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腰痛や膝痛にお悩みの方&将来の歩行に不安を感じている方に向けて、ヨガインストラクターが「股関節の柔軟性」の重要性を解説します。股関節を柔らかくするストレッチやヨガポーズも紹介しているので、ぜひトライしてみてくださいね。
目次
慢性的な腰や膝の痛みを感じている場合、股関節の硬さが原因のひとつかもしれません。十分な可動域がないと、腰や膝に過度な負担がかかってしまいます。まずは、腰痛や膝痛と股関節の関係をチェックしましょう。
骨盤の左右に位置する「股関節」は、胴体と両足を繋ぎ体を支えるうえで重要な役割を担っています。日常的な動作に欠かせないパーツですが、動かさないと硬くなり可動域もどんどん狭くなってしまいます。股関節が硬くなった状態で歩く、立ち上がるなどの動作をすると、可動域の狭い股関節の動きを補うため、骨盤が傾いて脊椎に負担がかかります。これが腰痛の原因になってしまうのです。
デスクワークなどで座りっぱなしの状態が続くと太ももの筋肉が衰え、股関節の動きが悪くなってしまいます。すると、骨盤が傾いて腰に負担がかかり腰痛を引き起こします。
人間の体は股関節・膝・足首が連動しながら、歩いたり跳んだりといったあらゆる動作を行っています。通常は3つのパーツが互いに動き合うことで負荷を分散させていますが、股関節や足首が硬くなり十分に動かないと、膝にのみ負荷が集中した状態に。下半身を動かすたびに強い負荷がかかり、膝が痛くなってしまうのです。
「健康のためにウォーキングをしようと頑張っていたのに、逆に股関節が痛くなって歩きづらくなる」というケースがあります。その原因は、主に以下の3つが考えられます。
このような状態の方は、歩くと負荷がかかり痛みやしびれが出ることがあります。太ももの前やお尻の筋肉が張ったり、疲労を感じやすいといった症状が出ることもあります。
運動不足で筋力が落ちていたり、肥満傾向にある場合、筋肉が凝り固まって柔軟性が失われやすくなります。柔軟性を補うために、歩行中に無理に関節を動かしてしまい、股関節の痛みが出てしまうのです。平坦な場所でつまずきやすい方や、脚の蹴りだしがなんとなくスムーズにいかない方、以前よりも歩幅が小さくなったと感じる方は、筋肉が硬くなっているのかもしれません。
先天性の股関節脱臼や、臼蓋(きゅうがい)形成不全の方、骨折したことがある方、力仕事をしている方に多いのが、関節の変形・すり減りが原因による痛みです。すり減った骨同士が接触することで痛みが生まれます。股関節の痛みのほか、足の付け根の違和感や痛み、お尻や太もも、膝の痛みにお悩みの方、歩き方が横に揺れやすい方も股関節の変形やすり減りが原因となっている可能性があります。
股関節の動きが悪く「反り腰」になることで、腰痛や膝痛が引き起こされるケースもあります。股関節の動きが悪いと、歩幅が小さくなり歩行スピードが上がりません。そこでスピードをあげようと無意識に脚を大きく前に出そうとするため、必要以上に腰が反ってしまい、腰に負担がかかるのです。
また反り腰以外にも、股関節の動きをカバーしようと膝を曲げたままの姿勢で歩いたり、必要以上にふくらはぎに力が入ったまま歩いてしまうことも痛みの原因に。前ももの筋肉が常に緊張した状態になり、股関節や膝関節にも負担がかかって痛みにつながります。
股関節が硬いとそれをカバーするために、腰を沿って歩く、膝を曲げたまま歩く、ふくらはぎを強く使って歩くといった歩行が常態化。本来使うはずのお尻や太ももの筋肉がうまく機能せずに、筋肉のバランスが崩れてしまいます。腰や膝、足首への負荷がかかり続けると、将来的に歩行そのものに悪影響を及ぼす可能性もあるため注意しましょう。
股関節が硬くなり可動域が狭くなると、骨盤の位置が傾いたり、腰や膝に痛みが出たりとさまざまな体の不調へつながることがわかりました。ここでは股関節を柔らかくするメリットや、柔軟性アップのポイントをご紹介します。
股関節を柔らかくすると、下半身の動きが柔軟になり動きやすくなります。ダイナミックな動きができるなど運動機能が高まるほか、ケガの危険性も低くなるでしょう。股関節を柔らかく保つには、日々の柔軟やストレッチ、筋トレが大切です。その際のポイントをご紹介します。
股関節の柔軟性が上がると、股関節の動きが改善されてつらい痛みも和らぐでしょう。しかしそれは一時的な効果にすぎず、何もしなければ時間が経つにつれて元に戻ってしまいます。股関節の柔らかさをキープするには、毎日の柔軟・ストレッチの継続が欠かせません。
つい頑張りすぎてしまうと、逆にケガや痛みにつながってしまうことも。痛みを感じるようなストレッチはせず、“いた気持ちいい”くらいを目安にするとよいでしょう。無理をして伸ばすとほかの部分を痛める原因にもなります。
体が冷えた状態や久しぶりに体を動かすときは筋肉が固まっていて、ストレッチをしても十分に伸びない可能性があります。そんなときは、最初にウォーキングや軽いジョギングをして、少し体を温めてみましょう。筋肉の凝り固まった部分をピンポイントでマッサージしてから、股関節のストレッチを行うのもおすすめです。
腰痛や膝痛には、股関節まわりの柔軟性が大きく関係しています。痛みがある場合や腰痛や膝痛を予防したい場合は、ストレッチをして股関節を柔らかくしていきましょう!就寝前にベッドの中で簡単に取り組める「股関節ストレッチ」をご紹介します。
内ももと足の付け根をほぐすことができる、ストレッチ要素の高いヨガポーズです。簡単な動きなので、体や股関節が硬い方も無理なく取り組めます。
難易度:易しい
上体を倒すときは、頭から倒していくのではなく、背筋を伸ばし股関節から前屈することを意識しましょう。無理に体を倒すことは避け、心地の良い姿勢をキープしましょう。
股関節はさまざまな角度に動かすことで可動域が広がります。この「揺らすだけストレッチ」は、普段動かす機会の少ない縦方向に股関節を伸ばすストレッチです。気持ちよく動かし、可動域を広げていきましょう。
無理に大きく揺らさず、気持ちよい程度に左右にゆらゆらと揺らしましょう。
「チャイルドポーズ」は、腰まわりやもも裏にアプローチできるヨガのポーズです。膝を開くことで通常のポーズよりも深く前屈でき、股関節の柔軟性を高めることができます。
上半身を倒したときに、お尻が上がりすぎないように注意してください。上半身を倒すときに股関節がつらいと感じたら、顔の横で肘をついて体を支えるとよいでしょう。
横になった状態で股関節まわりの筋肉にアプローチするストレッチです。継続することで、股関節の柔軟性が高まり、内ももと足の付け根をほぐすことができます。
お尻を上げるのではなく、骨盤を浮かせるイメージで行ってください。回数はあくまで目安です。股関節に痛みを感じる場合は無理のない範囲で行いましょう。
仰向けの姿勢のまま、リラックスした状態で行う股関節ストレッチです。大きな動きがないため、寝る前にベッドで行うのにぴったりです。
難易度:普通
反り腰の方は、仰向けの姿勢のときに腰が床から浮きすぎないよう注意しましょう。
デスクワークなどで長時間座りっぱなしや運動不足によって股関節が硬くなると、腰や膝、足首など体のあちこちに痛みや不調が生じます。その状態が続くと、将来的には「歩くだけで痛みを感じる→歩行を避ける→筋力が落ちる→さらに股関節が硬くなる」といった悪循環に陥ってしまう可能性があります。股関節の柔軟性は、ストレッチを継続することによって改善できます。ご紹介した寝る前5分の股関節ストレッチ&ヨガを習慣にし、何歳になっても元気に歩ける健康的で柔軟な股関節を目指しましょう。
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