便秘はヨガとマッサージで撃退!自宅で簡単にできる、宿便を出すおすすめの方法をご紹介
女性が便秘になりやすいのはなぜ?
多くの女性が抱える、お通じの悩み。そもそもなぜ女性は便秘になりやすいのでしょうか。まずは、便秘の原因となる4つの理由をご紹介します。
原因①便意を我慢してしまう
仕事や外出先など、周囲に人がいるときにトイレに行くのを躊躇してしまう女性も多いはず。しかし、せっかく便意が訪れたタイミングで我慢をしてしまうと、滞った便の水分が失われて硬くなり、排出されづらくなってしまいます。また、我慢が癖づいてしまうことで、直腸の反応や動きが鈍くなってしまう可能性もあります。
原因②過度なストレス
腸の働きは、呼吸や循環、消化、排泄といった生命維持に必要な機能を調節する「自律神経」によってコントロールされています。いわば“体の司令塔”のような存在である自律神経がストレスによって乱れてしまうと、便秘や下痢といった腸トラブルを引き起こします。意外に思われるかもしれませんが、ストレスケアも便秘解消に欠かせない重要なポイントなのです。
原因③食生活の乱れ
脂っこい食生活や暴飲暴食、水分や食物繊維の不足も便秘を引き起こします。食生活は、腸の動きや排便に直接的な影響を与えるポイント。栄養バランスのとれた献立を三食しっかり食べ、規則正しい生活を送るようにしましょう。
原因④運動不足
便を出したいときお腹に腹圧をかけていきむため、排便には「筋力」が必要になります。運動不足によって筋肉が衰えた場合、腹筋がしっかり働かず便を押し出す力が弱くなってしまいます。また、筋肉量が少なくなると熱の産生量が減り、全身の冷えの原因に。この血行不良によって、おなかの働きがさらに鈍くなってしまうのです。
原因⑤妊娠、出産によるホルモンバランスの変化
黄体ホルモンの分泌が盛んになる妊娠中は、いつも以上に便秘になりやすくなります。そのほか胎児が成長するにつれて子宮が他の臓器を圧迫する、腹筋や骨盤底筋群などの筋肉が衰える、運動不足によって筋肉量が落ちることなども原因のひとつです。
宿便とは?
テレビや雑誌などで、「宿便」というフレーズを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。宿便は、ひどい便秘によって長期間腸内にたまっている便のこと。本来であれば食べ物は食事をとってから約24〜72時間後に便として体外に排出されますが、先ほどご紹介したストレスや食生活の乱れ、運動不足などによって腸の動きが鈍くなると、スムーズに排便できず便が滞ってしまうのです。
便が腸内に滞るとどうなる?
- 悪玉菌が増えることでガスが過剰に生じる
- 便のニオイがきつくなる、
- 下腹部痛を感じる
- 吐き気がする
- 老廃物が溜まることで肌荒れを引き起こす
腸内に便が長期間滞留すると、便秘をはじめとするさまざまな不調を招きます。腸内環境を悪化させないためにも、便秘は早めに対処しておきましょう。
便秘を解消するための4つのポイント
「下剤を服用すればいいか」と考えている方もいるかもしれませんが、可能な限り“自然な排便”を促すのが理想的。体質だから仕方ないと諦めず、生活リズムを整えて便秘を解消していきましょう。次は、便秘解消に効果的な4つのポイントをご紹介します。
自律神経を整える
自律神経のバランスを整えると、腸の蠕(ぜん)動運動も促進され便秘解消に繋がります。体をリラックスさせた状態(=副交感神経が優位)にするために、以下の習慣を意識してみてください。腸内環境を整えるだけでなく、メンタルケアや体の不調改善、睡眠の質を高めるといった効果も期待できます。
- 毎朝、日光を浴びる
- 軽い運動をして気分をリフレッシュする
- 夜お風呂に入る際は、ぬるめのお湯に浸かってリラックスする
- 首まわりを温める
- 就寝前2時間~30分前は、スマートフォンやパソコン、テレビを見ないようにする
便意を感じたらすぐトイレに行く
排便前の「便意」を我慢してしまうと、「便が結腸から直腸におりる→腸の蠕(ぜん)動運動が起こる→腹圧をかけて排便する」といった一連の反射反応自体が鈍くなってしまいます。症状がひどくなると便意すら感じなくなるため、無意識のうちに便秘が進行してしまうのです。自然な排便を促すためには、便意を感じたタイミングですぐにトイレに行くことが重要。「家事がもう一段落したら」「この仕事が落ち着いたら」なんて思わず、すぐにトイレに向かいましょう。
水分をこまめに摂取する
便秘解消のためには、毎日2L以上の水を飲むのが理想的。たっぷり水分を摂ることで腸が刺激され、便意や腸の蠕動運動が促されやすくなります。コーヒーやジュースではなく、体を冷やさない常温の水をこまめに飲むようにしましょう。
また、起床後すぐにコップ1杯の水を飲むのも効果的です。腸の動きが鈍い朝に水を飲むことによって、腸の動きを活性化させられます。
水溶性食物繊維、不溶性食物繊維を意識的に摂る
積極的な食物繊維の摂取は、便秘解消の大きなカギ。排便を促す「不溶性食物繊維」と、便の水分量を増やす「水溶性食物繊維」を7:3の割合で摂っていきましょう。ただし、消化するまでに時間がかかる不溶性食物繊維の多量摂取は、かえって便秘悪化の原因になることも…。摂取量に注意しながら、バランスよい食事を心がけましょう。
不溶性食物繊維(例)
- きのこ
- 豆類
- 野菜全般
水溶性食物繊維(例)
- 大麦
- りんご
- キャベツ
- 海草
- こんにゃく芋
便秘解消&宿便剥がしに!自宅でできる簡単ヨガ&マッサージ
軽い運動は、腸の蠕動運動活性化や自律神経を整える効果が期待できます。つらい便秘を解消したい方は、自宅でできる簡単なヨガ&マッサージに毎日トライしてみましょう。
<橋のポーズ>
便秘解消のほか、ストレス解消や腰痛改善効果などが期待できる「橋のポーズ」。寝転んだまま腰を持ち上げる動作なので、就寝前のリラックスヨガとしてもおすすめです。
■実際にポーズをとってみましょう
難易度:普通
- 仰向けになり、両膝を立てましょう。両手は体側に伸ばし、手のひらは床につけます。
- 膝の真下にかかとがくるようにセットし、息を深く吸いながらお尻を持ち上げます。
- 余裕のある方は、両手をお尻の下で組み、肩甲骨を体の中央に引き寄せていきます。
- お尻を持ち上げた状態で、腹式呼吸を3回します。
- ゆっくりと、背中を床におろしていきましょう。
- 呼吸を整えたら、2〜5を何度か繰り返し行います。
■橋のポーズのポイント
普段は重力で床方向に沈んでいる腸を、元の位置に戻しながら腹式呼吸をすることで、本来あるべき位置に内臓がセットされます。
より効果を実感したい方は、さらにお尻を高く持ち上げましょう。このとき、腕はまっすぐに伸ばし、肘が曲がらないよう注意してください。
<ねじりのポーズ>
お腹まわりをねじることで、腹部の温めや内臓機能の活性化、便秘解消が期待できます。下腹部や腰まわりの冷えにお悩みの方にもおすすめです。
■実際にポーズをとってみましょう
難易度:易しい
- 床に体操座りの姿勢で座ります。
- 右膝を右側に倒し、右足を左側にスライドさせ、右かかとを左のお尻につけます。
- 左足を右膝の右側に近付け、吸う息で両手を一度天井へ。
- 吐く息で体を左にねじります。このとき左手はお尻の近くの床、右手は肘を曲げて左膝にかけましょう。
- ねじりの方向を変えて、反対側も同様に行いましょう。
■ねじりのポーズのポイント
体をねじるときには呼吸が止まりがち。腹式呼吸を心掛けましょう。
体をねじるときは、背骨を下から一つずつねじるようなイメージで、丁寧に行いましょう。
<腸もみマッサージ>
お腹まわりを直接マッサージすることで、便秘解消を促す「腸もみマッサージ」。普段はマッサージしないパーツなので、モミモミするだけで心地よさがあります。強い力ではなく、やさしくほぐすように揉んでいきましょう。
■実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 仰向けになり、両膝を立てましょう。
- 同じ姿勢のまま、腰を持ち上げていきます。
- ゆっくり息を吸って、お腹を膨らませます。この状態を少しキープします。
- お腹の左下(時計の針で4時方向)に両手の小指側をずぶずぶっと差し込み、吐く息に合わせてグッと上にずらしていきます。
- 3~4の動きをお腹の真ん中(時計の針で6時方向)、右下(時計の針で8時方向)も同様に行いましょう。
■腸もみマッサージのポイント
おへそ周辺はデリケートな部分。おへそまで来たら、手の向きを変えて手のひらで撫でるようにやさしくマッサージしましょう。
ただお腹が張るだけでなく、下腹部痛や不快感、肌荒れ、吐き気などの原因にもなる「便秘」。長期間の便秘は慢性化してしまう恐れもあるため、できるだけ早く解消する必要があります。つらい便秘にお悩みの方は、食生活改善とあわせて、ぜひ本記事でご紹介したヨガ&マッサージを試してみてくださいね。