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黄体ホルモンの分泌や筋肉量が少ないことが原因で、女性は男性よりも便秘になりやすいと言われています。期間や程度に違いはあれど、下腹部の重さや痛み、不快感を伴う便秘はつらいものです。今回は、便秘を撃退するヨガ&マッサージをご紹介。あわせて、「宿便」の出し方や便秘を解消するために意識したい生活習慣についても解説します。
目次
多くの女性が抱える、お通じの悩み。そもそもなぜ女性は便秘になりやすいのでしょうか。まずは、便秘の原因となる4つの理由をご紹介します。
仕事や外出先など、周囲に人がいるときにトイレに行くのを躊躇してしまう女性も多いはず。しかし、せっかく便意が訪れたタイミングで我慢をしてしまうと、滞った便の水分が失われて硬くなり、排出されづらくなってしまいます。また、我慢が癖づいてしまうことで、直腸の反応や動きが鈍くなってしまう可能性もあります。
腸の働きは、呼吸や循環、消化、排泄といった生命維持に必要な機能を調節する「自律神経」によってコントロールされています。いわば“体の司令塔”のような存在である自律神経がストレスによって乱れてしまうと、便秘や下痢といった腸トラブルを引き起こします。意外に思われるかもしれませんが、ストレスケアも便秘解消に欠かせない重要なポイントなのです。
脂っこい食生活や暴飲暴食、水分や食物繊維の不足も便秘を引き起こします。食生活は、腸の動きや排便に直接的な影響を与えるポイント。栄養バランスのとれた献立を三食しっかり食べ、規則正しい生活を送るようにしましょう。
便を出したいときお腹に腹圧をかけていきむため、排便には「筋力」が必要になります。運動不足によって筋肉が衰えた場合、腹筋がしっかり働かず便を押し出す力が弱くなってしまいます。また、筋肉量が少なくなると熱の産生量が減り、全身の冷えの原因に。この血行不良によって、おなかの働きがさらに鈍くなってしまうのです。
黄体ホルモンの分泌が盛んになる妊娠中は、いつも以上に便秘になりやすくなります。そのほか胎児が成長するにつれて子宮が他の臓器を圧迫する、腹筋や骨盤底筋群などの筋肉が衰える、運動不足によって筋肉量が落ちることなども原因のひとつです。
テレビや雑誌などで、「宿便」というフレーズを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。宿便は、ひどい便秘によって長期間腸内にたまっている便のこと。本来であれば食べ物は食事をとってから約24〜72時間後に便として体外に排出されますが、先ほどご紹介したストレスや食生活の乱れ、運動不足などによって腸の動きが鈍くなると、スムーズに排便できず便が滞ってしまうのです。
腸内に便が長期間滞留すると、便秘をはじめとするさまざまな不調を招きます。腸内環境を悪化させないためにも、便秘は早めに対処しておきましょう。
「下剤を服用すればいいか」と考えている方もいるかもしれませんが、可能な限り“自然な排便”を促すのが理想的。体質だから仕方ないと諦めず、生活リズムを整えて便秘を解消していきましょう。次は、便秘解消に効果的な4つのポイントをご紹介します。
自律神経のバランスを整えると、腸の蠕(ぜん)動運動も促進され便秘解消に繋がります。体をリラックスさせた状態(=副交感神経が優位)にするために、以下の習慣を意識してみてください。腸内環境を整えるだけでなく、メンタルケアや体の不調改善、睡眠の質を高めるといった効果も期待できます。
排便前の「便意」を我慢してしまうと、「便が結腸から直腸におりる→腸の蠕(ぜん)動運動が起こる→腹圧をかけて排便する」といった一連の反射反応自体が鈍くなってしまいます。症状がひどくなると便意すら感じなくなるため、無意識のうちに便秘が進行してしまうのです。自然な排便を促すためには、便意を感じたタイミングですぐにトイレに行くことが重要。「家事がもう一段落したら」「この仕事が落ち着いたら」なんて思わず、すぐにトイレに向かいましょう。
便秘解消のためには、毎日2L以上の水を飲むのが理想的。たっぷり水分を摂ることで腸が刺激され、便意や腸の蠕動運動が促されやすくなります。コーヒーやジュースではなく、体を冷やさない常温の水をこまめに飲むようにしましょう。
また、起床後すぐにコップ1杯の水を飲むのも効果的です。腸の動きが鈍い朝に水を飲むことによって、腸の動きを活性化させられます。
積極的な食物繊維の摂取は、便秘解消の大きなカギ。排便を促す「不溶性食物繊維」と、便の水分量を増やす「水溶性食物繊維」を7:3の割合で摂っていきましょう。ただし、消化するまでに時間がかかる不溶性食物繊維の多量摂取は、かえって便秘悪化の原因になることも…。摂取量に注意しながら、バランスよい食事を心がけましょう。
軽い運動は、腸の蠕動運動活性化や自律神経を整える効果が期待できます。つらい便秘を解消したい方は、自宅でできる簡単なヨガ&マッサージに毎日トライしてみましょう。
便秘解消のほか、ストレス解消や腰痛改善効果などが期待できる「橋のポーズ」。寝転んだまま腰を持ち上げる動作なので、就寝前のリラックスヨガとしてもおすすめです。
難易度:普通
普段は重力で床方向に沈んでいる腸を、元の位置に戻しながら腹式呼吸をすることで、本来あるべき位置に内臓がセットされます。
より効果を実感したい方は、さらにお尻を高く持ち上げましょう。このとき、腕はまっすぐに伸ばし、肘が曲がらないよう注意してください。
お腹まわりをねじることで、腹部の温めや内臓機能の活性化、便秘解消が期待できます。下腹部や腰まわりの冷えにお悩みの方にもおすすめです。
難易度:易しい
体をねじるときには呼吸が止まりがち。腹式呼吸を心掛けましょう。体をねじるときは、背骨を下から一つずつねじるようなイメージで、丁寧に行いましょう。
お腹まわりを直接マッサージすることで、便秘解消を促す「腸もみマッサージ」。普段はマッサージしないパーツなので、モミモミするだけで心地よさがあります。強い力ではなく、やさしくほぐすように揉んでいきましょう。
おへそ周辺はデリケートな部分。おへそまで来たら、手の向きを変えて手のひらで撫でるようにやさしくマッサージしましょう。
ただお腹が張るだけでなく、下腹部痛や不快感、肌荒れ、吐き気などの原因にもなる「便秘」。長期間の便秘は慢性化してしまう恐れもあるため、できるだけ早く解消する必要があります。つらい便秘にお悩みの方は、食生活改善とあわせて、ぜひ本記事でご紹介したヨガ&マッサージを試してみてくださいね。
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