「腹筋」だけじゃない、お腹を鍛えるトレーニングと正しいやり方 。

「腹筋」だけじゃない、お腹を鍛えるトレーニングと正しいやり方 。

「スッキリへこんだ綺麗なお腹を目指したいけど、トレーニングは苦手」「腹筋より簡単で効果的なトレーニングはないかな?」「とにかく腹筋を割りたい」と考えている方に朗報です!筋肉の中でも上手に鍛えることが難しい腹筋。今回はその腹筋を鍛えるための、簡単かつ効果的なトレーニング方法と、その正しいポイントをご紹介します。

監修者情報

柴田 直樹

柴田 直樹

トルチャインストラクター

株式会社ティップネス勤務。

入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。

現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。

◼︎資格

・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎

そもそも「腹筋」って何?

ひとくちに「腹筋」と言っても、実はいくつもの部位で構成されていることをご存知でしょうか。トレーニングをするときに、「どの部位をどのように鍛えているか」を意識することで、より効果的に鍛えることができるので、まずは初心者でも鍛えやすい腹筋の部位について解説していきます。

腹直筋(ふくちょくきん)

一般的に「腹筋」と聞いてイメージされるのは、腹直筋という部位です。これは、しっかりと鍛えることで得られる「シックスパック」と呼ばれている腹部正面の筋肉のことです。腹直筋は、筋肉の間で縦に繊維のように走る「白線」と、横向きに筋肉を束ねているように走る「腱画(けんかく)」によって構成されており、それらによって筋肉が6つに区切られているように見えるのです。

美しく割れた腹筋を目指すには、この「腹直筋」をしっかりトレーニングしていきましょう。

外腹斜筋・内腹斜筋(がいふくしゃきん・ないふくしゃしん)

「脇腹」と呼ばれることが多い外腹斜筋・内腹斜筋は、腹部の両側に縦に長く配置されている筋肉です。外腹斜筋は表面に近い部分=外側にあり、内腹斜筋は外腹斜筋の奥=内側にあります。どちらの斜筋も肋骨あたりから骨盤まで斜めに走っていますが、それぞれ筋繊維の向きが逆方向なので、体は外腹斜筋・内腹斜筋両方を使って捻る動きをすることができるのです。また、外腹斜筋は骨盤を引き上げる働きがあるため、鍛えることによって体の歪みを矯正してくれます。

腹横筋(ふくおうきん)

横隔膜(おうかくまく)をコルセットのように覆っているのが腹横筋です。腹筋を構成するいろいろな筋肉の中で最も深層にあるため「インナーマッスル」と呼ばれ、内臓の位置や姿勢を正しく保ったり、腹式呼吸をするときにも使われる筋肉です。ぽっこりお腹の解消には腹横筋を鍛えるのが最も効果的と言われています。。

腹筋を鍛えるメリット

腹筋を鍛えることは、見た目の美しさだけではなく、体の機能面にもメリットがたくさんあります。

ダイエットに効果的

腹筋は体の中でも大きな筋肉群です。腹筋を鍛えることにより基礎代謝が向上し、脂肪を燃焼しやすくなることから、痩せやすく太りにくい体質にするためダイエットの際にはまず気にした方が良いでしょう。

姿勢を正す

腹筋は内臓や骨を正しい位置に保つ役割を担っています。腹筋が衰えると、猫背気味になって肩こりや腰痛の原因となるだけでなく、内臓の位置がずれて血行が悪化、むくみを引き起こします。体幹を鍛えることによって、美しい姿勢を無意識に身につけることができます

ぽっこりお腹解消

内臓を正しい位置に戻すことで内臓の働きが良くなり、消化が促進されます。便秘の解消にもつながり、代謝が悪くぽっこりと膨らんだお腹が凹むのは大きなメリットと言えるでしょう。

ウエストのシェイプアップ

理想的なボディシェイプを手に入れるには腹筋のトレーニングは不可欠。スッキリとしたお腹は誰もが憧れる目標なのではないでしょうか。しっかりトレーニングすることで理想の腹筋を手に入れましょう。

腹筋トレーニングに効果的なエクササイズ5選

バイシクルクランチ

美しい腹筋をつくるトレーニング「バイシクルクランチ」
美しい腹筋をつくるトレーニング「バイシクルクランチ」

自転車をこぐように脚を動かしながら体をひねるトレーニング「バイシクルクランチ」。お腹前面の腹筋だけでなく、体幹全体を鍛えることができます。主に腹直筋や外腹斜筋・内腹斜筋を意識して取り組むと効果アップ。

実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:普通

  1. 仰向けの状態で、足の裏を床から離し、膝からつま先が床と平行になるようにします
  2. 両手は頭の後ろで組み、おへそを見るように腹筋に力を入れます。
  3. 右膝を顔の方へ引き寄せ、左膝は伸ばします。左のつま先やかかとが、床につかないように注意します。
  4. 引き寄せた右膝に、左肘を近づけます。
  5. 元の位置に戻したら、反対側も行います。
  6.  何度か繰り返し行いましょう。

バイシクルクランチのポイント

床についている背中、お尻が床から離れないように注意します。

繰り返し行うと疲れてくるため、勢いを使って脚を動かしがちですが、体をしっかりとコントロールして行いましょう。

レッグリフト

腹筋を鍛える「レッグリフト」
腹筋を鍛える「レッグリフト」

主に腹直筋の下腹部分を鍛えるのに効果的なトレーニングです。腰を痛めやすいので、トレーニング中は反り腰にならないように、背中全体を床につけるように意識して取り組んでください。

実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:易しい

  1. 仰向けになり両脚を天井方向に向かって持ち上げます。
  2. 両手は体側に伸ばし、手のひらは床につけます。
  3. かかと同士をしっかりとくっつけた状態で、膝を伸ばしたまま、吐く息でゆっくりと床ギリギリまで下ろします。
  4. 吸う息で、元の位置にゆっくりと戻していきましょう。
  5. 何度か繰り返し行います。

レッグリフトのポイント

勢いを使って体を動かすのではなく、ゆっくりと、使っている体のパーツを意識しましょう。

プランク

二の腕ほっそりヨガ「プランク」
腹筋を鍛えるのにおすすめのトレーニング「プランク」

腹直筋や腹横筋を効果的に鍛えるのにオススメなのが「プランク」というトレーニングです。工程自体は簡単ですが、体を一直線にすることでじんわり効いてくるポーズになるため、ポーズがしっかりと正しく取れていることが非常に大事です。鏡などで見たり、誰かにチェックしてもらって確認しながら行うのが良いでしょう。

実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:普通

  1. 両肘を床につけ、腕立て伏せのように両脚を揃えて伸ばし、腰を浮かせます。
  2. 頭、背中全体、腰、かかとが一直線になるように意識しながら、その姿勢をキープします。
  3.  ゆっくりと呼吸しながら行いましょう。

プランクのポイント

腹筋と背筋といった体幹まわりの筋肉を使って状態をキープすることを意識しましょう。

時間が経つにつれてお尻が上がりやすくなるので注意して行いましょう。

呼吸を忘れずに行いましょう。

クロスシザーキック

腹筋群全体を鍛えることができる「クロスシザーキック」
腹筋群全体を鍛えることができる「クロスシザーキック」

下腹部痩せに欠かせないトレーニングといえば「クロスシザーキック」です。ハサミのように脚をクロスさせることで、腹筋群全体を鍛えることができるだけでなく、太もも痩せにも効果があります

実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:普通

  1. 仰向けの状態で、脚を伸ばします。
  2. 両手は体側に伸ばし、手のひらを床につけます。
  3.  両脚を床から15センチ程浮かせます。
  4. 両脚を浮かせ、膝を伸ばした状態のまま、脚を腰幅まで開いた後、交差させるように閉じます。
  5. 再度両脚を開き、今度は左右の脚の上下を入れ替えて交差させて閉じます。
  6.  この動きを何度か繰り返し行います。

サイドシザーキックのポイント

時間が経つにつれてお尻が上がりやすくなるので注意して行いましょう。

呼吸を忘れずに行いましょう。

ツイストレッグレイズ

女性らしいお腹をつくる「レッグリフト」
女性らしいお腹をつくる「ツイストレッグリフト」

寝たまま脚を伸ばして左右に振る「ツイストレッグレイズ」。実際にやってみてその難しさに驚愕するかもしれません。脚の重みで姿勢をキープするのが難しいため、腹筋上級者向けのトレーニングになりますが、チャレンジしてみてください。

実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:難しい

  1. 仰向けになり、両脚を伸ばします。
  2. 両手は体側に伸ばし、体から少し離します。手のひらを床につけ、体を支えます。
  3. 両脚を揃えて、天井方向に持ち上げます。
  4. 膝を伸ばしたまま脚を右側に下ろし、床につかないギリギリで止めます。
  5. 元の位置に戻し、反対側にも下ろします。
  6. 繰り返し何度か行います。

ツイストレッグレイズのポイント

膝を伸ばしたままが難しい人は、膝を90度程度に曲げてやってみてください。

腹筋のトレーニングは、理想のボディシェイプを手に入れるために不可欠です。効果的に鍛えて、ダイエットやボディメイクだけでなく、体の中からキレイになりましょう!

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