上腕三頭筋をやわらかくするストレッチ4選!効果と注意点も確認しよう

監修者情報
柴田 直樹
オンラインフィットネス「トルチャ」マーケター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
上腕三頭筋をやわらかくするストレッチ4選


柴田 直樹
いずれも自宅で簡単にできるストレッチです。継続することで肩や腕の可動域が広がり、姿勢改善や肩こり予防にもつながりますよ。
ここでは、上腕三頭筋をやわらかくするためのストレッチを4つ紹介します。最初は腕の硬さで動かしづらく感じるかもしれませんが、無理のない範囲で続けることが大切です。
正座で肘曲げ前屈ストレッチ
肘を曲げたまま上半身を前に倒し、二の腕をじんわり伸ばすストレッチです。リラックスしやすい姿勢のため、朝の目覚めや就寝前の習慣としても取り入れやすいでしょう。
やり方
- 正座の姿勢から、両肘を曲げて指先でそれぞれの肩に触れます。
- 肘を軽く前に出しながら、ゆっくりと上体を前へ倒していきます。
- 肘を床につけ、胸やおでこを床に近づけるようにして、二の腕の伸びを感じましょう。
- 呼吸は止めずに、心地よく伸びを感じられる位置で20〜30秒キープします。
無理に深く沈み込まず「気持ちいい」と感じる範囲で留めるのがポイントです。
肘と肩を使ったオーバーヘッドストレッチ

腕を頭の後ろに回して行うストレッチで、上腕三頭筋をしっかりと伸ばせます。座ったままでもできるため、テレビを見ながらやデスクワークの合間にも取り入れやすいのが特徴です。
やり方
- 正座やイスに座り、左手をまっすぐ上に伸ばします。
- 左肘を上に上げて曲げ、左手を背中側に垂らします。
- 右手で左肘をつかみ、後方へゆっくりと押していきます。
- 左腕が耳よりも後ろにいくように意識して、二の腕の伸びを感じましょう。
- 20〜30秒キープしたら、反対側も同様に行います。
背中が丸まらないように姿勢を正し、肩がすくまないよう意識すると、より効果的にストレッチできます。
あぐらで肘持ち上げストレッチ
座ったまま気軽に取り組めるストレッチです。テレビを見ながらや、仕事の合間など“ながら時間”にも取り入れやすいのが魅力です。
やり方
- あぐらの姿勢で座り、右手で右肩に軽く触れます。
- 左手で右肘を支えながら、ゆっくりと肘を上に持ち上げます。
- 肘は頭の内側に向けながら、斜め上に引き上げるようにし、二の腕の伸びを意識しましょう。
背筋を伸ばし、頭が前に出ないよう意識します。肩がすくまないよう注意し、首から肩にかけての筋肉に力が入りすぎていると感じたら、呼吸を整えて力を抜くようにしましょう。
四つん這いで脇を通すストレッチ
体重をかけながら肩や上腕の筋肉をじっくり伸ばすストレッチです。可動域の拡大や肩こり予防にも役立ちます。
やり方
- 四つん這いの姿勢をとります。
- 片方の肘を床につけ、反対側の手を体の下にくぐらせるようにして、反対側へ向かって伸ばします。
- 肩から上腕にかけて伸びを感じる位置で、20〜30秒キープしましょう。
ひざに負担がかかりやすいため、ヨガマットなどのクッション性のあるマットの上で行うと安心です。
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そもそも上腕三頭筋はなぜ固くなるのか

上腕三頭筋は、二の腕の後ろ側にある筋肉で、肘を伸ばす動作などに関わります。腕を体側につけた「気をつけ」の姿勢で、背面に位置する筋肉が上腕三頭筋です。
上腕三頭筋は、猫背などの悪い姿勢によって硬くなりやすい傾向があります。長時間のデスクワークやスマホ操作などで肩が内側に巻き込まれると、上腕三頭筋が緊張し、柔軟性も落ちてしまうのです。特に腕をあまり使わない生活習慣の方は、意識してストレッチを取り入れるとよいでしょう。
上腕三頭筋のストレッチに期待できる効果
上腕三頭筋をストレッチすると、肩や腕の可動域が広がり、二の腕の見た目が引き締まります。姿勢の改善や猫背予防にもつながるため、日常的に取り入れたい習慣です。
ここでは、上腕三頭筋のストレッチによって得られる3つの効果を詳しく見ていきましょう。
肩や腕の可動域が広がる
上腕三頭筋をストレッチすると、肩や腕の動かせる範囲が広がり、腕を真上に挙げる動作がスムーズに。肩甲骨や肩関節の柔軟性も高まるため、動きやすい体づくりにつながります。さらに、肘がしっかり伸びない状態の改善にも役立ちますよ。
四十肩・五十肩の予防としても効果が期待できるため、普段あまり動かさない人ほど、意識してストレッチで柔軟性を保つことが大切です。
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二の腕の引き締めと見た目の改善につながる
上腕三頭筋をストレッチすると血行が促進され、二の腕がスッキリと見えるようになります。普段あまり使われにくい筋肉に刺激が入ることで、筋肉の活性化や基礎代謝の向上が期待できるためです。上腕三頭筋は脂肪がつきやすく、たるみが目立ちやすい部位でもあるため、見た目を引き締めたい方は意識的にストレッチを取り入れるとよいでしょう。
姿勢改善や肩こり・猫背の予防につながる
上腕三頭筋をしっかり伸ばすことで、背中が丸まりにくくなり、猫背の予防や姿勢の安定に役立ちます。加えて、肩や首まわりの筋肉の緊張が緩和されるため、肩こりの軽減も期待できます。さらに、血流が促されることで上半身のむくみ対策にも効果的です。
姿勢の乱れが気になる方や肩まわりの不調を感じている方は、日々の習慣としてストレッチを取り入れてみましょう。
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上腕三頭筋のストレッチをする際の注意点

上腕三頭筋のストレッチを行う際は、無理のない範囲で行うことが大切です。筋肉がじんわりと伸びていく感覚を意識しながら、丁寧に行いましょう。また、効果的に伸ばすためには、適切なタイミングで行うことも重要です。以下に具体的な注意点を紹介します。
痛みがある場合はストレッチを控える
肩や腰に痛みがある場合は、ストレッチを控えるのが基本。特に肩関節周囲炎などの炎症があるときは、無理に動かすことで悪化するおそれがあります。
ストレッチ中に違和感や痛みを感じたら、すぐに中止しましょう。筋肉がじんわりと伸びて心地よく感じる範囲で行うことが大切です。痛みに意識が向いてしまうような状態では、かえって筋肉や関節に負担をかけてしまいます。
反動を使わずゆっくり行う
反動を使ってストレッチを行うと、筋肉を傷めるリスクがあります。勢いに頼らず、上腕三頭筋がじんわり伸びるのを感じながら、ゆっくりと動かしましょう。
呼吸は止めず、深く落ち着いたペースを保つと、筋肉がリラックスしやすくなります。無理に大きく動かそうとせず、自分の体の柔軟性に合わせて負担のない範囲で行いましょう。
ストレッチのタイミングに注意する
上腕三頭筋をじっくり伸ばすような「静的ストレッチ」は、筋トレ直前には避けたほうがよいとされています。筋力が一時的に低下し、トレーニングのパフォーマンスに影響する可能性があるためです。
静的ストレッチは、朝の目覚めや夜のリラックスタイムなど、体を落ち着かせたいタイミングで取り入れるのがおすすめですよ。
筋トレ前には、腕や肩を大きく動かして体を温める「動的ストレッチ」が適しています。腕を大きく回したり、軽く振ったりする動きを取り入れると、筋肉がほぐれてトレーニング前の準備として効果的です。
筋トレ前後におすすめのストレッチは、以下の記事で詳しく紹介しています。
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上腕三頭筋のストレッチに関するよくある質問
上腕三頭筋のストレッチはどんな人に効果的?
上腕三頭筋のストレッチは、以下のような方におすすめです。
- デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けている方
- 上半身の筋トレを習慣にしている方
- 肩まわりに重だるさを感じる方
- 肘に疲労や違和感がある方
- リハビリ中、または怪我の再発を予防したい方
姿勢が崩れやすい人や、肩や肘まわりに不調を感じている人は、日常的にストレッチを取り入れて筋肉の柔軟性を保つとよいでしょう。
どのくらいの頻度や時間が目安?
上腕三頭筋のストレッチは、1回あたり20〜30秒を目安に、2〜3セット行うのが基本です。座ったままでできるストレッチもあるため、仕事や家事の合間など、無理のないタイミングで取り入れるのがおすすめです。
また、筋トレや運動を行っている方は、トレーニング後のクールダウンとして取り入れることで、疲労回復や柔軟性の維持に役立ちます。
上腕三頭筋のストレッチを毎日の習慣に取り入れよう

上腕三頭筋は二の腕の裏側にある筋肉で、日常生活ではあまり使われにくい部位です。姿勢の悪さや長時間のスマホ操作、デスクワークが続くと、知らないうちに硬くなってしまうことも。
上腕三頭筋をストレッチでほぐすことで、二の腕の引き締めだけでなく、肩や肘まわりの柔軟性向上、姿勢改善、肩こり予防といった効果も期待できますよ。
今回紹介したストレッチはすべて、道具を使わずに手軽にできるものばかり。無理のない範囲で、毎日のスキマ時間に少しずつ取り入れてみましょう。
