首や肩のこりでお悩みの方へ、首のストレッチと簡単にできるヨガ
監修者情報
坂本 真由美
フリーランスのヨガインストラクター。大手フィットネスクラブのレッスンを担当したり、自宅からのオンラインレッスンを開催中。「シンプルで、自然に沿った暮らしを楽しむ」をテーマに、風水や星の動きを生活に取り入れている。現在はライター、風水師、占星術鑑定師としても活動中。
■所有資格:全米ヨガアライアンス(RYT200) / IHTAヨガインストラクター1級 / Yoky風水プラクティショナー / 空間Detox®インストラクター / Astroratio USA Academy認定占星術師
首のマッサージにはどんな効果が期待できる?
首のマッサージはきもちいいですよね。首をマッサージすることで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。まずは、首のマッサージのメリットや首付近にあるツボについて解説します。
首のマッサージをするメリット
首をマッサージすることで、以下のような7つのメリットがあります。
【首のマッサージで期待できる効果】
- 首こり、肩こりの改善、予防
- ストレートネック(スマホ首)の改善
- 眼精疲労の緩和
- 頭痛の改善、予防
- 疲労改善
- ストレスの緩和
- 集中力アップ
首のマッサージによって、頭から肩にかけての筋肉がほぐれることで、首こりや肩こり、ストレートネックの改善・予防効果が期待できます。
首には体の各所に伸びる神経経路が密集しています。首周辺の筋肉が緊張することによってこれらの神経が圧迫され、自律神経に影響を及ぼすことがあり、頭痛や不眠、ストレス、倦怠感、注意散漫などの症状を引き起こすことも…。首のマッサージで首こりが改善されれば、これらの神経系の症状も少しずつ緩和されていくでしょう。
首にあるツボを刺激するのも効果的
ツボを押して刺激すると、体の不調が改善しやすくなると言われていますが、それはなぜかというと体の「気」の流れが整うからと言われています。
ツボを押すことで、脳や体に伝わり、ストレスや緊張の緩和といった影響があるようです。首こりや肩こりの治療に際し、ツボ押しが活用されてきたのもそのためです。
それでは、首付近にもある肩こりや眼精疲労、神経系に作用するツボをチェックしてみましょう!
天柱(てんちゅう)
首の後ろ側の髪の生え際、僧帽筋のすぐ外側にあるツボです。肩こり、顔のむくみ、眼精疲労の改善効果が期待できます。
風池(ふうち)
天柱より外側約1cmのところにあるツボです。後頭部の下にあるくぼみと、耳の後ろにある骨の中間にあり、眼精疲労、肩こり、頭痛の改善効果が期待できます。
完骨(かんこつ)
耳の後ろにある骨付近にあるツボです。頭痛、めまい、耳鳴り、不眠症の改善効果が期待できます。
上記のツボはいずれも髪の生え際にあり,体の中心から天柱→風池→完骨の順に並んでいます。内側の天柱から順に、首のラインに沿ってツボを押してみましょう。
首のマッサージをするうえで気を付けるべきこと
前述したとおり、首には神経経路が密集しています。活動時に働く「交感神経」や、リラックスしているときに働く「副交感神経」などの自律神経は、首の状態によって影響されることもあるため、マッサージをする際に強く押しすぎたり揉んだりしないように注意しましょう。
また、首を無理に伸ばしたり引っ張ったりすると、かえって負担がかかり痛みが出てしまう恐れもあります。首は非常にデリケートな部分であるため、ストレッチを行うときもゆっくりとやさしく行いましょう。
首こり・肩こりにおすすめのストレッチ&ヨガポーズ3選
ここからは、首こりや肩こりにおすすめのストレッチ&ヨガを3つご紹介します。簡単にできる動きばかりなので、普段の生活にぜひ取り入れてみてください。
① 首の横を伸ばすストレッチ
首の後ろ側が凝っていると感じる方は、耳の後ろから鎖骨にかけて伸びている筋肉が張っている可能性があります。ここで大切なのは、凝っている方の首のみストレッチを行うのではなく、左右両方のストレッチを行うこと。左右を均等に刺激することで筋肉のバランスが整い、首こりや肩こりの改善につながります。
■実際にストレッチを行ってみましょう
難易度:易しい
- 椅子に腰をかけるか、もしくは床にあぐらをかいて座るような姿勢で、背中を真っ直ぐにして座ります。
- 右手で左側の鎖骨を上から押さえ、息を吐きながら首を右に倒します。
- そのままの姿勢で数呼吸キープしましょう。
- 息を吸いながら中央に戻り、息を吐いて一度リラックスしましょう。
- 一呼吸置いたら、反対側も行います。
■首の横を伸ばすストレッチのポイント
耳の後ろから鎖骨にかけて伸びている筋肉は、非常にデリケートな部分です。反動をつけずにゆっくりやさしくストレッチしてください。
② 首の後ろを伸ばすストレッチ
首のより深い部分にある「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」を伸ばすストレッチです。後頭下筋群は頭を支える重要な役割を担う筋肉群で、この部分が首こりに大きく影響を及ぼすと言われています。首の表面にある大きな筋肉を伸ばすストレッチとあわせて行いましょう。
■実際にストレッチを行ってみましょう
難易度:易しい
- 椅子に腰をかけるか、もしくは床にあぐらをかいて座るような姿勢で、背中を真っ直ぐにして座ります。
- 胸の前でお願い事をするときのように、手のひらを合わせたら手の指を交互に組んだあと、親指を顎の下に添えます。
- 息を吸いながら視線を天井に向け、親指で顎を更に天井方向に向かって押します。
- 親指を顎から離し、息を吐きながら視線を下ろし首の後ろを伸ばしながら、組んだ手を後頭部に置いて床方向に向かって軽く押します。
- 1~4を数回繰り返しましょう。
■首の後ろを伸ばすストレッチのポイント
首をリラックスさせた状態で、ゆっくりと動かしていきます。
上を向いたときに首の後ろが強く痛む場合は、無理にストレッチを行わないようにしましょう。
③肩甲骨をほぐすヨガ(座位の鷲のポーズ)
肩こりの要因となる筋肉は肩甲骨に繋がっています。このヨガポーズを行って、肩甲骨まわりの可動域を大きくしてきましょう。鷲のポーズは本来立った状態から行いますが、座った状態で行うことで下半身が安定し、より肩甲骨にアプローチすることができます。
■実際にポーズを行ってみましょう
難易度:普通
- 床にあぐらをかいて座るか、余裕のある方は写真のように足を重ね、右足の上に左足を重ね、右足の踵は左側のお尻にくっつくようにします。
- 両手を正面に伸ばして手のひらを天井方向に向け、肘を重ね右腕が上になるようにします。
- 肘を曲げ、手のひら同士を合わせましょう。
- 上半身を安定させ、肘を重ねた状態のまま、吸う息で両腕を天井方向に向かって持ち上げます。視線は両手の指先に向けましょう。
- 吐く息でゆっくりと下ろします。
- 4~5を数回繰り返しましょう。
■肩甲骨をほぐすヨガ(座位の鷲のポーズ)のポイント
肘をくっつけた状態で腕を天井に向かって持ち上げるときは、痛気持ちいいぐらいの位置でとめるようにしましょう。
肘があごのラインまで上がるのがベストですが、最初は無理のない範囲で行います。
首のマッサージやヨガで体の調子を整えよう
首のマッサージは、首こりや肩こりをはじめ、自律神経系の改善効果も期待できます。今回ご紹介したストレッチやヨガは、スキマ時間にできるような簡単な動きばかり。慢性的な首こりや肩こりにお悩みをもつ方はぜひ実践してみてくださいね。
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どなたでも視聴いただける動画となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。