【女性向け】筋トレで痩せないのはなぜ?体重が減らない理由と痩身効果アップのコツを紹介
監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
筋トレをしても痩せない(体重が減らない)理由
まずは、筋トレをしても痩せない理由について解説します。心当たりのある項目がないかチェックし、日々の筋トレや生活習慣を見直してみましょう。
筋トレのやり方が間違っている
筋トレをしても痩せないのは、トレーニングのやり方が間違っているからかもしれません。例えば、間違った筋トレの動作には以下のようなものがあります。
間違った筋トレ動作 | 具体例 |
チーティング(反動や狙った筋肉以外を使用) | 腕の力だけでなく背中の力も使ってダンベルを上げる |
ネガティブ動作での脱力 | ダンベルを下げるときに力を抜いてしまう |
可動域が十分でない | スクワットでもっとかがむべきところを、浅くかがむだけで済ませてしまっている |
ウェイト重量・回数の不足 | 本来なら10回できる筋トレを5回しか行っていない |
このように、筋トレの動きや負荷のかけ方が正しくないと、思うように効果が出ません。トレーニングは正しく行うことを心掛けましょう。
適切なカロリー管理ができていない
せっかく筋トレを頑張っていても、日々の食事において適切なカロリー管理ができていないとなかなか痩せられません。「今日は筋トレをしたから大丈夫」と油断して食べすぎてしまった経験はありませんか? 痩せるためには、1日のカロリー消費量が1日のカロリー摂取量を上回る必要があります。
いくら運動をして消費カロリーを増やしても、必要以上にカロリーを摂取してしまってはダイエットにつながりません。健康的なダイエットのためには栄養バランスに気を使いつつ、消費カロリーを上回ってしまうほどのカロリーを摂りすぎないよう調整することが必要です。間食はもちろん、飲み物にもカロリーはあるので気をつけましょう。
睡眠時間が足りていない
実は筋トレのダイエット効果と睡眠は深く関係しています。私たちの体は、寝ている間に成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは、骨の健康維持や筋肉の修復・強化、脂肪をエネルギーに変える代謝を促進する役割があるため、しっかり眠ることで筋肉が成長し、基礎代謝も向上すると考えられています。
逆に、睡眠時間が足りていないと成長ホルモンの分泌が不足して、せっかく筋トレをしていても代謝が落ち、非効率になってしまうといわれています。
結果が出るまで続けていない
筋トレやダイエットは、すぐに結果が出るものではありません。例えば、筋トレは効果を実感できるまで2〜3カ月かかるといわれています。そのくらいの期間を経て、やっと「引き締まってきたな」と目に見えてわかってくるのです。
また、体重50Kgの人がジョギングで1kgの脂肪を燃焼させるには、30分のジョギングを38回行う必要があるといわれています。週に2回走るとしたら、4〜5カ月かかることになりますね。
筋トレやダイエットは即効性を求めるのではなく、続けることで徐々に体重に反映されていくことを理解しましょう。結果が出るまで継続することがポイントです。
すでに適正体重を下回っている
すでに体脂肪率は標準、または適正体重を下回った痩せ型なのに、もっと痩せようとしていませんか? 標準体重〜痩せ型の人がさらに痩せるのには時間がかかる上に、体に負担がかかってしまいます。トレーニングだけで痩せないからと過度な食事制限をすると体へ負担がかかり、ホルモンバランスが崩れて生理不順や肌荒れの原因になりかねません。
標準体型であるかどうか判断する1つの指標にBMIがあります。自分の体型を客観的に見直して、無理なダイエットはやめましょう。
BMI={体重(kg)}÷{身長(m)}の2乗
例:50 ÷{1.6×1.6}=19.53
BMIが18.5~25の範囲なら、標準体型といえます。
【痩せない人向け】トレーニング効果を高める5つの方法
ここからは、筋トレをしているのに思うように効果が出ないという方に向けて、トレーニング効果を高める方法や痩せやすい体づくりのコツを5つご紹介します。
筋トレを正しく行う
筋トレの効果を高めるには、まず正しくトレーニングすることが重要です。正しい筋トレとは、以下がそろった筋トレを指します。
- 正しいフォーム
- 適切な回数
- 適切な頻度
それぞれのトレーニングフォームについては、筋トレの解説記事を読んだり、動画を見たり、鏡で自分のフォームをチェックしたりして、適宜調整していきましょう。
次に、筋トレの適切な回数は「10〜15回を1〜3セット」といわれています。例えば、スクワットを10回行ったら1分休み、また10回行うといった流れです。
筋肉はトレーニングをすることで一度筋繊維が破壊され、前より強くなるように回復します。これを「超回復」といいますが、超回復には48〜72時間かかります。超回復が終わる前に、筋トレで負荷をかけすぎるとケガにつながる可能性もあるため、筋トレの頻度は2〜3日に1回程度にしましょう。
有酸素運動も行う
運動には、有酸素運動と無酸素運動があります。
種類 | カロリー消費量 | 運動メニュー例 |
無酸素運動 | 少ない | 筋トレ、短距離走、中距離走、サーキットトレーニング、など |
有酸素運動 | 多い | ウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳、エアロビクス、など |
無酸素運動は負荷が高くハードな運動なので、長時間トレーニングすることはできません。筋力や筋肉量の向上は期待できますが、消費カロリーは少ない運動になります。
一方で有酸素運動では、酸素とともに脂肪や糖質などがエネルギー源として使われるので、体内のエネルギーを効率的に消費することができます。脂肪燃焼効果が見込める有酸素運動と筋トレを組み合わせると、トレーニング効果が高まって痩せやすくなるでしょう。
関連記事:無酸素運動と有酸素運動について詳しく解説した記事はこちら
筋トレ器具を使って負荷を上げる
トレーニングの効果を高めるために、筋トレ器具を取り入れるのもおすすめです。ジムで使うような本格的な器具ではなく、まずは無理なく自宅で簡単に取り入れられるものからはじめてみましょう。
また、筋トレ器具を選ぶ際は以下のポイントを意識して選ぶことが大切です。
- レベルに合ったものを選ぶ
- 鍛えたい部位に合ったものを選ぶ
- 展開しやすく、収納しやすいものを選ぶ
- 価格だけで選ばない
- レビューや体験ブログをチェックする
さらに詳しく知りたい方は、下の関連記事もあわせてチェックしてください。
関連記事:筋トレ器具をまとめた記事はこちら
栄養バランスを考えた食事を摂る
ダイエットの効果を高めるには摂取カロリーに注意しながら、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。「栄養バランス」の考え方の1つに「PFCバランス」というものがあります。PFCバランスのPFCとは、以下のそれぞれの頭文字をとったものです。
- P(Protein)=たんぱく質
- F(Fat)=脂質
- C(Carbohydrate)=糖質
ダイエットをしている身長160cm・体重60kg・活動量の少ない30歳女性の場合、目指したいPFCバランスは以下のようになります。
- P(たんぱく質)=120g
- F(脂質)=34g
- C(糖質)=112g
上記を意識した食事を摂ることで、痩せやすく筋肉がつきやすい体を目指せるでしょう。
- ベースブレッド 完全栄養食
- ベースフード
規則正しい生活を送る
前述したように、睡眠は筋肉の強化やダイエットの効果に影響を与えます。毎日しっかり眠れば、成長ホルモンがきちんと分泌され、痩せやすい体に近づくでしょう。
そのためには、生活リズムを整えることが大切です。休みの日に夜更かしして昼まで寝てしまう、といった不規則な生活はなるべく避けたいところ。平日・休日ともに起きる時間と寝る時間を一定にして、決まった時間に眠れるような生活を目指しましょう。規則的な時間に食事を摂ったり、朝起きてから日光を浴びたりするのも効果的です。
ダイエットのために筋トレを続けるコツ
筋トレの成果が出るまでには時間がかかるものですが、長期間継続しなければならない筋トレをモチベーションを保ちながら続けるコツはあるのでしょうか。いくつかご紹介します。
すぐに成果を求めない
筋トレの成果は1週間や2週間で出るものではありません。すぐに成果を求めると「まだ結果が出ない」と焦ったりがっかりしたりする原因になります。
成果が出るまで時間がかかることを理解し、「2〜3カ月後には少し結果が出てくるかな」くらいにのんびり構えましょう。すぐに成果が出ないとがっかりしてしまう人は、あえて体重計に乗らないのも手です。筋トレをしつつ、有酸素運動や食事のコントロールも取り入れて「これだけやっているんだからそのうち成果が出る」と信じ、トレーニングを続けましょう。
消費カロリーを計算してモチベーションを維持する
筋トレですぐにダイエット効果が出ないのは事実ですが、筋トレをするたびにカロリーは少しずつ消費されています。
筋トレによる消費カロリーを計算して記録し、モチベーションアップに役立てるという方法があります。毎回「今日はこれだけカロリーを消費した!」と思えるので、達成感を味わえるでしょう。また、「脂肪を〇〇kg落とすにはあと〇〇kcalの消費が必要」と逆算することもできるので、計画的にダイエットを行うのにも役立ちます。
関連記事:筋トレの消費カロリーについて詳しく解説した記事はこちら
長期間続けることを目標とする
ダイエットに失敗する人は、最初に頑張りすぎて息切れしてしまう傾向にあります。最初だけ頑張るのではなく、長期間継続することがダイエット成功の鍵なのです。
ダイエットを長期間続けるには、無理な目標を立てないこと。「毎日全身を鍛える!」といった無理な目標を立てると、すぐに挫折してしまう可能性があります。「2日に1回、お腹か脚の筋トレを2〜3種目やる。それを半年間続ける」といったように、忙しくても達成できそうな小さな目標を立て、コツコツ筋トレを続けましょう。
筋トレで痩せるには継続が大切
筋トレをしていてもなかなか痩せない場合は、筋トレのやり方が間違っていたり、適切なカロリー管理ができていないなど、さまざまな理由が考えられます。また、そもそも適正体重だったり痩せ型だったりするのに、さらに痩せようとするのは健康を害する恐れがあるため気をつけましょう。
有酸素運動を組み合わせたり食事の栄養バランスを見直したりしながら、長期間筋トレを続けることが重要です。体重が落ちない原因を分析しつつ、焦らずダイエットに取り組みましょう。