つらい肩こりを解消するヨガポーズ。揉むより動かすことで肩こりを根本的に改善しよう。

つらい肩こりを解消するヨガポーズ。揉むより動かすことで肩こりを根本的に改善しよう。

同じ姿勢を長く続けるデスクワークや、デジタルデバイスに囲まれた昨今のライフスタイルによって、多くの現代人が苦しめられている「肩こり」。日々の生活においては煩わしいだけのものかもしれませんが、放置しておくと手足のしびれや慢性頭痛など深刻な症状へと悪化してしまう恐れがあるため、「肩が凝ってるな」と気付いたときに、しっかりと改善することが重要です。「肩こり」を解決する方法は昔からいろいろありますが、中でもヨガが効果的であることはご存知でしょうか。ここでは、肩こりの原因やヨガが肩こりに効くワケ、狭いスペースでも隙間時間に簡単に行えるヨガのポーズをご紹介します!

「肩こり」が起きる原因

肩の関節は私たちの体の中で唯一骨がぶら下がる構造をしています。肩関節の周りにある複数の筋肉は肩の関節を起点に吊り下げられていることから、腕の重みで肩の関節に負担がかかるのは避けられないのです。このように凝りやすい構造を持つ肩は、スマホやパソコンでの長時間の作業や運動不足による血流悪化や筋肉の衰えによって、簡単に凝り固まってしまうため、今や「国民病」とも言われたくさんの人が悩んでいます。

「肩こり」になりやすい方

以下のようなライフスタイルの方は「肩こり」になりやすいと言われています。

  • スマホやパソコンを扱う時間が長い
  • 運動の習慣がない
  • ストレスを感じている
  • 猫背気味で顔が前に出ていると言われたことがある

このような生活習慣を送っている方が多い現代人は「肩こり」と切っても切れない関係なのかもしれません。

「肩こり」は揉んでも治らない

つらい「肩こり」を解消する方法はいくつかありますが、その中でも「肩揉み」は昔から一般的かもしれません。しかし、最近の研究では肩を揉むことにより「肩こり」が抜本的に解消されることはないと言われています。

「肩揉み」によって一時的に肩こりが緩和したとしても、効果は長続きせず、元の状態に戻ってしまうどころか、場合によっては、「もみ返し」などによって、以前にも増して状態が悪くなってしまうことさえあります。

ヨガが肩こりに効果的な理由

前述の通り「肩揉み」では改善されない現代型の「肩こり」ですが、ヨガが効果的なのはなぜでしょうか。

血行が良くなる

普段は伸ばすことがない筋肉をヨガのポーズによって意識的に伸ばしたり、全身の筋肉を大きく動かすことで血行が促進され、筋肉の緊張がほぐされることで「肩こり」の解消につながります。

インナーマッスルを鍛える

体内の大きな筋肉である腹筋や背筋を鍛えることにより、良い姿勢を維持できるようになります。また、筋肉によって体に無駄な負担がかからない姿勢を保つことができるので、疲労が溜まりにくい体になり、「肩こり」の発症を抑制します。

ストレス発散

ヨガは深い呼吸が大事です。ポーズをとりながら大きな深呼吸を繰り返すことで交感神経と副交感神経が整い精神的にリフレッシュすることができ、緊張状態から解き放たれます。

このように、ヨガは精神的・身体的双方からのアプローチにより、つらい「肩こり」を改善し、さらに予防することができるのが良いですね。

肩こり解消にオススメのポーズ コブラのポーズのやり方

コブラのポーズはヨガの基本ポーズのひとつで、サンスクリット語では「ブジャンガアーサナ」といい、コブラが敵を威嚇するときの姿のように見えるのが由来となっています。胸を大きく開き背中を後屈させることから猫背の改善にも効果があり背中美人になれるポーズとも言われています。肩甲骨の周りの筋肉を大きく動かすことから、肩こりの予防や改善、ストレス解消、疲労回復に非常に効果的です。難易度が高くないので気軽に取り組めるのも嬉しいですね。

実際にポーズをとってみましょう

  1. うつ伏せになり、首を楽にして額を床につけます。
  2. 両脚を腰幅程度開いて、すね・かかと・足の甲・足の指を真っすぐ後方に向けて伸ばし、両手は脇をしめて胸の横の床につきます。
  3. 息を少しずつ吸いながら、肩と肘を背中の後ろ方向に引きます。この時、肩と肘以外は動かさないように注意してください。
  4. ゆっくりと息を吐きながら手で床を押し、鎖骨を開きながら上体を持ち上げ30秒ほどかけて肩甲骨を寄せます。首を背骨から真っ直ぐ伸ばすことを意識してください。
  5. そのまま元の姿勢に戻ります。
  6. 数呼吸休んで、1〜5を繰り返します。
  7. これを5セットできれば十分な効果が期待できるでしょう。

コブラのポーズのポイント

  • 上体を反らせるときに、腕の力で無理に体を反らせると、反り腰になったり腰に負担がかかり痛めてしまう場合があります。しっかり腹筋と背筋を意識しましょう。
  • 上体を反らせるときに首を伸ばしましょう。顎を少し引き肩と耳の距離を遠ざけるようなイメージで首の後ろを伸ばすようにすると良いでしょう。
  • 肩甲骨をしっかり下げることを意識することで肩こりの解消により効果を発揮します。
  • 上体を反らせようとするあまり、顎が上がってしまう方がいます。注意しましょう。
  • 骨盤が床から離れてしまわないよう、左右の骨盤が浮いていないか確認しながら行いましょう。
肩こり解消「鳩のポーズ」
肩こり解消「鳩のポーズ」

肩こり解消にオススメのポーズ 鳩のポーズのやり方

股関節を大きく動かす鳩(ピジョン)のポーズですが「肩こり」にも効果的。背中を後屈させることで柔軟性が高まり、肩こりが緩和されます。可動域が広くなり血流が良くなることから、首こりの解消にも繋がります。

こちらの記事でも詳しく鳩のポーズについて紹介しているので、よかったらチェックしてみてくださいね。

肩こり解消にオススメなその他のポーズ

オフィスの椅子に腰掛けながらできる鷲のポーズや、牛の顔のポーズなど、さまざまヨガのポーズにより肩こりにアプローチすることができます。

肩こり解消「牛の顔のポーズ」
肩こり解消「牛の顔のポーズ」

その理由としては、現代型の肩こりは、首や肩の周りにある筋肉をはじめ、筋肉を覆っている「筋膜」にダメージが蓄積していたり、血液の中に疲労物質や老廃物が少しずつ蓄積するためだと考えられています。農作業など、肉体労働の疲労によって肩こりが発症していた昔とは違い、単純に「揉む」ことでは現代型の肩こりは解消されないのです。

継続は力なり!…だけど、「ほどほど」が大事

「肩こり」は体を動かさず放置していると、ますます悪化してしまいます。「肩こり」にアプローチするヨガの目的は、緊張した筋肉をほぐす、肩の関節を動かすことで可動域を拡大する、血行を促進する、インナーマッスルを鍛える、などがあります。メリットがたくさんあるだけに習慣化して積極的に取り組んでいきたいですが、オーバーワークしてしまっては逆効果。自身の体調や気分などに合わせてお休みもとりながら、長期的に行うことを心がけましょう。無理のないペースで続けることが大切です。

まずは1日5分からはじめてみましょう!

コブラのポーズは初心者でも簡単に取り組むことができるので、1日5分ほどから気軽に始めることができます。ただし、間違ったポーズを続けていても意味がないので注意が必要です。「正しくできているか不安」という方はレッスンを検討しても良いでしょう。インストラクターにしっかり確認してもらいながら一緒に取り組むことができるレッスンは、一つひとつの動作を丁寧に行うことでより高い効果につながります。

今回は、肩こりを解消するポーズとしてコブラのポーズと鳩のポーズをご紹介しましたが、他のポーズとの組み合わせでより高い効果を期待することができます。色々なバリエーションを学びたい方は、ぜひレッスンにチャレンジしてみてください。

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