インナーマッスルを鍛えて腰痛を改善しよう!自宅でできる簡単筋トレ3選

インナーマッスルを鍛えて腰痛を改善しよう!自宅でできる簡単筋トレ3選

「腰が張って違和感がある」「動いたときに腰にピキッと痛みが走る」など、多くの日本人を悩ませている腰痛。歩いたり座ったりという日常のあらゆる動作に影響を与えるのはもちろん、腰をカバーするために体の別のパーツを痛めてしまうこともしばしば…。腰のマッサージや痛み止め薬で一時的に痛みを和らげることはできても、根本的な問題を解決しなければ再発を繰り返してしまいます。本記事では、つらい腰痛を改善&予防するためのポイントを徹底解説します。腰痛の原因や腰に良い姿勢、腰痛改善に効果的なインナーマッスルトレーニングなどをご紹介するので、参考にしてくださいね。

監修者情報

柴田 直樹

柴田 直樹

トルチャインストラクター

株式会社ティップネス勤務。

入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。

現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。

◼︎資格

・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎

「腰痛」はどうして起きるの?

世間に広く浸透している「腰痛」という言葉ですが、実際には“腰に感じる痛みや張りなどの不快感を総称しているもの”で病名そのものではありません。そのため、一言に腰痛といっても原因や痛みの程度はさまざま。患者全体の約85%は検査・診察をしても原因が特定できないとまで言われています。

腰痛を引き起こす原因の一例

  • 長時間同じ体勢をとる
  • 猫背や反り腰など、体に負担のかかる姿勢を続けている
  • 運動不足で腰を支える筋力が弱っている
  • 寒さや冷えによって筋肉が硬くなり、神経を刺激している
  • 強いストレスによって痛みを抑制する脳の働きが弱まっている
  • 脊椎の疾患、内臓の病気など

このほか、腰痛の原因として特定できる疾患として「腰椎椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄症」「骨粗しょう症」「脊椎分離症」「脊椎すべり症」などがあります。

痛みの少ない、腰に良い姿勢とは?

腰痛を改善するために“楽な姿勢”をとる方も多いですが、それが必ずしも腰にとって良い姿勢とは限りません。本当に腰に良い姿勢を考えると、「痛みを引き起こす神経を圧迫しないように、筋肉によって関節や骨が適切に支えられている状態」がベスト。腰を取り囲む筋肉を適度に動かし、鍛えていくことが大切です。

原因の特定有無に限らず、痛みをそのままにしておくのは厳禁。かえって血行が悪くなり、さらなる痛みに繋がってしまいます。痛みが強すぎるときを除き、腰に負担をかけすぎない範囲で簡単なトレーニングにトライしてみてくださいね。最初は、トレーニングを通じてこり固まった背中・腰の筋肉をほぐしながら、腰を取り囲む筋肉群「インナーマッスル」を鍛えていきましょう。

インナーマッスルってどこにあるの?

「インナーマッスル」は体の深いところに位置する深層筋のこと。腰に良い姿勢を維持するためによく使用されるインナーマッスルは、主に以下の4つです。

・腹横筋(ふくおうきん)

何層かの筋肉によって成り立っている腹筋のなかで、もっとも深層にあるものです。体にとってコルセットのような働きをします。

・多裂筋(たれつきん)

腰や背中の筋肉のなかで、もっとも深層の背骨に近い筋肉。首から腰にかけて、背骨を安定させるための筋肉です。

・横隔膜(おうかくまく)

肺の底にある筋肉で、主に腹式呼吸をするときに使用されます。

・骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)

骨盤の下部でハンモック状になっている筋肉の総称。さまざまな内臓を支えています。

インナーマッスルを鍛えることによるメリット

関節や内臓を安定させるインナーマッスルのトレーニングは、腰への負担が少ない“良い姿勢作り”に効果的です。血行を良くすることで内臓の働きも活発になり、同時にリフレッシュ感も味わえます。筋力量アップは基礎代謝量の向上だけでなく、温まりやすく冷えにくい体作りにも最適です。

インナーマッスルを上手に鍛えるコツ

体の深層にあるインナーマッスルを上手に鍛えるためには「負荷をかけすぎないこと」「疲れるまで行わないこと」が大切です。負荷をかけたトレーニングやオーバーワークは、インナーマッスルではなく、体の表面に近い「アウターマッスル」に強く作用してしまう原因にもなります。

インナーマッスルを鍛えたい場合は、週2〜3回程度のトレーニングからはじめて少しずつ回数を増やしていくほうが安心です。

腰痛を改善するインナーマッスルを鍛える簡単筋トレ3選!

では、さっそくインナーマッスルを鍛えていきましょう。今回は、3つのステップに分けて腰痛改善に役立つインナーマッスルトレーニングをご紹介します。

①ドローイン

ドローイン
ドローイン

初心者でも取り入れやすい、シンプル&お手軽なトレーニングです。腹横筋をしっかり鍛えていきましょう。

■実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:易しい

  1. 仰向けの状態で、膝を曲げて足裏を床につけます。膝とかかとの間はこぶし1個分程度開きます。
  2. 両手を体側に伸ばして床に置くか、お腹に手を重ねましょう。
  3. 肛門と尿道をキュッと締めます。便意や尿意を我慢するようなイメージで、骨盤底筋群を働かせます。
  4. 息を4〜5秒かけて吸い、お腹を膨らませます。
  5. 8〜10秒かけて吐きながら、お腹を小さくしぼませます。
  6. 数回繰り返します。

■ドローインを効果的にするポイント

腹横筋はお腹の前面だけでなく、腰にも回り込むようについています。お腹をへこませるだけでなく、360°全方向からお腹が小さくなるイメージで息を吐きましょう。

“お腹を小さくすること”がイメージしづらい場合は、恥骨とみぞおちがおへそに向かって集まっていく部分をイメージしてみましょう。

関連記事:ドローインの詳しいやり方はこちらをチェック

②ベアプランク

ベアプランク
ベアプランク

「ドローイン」で腹横筋をはじめとするインナーマッスルへのアプローチを掴んだら、次はもう少し本格的なトレーニングに挑戦してみましょう。このトレーニングでは、腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群を鍛えていきます。

■実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:普通

  1. 四つん這いになります。股関節の真下に膝、肩関節の真下に手首が肩幅になるようにセットし、耳と肩の距離をできるだけ離しましょう。
  2. 両足のつま先を立てます。
  3. 前太ももをお腹へ引き込むような力をお腹に入れつつ、膝を数センチ床から浮かせます。
  4. 呼吸を止めないようにその体勢を続け、30秒キープを数セット行います。

■ベアプランクを効果的にするポイント

両手と両つま先は均等に重さが乗っている状態にしましょう。万が一、手のひらや肩まわりにばかり体重がかかってしまうと、腹筋が緩んで体重が前に逃げてしまうため要注意です。

30秒のキープが難しければ最初は15秒を数セットでもかまいません。

③プランク

プランク
プランク

インナーマッスルの代名詞ともいえる、体幹を支えるトレーニング「プランク」。ダイナミックな動きがなく、状態をキープしているだけのように見えますが、見た目以上にハードなプランク。全身の引き締めにも効果的です。

■実際にトレーニングを行ってみましょう

難易度:普通

  1. . うつ伏せの状態で肘をつき、両手は拳を作ります。肘が肩の真下にくるようにし、膝を床から離します。かかとから頭頂までが真っ直ぐになるようにしましょう。
  2. 顎を少し引き、視線は斜め前方の床を見て、お腹を薄くするような感覚で腹筋に少し力を入れます。
  3. 呼吸を行いながら、まずは30秒程度キープしましょう。
  4.  余裕のある方は、何セットか行い、キープする時間も伸ばしてみましょう。

■プランクを効果的にするポイント

お腹が床すれすれや高く浮きすぎないよう要注意です。しっかりポーズを取れない場合には正しいポーズを短い時間で数回繰り返し、少しずつ時間を延ばしてみましょう。

関連記事:プランクのやり方や効果の詳しい解説はこちらをチェック

インナーマッスルを鍛えて姿勢美人に!

インナーマッスルトレーニングは、腰痛改善だけでなく、良い姿勢の維持やリフレッシュ効果も期待できます。腰痛にお悩みの方はもちろん、美容や健康面が気になる方もぜひ実践してみてください。今回ご紹介した3つのポーズは、初心者でも簡単にトライできるものばかり。「ドローイン」からスタートし、少しずつステップアップしてみてください。

オンラインフィットネスtorcia(トルチャ)では、今回ご紹介した「ドローイン」を動画で解説しています!

こちらのサンプル動画はどなたでも視聴いただける動画となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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