ナッツの食べ過ぎは体に良くない!1日の摂取量を守って最大限効果を得よう
監修者情報
板垣 奏穂
管理栄養士
管理栄養士と栄養教諭として働いた経験を活かし、食に関する記事の監修などを行う。
経営者支援事業などを展開する株式会社バシコミを経営するかたわら、プライベートでは20種類以上のアレルギーを持つ子どもの母でもあり、アレルギーや離乳食に関する相談の窓口としても活動している。
◼︎資格
管理栄養士
栄養教諭
【結論】ナッツの食べ過ぎは体に悪影響を及ぼす可能性あり
結論から言うと、ナッツを食べ過ぎてしまった場合、体に以下のような悪影響を及ぼす可能性があります。
- 体重の増加
- 肌荒れ・ニキビ増加
- 腸内環境の悪化
それぞれ説明していくので、ダイエットにナッツを取り入れようと考えている方は要チェックです。
体重の増加
ナッツを食べ過ぎてしまうと、体重が増加してしまう可能性があります。
ナッツは良質な脂質を含む一方で、意外と脂質の含有量が高い食材。ついパクパクと食べてしまうと、気づいたら脂質(カロリー)の取りすぎで体重が増えてしまうのです。また、塩で味付けされたナッツも注意が必要です。
食べ過ぎてしまうと脂質の摂りすぎで中性脂肪が増加したり、本来ナッツが持つ血圧を下げる効果を得られずに、逆に高血圧になってしまうことも。原材料にナッツ以外のその他の植物油脂が含有されているナッツには特に注意が必要です。
ナッツを食べるときは味付けのないものを選び、適切な量を食べるようにしましょう。
肌荒れ・ニキビ増加
ナッツには脂質が多く含まれているため、ナッツの食べ過ぎによって肌荒れやニキビが増加してしまう可能性があります。
いくら良質といえど脂質であることに変わりはないので、取りすぎてしまうと皮脂の増加につながります。皮脂が増えると当然肌のバランスが崩れるため、肌荒れやニキビの増加を招く原因になってしまうのです。
特にニキビに悩んでいる方は、ナッツを食べる量に注意してくださいね。
腸内環境の悪化
ナッツの食べ過ぎは腸内環境の悪化を招く可能性もあります。
ナッツは意外と食物繊維が多いことをご存じですか?
食材 | 食物繊維量(100gあたり) |
---|---|
アーモンド | 10.1g |
しいたけ | 5.5g |
わかめ | 1.5g |
表を見ると、アーモンドには豊富に食物繊維が含まれていることがわかります。
アーモンドに含まれる食物繊維は「不溶性食物繊維」です。
不溶性食物繊維は適量であれば便通の改善に役立ちますが、食べ過ぎると腸内の水分が不足して便秘の原因になることも。
また一方で、ナッツに含まれる豊富な脂質によって下痢を引き起こす場合もあるので、ナッツの食べ過ぎは腸内環境に大きく影響してしまいます。
ナッツのおすすめの摂取量を種類別に紹介
次に、ナッツのおすすめの摂取量を種類別にご紹介します。
基本的にナッツを間食として食べる際は、おやつ程度の200kcal以内にするのがおすすめです。
ナッツは噛みごたえがあるので、摂取目安量を1〜2回に分けて食べれば小腹も満たせますよ。
以下の表でナッツの種類別に摂取目安量をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
ナッツの種類 | 摂取目安量(g) |
---|---|
アーモンド | 30g(20〜25粒程度) |
くるみ | 28g(7粒程度) |
カシューナッツ | 15g(20粒程度) |
ピスタチオ | 15g(15〜25粒程度) |
ピーナッツ | 30g(30粒程度) |
次に、ナッツのそれぞれの種類ごとの特徴について解説していきます。
アーモンド
ナッツの種類 | 摂取目安量(g) |
---|---|
アーモンド | 30g(20〜25粒程度) |
アーモンドの1日の摂取目安量は30g、数で言うと20〜25粒程度です。
アーモンドには抗酸化作用のあるビタミンEや、肌をすこやかに保つのに重要なビタミンB2などが豊富に含まれています。
おすすめの商品は、無塩・無添加でたっぷり850gも入っている「素焼きアーモンド」。アーモンドは料理にも使いやすいので、ぜひチェックしてみてくださいね。
くるみ
ナッツの種類 | 摂取目安量(g) |
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くるみ | 28g(7粒程度) |
くるみの1日の摂取目安量は28g、約7粒ほど。
くるみはナッツの中でもっともオメガ3脂肪酸を含んでいます。
オメガ3脂肪酸は悪玉コレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、健康的な体のためにぜひ取り入れたい食べ物です。
くるみを購入する場合は、今川製菓の「生くるみ」がおすすめ。無塩・無添加ですし、生なのでさまざまなアレンジ方法がありますよ。
カシューナッツ
ナッツの種類 | 摂取目安量(g) |
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カシューナッツ | 15g(20粒程度) |
カシューナッツの1日の摂取目安量は15gで、約20粒ほどです。
カシューナッツにはオレイン酸が豊富に含まれており、悪玉コレステロールを下げたり便秘を解消したりする効果が期待できます。
単体で食べてもあまみがあるので、おやつにぴったりですよ。
おすすめのカシューナッツは、無添加で大容量の「素焼きカシューナッツ」です。
ピスタチオ
ナッツの種類 | 摂取目安量(g) |
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ピスタチオ | 15g(15〜25粒程度) |
ピスタチオの1日の摂取目安量は15g、約15〜25粒程度です。
ピスタチオは栄養価の高さから「ナッツの女王」と呼ばれており、肌のエイジングケアや便秘の解消などに役立ちます。
また、ピスタチオの渋皮には食物繊維が豊富に含まれているので、可能であれば皮ごと食べるのがおすすめです。
食べやすいピスタチオは東洋ナッツの「USAピスタチオ」。食塩を使っているので食べ過ぎには注意ですが、ちょっと小腹が空いたときなどに最適です。
ピーナッツ
ナッツの種類 | 摂取目安量(g) |
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ピーナッツ | 30g(30粒程度) |
ピーナッツの1日の摂取目安量は30g、30粒程度です。
ピーナッツの特徴は、たんぱく質が豊富に含まれていること。
わたしたちの髪や爪、肌はたんぱく質でできているので、たんぱく質を摂取することはとても大切です。おやつのついでにたんぱく質を摂取できるのはうれしいですよね。
おすすめのピーナッツは、みの屋の「ピーナッツ」です。
塩味がついているのでつい手が伸びてしまいますが、摂取量を守って食べるようにしましょう。
【適正量ならすごく良い】ナッツに期待できる3つの効果
ナッツを食べ過ぎた際は体に悪影響があることを解説しましたが、適正量ならば体にとってうれしい効果が期待できます。
期待できる効果は主に以下の3つです。
- 悪玉コレステロールの低下
- 活性酸素から体を守ってくれる
- 生活習慣病の予防につながる
それぞれ見ていきましょう。
悪玉コレステロールの低下
ナッツを適正量食べることで、悪玉コレステロールの低下に貢献してくれます。
ナッツには「オレイン酸」という一価不飽和脂肪酸などの良質な脂質が多く含まれています。オレイン酸には悪玉コレステロールを低下させる効果があるので、健康を維持するために重要な成分。
ナッツを適正量摂取すれば、カロリーオーバーになることなく一価不飽和脂肪酸などの良質な脂質を摂ることができるのです。
活性酸素から体を守ってくれる
ナッツを適正量摂取すると、体内で過剰に発生した活性酸素から体を守ってくれる効果が期待できます。
活性酸素とは体内で発生するもので、適量なら免疫の維持に役立ってくれますが、過剰に発生してしまうと疲労や老化の原因になってしまうもの。
ナッツには抗酸化作用のあるビタミンEなどが豊富に含まれており、活性酸素による攻撃をブロックしてくれるのです。
生活習慣病の予防につながる
ナッツは適正量であれば、生活習慣病の予防につながります。
脂質が多く含まれるナッツは食べると太ると思われがちですが、ナッツには良質な脂質である不飽和脂肪酸が含まれており、血圧の低下効果などが期待できます。
そのため、適量であればむしろ肥満や高血圧といった生活習慣病を予防することができるのです。
ナッツの摂取量に関するQ&A
最後に、ナッツの摂取量に関するQ&Aを2つご紹介します。
- 毎日食べても大丈夫?
- 食べ過ぎると太る?
ダイエットなどでナッツを取り入れようと考えている方は、ぜひヒントにしてみてくださいね!
毎日食べても大丈夫?
ナッツは適量であれば毎日食べても問題なし!むしろ、健康のためにも積極的に摂取したい食べ物のひとつです。
本記事で解説したとおり、ナッツには良質な脂質や食物繊維が豊富に含まれており、適量の摂取であれば肥満や高血圧などの生活習慣病を予防できたり、便秘の解消につながったりとうれしい効果がたくさんあります。
食べ過ぎにさえ注意すれば、栄養価の高い食べ物なので毎日食べても大丈夫です。
食べ過ぎると太る?
ナッツは食べ過ぎてしまうと太ってしまいます。
ナッツに限らず、食べ物を食べ過ぎると当然太ってしまうので、1日の摂取カロリーを把握することが大切です。
とはいえナッツはダイエットに向いている食材で、ナッツダイエットというものも存在しているので、痩せたい方は試してみるのもひとつの手ですよ。
関連記事:ナッツによるダイエットについて詳しく解説した記事はこちら
食べ過ぎに注意してナッツの効果を最大限引き出そう!
本記事では、ナッツを食べ過ぎた場合に体に起こる悪影響について解説しました。
ナッツは一般的にダイエット向きな食材として知られていますが、食べ過ぎてしまうとカロリーオーバーで太ったり、肌や腸内環境が荒れてしまったりと悪い影響もあります。
しかし、ナッツの持つ良質な脂質や食物繊維は便秘の解消や生活習慣病の予防に役立つため、量を守って積極的に摂取したい食べ物でもあります。
ナッツの過剰な摂取は避けて適正量におさめ、ナッツがもたらす良い効果を最大限引き出しましょう!