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アスリートも取り入れている「アクティブレスト(積極的休養)」は、心と体を効率良く疲労から回復させるための回復法です。この記事では、フィットネスインストラクターがアクティブレストの効果と具体的なメニューについて詳しくご紹介します。
目次
アクティブレストとは積極的休養とも呼ばれ、疲労が溜まっている時こそ軽い運動をして疲労物質を排出する回復法です。アスリートやプロスポーツ選手など、日頃から活動量が多く、ベストコンディションを発揮することが求められる人たちが実践している考え方(方法)になります。実際に、試合翌日にアクティブレストを取り入れ、その翌日を静かに過ごして体を休める「完全休養」とするプロスポーツ選手もいるようです。
「休日にのんびり体を休めたはずなのに疲れがなかなか取れない」ということはありませんか?疲れているときは体を休ませて回復を待つ方法が良い場合もありますが、疲労感を素早くかつ効率良く解消したい方には、軽い運動によって体を休ませるアクティブレストがおすすめです。
「疲れている状態で運動をしなければならないの?さらに疲れてしまうのでは?」と感じるかもしれませんが、アクティブレストには疲労感を素早く回復させ、心と体を健康にするさまざまなメリットがあります。
アクティブレストから得られる効果を、詳しくご紹介します。
「疲労」は体の活動量の増加とともに、体内の活性酸素が増えることで起きることが明らかになっています。活性酸素は体内にあるほかの物質を酸化させる力が強い酸素であり、その酸化のストレスで自律神経や筋肉の細胞が攻撃されたり破壊されたりすると疲労が起こります。
活性酸素はエネルギーを多く使う運動や、体内にたくさんの酸素が取り入れられると多量に発生します。一方、負荷の小さなアクティブレストでは活性酸素の発生が抑えられるだけでなく、活性酸素を消去する抗酸化能力の働きを高め、体の物質の酸化も抑えられます。
体内に増えた活性酸素は、抗酸化物質(水素、ビタミンC、ポリフェノール、カテキンなど)によって体外へ排出されます。軽い運動によって筋ポンプ機能が働くと血流が改善されるため、老廃物を効率良く体外へ排出する助けになります。
アクティブレストによって運動習慣が身につくと代謝効率が上がり、運動不足の解消や体力維持、ダイエットにも繋がります。しかし、激しい運動や負荷の強い筋トレをするとかえって活性酸素の発生を促して疲労感を蓄積させることに…。アクティブレストを目的とする運動にトライするときは、種目ややり方に気をつける必要があります。
アクティブレストで軽い運動をすると、幸せホルモンとして知られる「セロトニン」が発生します。
現代人は運動不足や不規則な生活習慣によってセロトニンが不足しているだけでなく、過度なストレスにさらされてセロトニンが低下気味。セロトニン不足だとぼーっとする、やる気が起きない、集中力が続かない、イライラするなどといった状態を招きます。アクティブレストを取り入れて、セロトニン分泌を促しましょう。
セロトニンを増やすために効果的なのはウォーキングやジョギング、サイクリングなどの負荷が小さく、継続してできる運動で、アクティブレストで行う運動と共通しています。軽い運動によって活性化したセロトニンは脳機能に働きかけて精神を安定させ、安心感や平常心を保つだけでなく、心と体を活発にさせてくれる効果があります。
アクティブレストとして具体的にどのようなことをすれば良いのか、おすすめの方法を4つご紹介します。いずれも運動が苦手な方でも取り組みやすいメニューです。
低負荷で長時間継続してできる「有酸素運動」。代表的なメニューとして、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどが挙げられます。20分〜最長でも1時間程度継続して行えば、アクティブレストの効果だけでなく、有酸素運動のもっとも大きなメリットである脂肪燃焼効果も発揮します。
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水中での運動も効果的なアクティブレストです。水の浮力で筋肉の緊張が緩和されるだけでなく、水圧で全身の血行が促進するため、水に浸かっているだけでも十分な効果があります。無理に泳ぐ必要はなく、水中でウォーキングを行ったり軽いエクササイズなどを行うだけでもかまいません。
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ポーズをとりながら深呼吸をして、凝りかたまった筋肉をほぐしたり血行を改善できる「ヨガ」。ヨガの基本となる深呼吸自体が簡単な運動になっているため、肩や背中の凝り解消も期待できます。特別な道具や準備は不要で、いつでも気軽に行えることも大きなメリットです。
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ストレッチもヨガと同様に、筋肉の伸縮によって血行を促進し疲労から回復の効果を高めます。痛すぎるストレッチがストレスにならないように、“痛気持ちいい”と感じる程度でリラックスしながら行いましょう。
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仕事終わりや休みの日に運動をしようと思っても、疲れていてなかなか積極的に行えない人は多いもの。そんなときこそ、アクティブレストを取り入れやすい環境を作っていきましょう。
仕事後や休みの日など、決まった曜日や時間を設定すれば、定期的に運動する習慣が身に付きやすくなります。生活サイクルの一部として、ジムやヨガスタジオなどに通うのも一案です。
休憩時間に、スマートフォンやパソコンを見てダラダラと過ごしてしまっていませんか?画面を見続けている間も、休んでいるように見えて実は体力を消耗しています。休憩時間にはスマホを見るのではなく、散歩をしたり簡単なヨガやストレッチを行ったりして心と体をリフレッシュさせていきましょう。
自宅でできる「オンラインフィットネス」であれば、ご自身のライフスタイルに合わせて自宅で気軽に体を動かせます。「人がたくさんいる場所での運動は気後れする」「気軽に運動をはじめてみたい」そんな方にぴったりです。オンラインフィットネスで無理なく運動習慣を身に付けていきましょう。
アクティブレストと反対のパッシブレスト(消極的休養)は、「疲れた心と体を安静にして休養する」回復法です。起き上がれないほどに疲れ切っている、痛みや不調の程度が大きい場合にはリラックスできる環境で安静に休むことも必要です。アクティブレスト・パッシブレストのどちらかだけを行うのではなく、2つの回復法を組み合わせて行うことでより効率良く疲労感を改善できます。
パッシブレストの具体的な方法としては、睡眠(横になる)や瞑想、日記を書く、アロマテラピー、映画鑑賞や音楽鑑賞などが適しています。
疲労回復の効果を高める「アクティブレスト」を取り入れると、より効果的かつ質の高い休息を体にもたらすことができます。どれも簡単で取り入れやすいメニューなので、運動が苦手な方でも無理なくトライできますね。仕事終わりや休日を充実させたい方も、ぜひアクティブレストを取り入れてみてください!
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