デスクワークでお疲れの方必見!正しい姿勢の維持方法やリフレッシュできる筋トレ・ストレッチ法をご紹介

肩こりや腰痛がひどい、脚がむくむ、こりが原因で頭痛がするなど、デスクワークが多い方のなかには、このようなお悩みを抱える方も少なくないはず。座りっぱなしの体勢が続くと、血流が悪くなりさまざまな体のトラブルを引き起こすだけでなく、運動不足による筋力低下によって姿勢の悪化や、腰・肩の痛みが生じることもあります。本記事では、体をほぐして血流を促進させる“座ったままストレッチ”や、正しい姿勢をキープするための簡単な筋トレをご紹介します。デスクワーカーの方は必見ですよ!

なぜ疲れる?座りっぱなしによる悪影響

オフィスでデスクワークをしているとき、気付くとずっと座りっぱなしという方も多いはず。トイレやお昼休憩以外はずっと座っている……なんて日もありますよね。座りっぱなしの状態が常態化すると全身の血行不良が起こり、さまざまな病気・症状を引き起こします。まずは、長時間のデスクワークで生じる悪影響から解説します。

エコノミークラス症候群

飛行機のエコノミークラス席の利用者がかかりやすい症状として広く知られていますが、正式には、急性肺血栓塞栓症と言います。飛行機の座席のような狭い場所に長時間座り続けると血流が悪化して血がドロドロになり、場合によっては血栓ができます。足にできた血栓が肺に到達して血管が詰まり、死に至る可能性もある病気です。飛行機だけでなく、災害時の避難所での限られたスペースでの生活や、車中泊などで発症するケースが多いようです。日常生活においても、何時間も座りっぱなしのデスクワークでは同じようなリスクがあるため注意が必要です。

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)

脚に不要な血液がたまり、コブや湿疹などが生じる「下肢静脈瘤」。長時間座ったままで運動不足になると脚の筋肉が衰え、血を送り出す筋ポンプ作用も弱まるため、脚の静脈の流れが滞ります。30代以上の方に発症リスクがあり、とくに妊娠・出産をした女性や中高年の方が発症しやすいと言われています。むくみや皮膚の変色といった症状だけでなく、体のだるさや疲れやすさ、寝ているときに脚がつるなどの症状も。徐々に進行するため、自覚しづらい病気のひとつです。

心臓・脳血管の病気リスクや生活習慣病

ふくらはぎには、歩くことで下半身の血液を心臓に戻す重要な役割があり、第二の心臓とも呼ばれています。座ったままではこのふくらはぎを動かすことがないため、血流が滞って血栓ができたり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、脳出血といった心臓や脳血管にかかる病気のリスクが高まります。血流は全身に酸素と栄養というエネルギー源を送り出しているため、エネルギー不足が細胞を劣化させ、体中の臓器に弊害が及ぶ可能性もあります。

また、カロリー消費が少なくなることも問題点のひとつ。糖尿病や高血圧、高脂血症、肥満といった生活習慣病の原因にもなるのです。

疲れにくい、デスクワーク時の理想の座り方

座りっぱなしは体に良くないとわかっていても、仕事をセーブするわけにはいかないのが現実……。では、デスクワークをしながら“座りすぎによる悪影響”を和らげるにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、座りすぎが引き起こす「血行不良」を防ぐために行うべきことと、疲れにくい理想の座り方をご紹介します。

血行不良を防ぐために行うべきこと

  • 1時間おきに席を立つ

少しでも座る時間を減らすことが大切です。トイレだけでなく、飲み物を取りに行ったり、プリントアウトした書類を取りに行ったり、立ち上がって少し体を伸ばすだけでも血行促進につながります。

  • 長時間作業の後は軽い体操やストレッチ

2時間、3時間と集中して作業に取り組んだときなどは、軽いストレッチをして体をリフレッシュさせましょう。血がめぐることで体のむくみやコリの改善、集中力アップにもつながります。本記事の後半では座ったままできるストレッチなどをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

  •  水分補給

集中して仕事をしていると、つい水分摂取を忘れがち。脱水症状の予防&血流を良くするためにも、定期的に水分補給をするよう心がけましょう。カフェインを含むコーヒーやお茶などには利尿作用があるため、お茶やコーヒーとは別に、水やスポーツドリンクなどをこまめに補給するのがおすすめです。

肩こりや腰痛を引き起こす、疲れやすい姿勢

姿勢が崩れた状態で長時間作業をしていると体は疲れやすくなり、肩こりや頭痛、腰痛を引き起こすことも。例えば、座った状態を横から見たときに、肩と腰のラインが一直線になっていないと、背骨が湾曲し頭の重さを支えられず、腰痛になる可能性が高まります。

また、イスに浅く座って膝をくっつけて脚を“八の字”にする座り方は、常にふくらはぎが緊張を強いられる状態になります。脚と腰が疲れやすいため、次第に頭が前に出て猫背になり、肩こりや首の痛みを感じやすくなります。

疲れにくい座り方とは?

では、どのように座ると疲れにくいのでしょうか。ここからは、両足を閉じた座り方と開いた座り方の理想的な座位姿勢の2つをご紹介します。自分に合う方を試してみてください。

  • 両足を閉じた座り方
  1. 背もたれまで深く座りましょう。
  2. 両膝と両足首をそれぞれくっつけます。
  3. 膝の角度を鈍角にしましょう。
  4. 足裏全体を地面に置きます。
  • 脚を開いた座り方
  1. 背もたれまで深く座りましょう。
  2. 両膝と両足首をともに開きます。
  3. 膝の角度を鈍角にしましょう。
  4. 足裏全体を地面に置きます。

正しい姿勢の基本として、以下の3点を意識しましょう。

  • 顔の位置を固定する
  • 耳の穴と肩の中央(肩峰:けんぽう)、ももの付け根にある大転子(だいてんし)の3点を一直線にする
  • 足の裏全体を床につける

とくに意識したいのが、足の裏全体を床につけることです。足の裏をしっかり床につけていないと筋肉の緊張が腰から全身まで伝わってしまい、むくみや歪みが生じてしまいます。

疲れ知らずの正しい姿勢を保つ、自宅でできる簡単筋トレ&ストレッチ

デスクワークが続いて運動不足になると、筋肉量が低下して姿勢が悪くなってしまいます。体をしっかり支えて美しい姿勢をキープするためにも、筋トレやストレッチで筋肉量をアップさせていきましょう。ここでは、デスクワークの合間にリフレッシュできるストレッチと、姿勢を良くするための筋トレをご紹介します。

<①腰丸めストレッチ>

反り腰や腰に痛みがある方におすすめしたい、簡単なストレッチ
反り腰や腰に痛みがある方におすすめしたい、簡単なストレッチ

反り腰や腰に痛みがある方におすすめしたい、簡単なストレッチです。座ったままできるため、デスクワークの合間に休憩を兼ねてトライしてみましょう。

■実際に行ってみましょう

難易度:易しい

  1. イスに浅く座り、軽く背筋を伸ばします。
  2. 息を吐きながらお腹をへこませ、5秒数えながら腰を丸めましょう。
  3. 再び5秒数えながら、軽く息を吸いつつ腰を戻します。このとき、ゆっくり頭を真上に上げていきます。
  4. 10回繰り返しましょう。

■腰丸めストレッチのポイント

はじめは腰の硬さを感じて、曲げづらいことも。ゆっくりと繰り返すことで、少しずつ腰が丸まるようになります。

<②足裏伸ばし>

デスクワークの合間に、座ったまま簡単にできる足裏伸ばし
デスクワークの合間に、座ったまま簡単にできる足裏伸ばし

こちらもデスクワークの合間に、座ったまま簡単にできるストレッチです。普段伸ばさないパーツを刺激できて、リフレッシュ効果も抜群です。

■実際に行ってみましょう

難易度:易しい

  1. イスに浅く腰掛けましょう。両手でイスの座面の横を持ち、両足を揃えて脚を前に伸ばします。
  2. 息を吐きながらつま先を天井に向かって上げて、アキレス腱を伸ばしましょう。息を吸いながら、背中を頭頂までまっすぐ伸ばします。
  3. ゆっくりと息を吐きながら、足裏に心地よい痛みがあるところまで上体を前に倒します。
  4. 息を吐き切ったら、吸いながら上体を中ほどまで戻します。
  5. もう一度息を吐きながら、上体を前に倒します。
  6. 同様に3~5を3回繰り返しましょう。

■足裏伸ばしのポイント

ゆっくりと深く呼吸しながら行いましょう。

<③イスを使ったねじりのポーズ>

体全体がスッキリするイスを使ったねじりのポーズ
体全体がスッキリするイスを使ったねじりのポーズ

体全体がスッキリするねじりのポーズです。呼吸を意識しながら、ゆっくりとねじっていきましょう。

■実際に行ってみましょう

難易度:易しい

  1. イスに浅く腰掛けて、右足を上にして組みます。左手は右膝、右手はイスの背もたれを持ちます。
  2. 息を吸いながら背筋を頭頂まで伸ばし、ゆっくりと息を吐きながら視線を右に回します。顔→首→肩の順に体をひねっていきます。
  3. 息を吐き切ったら、息を吸いながら1の状態に戻します。
  4. 右に体をねじる動きを合計3回繰り返します。
  5. 左足を上にして組み、右手は左膝、左手はイスの背もたれを持ちます。息を吸いながら背筋を頭頂まで伸ばして、息を吐きながら体を左にねじっていきます。
  6. 左に体をねじる動きを合計3回繰り返します。

■イスでのねじりのポーズのポイント

体をねじる前に、しっかりと息を吸って背筋を伸ばしましょう。呼吸に合わせてゆっくりと体をねじっていきます。

<④プランク>

腹直筋や腹斜筋、インナーマッスルなどのさまざまな部位を刺激できるプランク
腹直筋や腹斜筋、インナーマッスルなどのさまざまな部位を刺激できるプランク

直筋や腹斜筋、インナーマッスルなどのさまざまな部位を刺激できる、万能なトレーニングです。ワンセット30秒で簡単にできるため、毎日の習慣に取り入れてみましょう。

■実際に行ってみましょう

難易度:易しい

  1. うつ伏せの状態で、肘を肩の真下に置きます。
  2. 全身を持ち上げ、肘とつま先の4点で体を支えてください。
  3. 手のひらは床につけるか、両手を合わせるようにしましょう。
  4. お尻が天井方向に持ち上がらないように注意しながら、呼吸とともに状態をキープします。

■プランクのポイント

腰を上げすぎたり、背中が丸まったりしないように注意しましょう。
頭頂からかかとまで、一直線になるようにキープします。
肩の力を抜き、耳と肩の距離が遠くなるようにしましょう。

<⑤バードドッグ(ダイアゴナル)>

腹筋から背筋、お尻まわりまで、バランス良く体幹を鍛えられるバードドッグ
腹筋から背筋、お尻まわりまで、バランス良く体幹を鍛えられるバードドッグ

バードドッグは腹筋から背筋、お尻まわりまで、バランス良く体幹を鍛えられるトレーニングです。デスクワークで背中の筋肉が凝り固まっている方はもちろん、お腹を引き締めたい方もぜひ試してみてください。

■実際に行ってみましょう 

難易度:難しい

  1. 四つん這いの状態になり、手首が肩の真下、膝が脚の付け根の真下にくるようにします。
  2. 右手は前方に、左足は後方に伸ばし、一直線になるように伸ばします。
  3. ひと呼吸キープしたら、ゆっくりと四つん這いの状態に戻ります。
  4. 骨盤の位置がブレないように注意しながら、反対側も同じように行っていきましょう。

■バードドッグ(ダイアゴナル)のポイント

背中が丸まったり、腰が反ったりしないようにします。
四つん這いのときは腰の位置が変わらないように意識し、おへそは常に床を向くようにしましょう。
勢いで動かすのではなく、筋肉の動きを意識してください。

ストレッチでリフレッシュ!疲れにくい姿勢を維持するには筋トレがおすすめ

座りっぱなしで筋力が落ちると体を支えることが難しくなり、姿勢が悪くなります。悪い姿勢は体に負担をかけ、肩こりや腰痛の原因になることも。デスクワークが続いているときこそ、こまめに体を動かすことを意識して、血流を促進しましょう。また、座りっぱなしでも疲れにくい体になるには筋トレが大切!本記事で紹介した筋トレは短時間でできるトレーニングばかりなので、ぜひ毎日の習慣に取り入れてみてください。

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