話題のピラティスの効果や、やり方について!ヨガとの違いも解明

ヨガとピラティス、日頃の生活に取り入れている人は多いけど違いが分からずどちらを選べばいいか分からない…そんな人は多いのではないでしょうか。似ているという印象をお持ちの方も多いですが、歴史や呼吸法など、実は異なる要素がたくさんあります。今回はピラティスについて紹介していきますので、挑戦してみたいけど迷っているという方はこの記事を参考にしてください。

ドイツ人が考案したピラティスとは

ピラティスとはドイツのジョセフ・H・ピラティス氏によってリハビリを目的につくられたエクササイズで、真の健康と幸福を考えて生み出された独自の運動法と言われています。

高負荷のかかる筋肉レーニングとは違い、緩やかな流れを感じられるピラティスは、運動初心者から経験者まで、体力レベルに応じて実践して頂ける運動法です。ピラティスを行うことで、自分自身の体の細やかな筋肉から精神に至るまですべてをコントロールする、いわば身体の学問としても認識されており、現在ではアメリカ、イギリスなど世界各国で浸透しているエクササイズとなっています。

自宅で簡単に行うことができるピラティス

精神との繋がりを感じさせる運動として、ヨガと比較されることもありますが、ピラティスとヨガの違いを認識している方はまだ日本ではそれほど多くありません。

ピラティスはマシンを使って行われることもありますが、マットを使い、自宅で手軽に行うこともできます。そのため、ヨガと同様に気軽に日常生活に取り入れることが可能です。

ピラティスを行うことで、女性らしい、柔らかくてすっきりした美しい体を目指すことができるため、今再び注目されているエクササイズです。

ニューヨークでジョセフ・H・ピラティスが教室を開講した際には、ブロードウェイのジャズダンサーやバレーダンサー、音楽家など多くの人がピラティスの教室に通っていたそうです。体のしなやかさを大事にするニューヨーカーが取り入れているエクササイズと聞いただけでも、その効果には期待ができそうですね。

その後、ピラティスは洗練された雰囲気や人工工学にもとづいたエクササイズのバリエーションで、ハリウッドセレブたちの注目の的となり、世界的にその名前を知らしめました。

ピラティスが誕生したのは

ピラティスというのはリハビリ用として生まれたもので、身体に大きな負担をかけることなく、しなやかで強い筋肉に鍛え上げることを目的としたエクササイズです。

一般的な筋力トレーニングと違い、メインで鍛えていくのは表面にある筋肉ではなく、より深層の筋肉。お腹周りの体幹にあたる筋肉を意識して鍛えることを重視しており、体を支える骨盤や肩などを調整していきます。

骨盤や肩は日々の生活の中でゆがみが起きやすいパーツであるため、ここをしっかり整え、正しい位置に戻すことにより、体が無理のない動きができるように整えていきます。そうすることによって脂肪のつき方や筋肉のつき方が正常に戻っていき、シェイプアップ効果を感じられるというメソッドなのです。

美しい姿勢を目指している方にもおすすめ

ピラティスを行うことで体幹を鍛えることができ、正しく美しい姿勢が身につきます。それにより、見た目だけの美しさだけでなく、年齢を重ねてもケガをしにくい体づくりにも役立ちます。また、医療の現場でリハビリとして取り入れられることも多いことから、一生続けていくことのできるエクササイズと言えるでしょう。

ヨガとピラティス、何が違うのか

ヨガは古代インドの瞑想を伴う修行の一環としての意味合いが強く、精神を統一するために、健康で強い体にするという目的から、独特なバランス感覚や体幹を必要とする運動が行われています。

ヨガとピラティスを比較してみると、基本姿勢が異なります。ピラティスには「ニュートラルポジション」という、ベースとなる姿勢があり、基本姿勢からさまざまな動きが行われますが、ヨガでは決まった「基本姿勢」というものはありません。

歴史で比較をしてみても、ヨガは紀元前からの古い歴史がありますが、ピラティスは近代の比較的新しいものと言えるでしょう。

ヨガとピラティスの決定的な違いは呼吸法。ヨガは主に腹式呼吸でポーズを行っていきますが、ピラティスは胸式ラテラル呼吸といって、横隔膜を意識しながら鼻で息をする呼吸法です。横隔膜まで行き届くように鼻から息を吸う方法は、ヨガ経験者からすると慣れない呼吸法かもしれません。ですが、普段運動を特にしていない方からすると、意識せずとも普段から鼻で呼吸しているので、うまく呼吸がしやすく、より集中して動きを覚えたり難易度を高めてみたりすることができるかもしれません。

ピラティスではこの胸式ラテラル呼吸を行うことで交感神経が正常に働くようになり、心と体を活性化させ、自律神経を整える効果があります。自分のペースや目的に合った教室、コースを選択できればヨガ、もしくはピラティスのどちらを選んでも初心者に優しい運動と言えます。

普段仕事で忙しい、運動初心者でもピラティスは安心!

普段猫背の体勢が続きがちな方や、デスクワークなどで肩や首、肩甲骨などが凝ってしまっている方にもおすすめです。

自然で緩やかな動きに合わせて鍛えていくピラティスは、インナーマッスルから鍛えなおして体を矯正する効果があるので、少しずつでも続けていくとしっかり効果を感じることができます。

日頃からスマホを常に使用することで、頭が前に出てしまう姿勢が多い現代人には、姿勢を支える腹筋や背筋が不足していることが多いといわれています。その状態から、いきなり腹筋や背筋を鍛えるとなると、かなりハードな動きと感じてしまう場合が多いですが、ピラティスはどんな体型であってもレベルによって負荷のかけ方を軽くすることもできるので、誰でも始められるというのも魅力のひとつ。

瞬発的に筋肉を鍛えたり、大きく負荷のかかる派手な動きは少ないですが、続けていくと着実に効果を感じられるのがピラティスの特徴です。初めて運動を生活に取り入れる方や、長く続けられるエクササイズを探している方にはおすすめの運動といえるでしょう。またピラティスを続けていくと普段の立ち姿勢も改善されるので、歩行が楽になるなど、立ち仕事が多い方にもメリットは多くありそうです。

それではいくつか、ピラティスの動きを紹介していきます。

①スノーエンジェル

肩を大きく動かすことで、肩甲骨をほぐします。胸周りもほぐすことができ、美しいデコルテを目指すことができます!

実際にポーズをとってみましょう

難易度:易しい

  1. 横向きの状態で寝そべり、両手は正面方向に伸ばし、手のひらを合わせます。
  2. 両膝は90度程度に曲げ、膝と膝を合わせた状態にします。
  3. 頭や首が少々つらいと感じる方は、頭の下にクッションやタオルなどを入れましょう。
  4. 息を吸って、手の平を合わせている上側の腕を床面に沿うように大きく回します。
  5. 吐く息でゆっくりと元の位置に戻っていきましょう。
  6. そのまま5呼吸行ったら、反対側も行います。

横向きだとつらい方は、仰向けの状態で行ってみましょう。

②ニュートラルポジション

ピラティス「ニュートラルポジション」
膝をたてる

骨盤を天井や床、壁に対して平行にするポジションのことを指します。

ピラティスの基本ポーズとなり、さまざまなポーズのはじまりとなる姿勢なのでしっかりと押さえておきましょう。背骨のS字カーブを無理なく自然に保ち、骨盤は左右どちらにも傾かないナチュラルな姿勢を作ります。

実際にポーズをとってみましょう

難易度:易しい

  1. 仰向けの状態で膝を立て、両足は腰幅程度に開きます。
  2. 手の平の付け根を、腰骨に当て、人差し指は恥骨の方へ向けます。
  3. 骨盤が床と平行になっていることを確認しましょう。
  4. 分かりにくいと感じる方は、下腹部に置いている手の親指と人差し指が床と平行になっているか確認します。
  5. 姿勢が安定したら、膝と膝の間の距離がブレないように注意します。

③Cカーブ

骨盤から背骨までがS字ではなく、背中をしっかり丸くなるように意識してCの形になった姿勢です。肩のこりをほぐすことで無駄な力を逃がしていきます。

簡単な動きですが意識して緩めることで、体のゆがみを取ることができます。

実際にポーズをとってみましょう

難易度:易しい

  1. 仰向けの状態で、先ほど紹介した「ニュートラルポジション」の姿勢になります。
  2. 下腹部に置いた手の、親指と人差し指が床と平行になっていることを意識し、腰の高さを確認します。
  3. 息を吸い、吐きながら骨盤を丸めるようなイメージで恥骨を引き上げていきます。
  4. 背中と床の間にあった、指一本分程度の隙間がなくなっていることを確認します。
  5. 息を吸い、吐く息でゆっくりと「ニュートラルポジション」に戻していきます。
  6. 同じ動きを5回程度、繰り返して行いましょう。

④ショルダーブリッジ

ピラティス ショルダーブリッジ
ピラティス ショルダーブリッジ

背骨を丁寧に動かすための意識づくりをしながら、お尻ともも裏を鍛えていきます。お尻の筋肉を使いながら体幹にも程よく力が入るので、全身のシェイプアップに効果があります。

実際にポーズをとってみましょう

  1. 仰向けの状態で、先ほど紹介した「ニュートラルポジション」の姿勢になります。
  2. 両足が腰幅に開いていることを確認し、両手を体側に伸ばします。
  3. 息を吸い、吐きながらお尻を天井方向に引き上げ、床から離していきます。
  4. ゆっくりと腰、背中、肩甲骨周りを順番に床から離していきます。
  5. 膝と膝の間が開かないように意識し、3呼吸キープしましょう。
  6. 息を吸い、吐きながらゆっくりと床に戻っていきます。
  7. 戻る際、肩甲骨周り、背中、腰、最後にお尻となるようにゆっくりと動かします。
  8. これまでの動きを1セットとし、3セットほど行ってみましょう。

ご自宅でのピラティスに慣れてきたら、マシンを使ったピラティスに挑戦してみるのもおすすめ

今回は自宅で行うことができる “マットピラティス” をご紹介しました。その他にも、専用の器具を使った “マシンピラティス” などもあり、幅広いバリエーションのエクササイズを楽しむことができるのもピラティスの魅力の一つ。

教室を選ぶ際には、専用の器具があるのか、グループレッスンなのかマンツーマンなのか、なども確認しながら探してみてはいかがでしょうか?

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