腰痛改善や反り腰改善・ケアに効果的!腸腰筋を鍛える、筋トレ&ストレッチ5選

腰痛改善や反り腰改善・ケアに効果的!腸腰筋を鍛える、筋トレ&ストレッチ5選

動いているときはもちろん、座ったり横になったりしているときもつらい「腰痛」。「腰の筋肉や骨に異常があるのでは?」と思われがちですが、実は腸腰筋が原因で腰の痛みを引き起こしているケースも多いのです。今回は、腸腰筋が腰痛を引き起こす理由や腸腰筋を鍛えるメリット、腰痛改善に効果的なおすすめエクササイズをご紹介します。

監修者情報

柴田 直樹

柴田 直樹

トルチャインストラクター

株式会社ティップネス勤務。

入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。

現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。

◼︎資格

・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎

腸腰筋について

あまり聞きなれない名称ですが、腰を支える大切な筋肉のひとつに「腸腰筋」があります。まずは、腸腰筋の役割や鍛えるメリットなどをチェックしていきましょう。

腸腰筋とは

腸腰筋は体の深部にあるため、深層筋(インナーマッスル)と呼ばれることもあり、上半身と下半身をつなぐ位置にあります。大腰筋と腸骨筋の総称である「腸腰筋」は、太ももを引き上げ、股関節や腰の動きをサポートする役割を担っています。腰から太ももにかかる大きな筋肉であるため、柔軟性が失われるとさまざまな悪影響が生じてしまいます。その症状のひとつが、腰を真っすぐに立てたときの痛みや歩幅の狭小などを引き起こす「腰痛」です。

腸腰筋を鍛えるメリット

腸腰筋が固いと「反り腰」になりやすく、仰向けで寝たときにも腰が浮いた状態になってしまいます。この反り腰を放っておくと、寝返りを打つたびに腰に激痛が走ったり、歩き方がおかしくなったりすることも。これらの症状を軽減するために、ストレッチや筋トレなどで腸腰筋をほぐして柔軟性を高めるケアが重要なのです。

腰痛のメカニズム

腸腰筋が凝り固まった状態になると、骨盤が前に倒れていきます。とはいえ、腰が曲がったままでは動きづらいため、自然と体は上半身を伸ばした状態になるでしょう。この状態が、腰が後ろに反った「反り腰」です。反り腰になると、背中からお尻にかけての筋肉に大きな負担がかかり、次第に痛みが生じます。

腸腰筋のこり以外にも腰痛を引き起こす原因はいくつかありますが、長時間のデスクワークが習慣化している方や、猫背にすると腰の痛みが楽になる方の多くは腸腰筋が原因である可能性が高いです。腸腰筋を鍛えるエクササイズで反り腰を改善し、腰痛を解消していきましょう。

反り腰改善や腰痛改善に効果的!腸腰筋を鍛えるエクササイズ

ここからは反り腰改善&腰痛改善に効果的な、腸腰筋をほぐすエクササイズを5つご紹介します。いずれも、筋トレが苦手な方でも取り入れやすい簡単な動きばかり。毎日の運動習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか?

開脚腸腰筋ストレッチ

開脚腸腰筋ストレッチ
開脚腸腰筋ストレッチ

四つん這いの状態から前方に片足を出し、重心を前に移動させるストレッチです。腸腰筋をほぐし、腰から脚にかけての筋肉の緊張を解放していきましょう。

■実際にストレッチを行ってみましょう

難易度:易しい

  1. 四つん這いの状態になり、両膝の間をこぶしひとつ分開きます。右足を手と手の間に移動させ、足の裏を床につけ、膝の角度を90度にしましょう。
  2. 両手を右膝に乗せて、一度息を吸います。吐く息で股関節を斜め前方に向かって引き寄せ、重心を斜め前に移動させましょう。この状態を数秒キープしながら、ゆっくりと深呼吸しましょう。
  3. 右足を戻し、四つん這いの状態になったら脚を入れ替えます。同様に反対側も行いましょう。

■開脚腸腰筋ストレッチのポイント

重心を前に移動させたとき、曲げていない方の脚の太ももの付け根がしっかりと伸びているか確認しましょう。

体が左右に動かないように、体の中心を意識しましょう。

痛みを感じたり、負担が強いと感じた場合は無理をしないでください。

開脚腸腰筋ストレッチ 応用Ver.

スプリットスタンストレッチの応用バージョンです。脚を前後ではなく斜め前に出すことで、腰の動きをさらになめらかにしていきます。腰を左右にひねりながら、腰まわりの筋肉を全体的にほぐしていきましょう。

■実際にストレッチを行ってみましょう

難易度:普通

  1. 四つん這いになり、肩の真下に手首、脚の付け根に膝をセットします。右足を手と手の間に移動させ、足の裏を床につけ、膝の角度を90度にしましょう。
  2. 肩の力をリラックスさせたら、股関節まわりをほぐすように、お尻を前後にゆっくりと数秒動かし続けます。このとき、視線は床か、余裕があれば正面に向けましょう。
  3. 動きを止めたら左足を後方にスライドさせ、左側の股関節をより伸ばします。
  4. 上体を起こし、両手を右膝に乗せて体を右側にひねります。こちらも数秒キープしましょう。
  5. 四つん這いの状態に戻ったら、左足も同様にストレッチします。

■開脚腸腰筋ストレッチ 応用Ver.のポイント

体を動かすとき、バランスを崩さないように注意しましょう。

腰痛がひどいときに無理は禁物です。腰を前後に少しずつ揺らす感覚で行いましょう。

椅子に座ったまま脚あげ

椅子に座ったまま脚あげ
椅子に座ったまま脚あげ

椅子に座った状態で脚を上げ、腸腰筋の張りをほぐす運動です。スキマ時間を活用して行ってみましょう。

■実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:易しい

  1. 椅子に浅く腰をかけて座り、背筋を真っ直ぐにして座ります。
  2. 右膝を天井方向に向かって持ち上げて、一番高い位置になったら数秒キープします。
  3. ゆっくりと降ろしたら、反対側も同様に行いましょう。
  4. 終わったら両足を左右に揺らし、筋肉をほぐしましょう。

■椅子に座ったまま脚あげのポイント

椅子に座るときは浅く腰かけるようにし、背もたれに寄りかからないように気をつけましょう。

脚を上げるときに背中が丸くならないよう、骨盤は立てた状態をキープしましょう。

両手は腰に添えるか、バランスを取りにくいと感じた方は脚に添えるようにしましょう。

レッグレイズ

レッグレイズ
レッグレイズ

レッグレイズは、仰向けの状態で両足を上下に動かす筋トレです。骨盤の全面を鍛えることにより、骨盤のゆがみをとり、反り腰の改善効果も期待できます。腹筋が鍛えられるため、ダイエットやボディメイクにもおすすめです。

■実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:普通

  1. 仰向けの状態になり、両足を閉じてそろえ、両腕は体側に伸ばして手のひらを床につけます。
  2. 膝を伸ばした状態のまま、つま先を天井方向に向かって持ち上げます。
  3. 一番高い位置まできたら、膝を伸ばした状態でゆっくりと元の位置に戻していきます。かかとが床すれすれになるまで降ろしましょう。
  4. 2〜3の動きを何度か繰り返し行います。

■レッグレイズのポイント

両足を上げるとき、膝が曲がらないよう注意しましょう。

両足を下ろすときは、床にかかとがつかないように浮かせたままをキープします。

バイシクル

仰向けの状態で自転車のペダルをこぐようにして、腹筋を鍛えるトレーニングです。腹斜筋や腹直筋、腸腰筋に効くため、腰痛改善だけでなくお腹全体の引き締め効果も期待できます。また、お腹をひねる動作も含まれているため、くびれ作りにも効果的です。

■実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:普通

  1. 仰向けの状態になり、首の後ろに両手をまわします。両足を床から離して膝を90度に曲げます。このとき、膝下からつま先にかけてのラインが床と平行になるように。
  2. 空中で自転車のペダルをこぐように、脚を交互にまわしましょう。
  3. 慣れてきたら、右足を上げるときに右肘を左膝に引き寄せましょう。上半身にねじる動きを加えます。
  4. 数回リズム良く行ったら休憩し、何度か繰り返し行いましょう。

■バイシクルのポイント

肘と膝を引き寄せるときは、背中を丸め、おへそを覗き込みましょう。

お腹の筋肉を使っていることを意識して、呼吸を止めずにテンポよく行いましょう。

反り腰改善や腰痛改善に効果的な「腸腰筋トレーニング・ケアエクササイズ」をご紹介しました。はじめは簡単なメニューからトライし、慣れてきたら難易度を上げていきましょう。
腸腰筋を鍛えると、歳を重ねても自分の脚で元気に歩き続けられます。ポイントは、継続してボディメイクを続けること。姿勢や腰痛は一朝一夕で改善されるものではないため、毎日コツコツと続けていきましょう。

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