【プロ監修】最強自重トレーニング5種目!1週間のメニューを紹介

監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
自重トレーニングを行う4つのメリット

自重トレーニングとは、自分の体重で筋肉に負荷をかけて行うトレーニングです。ダンベルを使わず行える自重トレーニングには、さまざまなメリットがあります。ここでは、自重トレーニングを行う4つのメリットを紹介します。
道具が不要で、いつ・どこでもトレーニングが可能
自重トレーニングは、ダンベルやマシンなどの道具を必要としないトレーニングです。畳一畳ほどのスペースがあればトレーニングができるので、自宅や出先など思い立ったその場で行える手軽さ、気安さがあります。
また、ダンベルやマシンを買ったり、ジムに通ったりする必要がないので、コストもかかりません。運動習慣がない方や、筋トレ初心者の方にはうってつけのトレーニングです。
筋肉や関節に負担をかけにくい
自重トレーニングにかかる負荷は自分の体重のみなので、器具を使ったトレーニングに比べて筋肉や関節への負担を軽減できます。また、自分の体を使ったトレーニングは、力の加減をコントロールしやすく、過度な負担がかかっている場合はすぐに止められます。
ダンベルやマシンを使った高負荷のトレーニングだと体を痛める心配がある方は、自重トレーニングからはじめてみると良いでしょう。自重とはいえ、正しいフォームで行えばしっかりと筋肉を鍛えられるので安心してください。
ケガをしにくい
ダンベルやマシンを使ったトレーニングは、ダンベルを落としたり、マシンの使い方を誤ったりするとケガにつながります。また、高負荷なトレーニングではトレーニングのしすぎや、ウォームアップ不足もケガのもととなります。
それに比べ、自重トレーニングは過度な負荷がかからず、ハードな運動ではないため、ケガをするリスクは低いでしょう。自重トレーニングで体幹を鍛えると、トレーニング中の安全性を高められるため、ケガをしにくい体づくりにもつながります。
正しい姿勢をキープできる
姿勢は腹筋や背筋といった体幹部の筋肉で保たれています。運動不足が原因で体幹の筋肉が衰えと、正しい姿勢を維持することが難しくなります。悪い姿勢は腰痛の原因にもなりかねません。
しかし、自重トレーニングで体幹の筋肉を鍛えていれば、正しい姿勢をキープしやすくなります。不良姿勢が原因で起こっていた腰痛の改善も期待できます。
【部位別】初心者でもできる自重トレーニングおすすめ5選
ここからは、初心者でもできるおすすめの自重トレーニングを5つ紹介します。どれも簡単なトレーニングですが、体を鍛えるにはまず基本を押さえるのが一番です。それぞれやり方やポイントを解説しますので、しっかりと基本をマスターしましょう。
なお、体への負担を下げるためにヨガマット(トレーニングマット)があるとより良いトレーニングができます。まだお持ちでない方は、ぜひゲットしておきましょう。
- 【MANDUKA マンドゥカ ヨガ】ヨガマット
- 株式会社アイロックス
スクワット|下半身

スクワットは、主に大腿四頭筋・大殿筋・ハムストリングス(脚とお尻全体)を鍛えられるほか、腹筋や背筋といった体幹の筋肉も鍛えられるトレーニングです。
体の中でも大きな筋肉を鍛えられるので基礎代謝アップにつながり、痩せやすい体づくりに役立つでしょう。特に下半身の筋肉を重点的に鍛えられるので、下半身の引き締めに効果的です。
スクワットのやり方
- 脚を腰幅に開いて立ちます。つま先は少し外側に向けましょう。
- 両手を胸の前で組みます。
- 息を吸いながら、お尻を後ろに突き出すイメージで太ももと床が平行になるまで腰を落とします。このとき、膝がつま先より前へ出ないように注意しましょう。
- 息を吐きながら、ゆっくり1の体勢に戻ります。
- 3~4を繰り返します。
スクワットのポイント
スクワットをするときは、以下のポイントに気をつけましょう。
- 腰を落とすとき、膝が内側に入らないよう、膝とつま先の向きをそろえることを意識しましょう。
- 腰を落とすときは、前ももの筋肉を意識しつつ、脚のつけ根からしっかり腰を落としましょう。
- 背中が丸まらないように背筋をまっすぐ伸ばしましょう。
プランク|腹筋
プランクは、うつ伏せになって肘とつま先で体を支えるトレーニングです。お腹の中心にある腹直筋を鍛えられるので、続けることで美しい腹筋のラインを目指せます。
また、プランクは体幹を鍛えるのにも効果的です。鍛えることで姿勢改善や腰痛予防が期待できます。
プランクのやり方
- 腕立て伏せの姿勢になります。
- 両肘を肩幅に広げて地面につけ、お尻を持ち上げます。左右の肘、つま先の4点で体を支えます。肘は肩の真下に置くことがポイントで、手のひらは顔の下で組むか床につけましょう。
- 頭からかかとまで一直線になることをイメージします。 お尻を上に突き出したり、腰が下がりすぎないように注意しましょう。
- 呼吸は止めずに、姿勢を30秒~1分ほどキープします。
プランクのポイント
プランクをするときは、以下の点に気をつけましょう。
- 腰を落としすぎたり、お尻を突き出しすぎたりしないように注意しましょう。
- 背筋をまっすぐ伸ばして頭からかかとまでを一直線に保ちましょう。つらくて姿勢を保つことが難しい場合は、1回10秒など短い時間から慣れていきましょう。
クランチ|腹筋
クランチとは、膝を曲げて仰向けになった状態から、上半身を丸めるようにして上体を起こすトレーニングです。プランクと同じく、腹直筋を鍛えられます。腹直筋はシックスパックとも呼ばれていますが、はっきり割れたシックスパックに憧れている人はいるはず。クランチを続ければ、お腹を引き締めてきれいなシックスパックに近づくことができます。
クランチのやり方
- 仰向けに寝て両膝を約90°に曲げ、脚を腰幅に開きます。
- 両手を頭の後ろで組みます。
- 息を吐きながら、腹筋をつぶすイメージで上半身を起こします。上半身を起こすときは完全に起こすのではなく、おへそが見える程度でかまいません。
- 息を吸いながら、上半身を下ろします。
- 10回1セットとし、2〜3セット行いましょう。
クランチのポイント
クランチをするときは、以下の点に気をつけましょう。
- 起き上がるときは、反動をつけずにきちんと腹筋の力を使いましょう。
- 起き上がるとき、体を完全に起こすと腰に負担がかかるため、上半身は完全に起こさなくてOKです。
プッシュアップ(腕立て伏せ)|上半身
プッシュアップ(腕立て伏せ)は、主に大胸筋を鍛えられるトレーニングです。大胸筋を鍛えると胸板が厚く見えるので、たくましい体をつくりたいならぜひ取り入れたいトレーニングです。
また、プッシュアップでは三角筋や上腕三頭筋といった腕の筋肉も鍛えられます。二の腕を引き締め、たくましく見せたい人にもおすすめです。
プッシュアップのやり方
- 床に膝をつき、両手は肩幅の1.5倍ほどに開いて床につけます。
- 膝を床から離し、頭からかかとまで一直線になるような状態を作り、顔は床に向けます。
- 無理のない範囲で、肘を曲げながら体を下ろします。
- 肩と肘の位置が平行になるところまで、体を下ろしてから、両手で床を押して2の体勢に戻ります。
- 10〜15回を1セットとし、3セット行いましょう。
プッシュアップのポイント
プッシュアップをするときは、以下の点に気をつけましょう。
- 反り腰にならないよう、体をまっすぐにキープしましょう。
- 基本のプッシュアップがつらいときは、膝をついて行い、少しずつ慣れていきましょう。
関連記事:プッシュアップ(腕立て伏せ)のやり方や効果をまとめた記事はこちら
【自重最強】インバーデットロウ|上半身
インバーデットロウはチンニング(懸垂)とも呼ばれ、腕と背中の筋肉で体を持ち上げるトレーニングです。鉄棒などにぶら下がって行う場合もありますが、ぶら下がれる器具がない場合は机も使えます。
インバーデットロウでは、主に広背筋や僧帽筋といった背中の筋肉を鍛えられるほか、上腕二頭筋も鍛えられます。
インバーデットロウのやり方
- テーブルの下で仰向けの状態になります。
- 両膝を立てて、膝は約90度になるように曲げます。
- 肩の真上にまっすぐ腕を伸ばしながら、両手でテーブルの端をつかみます。
- まずはお尻を床から浮かせた状態になり、両腕を使って体をテーブルに引き寄せるようにして体を持ち上げます。
- 床にお尻と背中がつかないところまで体を下ろします。
- 4〜5の動作を10回を1セットし、3セット行いましょう。
インバーデットロウのポイント
インバーデットロウをするときは、以下の点に気をつけましょう。
- 頭から膝までが一直線になるよう、体を持ち上げましょう。
- 体を持ち上げるときは脚の力を使わず、腕と背中の力を使いましょう。
- テーブルを使うときは、テーブルの耐荷重に気をつけましょう。
【構成例】1週間自重トレーニングメニュー

筋肉をつけたいなら、筋肉を回復させるための休養日を挟みながら継続して自重トレーニングを行うことが重要です。効率的に体を鍛えるために、1回のトレーニングで全身を鍛える「全身法」を取り入れると良いでしょう。以下に1週間のトレーニングメニュー例を紹介するので、参考にしてみてください。
月 | プッシュアップ:10~15回×3セット スクワット:10~15回×3セット プランク:30秒×3セット |
火 | 休み |
水 | ナロープッシュアップ:10~15回×3セット インバーデットロウ:10回×3セット クランチ:10~15回×3セット |
木 | 休み |
金 | プッシュアップ:10~15回×3セット スクワット:10~15回×3セット プランク:30秒×3セット |
土 | 休み |
日 | ナロープッシュアップ:10~15回×3セット インバーデットロウ:10回×3セット クランチ:10~15回×3セット |
なお、ナロープッシュアップは両腕の幅を通常よりも狭めて行うプッシュアップのことです。通常のプッシュアップよりも大胸筋への負荷が減り、上腕三頭筋への負荷が増します。
自重トレーニングの効果を高めるコツ
せっかく忙しいなか時間を見つけて自重トレーニングに取り組むなら、少しでも早く成果を出したいですよね。そこでここからは、自重トレーニングの効果を高めるコツについて解説します。以下のポイントを押さえてトレーニングに取り組みましょう。
正しい動作をマスターする
自重トレーニングの効果を高めるには、正しい動作をマスターすることが重要です。
誤ったフォームでトレーニングを行うと、狙っている筋肉に効かず期待していた効果が得られないばかりか、ケガにつながる可能性もあります。
初めて行うトレーニングでは、まず動作を覚えることを優先し、1つ1つの動作を丁寧に確認しながら行いましょう。
慣れてきたら回数・セット数を増やす
自重トレーニングはダンベルなどの器具を使わない分、1回あたりの負荷は軽めです。さらに慣れも加われば、最初はつらかった回数も簡単にこなせるようになるでしょう。
しかし、運動の効果はある程度の負荷をかけないと得られません。自重トレーニングに慣れてきたら、1セットあたりの回数やセット数を増やす必要があります。1セットあたりの回数は15~20回とし、それ以上の回数が必要な場合はセット数を増やしましょう。
週3回前後を目安にトレーニングを行う
トレーニングの効果を得るには、続けることが大切。しかし、筋肉に負荷をかけた後は回復のための休養も必要です。筋肉の修復には2日程度かかるので、2~3日に1回、週3回程度を目安にトレーニングを続けましょう。
週3日しかトレーニングができないなかで効率的に鍛えるならば、1日のトレーニングで全身を鍛える「全身法」がおすすめです。
関連記事:筋トレの頻度やおすすめトレーニングについて詳しく解説した記事はこちら
自重トレーニングに関するQ&A
世の中には自重トレーニングに関する情報がたくさんありますが、そのせいでかえって「毎日やってもいい?」「効果がないの?」などと戸惑う人もいるでしょう。そこでここでは、自重トレーニングによくある疑問に回答します。
自重トレーニングは毎日やってもいい?
「早く筋肉をつけたいから、毎日自重トレーニングをしよう」と考える人もいるかもしれません。しかし、毎日自重トレーニングを行うと筋肉の回復時間が取れなくなってしまいます。その結果オーバートレーニングとなり、疲労感が抜けなくなったりケガをしやすくなったりする可能性も。
オーバートレーニングによる不調やケガを防ぐためにも、休養日をはさみましょう。
「自重トレーニングは効果がない」と言われる理由は?
自重トレーニングは1回あたりの負荷が軽く、筋肉を追い込むことが難しい傾向にあります。そのため、効果がないわけではありませんが、ダンベルやマシンを使ったトレーニングと比べて筋肉の成長が遅い可能性はあるでしょう。
より効果の高いトレーニングをしたいなら、自重トレーニングに慣れてからダンベルやマシンを使ったトレーニングへと移行するのがおすすめです。
コツを押さえた自重トレーニングで体を変えよう
自重トレーニングには、「たくましい体に近づく」「睡眠の質を上げる」などさまざまな効果が期待できます。場所を選ばず行えるので、トレーニング初心者にもおすすめです。
より効果を実感するには、正しい動作をマスターしたり、回数・セット数を増やしたりといったコツが必要です。また、早く成果を出したいからと焦って毎日トレーニングを行うのはNGです。筋肉をつけるには休養も大切なのです。
基本のトレーニングとコツを押さえて、理想の体づくりを行っていきましょう!
- 【MANDUKA マンドゥカ ヨガ】ヨガマット
- 株式会社アイロックス