納豆はダイエットに役立つ魔法の食材!理由や効果を高めるコツを知って即実践

監修者情報
板垣 奏穂
管理栄養士
管理栄養士と栄養教諭として働いた経験を活かし、食に関する記事の監修などを行う。
経営者支援事業などを展開する株式会社バシコミを経営するかたわら、プライベートでは20種類以上のアレルギーを持つ子どもの母でもあり、アレルギーや離乳食に関する相談の窓口としても活動している。
◼︎資格
管理栄養士
栄養教諭
【結論】納豆だけでダイエットはできない

納豆は低カロリーで高たんぱく、さらに女性にうれしいビタミンやミネラルが豊富に含まれた、健康維持に役立つ優れた食品です。そのヘルシーさから「納豆でダイエットできる」と期待する方も多いですが、実際に納豆を食べるだけでは摂取カロリーを十分に抑えられず、消費カロリーを上回ってしまう場合があります。
健康的にダイエットするためには、バランスの良い食事や適度な運動が欠かせません。納豆はダイエットのメインではなく、サポートとして取り入れることで効果を発揮します。ただし、納豆だけを食べ続ける「単品ダイエット」は、栄養不足や健康への悪影響のリスクがあるため避けましょう。
納豆がダイエットにおすすめとされる3つの理由

板垣 奏穂
納豆は低カロリー・高たんぱくで、腸内環境を整えたり、脂肪蓄積を防ぐ働きがあります。
納豆がダイエットにおすすめされる理由は、栄養バランスに優れた低カロリー・高たんぱくな点や、腸内環境を整える効果、さらに脂肪の蓄積を抑える働きにあります。
それぞれの理由について詳しく解説します。
低カロリー・高たんぱく
納豆は低カロリーかつ高たんぱくな食品で、ダイエット中に取り入れやすいのが特徴です。納豆1パック(45g)のカロリーは約83kcalと控えめで、糖質も約1.2gと非常に低いため、糖質制限ダイエットにも適しています。
また、納豆に含まれるたんぱく質は筋肉量の維持や増加に役立ち、基礎代謝を向上させる効果が期待できます。さらに、植物性たんぱく質が豊富な点も魅力です。植物性たんぱく質は脂質が少なく、動物性たんぱく質に比べて体への負担が少ないため、健康的なダイエットに適しています。
腸内環境を整える働き
納豆には豊富な納豆菌と食物繊維が含まれており、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を改善する効果が期待できます。特に、納豆に含まれる水溶性食物繊維は「やせ菌(例:ブラウティア菌)」のエサとなり、短鎖脂肪酸を生成して脂肪燃焼を促進する働きを持っています。これにより、便秘の解消やお腹のすっきり感を得られるだけでなく、基礎代謝の向上も期待できます。
腸内環境が整うことで、栄養吸収率が上がり、全身の代謝機能が活性化するため、体内環境の改善がダイエット成功の鍵となります。便秘が気になる方や代謝を改善したい方には、納豆を日々の食事に取り入れることをおすすめします。
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脂肪蓄積を防ぐ働き
納豆がダイエットに適している理由の一つは、脂肪の蓄積を防ぐ成分が含まれている点です。特に注目されるのがβ-コングリシニンという成分で、脂肪の蓄積を抑え、内臓脂肪を減らす効果が期待されています。
さらに、納豆に含まれる食物繊維には、脂肪や糖質の吸収を抑制し、血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります。これにより、脂肪の蓄積を防ぎながら、体内のエネルギー代謝を効率良くサポートすることができます。

納豆ダイエットの正しいやり方

納豆をダイエットに取り入れる際には、いくつかのポイントに注意しましょう。
まず、1日1パック(約45g)を目安に摂取することが基本です。納豆が体に良いからといって、1日に何パックも食べるとカロリーオーバーになり、かえってダイエットの妨げになる可能性があるので気をつけましょう。
納豆を食べるタイミングは朝がおすすめです。朝食に納豆を取り入れることで、1日のエネルギー代謝が活性化されやすくなります。納豆だけを単品で食べるのではなく、ごはんやパンなどの適量の糖質と一緒に摂ることを意識しましょう。
さらに、納豆は加熱せずそのまま食べることが重要です。加熱すると、納豆に含まれるナットウキナーゼの健康効果が減少してしまいます。野菜やキムチなどの食材と組み合わせるのもおすすめで、納豆と一緒に摂取することで腸内環境をより効果的に整え、便秘解消や腸内の善玉菌の増加に役立ちます。
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納豆ダイエットの効果を高めるコツ

納豆ダイエットの効果を高めるために、以下の3つのコツを実践しましょう。
- バランスのいい食事を心がける
- 適切なタイミングで摂取する
- 食べ合わせを工夫する
それぞれ詳しく解説するので、納豆ダイエットを考えている方は参考にしてくださいね。
バランスのいい食事を心がける
納豆ダイエットを行う際には、納豆だけに頼るのではなく、食事全体のバランスを意識することが大切です。特に、食物繊維が豊富な野菜や海藻類を積極的に取り入れることで、腸内環境を整える効果が高まります。
また、たんぱく質は納豆だけでなく、豆腐や卵、鶏むね肉、魚などほかの食品からも摂取することで、栄養の偏りを防げます。ただし、たんぱく質をしっかり摂取しつつも、糖質や脂質の摂りすぎには注意が必要です。納豆は1日1パック(約45g)を目安にし、過剰摂取を控えましょう。
また、毎日バランスの良い食事を考えることが難しい場合は、栄養バランスの整った宅配サービスや冷凍食品を活用するのも有効な手段ですよ。
- ナッシュ(nosh)
- ナッシュ株式会社
適切なタイミングで摂取する
納豆を効果的に活用するためには、朝食で摂ることがおすすめです。朝に納豆を食べると、代謝が活発になる時間帯に必要なたんぱく質を補給でき、基礎代謝の向上が期待できます。
糖質制限を意識する場合は、炭水化物の一部を納豆に置き換えると、カロリーや糖質を抑えながら栄養バランスを保つことができます。例えば、白米を少量の玄米やサラダに替えつつ納豆を加えることで、より健康的なメニューになるでしょう。
さらに、納豆を食べる際はよく噛むことも大切です。噛む回数を増やすことで中枢神経が刺激され、満腹感が得られやすくなるため、食べ過ぎを防げます。
納豆に含まれる酵素であるナットウキナーゼは熱に弱いため、できるだけ加熱せずそのまま食べることを心がけましょう。そのまま食べることで、納豆の栄養素を最大限に活かせます。
食べ合わせを工夫する
納豆ダイエットを成功させるためには、食べ合わせを工夫することが重要です。低カロリーで栄養価の高い食材を組み合わせることで、満足感を得ながらカロリーを抑えた食事を楽しめます。
例えば、納豆に卵黄を加えると、たんぱく質やビタミンがさらに補強され、栄養バランスが向上します。キムチを合わせると、発酵食品同士の相乗効果で腸内環境の改善が期待でき、味わいも引き立ちます。このように、味付けや組み合わせを工夫することで、毎日納豆を食べても飽きずに続けやすくなりますよ。
また、納豆を主食やサラダに取り入れることで、食事全体のバランスが整いやすくなります。例えば、納豆を玄米の上にのせて丼風にしたり、野菜たっぷりのサラダにトッピングすることで、手軽にたんぱく質と食物繊維を摂取できます。さらに、海藻類やナッツ類を組み合わせると、ミネラルや良質な脂肪も補うことができます。
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納豆ダイエットにおすすめのレシピ

納豆ダイエットにおすすめのアレンジレシピを3つ紹介します。
- アボカド納豆
- 納豆と豆腐のもちもちパンケーキ風
- ピリ辛納豆と海藻のマグロタルタル
納豆というとごはんにかけて食べるのが定番ですが、さまざまな食材と組み合わせて楽しみながら納豆を取り入れましょう。

アボカド納豆
<材料>
アボカド:1個
納豆:1パック(40g)
レモン汁:小さじ1
しょうゆ:小さじ1
オリーブオイル:小さじ1
刻み青ねぎ:適量
白ごま:少々
<作り方>
- アボカドは皮と種を取り除き、ひと口大に切ります。レモン汁を軽く振りかけることで、酸化による変色を防ぎます。
- ボウルに納豆を入れ、納豆のたれは使わず、しょうゆとオリーブオイルを加えて混ぜます。
- アボカドをボウルに加え、優しく全体を和えます。
- 器に盛りつけたら、刻み青ねぎと白ごまをトッピングして完成です。
栄養が豊富なアボカドと、納豆の相性は抜群です。
ごはんにのせて丼にしたり、クラッカーやトーストにのせると、おしゃれなおつまみや軽食にもなります。オリーブオイルを使うことで香りが引き立ち、納豆とアボカドの濃厚さを爽やかに仕上げます。
ただし、アボカドはカロリーと脂質が高めなので、1日1/2個程度にするとバランス良く摂取できるでしょう。
納豆と豆腐のもちもちパンケーキ風
<材料>
納豆:1パック(45g)
卵:1個
絹ごし豆腐:1/3丁(約100g)
小麦粉(または米粉):大さじ2
ピザ用チーズ:30g
ごま油:小さじ1
<作り方>
- ボウルに納豆、卵、絹ごし豆腐、小麦粉を入れて、泡立て器で滑らかになるまでよく混ぜます。
- フライパンにごま油を熱し、1の生地を丸く流し込みます。厚めに広げるともちもち感が増します。
- ピザ用チーズを上から散らし、弱火で蓋をして3〜5分焼きます。裏返してさらに2分程度焼き、両面がきつね色になるまで焼き上げます。
- 焼き上がったらそのまま取り出し、カットしてお皿に盛り付けます。
豆腐を加えることで生地がもちもちになり、納豆の粘りと相性抜群。小麦粉を少量加えることで食感が安定し、焼きやすくなります。朝食や軽いランチにぴったりの一品です!
お好みでしょうゆやポン酢、黒胡椒をかけると風味が引き立ちます。また、生地に刻んだネギや大葉を混ぜ込むと、さっぱりとした和風仕上げにもなりますよ。
ただし、加熱するとナットウキナーゼの働きなどの納豆本来のメリットが失われるため、よりダイエットにフォーカスしたい方は加熱なしのほか2つのレシピをご参考ください。
ピリ辛納豆と海藻のマグロタルタル
<材料>
マグロ(刺身用・ぶつ切り):150g
納豆:1パック(45g)
もずく(味付けなし):1パック(70g)
キムチ:50g
ごま油:小さじ1
刻みネギ:適量
白ごま:少々
<作り方>
- 納豆をボウルに入れ、付属のたれとごま油を加えてよく混ぜます。
- もずくとキムチを細かく刻み、1に加えてさらに混ぜます。
- 器にぶつ切りにしたマグロを敷き、その上に2をたっぷりのせます。
- 刻みネギと白ごまを散らして仕上げます。
キムチのピリ辛と海藻のねばねばが納豆の旨味を引き立て、マグロとの相性も抜群です。キムチの乳酸菌やもずくの食物繊維が腸内環境を整え、ヘルシーで栄養バランスの良い一品です。短時間で作れるため、忙しい日の栄養補給にも最適です!
もずくをめかぶに変更したり、アボカドを加えるとさらにボリュームアップします。
納豆ダイエットに関するよくある質問

納豆は1日にどのくらい食べればいいですか?
納豆を食べる目安は、1日1パック(45g)が推奨されています。ダイエットに良いからと過剰に摂取すると、カロリーオーバーや脂質の過剰摂取につながる可能性があるからです。
納豆の栄養価を活かしつつ、ほかの食材と組み合わせて栄養バランスを整えることが重要です。
いつ納豆を食べるのが最適ですか?
ダイエットを目的とする場合、朝食で納豆を摂取するのがおすすめです。朝に納豆を食べることで、基礎代謝を高め、1日のエネルギー消費をスムーズにスタートさせる効果が期待できます。また、朝食にたんぱく質をしっかり摂ることで、脂肪燃焼を促進しやすくなるというメリットもあります。
一方で、納豆に含まれるナットウキナーゼの血流改善効果を最大限に活かしたい場合は、夜に食べるのが最適です。ナットウキナーゼは睡眠中に血液の循環をサポートするため、心血管の健康を意識する方には効果的です。ただし、納豆を夜に摂取する際は、加熱せずそのまま食べることで酵素の働きを保つことが大切です。
納豆を取り入れて、健康的にダイエットを成功させよう!

納豆は低カロリーで高たんぱくであり、脂肪蓄積を防ぐ成分を含むため、ダイエットの強い味方になる食材です。ただし、適量を守らないとカロリーオーバーにつながることもあるため、1日1パックを目安に取り入れるようにしましょう。
また、納豆だけに頼るのではなく、野菜や海藻、豆腐などを組み合わせて栄養バランスを意識することが大切です。特に朝に摂取することで基礎代謝を高め、脂肪燃焼効果が期待できます。
納豆を上手に活用し、健康的で無理のないダイエットを目指しましょう!
