リンパマッサージで肩こり・首こりを解消しよう!リンパと「こり」の関係とは?おすすめの簡単セルフマッサージもご紹介
そもそも「こり」ってどんな症状?
長時間のデスクワークや飛行機移動など、同じ姿勢で過ごす時間が長いと肩や首に重い痛みを感じることがあります。その症状が“こり”と呼ばれるもので、筋肉が張った状態のことです。体に負担がかかる姿勢や動作、疲労、ストレスなどが主な原因で、痛みだけでなく、張りやだるさ、重さなども代表的な症状です。軽視されがちな症状ですが、ひどくなると頭痛や吐き気を引き起こすこともしばしば。痛みや不快感によってセロトニンというホルモンの分泌が少なくなるため、自律神経の乱れやうつ症状を誘発する可能性もあります。
肩こり、首こりの原因(例)
- 筋肉疲労、運動不足
- 眼精疲労
- リンパの滞り
- ストレスや疲れの蓄積
- 内臓疲労
- 生理不順、妊娠・出産などの女性ホルモンの変化
リンパと肩こり&首こりの関係性
前述したとおり、肩こりは筋肉疲労や運動不足、ストレスなどが原因となります。なかでも、女性に多い要因が「リンパの滞り」です。次は、リンパの滞りが肩や首のこり、さらには女性を悩ませるむくみの原因にもなる理由を解説します。
リンパってなに?
静脈に沿って、全身にくまなく張り巡らされている「リンパ管」。毛細血管から染み出したリンパ液が流れる場所のことで、その途中にあるリンパ節で異物などが濾過されたのち、きれいになったリンパ液は最終的に鎖骨下静脈へと運ばれていきます。
老廃物や栄養素が途中で吸収されながら循環している点は血液循環と似ていますが、大きく異なるのは、リンパ管には心臓のような「ポンプ機能」が備わっていないこと。運動不足や筋肉疲労などによって筋肉の働きが弱まると、次第にリンパ管の動きも鈍くなってしまいます。結果的にリンパ管内に老廃物がたまりやすくなり、肩こりや首こりに繋がっていくのです。
老廃物の停滞は、肩こりや首こりだけでなく、むくみや冷え性、腰の痛み、脚のしびれなどを引き起こすことも。それらを改善するためには、しっかり体をほぐし、リンパの流れを良くする必要があります。
「ゴリゴリ揉む=こりを解消できる」ではない!
肩こりや首こりを感じたとき、「筋肉をほぐすためにゴリゴリ揉んでみようかな」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、こっている部分を強くマッサージしたり、激しく伸ばしたり(ストレッチ)すると、かえって痛みやだるさ、張りが強くなってしまうことも。強い刺激を加えることによって筋肉の防御収縮が起こり、さらなるこりへと繋がってしまうのです。
肩こり&首こりに関係するリンパ節
リンパは顔から脚まで、全身にくまなく張り巡らされています。どこに大切なリンパが通っているのかを知っておくことは、肩こり&首こり解消の大きな一歩です。次は、重点的に流すべきリンパを3つご紹介します。
顎下のリンパ節
首の側面や顎下のリンパは、顔まわり→上半身→下半身と下方向へ流れています。首の側面(耳の下)から鎖骨に向かって、優しく撫でていきましょう。
鎖骨のリンパ節
鎖骨まわりのリンパ節は、鎖骨の上にあるくぼみ→心臓→静脈へと流れています。とくに老廃物が滞りやすい場所なので、定期的にマッサージをして流していきましょう。とくに顔のむくみやたるみ、顔色の悪さが気になる方は、ぜひ試してみてくださいね。
腋窩(えきか)リンパ節
肺に近い位置にあるのが、脇の下にある腋窩(えきか)リンパ節です。手のひらから腕の付け根に向かって流れているため、マッサージをするときは外側から内側へ流すイメージで。脇の下を触って痛みがある場合は、優しく撫でるようにほぐしてみてください。
リンパの滞りをチェックしてみよう!
リンパマッサージの前に、リンパの滞りをチェックしてみましょう。脇の下を掴むだけなので、非常にお手軽です。
- 右肩を腕より少し前に出しましょう。
- 右脇の下に反対側の手の指4本を入れ、ぐっと掴みます。
- 指を上に押し込んでみましょう。
痛みを感じた場合は“リンパが滞り気味”というサインです。次にご紹介するセルフマッサージで、リンパを流していきましょう。
肩こり&首こりにアプローチ!こりやだるさを解消する、簡単セルフリンパマッサージ
“ただのこりだから”と侮っていると、どんどん痛みが増して自律神経の乱れや頭痛などを引き起こすことも。簡単セルフマッサージでリンパの滞りを流して、首こり&肩こりを解消していきましょう。
<首こりを解消するリンパマッサージ>
顎下や首まわりのリンパの流れが悪くなると、むくみやたるみが生じて二重顎の原因に。リンパだけでなく、首全体をほぐすようなイメージでマッサージしていきましょう。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- まずは首を軽くまわして、硬く縮んだ筋肉を伸ばしましょう。
- 指を第二関節で曲げ、人差し指と中指の間で顎を挟むようにしてフェイスラインを引き上げていきます。5〜10回行いましょう。
- 人差し指と中指の先を使って、耳下から鎖骨に向かってリンパを流していきます。3~5回繰り返しましょう。
- 喉ぼとけに両手を当てて、首をグッと上に向けます。顎下の伸びを感じるように、10秒キープしましょう。
■首こりを解消するリンパマッサージのポイント
首は、体の中でもとくに皮膚が薄い部位です。強い力で撫でてしまうと痛みや赤みが生じるため、心地よく感じる程度に留めましょう。
<肩こりを解消するリンパマッサージ>
脇の下や鎖骨のリンパマッサージは、全身のむくみや肌ツヤの改善にも効果的です。力まかせに揉むのではなく、リンパの流れに沿って撫でていきましょう。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 右腕を肩の高さまで上げましょう。
- 右脇の下に反対側の手の指4本を入れてぐっと掴み、押し上げていきましょう。
- 息を吐きながら5秒キープ。右腕を下ろし、反対側の脇も同様に行いましょう。
- 右手を正面方向に伸ばして手のひらは床方向に向けます。左手を右手首の内側(床側)に添えて、手首から脇の下に向かって、手のひらで撫でていきましょう。
- 右の鎖骨に反対側の手のひらを当てて、胸の中央部から脇の下に向かって、円を描くようにマッサージしていきましょう。
- 反対側も同様に、5回ずつ行いましょう。
■肩こりを解消するリンパマッサージのポイント
脇下の腋窩リンパ節をいきなり強く刺激すると、痛みが生じやすくなります。まずは、軽く揉むだけからスタート。少しずつ、押し上げる力を強めていきましょう。
リンパマッサージをするときの注意点
リンパは、力強くマッサージしたからといって流れが良くなるわけではありません。むしろリンパ管は皮膚のすぐ近くにあるため、強く押さえると流れが滞ってしまいます。老廃物や余分な水分をしっかり流すためにも、リンパの流れる方向に沿ってやさしくマッサージしていきましょう。
また、体調が悪い日や病気(心臓病や腎臓病など)の治療中の方は要注意。マッサージによって症状を悪化させる可能性もあるため、専門医の意見を仰ぎましょう。
リンパマッサージで首と肩を楽にしよう!
リンパの流れを意識しながらマッサージすると、滞った老廃物や水分が流れて体がスッキリ快適に。毎日数セット行うだけで、リンパ周辺がポカポカするような感覚を覚えるはずです。肩こりや首こりにお悩みの方は、ぜひ本記事でご紹介したセルフマッサージを試してみてくださいね!
torcia(トルチャ)ではファスティング中でも取り入れられる、リンパマッサージをご紹介しています!
どなたでも視聴いただける動画となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。