の柔軟性を高めておきましょう。筋肉が温まって血行が促されることで、脂肪燃焼効果が高まります。
また、痩せる目的でランニングをする場合は、走る前に筋トレを取り入れるのもポイント。有酸素運動の前に筋トレを行うことで、脂肪が分解されやすくなりますよ。
食事のタイミングはランニング後がおすすめ
胃の中がからっぽになっていると、体内の脂肪がエネルギーとして消費されやすくなります。ダイエット目的でランニングを行う場合は、食事のタイミングはランニング後。クールダウンを行ってから30分以降がおすすめです。
このタイミングでの食事は栄養が補給されやすく、疲労回復効果も絶大!ただし、ランニング後は胃腸の働きが弱くなっているため、消化の良いものを食べるようにしましょう。
食事をとったあとすぐにランニングをすると、食べたものをうまく消化しきれず体調不良につながる可能性も…。ランニングの前に食事をとる場合は、3時間ほど経ってから走るようにしましょう。
できるだけ長い時間走る
カロリーを消費するため、できるだけ長い時間走るように心がけましょう。有酸素運動は10分×3回/日行うことで脂肪燃焼効果が高まるため、短くとも1回10分以上を目標にしてくださいね。
なにより、ランニングをはじめとする運動は“継続”が大切です。はやく効果を出すために毎日走りたいと思う気持ちもわかりますが、無理なく続けるためにも週に2~3回ほどにとどめましょう。筋肉を休ませる休息日も設けてくださいね。
心拍数120を目安に走る
1分あたりの心拍数が120前後だと、脂肪燃焼効果がアップしてカロリーを消費しやすくなります。心拍計つきの腕時計をお持ちの方は、ぜひこの数値を目安にしてランニングをしてみましょう。
心拍計を持っていない場合は、走っているときの呼吸が判断材料になります。呼吸が激しく乱れているときは、心拍数が上がりすぎている可能性が高いため、気持ちよく走り続けられる速度に調整してみてください。
ランニングのウォーミングアップにおすすめのストレッチ
運動をする前は、ウォーミングアップとしてストレッチをすることが基本です。ケガの防止だけでなく、脂肪燃焼効果をアップするためにもしっかりとストレッチを行いましょう。ここからは、ランニングのウォーミングアップにおすすめのストレッチを3つご紹介します。
①足首のストレッチ
スムーズな走りを叶えるためにも、足首のストレッチを入念に行って柔軟性を高めておきましょう。血行促進や脂肪燃焼のサポートもしてくれますよ。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 脚を伸ばした状態で床に座ります。
- 右足首を左の太ももの上に乗せて、4の字を作ります。
- 右手で右足首を持ち、左手で右のつま先を持ちます。右足首を時計回りで20回ほどまわしましょう。
- 今度は、反時計回りで20回まわします。
- 反対の脚と入れ替えて同様のストレッチをします。
■足首のストレッチのポイント
足首はゆっくりまわしましょう。余裕があれば、つま先を膝方向に反らすストレッチを入れてみるのもおすすめです。
②前もものストレッチ
前ももの筋肉を伸ばして緊張をほぐすストレッチです。太ももには大きな筋肉があり、ランニングにおいても重要な筋肉なので丁寧にほぐしておきましょう。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 両足を伸ばした状態で床に座ります。
- 右膝を曲げて右足をお尻の下に入れ、両手を体の後ろの床につけましょう。
- 体を少し後ろに倒して、お尻を軽く浮かせてください。
- ③の状態で10~15秒キープ。
- 元の姿勢に戻り、反対側も同様に行います。
■前もものストレッチのポイント
太ももの付け根から膝までの筋肉の伸びを感じましょう。
③股関節をほぐすストレッチ
股関節の柔軟性を高めるストレッチです。股関節の可動域を広げ、大きく脚を動かすことができます。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 両足を開いて座り、右膝を曲げます。
- 両手を右太もも内側の股関節側に置き、体重をかけながらグッと押します。股関節側から膝に向かって移動しながら、まんべんなく圧をかけていきましょう。
- 反対側の脚も同様にストレッチをします。
■股関節をほぐすストレッチのポイント
両手で圧をかけるときは肘をまっすぐにすると、体重の圧がかけやすくなります。
こちらの動画では、股関節をほぐすストレッチをいくつかご紹介しているので参考にしてみてください。
ダイエットにランニングを取り入れて痩せやすい体に
脂肪燃焼や筋肉量アップ、整腸、過食予防効果などが期待できるランニング。ボディメイクやダイエットをしたい方におすすめです。まずは1日20分から、自分のペースではじめてみてくださいね!