運動で肌がきれいになるのは本当?その理由とおすすめの運動もご紹介
運動をすると肌がきれいになる4つの理由
運動をすると血行が良くなるのはもちろん、ストレス解消や睡眠の質が良くなるため、美肌づくりに有効といえます。それぞれの理由について、なぜ肌がきれいになるのかもう少し詳しく見ていきましょう。
血行が良くなる
きれいな肌をつくる鍵は、肌のターンオーバーを正常に保つことにあります。
ターンオーバーとは、古い肌の細胞が新しい肌の細胞に生まれ変わる周期のこと。紫外線や乾燥などのダメージでターンオーバーが乱れると、肌が荒れやすくなったり乾燥しやすくなったりします。
運動不足も、ターンオーバーが乱れる原因の1つ。運動不足だと血流が悪くなり、肌の細胞に十分な栄養が行き渡らなくなってしまうのです。
運動をすると全身の血行が促進されて細胞に栄養が行き渡るため、ターンオーバーが整って肌がきれいになると考えられます。
汗で余分な皮脂を排出できる
運動をすると、発汗が促されます。汗をかくと、毛穴の中の余計な皮脂を排出できると考えられます。
皮脂が毛穴に詰まっていると毛穴の開きや黒ずみの原因となるため、発汗によって皮脂を排出できれば、毛穴の目立たない美肌に見せることができるでしょう。
また、汗をかくと肌の水分が増えるため、肌にうるおいや透明感がうまれるといえます。ただ、これは発汗による一時的な効果なので、肌のうるおいを守るには日々の保湿をしっかり行うことが大切です。
ストレス解消につながる
「仕事のストレスがたまっているときに肌が荒れた」という経験をしたことはありませんか?ストレスも、肌トラブルの原因になります。ストレスが多いと自律神経の調子が悪くなり、肌のターンオーバーが乱れる場合もあるからです。
ストレスを解消するには、運動が有効。運動をすると、ストレス解消に有効なセロトニンやエンドルフィンといったホルモンが分泌されるからです。
運動によってストレスを緩和すると自律神経が整って肌のターンオーバーが正常化し、美肌に近づくといえるでしょう。
寝つきが良くなる
運動をすると寝つきが良くなるので、美肌づくりに有効です。特に、寝る3時間ほど前に運動をするとちょうどベッドに入るタイミングで体温が下がるので、眠りに入りやすくなります。
寝ている間は、肌をきれいにしてくれる成長ホルモンとメラトニンが分泌されます。成長ホルモンは肌のダメージを補修し、新しい肌への生まれ変わりを促進。メラトニンは、高い抗酸化作用で肌のハリを保ってくれます。
運動は寝つきを良くして成長ホルモンやメラトニンの分泌を促進するため、美肌に有効であるといえます。
美肌を目指す方におすすめの運動5選
ここまでは、運動が美肌に有効である理由を解説してきました。では、実際にどのような運動をすれば良いのでしょうか?ここからは、美肌を目指す方におすすめの運動を、具体的な方法とともに紹介します。
有酸素運動
有酸素運動とは、体に酸素を取り入れながら、軽めの負荷で比較的長時間行う運動のこと。ウォーキングやランニングなどが当てはまります。
有酸素運動を行うと基礎代謝が上がったり血流が改善したりするので、肌のターンオーバーが整って美肌に近づくでしょう。
以下におすすめの有酸素運動を紹介するので、採り入れやすいものから試してみてください。
ストレッチ
ストレッチは、筋肉や関節の柔軟性を高めるための運動全般を指します。ストレッチは、呼吸を意識して行うことで有酸素運動になります。ここでは、ストレッチの例として顔のむくみ解消効果も期待できる肩甲骨まわりのストレッチ方法を紹介します。
- 床にあぐらをかいて座ります。
- 両手を組んで手のひらが上になるように腕を伸ばし、背筋を伸ばします。
- 腕を伸ばしたまま顔の前まで下ろし、背中を丸めます。腕と背中で引っ張り合うように腕を伸ばしましょう。
- 両手を上げて頭の後ろに回し、肘と胸を広げます。
- 両手を下ろして体の後ろにつき、肩を後ろに引いて肩甲骨を近づけます。このとき、顔は斜め上を見上げてあごを持ち上げます。
体をほぐすには、しっかり呼吸をする必要があります。焦らず自分のペースでゆっくり行い、呼吸を止めないようにしましょう。
ウォーキング・ランニング
ウォーキングはただ歩くのではなく、「健康のため」という目的で歩くことを指します。
肌をきれいにする目的であれば、ウォーキングなら1回30分程度、ランニングなら1回15分程度を週に2~3回継続して行うとよいでしょう。時間帯は朝でも夜でもOK。それぞれの時間帯にウォーキング・ランニングを行うメリットは以下の通りです。
朝 | 1日の始まりに血行を促進することで、血の巡りが良い状態を長くキープしやすい。 |
夜 | 寝る3時間前までに行うことで、寝つきが良くなりやすい。 |
いずれも正しいフォームで、無理なく継続することが重要です。また、昼間に歩いたり走ったりする際はしっかりと日焼け止めを塗りましょう。
水泳
水泳も有酸素運動であり、美肌づくりに有効といえます。水泳はウォーキング以上の全身運動であり、普段使わない筋肉も使えます。
水圧がかかるため、血行促進効果も期待できるでしょう。そのため、顔のむくみが気になる人にもおすすめです。
また、浮力があるため、陸上競技よりも筋肉や関節への負担が少ないというメリットもあります。
基本的な水泳の方法を以下に紹介します。
水中歩行 | ウォーキングをするように、フォームを意識して水の中を歩きます。 |
クロール | 体をまっすぐに伸ばしてバタ足を続け、肩を使って大きく腕を回します。 |
平泳ぎ | カエルのように脚を広げながらキックして、両手を水平に広げて水をかきます。 |
プールの塩素は肌に良くないので、泳ぎ終わったらしっかり水で洗い流してスキンケアを行いましょう。
関連記事:水泳のやり方や効果をまとめた記事はこちら
筋トレ
筋トレも、美肌(アンチエイジング)に効果が期待できます。
立命館大学スポーツ健康科学部の研究では、筋トレに血中成分を変化させ、年を重ねると薄くなっていく真皮を厚くする効果が報告されました。ちなみに真皮とは、肌の大部分を占める、肌の本体といえる組織です。
ここでは、自宅でも気軽にできる筋トレを紹介します。
プランク
プランクは、うつ伏せになり肘とつま先で体を支えるトレーニングです。主にお腹の中心部の筋肉を鍛えられます。また、プランクには血流を促進する効果も期待できるため、肌のターンオーバー促進やむくみの軽減にも効果が期待できるでしょう。
プランクのやり方は以下の通りです。
- うつ伏せになります。
- 両肘を肩幅に広げ、肩の真下へくるように床へつきましょう。
- つま先を立てて体を床から浮かせ、肘とつま先で体を支えます。
- 頭からかかとまでがまっすぐになるようにして30秒~1分キープします。
プランクを行う際、反り腰になると腰を痛める可能性があります。体をまっすぐ保つよう意識しましょう。姿勢を保つことが難しい方は、1回10秒などの短い時間からチャレンジしてみてください。
スクワット
スクワットは、立ったりしゃがんだりを繰り返すトレーニングです。スクワットは、基礎代謝アップに効果が期待できます。
スクワットのやり方は以下の通りです。
- つま先を正面に向け、足を腰幅に開いて立ちます。両腕は胸の前か頭の後ろで組みます。
- 息を吸いつつ、太ももと床が平行になるまで、お尻を後ろへ突き出すイメージで腰を落とします。このとき、膝がつま先より前へ出たり内側に入ったりしないように注意しましょう。
- 息を吐きながら、ゆっくり膝を伸ばして立ち上がります。
- 2~3の動作を繰り返します。
腰を落とす際、つらいときは腰の落とし方を小さくしてもOKです。背中が丸まらないよう、背筋をまっすぐ伸ばしましょう。
運動と肌に関するQ&A
ここまでは、美肌を目指す方におすすめの運動を紹介してきました。とはいえ、実際に運動するとなると「やりすぎると逆に老けない?」などと気になる方もいるでしょう。そこでここからは、運動と肌に関するよくある質問にお答えします。
美肌目的で運動する際に気をつけるべきポイントは?
外で運動する際は、紫外線対策をしっかり行いましょう。紫外線はシミやたるみの原因となる美肌の敵です。日焼け止めを塗ったり帽子をかぶったりして、紫外線を防ぎましょう。
また、屋内・屋外関係なく、運動をすると汗をかきます。水分補給をこまめに行うことも重要です。
さらに、運動をすると毛穴が開きやすくなって肌の新陳代謝が促進されます。新陳代謝を阻害しないためにもできるだけノーメイクで運動したほうがよいでしょう。
筋トレをやりすぎると肌が老けて見えませんか?
確かに、筋トレをやりすぎると肌が老けて見える可能性はあるでしょう。
筋トレの負荷をかけすぎたり長時間やりすぎたりしてストレスがかかると、体内の活性酸素が増えます。活性酸素が多いと肌を傷つけ、シミやシワ、たるみなどの原因になります。
ただ、活性酸素は筋トレだけでなく有酸素運動でも発生します。また、運動が過剰にならなければそこまで増えすぎる心配もありません。しっかり休息を取り、適度に運動しましょう。
適度な運動で美肌を目指そう
きれいな肌を目指すには、肌のターンオーバーのサイクルを正常に保つことが大切です。運動は、血行を促進したりストレスを解消したりして肌のターンオーバーを正常に近づけるのに役立ちます。
また、運動をすると睡眠の質が良くなり、美肌に重要な成長ホルモンとメラトニンの分泌が促進される効果も期待できます。
とはいえ、運動のやりすぎは活性酵素を発生させて逆に肌へダメージを与えることも。適度な運動を取り入れて、美肌を目指しましょう。