雨天時はゴルフを中止するべき?キャンセルの基準や服装・持ち物を紹介

監修者情報
正覺 友香里
ゴルフコーチ・ゴルフクラブアドバイザー
中学2年でゴルフを始め、高校で県大会優勝。ゴルフクラブアドバイザーやキャディとしての勤務経験を持ち、現在は初心者〜中級者向けにマンツーマンレッスンを行う。
元ドラコンプロで、九州のタイトルマッチ戦2位の実績あり。
■資格
USGTF(全米ゴルフ指導者連盟)ティーチングプロ
雨が降った際のゴルフの中止・キャンセル基準


正覺 友香里
雷や強い雨など、安全に影響が出る場合はゴルフ場側が中止を判断します。一方で、小雨程度であれば自己判断となり、キャンセル料が発生することもあります。
雨天時のゴルフ実施可否は、プレーヤーの判断だけでなく、ゴルフ場の方針にも大きく左右されます。特に、雷を伴う悪天候や、コースの冠水・ぬかるみによって安全確保が難しいと判断された場合には、ゴルフ場がプレー中止を決定することがあります。
一方で、小雨程度であればプレーが可能とされることが多く、中止を希望してもキャンセル料が発生するケースがあります。キャンセルポリシーはゴルフ場によって異なりますが、基本的には前日または当日のキャンセルには料金が発生すると考えておいた方がよいでしょう。ただし、悪天候が原因の場合に限り、特例として免除されることもあります。
こうした対応は、当日の天候や各ゴルフ場の判断により異なるため、予約時にキャンセル規定を確認しておくことが重要です。以下に、主なシチュエーション別に中止判断の基準とキャンセル料の有無をまとめました。
シチュエーション | 判断基準 | キャンセル料の有無 |
---|---|---|
ゴルフ場側が中止を判断した場合 | 雷・豪雨・強風・コースの冠水など、安全にプレーできないと判断された状況 | 発生しないことが多い |
小雨など軽度の雨でプレーヤーが中止を希望した場合 | 通常はプレー可能とされ、中止判断はプレーヤーに委ねられることが多い | 発生する可能性が高い(特に前日・当日のキャンセル) |
雨の中ゴルフをするメリット
雨の日のゴルフは敬遠されがちですが、実は晴れの日にはないメリットもいくつかあります。混雑を避けてのびのびプレーできるほか、雨ならではのコースの表情や快適な気温も魅力です。
ここでは、雨の中ゴルフの主なメリットを3つ紹介します。
コースが空いている
雨の日はゴルフを控える人が多いため、コース全体が比較的空いている傾向にあります。通常なら前の組を待ったり、後ろからのプレッシャーを感じたりすることもありますが、雨天時は利用客の少なさからそういったストレスが大幅に軽減されます。自分たちのペースで落ち着いてホールを回れるため、初心者の方やゆったりプレーを楽しみたい方にもおすすめです。周囲の視線を気にせず、じっくりとショットに集中できるのも、雨の日ならではのメリットと言えるでしょう。
雨天時特有のコースを体験できる
雨の日のゴルフでは、晴天時とは異なるコースコンディションを味わうことができます。たとえば、グリーンが水分を含んでいるとボールが止まりやすくなり、アプローチやパットの感覚にも違いが出ます。バンカーも、雨で砂が締まっているため、普段よりもショットが安定しやすい場面もあるでしょう。
また、レインウェアや濡れたグローブでのプレーは動きにくさや違和感がある分、集中力や対応力が求められます。こうした条件下でのプレー経験は、晴れた日のラウンドでも確実に役立つはずです。
気温が下がり快適にプレーできる
雨の日は気温が下がる傾向があり、特に真夏のラウンドではその涼しさが心地よく感じられる場面もあります。直射日光を避けられることで体力の消耗が抑えられ、集中力を維持しやすくなるのは大きなメリットと言えるでしょう。
ただ、雨の日は湿度が高くなりやすく、気温が低くても蒸し暑さが不快に感じることがあります。暑い時期にも涼しくて快適!とは限りませんが、強い日差しを避けられるぶん、雨の日の方が体力を消耗せずにプレーできることも多いでしょう。
雨ゴルフ向きの服装・持ち物

雨の日でも快適にゴルフを楽しむためには、天候に合った装備が欠かせません。濡れることでプレーに支障が出るのを防ぐためにも、雨の日用の服装や持ち物をしっかり準備しましょう。
雨用の服装(レインウェアなど)
雨の日のゴルフでは、服装を誤ると体温が下がりやすく、体調を崩すリスクが高まります。特に、一般的なウインドブレーカーや防寒着は通気性が低いため、濡れたまま着続けると汗や雨で冷えやすくなります。
夏場はムレを防げる通気性の高いレインウェアを、冬場は防水性に加え、裏地にフリースや中綿が使われた防寒タイプを選ぶのがよいでしょう。

防水シューズ
雨の日のゴルフでは、足元が濡れることで不快感が増し、プレーへの集中を妨げる原因になります。シューズの中がジメジメすると足が冷えやすくなり、疲労も感じやすくなるため、事前の対策が欠かせません。
特におすすめなのが、防水仕様のゴルフシューズです。専用のものがない場合は、防水スプレーをあらかじめ吹きかけておくことで、普段使っているシューズでもある程度の雨に対応できます。さらに、膝下を覆えるレッグカバーを使えば、水の染み込みも防ぎやすくなります。

替えのグローブ
雨の日のゴルフでは、グローブが濡れることでグリップ力が低下し、クラブが滑ってショットの安定性にも悪影響が出やすくなります。特に天然皮革のグローブは水に弱く、濡れると硬くなったり縮んだりして使いにくくなるため、雨天にはあまり適していません。そこでおすすめなのが、吸湿性が少なく乾きやすい合成皮革タイプのグローブです。
さらに、ラウンド中に交換できるように2〜3枚は用意しておくと安心です。常にしっかりとクラブを握れる状態を保つことで、雨の日でも安定したスイングがしやすくなります。

タオルや着替え
雨の日のゴルフでは、どれだけ対策をしていてもプレー中に多少濡れてしまうのは避けられません。そのままにしておくと体が冷え、体調を崩す原因になることもあります。
ラウンド後はすぐに体を拭けるタオルと、全身着替えられる衣類を用意しておくのが基本です。特に肌着や靴下が濡れたままだと冷えやすいため、上下の着替えを一式持っておくと安心ですよ。
天候に左右されない室内ゴルフレッスンもおすすめ

ゴルフは屋外で行うスポーツのため、天候に左右されやすいのが難点です。特に雨の日は、ラウンドはもちろん、打ちっぱなしの練習も思うようにできないことがあります。そんなときに便利なのが、室内で受けられるインドアゴルフレッスンです。
シミュレーターを使いながらスイングやフォームのチェックができるほか、プロのコーチから直接アドバイスを受けられるのが大きな魅力です。天候に関係なく定期的に通えるため、フォームの修正や苦手克服にもじっくり取り組めます。雨天時でもスキルアップにつながる、有意義な選択肢のひとつです。
- チキンゴルフ
- 株式会社クリア
ゴルフと雨の関係性に関するよくある質問
雨天時は飛距離が伸びる?
雨の日はグリーンやフェアウェイが湿って柔らかくなるため、ボールが転がりにくくなり、晴れた日よりも飛距離は出にくいです。特に、ランを前提にしたクラブ選びをしていると、思ったより距離が足りないと感じることも。
一方で、雨天時はボールが止まりやすくなるため、狙った場所に落としやすいというメリットもあります。多少の飛距離ダウンは気にしすぎず、状況に合わせたプレーを心がけることが大切です。
雨天時の断り方は?
雨の日のゴルフを断りたいときは、無理に理由を作るよりも、正直に行きたくないと伝えるのが一番です。たとえば「滑りやすくてケガが心配」「体が冷えそうで不安」といった実際のリスクを理由にすれば、相手にも納得してもらいやすくなります。
ただし、相手が上司や取引先など仕事関係の場合は、まず相手の意向を確認したうえで、雨天時のプレーに伴うリスクを冷静に伝えるようにしましょう。それでも参加が避けられない場合は、本記事で紹介した服装や持ち物をしっかり準備し、安全面に配慮して参加することが大切です。
雨の日も工夫次第でゴルフを楽しめる!
雨の日のゴルフは「キャンセルすべきか」と悩む方も多いですが、事前の準備と心構え次第で、むしろ新しい楽しみ方を発見できるチャンスでもあります。雷や豪雨など安全面には十分配慮したうえで、プレー可能な天候であれば、混雑の少ないコースや湿ったグリーンといった、雨天ならではの特別なコンディションを体験するのもよいでしょう。
防水性のあるシューズやレインウェア、替えのグローブなどをしっかり用意すれば、雨のストレスを最小限に抑えて快適にプレーすることも可能です。雨だからこそ味わえるゴルフの魅力を、前向きに取り入れてみてはいかがでしょうか。