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お腹の中に赤ちゃんがいる特別な妊娠期間。幸せな期間ですが、何らかの原因で筋肉が緊張して収縮してしまう「お腹の張り」に悩まされる妊婦の方も多いです。この記事ではお腹の張りに悩む妊婦さん向けに、お腹が張る原因と、ヨガ講師が監修した、張りを解消するためのヨガポーズをお伝えします。難しいポーズはないので目を閉じてリラックスし、呼吸を意識しながら取り組んでみてくださいね。
目次
子宮は子宮筋層という筋肉でできていて、収縮することで赤ちゃんを産むことができます。普段は緩んでいる子宮ですが、筋肉が収縮してお腹が張るのにはさまざまな原因が考えられます。
妊娠で体が大きく変化しているときは、ストレスや血行不良、便秘やガス溜まりなども間接的にお腹の張りにつながることもあります。しかし、出血や痛みを伴うお腹の張りは要注意です。切迫流産や子宮系の疾患の可能性があるため、速やかにかかりつけの産科医を受診しましょう。
妊娠中にお腹が張りやすい方にはどんな特徴があるのでしょうか。ここでは妊娠中にお腹の張りに悩みやすい方の特徴を4つご紹介します。
接客業や営業職など、1日中立ちっぱなしや移動の多い仕事をしている方もいらっしゃるでしょう。妊婦が長時間歩き続けたり、立ちっぱなしでいるのは、思った以上に体に負担がかかっています。お腹が大きくなると子宮を支える円靭帯(えんじんたい)が引っ張られお腹が張ることがることがありますが、歩いたり体を動かしても円靭帯が引っ張られお腹の張りを感じたり、痛みを感じることがあります。
妊娠中はホルモンバランスの変化により精神的に不安定になったり、つわりや体重管理など、心身への負担が増えます。また、体の変化も大きく、今までできていたことができなくなったり、行動を制限されたりと、とにかくストレスが溜まりやすくなります。こうしたストレスは子宮の筋肉を緊張させ、お腹の張りにつながってしまいます。
体が冷えると筋肉が固くこわばり、お腹の張りにつながります。それ以外にも、冷えは妊婦にとって大敵。冷えが妊娠継続に必要なホルモンのバランスに影響を及ぼすからです。さらに、冷えによって血行不良を起こすと、へその緒を通して送る胎児への血液が減ることにもつながります。
妊婦は便秘になりやすいといいますが、その理由は、妊娠するとプロゲステロンという女性ホルモンの分泌が盛んになり、腸のぜん動運動が抑制されることで便秘を引き起こすと考えられています。そのほか、つわりで食事や水分が十分に取れないことや、お腹が大きくなって運動不足になり、腸の活動が低下することも便秘の原因になります。特に妊娠後期は、大きくなった子宮が大腸を圧迫し、腸の動きが鈍くなると便秘につながってしまいます。
\\\マタニティヨガのお供に///
日ごろからヨガで適度に体を動かして血流を良くすることは、お腹の張り対策にとても有効です。リラックス効果で有名なガス抜きのポーズは、妊婦さんに多い腰痛を和らげると同時に、その名の通りお腹に溜まったガスの排出に役立ち、お腹の張りの軽減が期待できます。
ここではガス抜きのポーズをはじめ、お腹の張りに効果的なポーズを5つご紹介していきます。
腰痛や便秘を解消してくれる、リラックスヨガの定番ポーズです。両足で行うこともありますが、妊婦の場合はお腹を圧迫しないように、まずは片足ずつ行ってみましょう。
難易度:易しい
お腹を圧迫しないように気を付けます。お腹が大きくなっている方は、お腹のスペースを確保できる、次の「両足を広げたガス抜きのポーズ」を試してみてくださいね。
右膝を引き寄せたときに左膝裏が床から浮いてしまう場合は、腸腰筋が硬くなっている可能性があります。左足首を曲げ、かかとを遠くに蹴りだすことで膝裏の浮きを軽減させましょう。
関連記事:ヨガの人気ポーズ「ガス抜きのポーズ」を徹底解説!お腹を刺激して効果を感じるためのコツとは?
①のポーズではお腹が邪魔して片膝を抱えられない、もしくは左右にぐらついてしまう方におすすめのポーズです。
吸う息で背骨ひとつひとつの間が開き、吐く息で伸びた背骨が床に沈むイメージを持つと姿勢が安定します。両足を抱える姿勢ですが体を丸めるのではなく、背筋をスーッと伸ばす意識で行いましょう。
通常は両足のつま先立ちでバランスをとるポーズですが、片足ずつふくらはぎを刺激するバリエーションですと妊婦さんでも安全に行うことができます。脇がしっかり伸びるため腸のぜん動運動を促すことができ、運動不足や姿勢の悪さによる便秘の解消におすすめです。妊婦さんが悩みがちな脚のむくみやだるさにも効果が期待できますよ。
斜めにバンザイする際は、おへそのまわり(骨盤と肋骨の一番下の骨までの部分)を伸ばすようにしてお腹を伸ばしましょう。膝はつま先と同じ向きに向けます。腕を後ろに引くときは、棒立ちにならずに膝を軽く曲げてクッションをきかせながら行うと安定感が出ます。
大きなお腹のせいで反り気味になっている背中をほぐすことで下半身の負担を減らし、血行を促して冷えの解消、便秘の解消につなげます。
通常のヨガポーズのように腰を反らさず、腰まわりに必要なスペースを作るように吸う息で背骨を長くします。吐くときは床から胸までの距離をなるべくあけるように胸を引き上げましょう。
関連記事:猫のポーズ(キャットアンドカウ)の効果とやり方を分かりやすく解説!
四つん這いの状態でお尻で円を描くポーズです。血行を良くしながら腸にも刺激を与えます。
ゆっくりと大きな呼吸に合わせて行うことでより効果が高まります。円を描いているうちに左右の膝の幅がずれてバランスが崩れないよう気を付けます。
お腹が張ったときにすぐできる対処法はまず「休む」こと。お腹が張っていないときは、ヨガを取り入れたり、体を温めたりして普段からお腹の張りを軽減させる対処法を取り入れて過ごすことが大切です。
お腹の張りを感じたら、まずはすぐに横になってしっかり休みましょう。横になることができなければ、座ったり、少しでもリラックスできる姿勢になって休みましょう。猫背でお腹を圧迫してないかも確認します。
また、深呼吸をゆっくり行うと気持ちも落ち着きリラックスできます。
衣服によってお腹を締め付けている可能性があります。ゆったりした服に着替えて休みましょう。すぐに着替えられない場合は、下着やズボンの位置を調整してお腹まわりを緩めましょう。
冷えはお腹の張りの原因のひとつ。体を温めるためにお風呂に浸かったり、簡単に足湯をするだけでも効果的です。冷たい飲み物は避け、温かい飲み物を飲むと体が温まります。
なお、妊娠初期は子宮の血流が促進されすぎると、子宮の収縮が活発になって赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があるので、熱すぎるお風呂や長風呂はしないように気を付けましょう。またお風呂は思った以上に体に負担がかかるので、疲れているときは控えたり、少しぬるめのお湯にして長時間つからないようにするなど体に負担がかからない方法で入浴しましょう。
お腹の張りの原因のひとつである便秘やガス溜まりには、根菜類や海藻類など食物繊維をたくさん摂れる食材や、乳酸菌やビフィズス菌といった腸内環境を良くしてくれる善玉菌を多く含む発酵食品などを積極的に摂ると効果的です。一方でお肉の食べ過ぎは悪玉菌を増やすので、食べ過ぎには気を付けましょう。
食事内容の見直しは、お腹が張ったときにすぐに効果が出る対処法ではありませんが、お腹の張りをできるだけ防ぐために、普段から気を付けておくとよいでしょう。
便秘やガス溜まりは、お腹の張りの原因のひとつ。ホルモンバランスの変化や大きいお腹が腸を圧迫することで、便秘やガス溜まりが起こります。お腹が張る前に日ごろからヨガのガス抜きのポーズを行って、お腹ができるだけ張らないように予防しましょう。
ヨガをしてみると、こわばっていたのはお腹だけではないと気づくはず。出産への不安、妊娠しながらの仕事、良いお母さんになろうという気合いや緊張などで首や肩もガチガチだったのではないでしょうか。ヨガで適度に体を動かすことは、お腹の張り解消だけでなく、心の健康にも役立ちます。先の不安よりも、今しか感じられないことに集中して、体を大事にしてくださいね。
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