自宅で簡単にできる!コレステロールを下げるおすすめ自宅トレーニング5選
コレステロールとは?
コレステロールは、血液中に含まれる脂質のひとつで、細胞膜、各種のホルモン、胆汁酸を作る材料となります。
血液の材料と聞くと、「コレステロールは多い方が良いのか少ない方が良いのかわからない」と思う方も多いのではないでしょうか。
確かに、高コレステロールは体に良くありませんが、なくなってしまってよいものというわけではありません。コレステロールが不足すると髪や肌がパサパサになり、細菌に感染しやすくなるだけでなく、血管の細胞が弱くなって脳内出血が起こりやすくなってしまいます。また、脳も脂質でできているため、コレステロール値が低い方にはうつ病が発症しやすいという傾向もあるそうです。
善?悪?大切なのはバランス
コレステロール値を調整する機能性食品などに、「善玉」や「悪玉」といったコレステロールの呼び方をしている商品をご覧になったことはありませんか?
コレステロールは2種類に分けられます。体にコレステロールを溜め込む「悪玉」と呼ばれる「LDLコレステロール」、コレステロールを回収する「善玉」と呼ばれる「HDLコレステロール」があります。
高コレステロールが悪いと言われている理由は、血管への影響からそう言われています。血中で過剰になった悪玉(LDLコレステロール)は行き場をなくし、血管の壁に潜り込みます。これが動脈硬化の原因となってしまうためです。
血液検査などで算出される総コレステロール値は、LDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪の値から算出されたものになります。「総コレステロール値が高い」という方の多くは、コレステロールを溜めるLDLコレステロールが多く、コレステロールを回収するHDLコレステロールが少なくなってしまっていることが多いと言われています。
コレステロール値の異常は、不適切な食事や運動不足など、生活習慣の乱れが原因となっているほかに、遺伝的な要因によってもともとLDLコレステロール値が高い場合や、ホルモンバランスが崩れること、閉経などが原因になっている場合もあります。
食事や運動、ホルモンバランスについては、日頃の生活で気をつけることで改善を目指すことができるので、コレステロール値が気になる方は早速今日から、食事に気をつけたり、運動を取り入れるようにしましょう!
コレステロールを下げるための食事
悪玉コレステロールを増やしてしまう原因に、飽和脂肪酸の摂りすぎが挙げられます。
飽和脂肪酸とは何かというと、さらさらした液体状の油となる不飽和脂肪酸に対して、常温になると固形になることが多い乳製品や肉などの動物性脂肪に多く含まれている油が飽和脂肪酸となります。
具体的にどんなものに含まれているかというと、肉の脂身、バター、ラード、生クリーム、インスタントラーメン、パームヤシやカカオの油脂など”冷蔵庫の中で固まっている油脂”の多くが飽和脂肪酸です。その他に、鶏卵や魚卵、レバーやモツなどの内臓類、アイスクリームや洋菓子、スナック菓子にも含まれているため、これらの食べ過ぎもコレステロールを高くしてしまう要因となります。悪玉コレステロール値が高い方は、これらの摂取量を控えることで悪玉コレステロール値を下げることができます。
一方、悪玉コレステロールの吸収を抑える食品は、大豆製品、緑黄色野菜、きのこ、海藻、魚類、お茶などです。エネルギーをとりすぎず、腹八分目を目標に食事をとるようにしましょう。
コレステロールを下げるための運動
コレステロール値の改善には有酸素運動が有効であると言われています。有酸素運動は悪玉コレステロールを直接的に減少させる効果は少ないものの、善玉コレステロールを増加させるということが明らかになっています。善玉コレステロールを増加させるためには、1週間に120分間の運動を行うか、1週間に合計900kcalのエネルギーを消費する運動や活動を行う必要があることも明らかになっています。
筋トレもコレステロールを下げるために効果的?
有酸素運動とは別に、筋トレもコレステロール値を下げるのに効果的なんです。なぜかというと、筋トレをすることで、体にある脂肪が分解されます。 すると、同時に血液内にある善玉コレステロールが増え、悪玉コレステロールを減らすことに繋がるのです。
ですので、コレステロール値が気になっているという方は、有酸素運動と併せて、筋トレも一緒に行ってみましょう!
筋力が増えることで有酸素運動をしても疲れにくい体になるだけでなく、筋力が増えることで基礎代謝がアップし、同じ運動をしていても消費カロリーの多い体にすることができます。
また、筋トレによって、成長ホルモンが分泌されます。ホルモンの原料はコレステロールであり、ホルモン分泌を増やすことで、コレステロール値を減少させることができると言われています。さらに成長ホルモンは年齢に関係なく分泌すると言われています。コレステロール値が気になっている方は、日々の運動にぜひ筋トレを追加してみましょう!
コレステロールを下げる自宅トレーニングのやり方3選
体の中でもっとも大きな筋肉が集まっている太ももを中心に鍛えるトレーニングの方法を3種類ご紹介します。基礎代謝が効率よくアップできるだけでなく、有酸素運動がよりスムーズに、疲れにくく行えるようになります!
①スクワット
スクワットは大腿四頭筋(太ももの前)、ハムストリングス(太もも裏)、大殿筋(お尻)などの体の中でも大きな筋肉を鍛えられるため、全身の血流が促進されて、ぽかぽか体が温まってくるのを感じられます。大きな筋肉を鍛えて、効率よく基礎代謝をアップしましょう!
■実際にトレーニングを行ってみましょう
難易度:易しい
- つま先を前に向け両足を肩幅に開いて立ちます。
- 両腕は胸の前でクロス、もしくは軽く前に伸ばします。
- 膝とつま先の向きが正面方向に向かって揃っていることを確認しながら、膝がつま先より前方に出ないように意識しながら、ゆっくりお尻を後方に引きながら床の方に近づけます。
- 太ももやお尻に重さを感じられたら、膝を伸ばし切る手前までゆっくり戻ります。
- 10回を1セットとし、2〜3セット繰り返します。
■スクワットのポイント
しっかりと筋力をつけるためには、正しい姿勢で行うことが大切です。まずはゆっくりと行ってみましょう。
元の姿勢に戻るときは、膝が伸び切る手前で止めましょう。完全に足を伸ばさないことでふくらはぎの血管を圧迫し続け、より強い運動をしたと脳に錯覚を起こさせることができ、さらに筋力をつけることができます。
②ヒップリフト
大殿筋(お尻)と、太もも裏(ハムストリングス)、背筋など、体の背面にあるたくさんの筋肉を一気に鍛えることができます。動きは簡単ですが、やり方を間違えると効果が実感できないこともしばしば。正しいフォームを確認しながら行ってみましょう!
■実際にトレーニングを行ってみましょう
難易度:易しい
- 仰向けになり、膝を立ててリラックスします。
- 両手を体側に伸ばし、体から少し離れた位置で手のひらを床に向けます。
- お尻を天井方向に持ち上げます。肩から膝までが一直線になるように意識しましょう。
- ゆっくりと背中を床に下ろします。
- 10回を1セットとし、2〜3セット繰り返します。
■ヒップリフトのポイント
お尻を持ち上げたときに、膝が開かないように注意することで内腿もしっかり鍛えられます。
もも裏、お尻、背中といった部分にしっかり力が入ったな、と確認しながら行うことで効率よく筋力をつけることができます!
③ランジ
体幹の筋力の一つである腸腰筋群を引き伸ばしつつ鍛えます。腸腰筋群は背骨を安定させたり足を前に蹴りだす働きをする筋肉で、腰椎(背骨の腰部分)から骨盤の中を通って大腿骨(太ももの骨)につながる、上半身と下半身をつなぐとても重要な筋肉です。太ももを効率よく動かすためにはとても大切な筋肉で、有酸素運動の効率アップも期待できます!
■実際にトレーニングを行ってみましょう
難易度:普通
- 両手は体側に伸ばすか腰に添え、足を腰幅に開いて立ちます。
- 右足を大きく前へ一歩出し、後ろにある左足はつま先を立てた状態にします。バランスに自信がない方は、両手を前ももに添えても良いでしょう。
- 右膝が踵の真上に来ているかを確認し、右膝がつま先より飛び出ているようであれば左足をさらに後方へ下げます。
- 左前ももの伸びを感じながらバランスをとります。余裕のある方は、両手を天井方向に持ち上げバンザイしてみましょう。
- 数秒キープしたら、1の姿勢に戻ったあと反対側も同様に行います。
■ランジのポイント
前足の膝がつま先より飛び出ていると、膝に負担がかかって痛める原因になりますので、必ず踵の真上に膝がくるようにしましょう。
バランスを取りやすくするために、前足で床を前方に押し後ろ足で床を後方に押し、床やマットを前後に押し広げるようなイメージで行ってみましょう。体をかちこちに固めるのではなく、“押し続ける”という感覚がバランスを安定させる秘訣です。
運動を取り入れながら、コレステロールと上手なお付き合いを!
コレステロールは人間の体にとって必要不可欠ですが、日々の運動や食事に気を配ることで悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすことができます。コレステロールを下げるために生活に運動を効率よく取り入れて、さらに健康的な体づくりをしていきましょう!