握力を鍛えるメリットは?意外な重要性や全身の筋肉との関係性をご紹介

本記事では、手の力が弱くなったと感じている方、握力を鍛えたいと感じている方に向けて、握力を鍛えるメリットや簡単なトレーニング方法をご紹介します。握力の低下は、認知症や生活習慣病につながる可能性もあります。健康的な体を維持するためにも、若いうちから握力を鍛えておきましょう。

握力の意外な重要性とは

「握力」は手でものを握る力の強さのこと。瓶のふたを開けるときや雑巾を絞るときなど、日常生活のふとした動作の中で私たちは握力を使っています。あまり知られていませんが、実は、握力は全身の筋肉量や筋力をはかる指標となる大切な力。ここからは、握力からわかる体の状態について解説します。

全身の筋肉量を表す指標となる

握力は、ほかの筋肉との相関が強い特徴があります。手に力を入れて思いっきり握るという動作は、指や手のひらだけでなく腕の力も必要とし、手に力を込めるべく安定した姿勢をとるために、足の指や太ももの筋肉、体幹なども使います。そのため、握力は全身の筋肉量を表す指標になるというわけです。

スポーツ庁が公表している2021年度の「体力・運動能力調査」では、年代別の握力の平均値が発表されています。簡単に表にまとめたので、自分の握力を測って比較してみましょう。

 男性女性
20代45.06~46.40 kg26.84~28.06 kg
30代46.56~46.96 kg28.06~28.98 kg
40代45.64~46.61 kg28.54~28.67 kg
50代44.21~45.58 kg26.99~27.72 kg

参考:体力・運動能力調査 令和3年度 | 政府統計の総合窓口 

高齢者が「サルコペニア」に気づくための指標になる

人間の体は、40歳を過ぎると筋肉量が徐々に減少します。それと同時に筋肉や身体機能が低下することを「サルコペニア」と呼び、高齢者がサルコペニアになると歩行速度が遅くなる、転倒しやすくなるなどの要因になります。

握力測定はサルコペニアを判断する評価方法として採用されており、握力測定の数値によってサルコペニアを早期発見できると言われています。男性の場合は28kg以下、女性は18kgを下回るとサルコペニアの疑いがあると診断される傾向にあります。 

握力を鍛える5つのメリット

パフォーマンスを向上するためには握力を鍛えることが必要
パフォーマンスを向上するためには握力を鍛えることが必要

握力を鍛えると次のようなメリットが得られると言われています。

①日常生活を快適に過ごせる

握力は、日常生活を送る中で何気なく使っている力です。ペットボトルや瓶のふたを開けるときや、荷物を手に持つとき、タオルや雑巾を絞るとき、スプーンを握るときにも握力を使っています。握力が低下すると、普段のちょっとした動作でも不便を感じるように…。日常生活を快適に過ごすためにも、握力を保つ必要があるのです。

②運動パフォーマンスの向上

野球やテニスなどのスポーツでは、腕や脚の筋肉が注目されがちですが、バットやボール、ラケットを正確にコントロールするためには握力が必要です。野球やテニス以外にも、次のようなスポーツで握力がパフォーマンスを左右します。

  • バスケットボール
  • ハンドボール
  • 卓球
  • ボクシング
  • 空手
  • 柔道
  • レスリング

十分な握力があれば用具にうまく力が伝わり、パフォーマンスが向上します。格闘技では、こぶしを握って力を込める、相手の服や体を掴んで離さないなど、さまざまなシーンで握力が使われるため握力を鍛える必要があるのです。

③筋トレの効率アップ

握力は、筋トレの効率をアップさせる大切な要素です。とくに器具を使用するトレーニングでは握力が必須となり、たとえばダンベルやバーを引っ張るタイプのトレーニング器具では握力が弱いと高重量を扱えません。また、腕立て伏せといった自重トレーニングでも握力が必要になります。握力の有無が、各部位の筋トレに影響を与えることも多々あるため、筋トレの一環として握力も鍛えましょう。

④脳が活性化される

手は“第二の脳”とも呼ばれており、指には多くの末梢神経が集まっています。手や指の神経は大脳とつながっているので、指先を使うとその刺激が大脳に直接伝わり、脳のはたらきを活性化します。また、手や指を使うことで自律神経のはたらきも良くなると言われています。

握力の低下によって引き起こされることとは?

握力が低下すると、体全体の筋肉量や身体機能が低下します。また握力低下は脳の衰え、ひいては次のような症状のリスクを高めると言われています。

  • 転倒
  • 認知症
  • 心血管疾患
  • 呼吸器疾患
  • がん

日本の研究では、握力が虚弱な方は握力が低下していない方と比較して、1.5倍以上認知症になりやすく、アルツハイマー型認知症も1.6倍ほど多いという結果が出ています。またイギリスの研究では、握力が虚弱な方ほど心血管疾患や呼吸器疾患、がんなどの生活習慣病になりやすいという結果もあります。

年を重ねても健康でいるためには、脳や体を活性化させ続けることが大切です。いつまでも若々しく元気に過ごせるよう、日頃から握力を鍛えておきましょう。

握力の重要性については、こちらの動画でも紹介しているので、ぜひ一緒にチェックしてみてくださいね。

握力を高めるために鍛えるべき筋肉は「前腕筋群」

握力は、前腕部や上腕部の筋肉のはたらきで力が発揮されます。とくに、肘から手首までにある「前腕筋群」という筋肉の集まりを鍛えると、握力を高めるのに最適。トレーニングを通じて、前腕筋群を意識的に鍛えていきましょう。

<前腕筋群の役割>

総指伸筋:手関節や第2~5指の伸展する筋肉
長母指屈筋:親指を曲げる筋肉
小指伸筋:小指を伸展する筋肉
短母指伸筋:親指の先にある関節を伸展する筋肉
示指伸筋:人差し指から小指にかけてを伸展する筋肉

そのほかにも、前腕筋群には握力をサポートする筋肉がたくさんあります。握力を鍛えたい方は、指に関係する筋肉だけでなく前腕部全体の筋肉を鍛えましょう。

日常的にできる!握力を鍛える簡単トレーニング

パワーボールを使うトレーニング
パワーボールを使うトレーニング

最後に、日常的にできる簡単な握力トレーニングをまとめて紹介します。

トレーニング法やり方
グーパートレーニング力を込めて手を握って、開く動作をゆっくりと繰り返す
ハンドグリップを使うトレーニング片手でハンドグリップを持ち、握る動作と開く動作をくり返す 
パワーボールを使うトレーニングパワーボールの中にあるローラーを、手首を回しながら回転させる 
ダンベルリストカール台に片腕を置いてダンベルを持ち、手のひらを上に向けて手首を上下に動かす 
ベントオーバーロウ脚を肩幅に開いて両手でダンベルを持ち、背筋を伸ばした状態で前傾し、バーを上げ下ろす

このほか、気軽に行えるトレーニングとしてタオルを絞る動きでも握力を鍛えることができます。雑巾を絞って拭き掃除をする家事の一環で握力トレーニングと全身運動ができるので、掃除をする際はぜひ意識してみてくださいね。

関連記事:握力を鍛える詳しいトレーニング方法をまとめた記事はこちら 

握力を鍛えて健康的な体を維持&魅力的な体を手に入れよう

握力を必要とするときは、手のひらや指の筋肉だけでなく、腕や脚などの筋肉も使います。握力を鍛えることで運動パフォーマンスの向上や筋トレの効率アップが叶うため、健康的な体を維持したい方やスポーツをよくする方、ボディメイクをしたい方はぜひ握力トレーニングに取り組んでみてくださいね。握力を鍛えると脳が活性化され、認知症予防が叶うとも言われています。生活習慣病のリスクを下げる効果も期待できるので、若いうちから握力トレーニングをしておきましょう。

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