自宅で簡単にボディメイク。運動初心者がまずはじめたい体力強化トレーニングメニュー
監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
年齢に逆らうのではなく、年齢に合った運動習慣を取り入れましょう
「若い頃はそれほど体型のことで悩まなかったのに…」ある程度年齢を重ねていくと、そのように思う方が増えていると思います。体型だけでなく、年齢とともに疲れやすくなったり、ダイエットしても昔のように痩せない、顔や体のたるみが気になる…そんな悩みの原因には、筋力の低下が考えられます。
筋肉量が増えると代謝が上がり、太りにくく痩せやすい体作りができるだけでなく、疲れにくい体を手に入れることができます。しかし、急に負荷の大きい筋トレや、無理なウェイトトレーニングをしてしまうとケガの原因にもなります。とはいえ、気合いを入れてスポーツジムに入会するも、スポーツジムで何をやって良いかよくわからずに月の会費は消えていく、ということにはしたくないですよね。ムダに時間やお金を消費しないために、まずは自宅でできることからはじめてみませんか?
どんなことからはじめれば良いのかお悩みの方へ
まずは自宅で難易度が易しい筋トレを行ってみましょう。知識と筋力がついてきたらジムに通うなど、自分の中で目標を決めるのがおすすめです。小さなお子さんを子育て中のママだと、スポーツジムに行きたくても、通う時間を確保するのが難しいと思いますが、自宅なら誰にも見られず、お子さんのそばでトレーニングを行えるのも魅力の一つです。
「ただ痩せているだけ」ではない、現代に合った美しい理想の体とは
ひと昔前までは、モデルのようにスレンダーな体型が女性の目指す理想のスタイルであると思われがちだったと思います。最近では、適度に筋肉がついたメリハリのある健康的な美しい体を目指す女性が増えています。
ただ痩せて細いだけでは美しくない…適度なボリュームのある、丸くてキュッと上がったヒップや、くびれのある引き締まったウエストなど、健康的で立体的な体づくりに注目が集まっています。健康的で立体的な体づくりはダイエットだけでは手に入りません。目的を持った適度な筋力トレーニングを行うボディメイクが必要不可欠。ボディメイクとは健康的で美しく引き締まった体を目指し理想の体になること!主に筋トレやエクササイズを通して体を引き締め、サイズダウンを叶えながら理想の体を目指していきましょう!
自宅で「自重トレ」をやってみよう
いざ!筋トレをはじめるぞ〜と思っても、筋トレ初心者には何をやれば良いのかわからない…となりますよね。そんな、筋トレ初心者におすすめなのが自重トレーニングです。
自重トレーニングとは自分の体重を負荷に利用したトレーニングのこと。
自分の体だけでいつでもどこでもトレーニングができるので、ジムに通わなくても自宅で気軽に取り組めます。
自重トレーニングのメリット4つ
- 自宅で手軽にできる
- 初心者から上級者まで行えるメニューが豊富
- 道具は必要なし
- ケガのリスクが低い
自重トレーニングは筋トレ初心者でも取り組みやすいメニューが多く、難易度も高くありません。
上半身や下半身、全身まで鍛えることができるほど自重トレーニングの種類は豊富で、ほとんどのメニューが自宅で行うことができるため、習慣化しやすく、継続してトレーニングができます。
メリットの多い自重トレーニング、さっそく今日からはじめていきましょう!
ボディメイクのための筋トレは頻度や強度が大切になります。しかし意外と知られていないのが、筋トレの順番の重要性です。
筋肉をより効率的に育てるには、筋トレの順番を決めることが大切。
大きい筋肉から小さい筋肉の順で鍛えるのがもっとも効果的で、特に下半身には大きな筋肉が集まっています。なんと、全身の筋肉の約70%が下半身に存在しているのです。
大きな筋肉がどこにあるかわからないという方は「下半身から上半身の順番で鍛える」と覚えてくださいね。
代表的な大きな筋肉部位
- 太もも(大腿四頭筋)
- おしり(大臀筋)
- 胸(大胸筋)
- 背中(脊柱起立筋)
- お腹(腹直筋)
大きい筋肉から順番に筋トレすることで効率的に筋肉を育て、大きい筋肉の代謝促進効果によりエネルギー消費量が上がり、ダイエット効果が早く現れることが期待できます。
ぜひ大きい筋肉から順番に筋トレを行うことを意識して取り組みましょう。
大きい筋肉から鍛えるメリット4つ
- 同時に小さい筋肉も鍛えられる
- 代謝が上がりやすい
- 効果、変化を実感しやすい
- モチベーション維持に繋がる
筋トレには体力と集中力が必要
大きい筋肉を鍛えるメニューには、小さい筋肉を鍛えるとき以上に体力が必要となります。
トレーニングの序盤、もっともやる気と集中力みなぎる段階で大きい筋肉のトレーニングを行いましょう。
トレーニングの序盤に小さい筋肉を鍛えて体が疲弊すればトレーニングの終盤には大きい筋肉を鍛える体力も、必要な集中力も下がってしまうのは容易に想像がつきますね。
そういった状況を回避するためにも、体力に余裕があるトレーニングの序盤に大きい筋肉を鍛えることをおすすめします。
まずは大きな筋肉からトレーニングを
大きな筋肉を鍛えるとその他の筋肉や関節も動かすため、同時に小さい筋肉も鍛えられ、大変効率的です。トレーニングが継続する一番のモチベーションは、やはり見た目の変化ですよね。手応えを感じることがでればモチベーションの維持にも繋がります。
見た目の変化に現れやすいのは、大きな筋肉を鍛えること。なぜなら大きな筋肉は骨格筋と言って体を形成する筋肉だから見た目の変化に繋がりやすいのです。
筋トレを始めたばかりの初心者さんは、先に大きい筋肉を鍛えて体の変化を実感できれば、筋トレを続けるモチベーションの維持も容易になりますね。
自宅で行う自重トレーニングのおすすめ4選
トレーニングマシンや専用の筋トレ器具を使わずに自宅で簡単に取り組める自重筋トレメニューをご紹介します。飛んだり跳ねたりといった騒音を伴う筋トレメニューではないため、マンション住まいの方でも安心して取り組めます。
①ランジ
このトレーニングはヨガマット1枚分程度あれば行うことができます。太ももの筋肉(大腿四頭筋)と、お尻の筋肉(大殿筋)を鍛えるトレーニングです。
実際にトレーニングを行ってみましょう
難易度:普通
- 真っ直ぐに立ち、両足は肩幅程度に開きます。
- 両腕を胸の上にクロスして置くか、バランスを取りにくい方は腰に置きます。
- 右膝を正面に踏み込み、左膝が床につかないように注意しながら、両膝が90度になるまで腰を低くします。
- 右足で床を蹴るようにして、元の位置に戻ります。
- 反対側の足で、同じ動きを行っていきます。
- 姿勢が崩れないように注意しながら、何度か繰り返します。
ランジのポイント
踏み込む際は、腰の重心を低くし、両膝が90度になっていることを確認しましょう。上半身を少し前傾させると、よりお尻まわりへの効果が期待できます。
踏み込んだあと、元の位置に戻るときは姿勢が崩れやすいです。上半身の勢いで戻らぬよう、前足で床を蹴るようにし、体の中心の「軸」を意識しましょう。
②膝つきプッシュアップ
このトレーニングは胸(大胸筋)、肩(三角筋)、二の腕(上腕三頭筋)を鍛えることができます。膝をつくことで姿勢が安定しやすくなり、効かせたい筋肉を意識しやすくなります。騒音などを気にせず行うことができるので、日頃のトレーニングに取り入れてみてください。
実際にトレーニングを行ってみましょう
難易度:普通
- 四つん這いの状態になり、両手が肩幅よりも少し広くなるようにします。
- 肩甲骨を引き寄せるようなイメージで胸を開きます。
- 膝から頭頂までを真っ直ぐに保ち、息を吸いながら肘を曲げます。
- 吐く息で状態を元の位置まで持ち上げます。
- 呼吸を行いながら、何度か繰り返します。
膝つきプッシュアップのポイント
膝から頭頂までが真っ直ぐになっているかを意識しましょう。
胸を開くことで、正しい筋肉に働きかけましょう。肩を背面の方に引き、肩甲骨を引き寄せるようなイメージです。
脇の下や床に当たっている膝や足の甲が痛いと感じたら、膝の下にタオルを敷くなどしましょう。
③バッグエクステンション
背中まわり(脊柱起立筋)を鍛えることができるバッグエクステンション。見た目はハードに見えず、大きく派手な動きもしませんが、呼吸に合わせて丁寧に行うことで背中をしっかりと強化することができます。
実際にトレーニングを行ってみましょう
難易度:普通
- うつ伏せの状態で、肘を曲げ、両手を耳の後ろあたりに添えます。
- 足幅は肩幅よりも狭く、こぶし一つ分程度のスペースを作りましょう。
- 吐く息で上半身を起こします。勢いを使うのではなく、背中の筋肉を使っていることを意識します。
- 吸う息でゆっくりと上体を床に戻します。
- 呼吸を取りながら、何度か繰り返します。
バッグエクステンションのポイント
腰に不安がある方は無理のない範囲で行うようにしましょう。
動きに慣れてきた方は、上体を起こす際に視線を正面に向けていきましょう。
肩が上がらないように、耳と肩の距離は遠ざけます。
④シットアップ
腹筋を鍛えていくトレーニングです。誰でも知っているような一般的な筋肉トレーニングですが、正しい姿勢で行うのが難しいトレーニングです。正しい姿勢で行うことで、鍛えたい筋肉にしっかりとアプローチしていきましょう。
実際にトレーニングを行ってみましょう
難易度:普通
- 仰向けの状態で寝そべり、膝を立て、90度くらいに曲げます。
- 両手をクロスさせ、胸の前に置き顎を引きます。
- 吐く息で、肩甲骨が床から離れる程度まで腹筋を使って起き上がります。
- 吸う息で、ゆっくりと元に戻ります。
- 勢いを使って起き上がるのではなく、丁寧に何度か繰り返します。
シットアップのポイント
首への負担が気になる方は、両手を頭の後ろに添えて行うようにしましょう。
腹筋に効いてこないという方は、お腹を丸める意識で体を上げることを試してみてください。
正しい姿勢で行うことが大切です。勢いを使って動作を行うのではなく、筋肉を使って丁寧に行いましょう。
いかがでしたでしょうか?運動初心者の場合、基本的なトレーニングでも正しい姿勢を維持するのは難しく感じることもありますよね。
無理のない範囲で日々行い、少しずつ慣れていきましょう。