ヒラメ筋のストレッチでふくらはぎの疲労を解消!3つの方法を解説

監修者情報
柴田 直樹
オンラインフィットネス「トルチャ」マーケター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
【予備知識】ヒラメ筋とは?


柴田 直樹
ヒラメ筋は、ふくらはぎを構成する筋肉の1つです。
ヒラメ筋は、ふくらはぎの奥にある筋肉で、膝の下あたりから始まり、アキレス腱につながっています。ふくらはぎの表面にある腓腹筋(ひふくきん)の内側に位置し、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)の一部を構成しています。
主な働きは、足首を下に動かす(底屈動作)こと。歩く・走る・ジャンプする際に欠かせない筋肉で、特に立ち仕事や長距離の歩行時に負担がかかりやすい部位です。
ヒラメ筋は、腓腹筋の下に隠れているものの、収縮と弛緩を繰り返すことで血液を心臓に送り返すポンプの役割を果たすことから「第二の心臓」とも呼ばれるほど血流に関与しています。ヒラメ筋を適切にケアすることで、ふくらはぎの疲労軽減や全身の血行促進が期待できます。
ふくらはぎの疲労にはヒラメ筋のストレッチが効果的

ヒラメ筋は、立ち姿勢を維持したり、足を安定させたりする役割を持つ筋肉です。遅筋線維が多く、腓腹筋に比べると持久力に優れているという特徴がありますが、長時間の立ち仕事や長距離のランニングを続けるとやはり疲労が蓄積しやすくなります。
ヒラメ筋をストレッチすることで、筋肉の柔軟性を保ち、血流を促進し、疲労感を和らげる効果が期待できます。また、運動後や立ち仕事の後に行うと、脚のむくみや倦怠感の軽減にも役立ちます。
さらに、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けたときの脚の疲れにも効果的です。毎日5分程度のストレッチを習慣にすることで、ふくらはぎのだるさや重さを軽減できるでしょう。
ヒラメ筋のストレッチ・エクササイズ3選【ふくらはぎの疲れ解消】

ふくらはぎの疲れを解消するには、ヒラメ筋はもちろん、下腿三頭筋全体をバランスよくストレッチすることが大切です。ここでは、ヒラメ筋を効果的にほぐす3つのストレッチ・エクササイズ方法を紹介します。
- ヒラメ筋ストレッチ
- 下腿三頭筋ストレッチ
- ドンキー・カーフレイズ
どれも簡単にできるので、毎日の習慣に取り入れて、スッキリとした脚を目指しましょう。
ヒラメ筋ストレッチ
ヒラメ筋をストレッチする際は、ふくらはぎの奥にある筋肉を意識してじっくり伸ばすことがポイント です。特に、正座の姿勢から膝を立てる動作は、ヒラメ筋を効率よく伸ばせる方法のひとつです。以下の手順で行ってみましょう。
<やり方>
- 正座の姿勢から、片膝を立てます。
- 立てた膝の方に体重をかけながら、足を前に倒してふくらはぎをゆっくり伸ばします。
- ふくらはぎに適度な伸びを感じたら、そのまま15秒間キープします。
- 反対側も同様に行い、左右それぞれ2セットずつ繰り返します。
ストレッチ中は、呼吸を止めずに、ゆっくり深呼吸しながら行うことが大切です。反動をつけず、無理のない範囲で伸ばしましょう。
下腿三頭筋ストレッチ
下腿三頭筋(かたいさんとうきん)は、ふくらはぎを構成する筋肉で、腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋 から成り立っています。これらの筋肉をストレッチすることで、ふくらはぎ全体を効率よく伸ばし、ヒラメ筋もしっかりとほぐすことができます。
<やり方>
- 壁の前に立ち、両手を肩の高さで壁につけます。
- 片足を一歩後ろに引き、後ろ足の膝は伸ばしたまま、かかとを床につけます。
- 前足の膝を軽く曲げながら、後ろ足のふくらはぎがじんわり伸びるのを感じます。
- この姿勢を15~30秒間キープします。
- 反対側も同様に行い、左右交互に2セットずつ繰り返しましょう。
ストレッチを行う際は、後ろ足のつま先が正面を向くように意識し、正しいフォームを保ちましょう。かかとが浮かないようにしっかり床につけることで、効果的に筋肉を伸ばせます。
ドンキー・カーフレイズ
ドンキー・カーフレイズは、ふくらはぎの筋肉を伸ばしながら鍛えるエクササイズです。特にヒラメ筋と腓腹筋の両方に刺激を与えられるため、柔軟性向上と筋力強化の両方に効果的です。椅子や安定した台に手をつき、前傾姿勢を取って行いましょう。
<やり方>
- 椅子や台に手をつき、軽く前傾姿勢を取ります。
- つま先で地面を押し上げるようにかかとを持ち上げ、ふくらはぎをしっかり収縮させます。
- かかとを最も高い位置で1秒間キープします。
- ゆっくりとかかとを下ろし、元の姿勢に戻ります。
- 15回を1セットとし、2~3セットを目安に行いましょう。
つま先をステップや階段の端などの段差に置くと、より深くストレッチでき、効果が高まります。 慣れてきたら1セットの回数を20回、30回と増やして、負荷を調整しましょう。
ヒラメ筋のストレッチに関するよくある質問

ヒラメ筋と一緒にすべきおすすめのストレッチはありますか?
腓腹筋とヒラメ筋は、アキレス腱を通じてかかとを持ち上げ、足首を動かす重要な役割を持っています。 そのため、ヒラメ筋の柔軟性を高めるには、アキレス腱とセットでストレッチするのが効果的です。
特に、アキレス腱が硬くなるとヒラメ筋への負担が増し、ふくらはぎ全体の動きが悪くなることがあります。アキレス腱のストレッチをあわせて行うことで、足首の可動域が広がり、ふくらはぎの柔軟性が向上 します。
詳しいアキレス腱のストレッチ方法については、以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
下半身におすすめのストレッチはありますか?
下半身全体をほぐしたい場合は、ヒラメ筋やアキレス腱のストレッチに加え、もも裏(ハムストリング)やふくらはぎのストレッチを組み合わせると効果的です。下半身の筋肉をバランスよく伸ばすことで、柔軟性が向上し、動きがスムーズになります。
特に、デスクワークや立ち仕事で長時間同じ姿勢を続けると、下半身の筋肉が硬くなり、血流が悪くなりがちです。下半身のストレッチを習慣にすることで、むくみや疲労感の軽減にも役立ちます。
下半身におすすめのストレッチ方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ヒラメ筋を柔軟に保ち、ふくらはぎの疲労を解消しよう

ヒラメ筋は、立ち仕事や長時間の歩行などで負担がかかりやすい重要な筋肉です。腓腹筋の下にあるため意識しにくいかもしれませんが、ふくらはぎの疲れや重さを感じたら、ヒラメ筋のストレッチを取り入れることが効果的です。
毎日5分程度のストレッチを継続するだけでも、血流が促進され、ふくらはぎのだるさやむくみを軽減できます。本記事で紹介したストレッチはどれも簡単な動作なので、無理のない範囲で習慣にしてみましょう。ストレッチを行う際は、反動をつけず、ゆっくりとした動作で行うことが大切です。 深い呼吸を意識しながら、筋肉がじんわりと伸びるのをしっかり感じましょう。