筋膜リリースで歪んだ姿勢と疲れやすさにWアプローチ!初心者におすすめの筋膜リリース&上手に“剥がす”コツをご紹介
監修者情報
坂本 真由美
ヨガ講師、ライター、風水師、占星術師
2013年からフリーランスのヨガインストラクターとして活動。大手フィットネスクラブのレッスンを担当したり、自宅からのオンラインレッスンを開催中。
「シンプルで、自然に沿った暮らしを楽しむ」をテーマに、風水や星の動きを生活に取り入れている。
■資格
・全米ヨガアライアンス(RYT200)
・IHTAヨガインストラクター1級
・Yoky風水プラクティショナー
・空間Detox®インストラクター
・Astroratio USA Academy認定占星術師
筋膜リリースは健康にも美容にもアプローチできる!
雑誌やメディアでもたびたび紹介されている「筋膜リリース」。詳しくは知らずとも、言葉自体は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。まずは、筋膜リリースの基本からチェックしていきましょう。筋膜とはなにか、そして筋膜リリースをすることでどのような効果が得られるのかをご紹介します。
筋膜とは
「筋膜」は全身に張り巡らされている、筋肉を包んでいる膜のこと。筋繊維や器官、神経などとも連携しながら、ボディスーツのように体を支えています。その重要性から、「第二の骨格」とも呼ばれています。
筋膜リリースとは何か?
筋膜はコラーゲンでできており、網目状になって体を包んでいます。この筋膜が委縮したり歪んだりすると、筋肉の緊張状態が引き起こされ、体全体が硬くなります。その結果、まわりの血管や神経が圧迫されて、痛みやこりが生じるのです。
この筋膜のねじれや歪みをほぐし、筋肉と筋膜の正しい伸張性を回復させる方法が「筋膜リリース」です。筋膜リリースによって筋膜の内側で筋肉がスムーズに動くようになると、体の不調が改善されるだけでなく、美容面にも効果があるといわれています。ちなみに、自分ひとりではできないと思われがちですが、筋肉の場所をピンポイントに特定してほぐす施術ではないため、誰でも簡単にストレッチ感覚で取り組めます。手軽にトライできるのも嬉しいポイントです。
筋膜リリースの効果
いま話題の筋膜リリースは特定のパーツのこりや不調だけでなく、「なんとなく体がだるい」「疲れやすい」などのお悩みも解消してくれます。ここからは、気になる筋膜リリースの効果を確認していきましょう。
体のこりや痛み、むくみなどの不調解消
筋膜リリースの効果としてもっとも知られているのは、「体の不調改善」です。一定方向に筋肉を伸ばすストレッチとはちがい、筋膜リリースはさまざまな方向に筋膜をストレッチするため、より広範囲にアプローチができます。首こりや肩こり、肩甲骨まわりの可動域や腰痛、脚のだるさやむくみなど、広範囲にアプローチできることが大きな魅力です。
ハリやたるみへのアプローチ、姿勢改善
健康面だけでなく、美容にも効果があるのが筋膜リリースの嬉しいところ。近年ではエステサロンなどでも積極的に筋膜リリースが取り入れられています。
たとえば、デスクワーカーに多い「猫背」の方は、後頭部や首まわり、胸の筋膜が癒着している状態となっている場合があります。首の筋膜が癒着することでこりが生じるのはもちろん、近くにある顔まわりの筋膜が癒着し、顔の筋肉の動きが悪くなっていきます。その結果、重力に耐えきれなくなり、女性の大敵であるたるみやシワができやすくなってしまうのです。
そんなときにも筋膜リリースは有効!筋膜リリースで首やデコルテ、背中などの筋膜のねじれや歪みを整えると、血流が改善され顔まわりの筋肉のハリを取り戻す助けとなります。
道具を使わない筋膜リリースを毎日3分間チャレンジ!
ここからは、実際にひとりでできる簡単な「筋膜リリース」にチャレンジしてみましょう!たった5分間ですが、血流も良くなってすぐに心地良さを実感できるはず。道具を使わないため、思い立ったときにすぐにトライできますよ。
①肩首の筋膜リリース
気になる肩こり、首こり解消に効果的な筋膜リリースです。イスに座ったままできるため、デスクワークの合間にトライしてみてくださいね。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- イスに座り、右肩を左手で押さえます。右腕は、肩から指先を斜め後ろ下に向けます。首をすくめないように顎を引き、目線は正面のまま首を左に傾けましょう。
- 首を傾けたままゆっくりと目線を左肩に移し、左肩先と鼻が近づくようにして20秒ほど首の力を抜き、呼吸とともに首と肩まわりの緊張を緩めながら筋膜をリリースしていきます。
- ゆっくりと目線を正面に戻してから、首を起こして両手を解放しましょう。
- 反対側も同様に行います。
■肩首の筋膜リリースのポイント
押さえた肩が上がってこないよう、首を長く保ちましょう。首を倒した方向に体が曲がっていかないように意識してください。
②お腹の筋膜リリース
たるんだお腹に効く筋膜リリースです。肋骨下部の筋膜の癒着をはがすことで、胸を張りやすくなり、呼吸の可動域が広がります。正しい姿勢で深い呼吸を取り入れる為にも、ぜひ取り入れてくださいね。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 仰向けに寝て、深い呼吸を繰り返しながらリラックスします。
- 両手をみぞおちに添え、そこから肋骨下部にゆっくり指を入れていきます。
- 肋骨の底辺をまんべんなく触り、腹筋を正常に働かせやすくするために親指以外の4本の指を刺し入れて、肋骨下部に癒着している筋膜を剥がします。痛みがでない程度の力で行いましょう。
- 前面がほぐれたら側面も行います。
■お腹のリリースのポイント
食後すぐに行うのは避けましょう。側面をほぐす際は、ウエストのくびれを作るようなイメージで筋膜リリースをしていきましょう。
③脚のリリース
疲れやむくみが溜まりやすい、ふくらはぎからもも裏にかけての筋膜リリースです。座った姿勢で行えるため、就寝前の習慣にもおすすめです。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 両足を前に伸ばして床に座ります。右膝を曲げて右側に倒し、左ふくらはぎの下に右足の足首あたりが当たるようにセットします。
- 左足のつま先を左右に転がすように動かし、左ふくらはぎの筋膜リリースします。
- 右足をより股関節側に引き寄せ、左太ももの下にセットします。
- 左太ももに上から両手で圧をかけ、左右に左足を転がすように動かして左もも裏を筋膜リリースします。
- 右足を、左坐骨(お尻の左下の突起)の端に当たるようにセットします。
- 左太ももに上から両手で圧をかけ、左右に左足を転がすように動かして筋膜リリースします。
- 左右の脚を入れ替えて同様に行います。
■脚のリリースのポイント
“痛気持ちいい”くらいの圧で刺激しましょう。姿勢を保つのが難しい場合は、座イスに座ったり背中を壁に当てて安定させましょう。
初心者でもできる筋膜リリースで、だるさや疲れを吹き飛ばそう
今回は入門編ということで、筋膜リリース初心者の方でもわかりやすい&効果の出やすいおすすめの方法をご紹介しました。起床時や就寝前など、決まったタイミングで習慣にすると、より効果を実感できますよ。姿勢や不調を改善する筋膜リリースで、美しい体を手に入れましょう。