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ヨガのレッスンに参加した際、呼吸をしっかりと行うように言われたことはありませんか? 普段何気なく行っている呼吸ですが、丁寧な呼吸を心がけることで大きな効果を得ることができます。今回は、一般的な呼吸だけでなく、特徴的で効果の高い呼吸法もご紹介していきます。
目次
ヨガには『瞑想』『ポーズ』の他に『呼吸法』という大切な要素があります。人は普段、鼻や口から酸素を取り入れ、肺を使って呼吸をしていますが、ヨガでは鼻から吸って鼻から吐く鼻呼吸を取り入れています。鼻呼吸をすることで、空気中のホコリを取り除き、外から取り入れた空気を適度な湿度にして体内に取り入れることができます。
一方で、口呼吸をしてしまうと、唇や喉が乾きウイルスや細菌が直接体内へ入ってしまいます。また、口呼吸をすることで顔の筋肉は弱り、顔のたるみなど美容へも影響を及ぼします。特にマスク生活をする昨今は息苦しくてつい口呼吸をしている方も増えているのではないでしょうか。
呼吸は人が生きる上で欠かせないものですが、忙しさや日々のストレスにより、呼吸は浅くなってしまいがちです。浅い呼吸は体の巡りが滞りやすくなり、慢性的な肩こりや倦怠感を感じやすくさせます。
毎日欠かさずに行っている呼吸を見直すことで、効率的に肺を使い、体の中に新鮮な酸素を巡らせることができます。酸素は体の中でエネルギーとなり、筋肉や内臓、脳の働きを高める役割があるので、肺の機能を最大限に活かして効率的に酸素を体内に取りこむことができるようにしたいですね。そこで、取り入れて欲しいのがヨガの呼吸法です。
呼吸をする際は、肺だけを使って呼吸しているのではなく、肺の周りにある筋肉を使い筋肉の収縮によって肺をポンプの役割にして体内へ酸素を送り込んでいます。吸う息と吐く息では使う筋肉が違います。
呼吸をする際の筋肉は、普段はなかなか意識しない筋肉なので、初めは難しく感じるかもしれません。ですが、ゆっくりと呼吸法を行い、徐々に慣れていくことで、ヨガの動きの効果をより高め、よりイキイキとした日常を過ごせるようにしていきましょう。
呼吸が体に与える効果を紹介していきます。呼吸への理解を深めていきましょう。
仕事やプライベート、家事や育児など、日々の忙しさで自分のことは後回しになっていませんか?小さなことでイライラしたり、急に悲しくなったり…していませんか?
自律神経は自分の意識とは無関係に働く神経です。そのため、本来は神経を自分の意思でコントロールをすることができません。しかし、コントロール不可能な神経の中で唯一、自律神経だけが呼吸で働きかけることができる神経だと言われています。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、バランスを整えることが大切で、バランスを崩すと体にさまざまな不調が生じます。忙しさのあまり心身の緊張状態が続くと、交感神経が優位に働いた状態が続くことになります。そんなとき、ヨガの深い呼吸を取り入れることで全身に酸素が行き渡り,
心が落ち着いた状態になることで副交感神経が優位に働いた状態にすることができます。
交感神経と副交感神経のバランスが良い状態を保っていくことが大切です。
先ほど説明した、副交感神経が優位に働く状態にすることで、気持ちが落ち着いてリラックスした状態を作ることができます。ヨガの呼吸法を行いながら、息を吸うときや、息を吐くときの体の状態を繊細に感じとっていくことを意識していきましょう。特に吐く息のときに副交感神経が刺激され、リラックスした状態へ導いていくことができます。
ヨガの深い呼吸は、トレーニングなどで鍛えられる表面の筋肉ではなく、奥にある筋肉に働きかけることができます。インナーマッスルが鍛えられると、姿勢改善の効果や首や肩こりの防止にも良い効果をもたらします。また、筋肉量が増えることで、体が疲れにくくなり代謝量も増えるため、太りにくい体に近づくこともできます。
ヨガの腹式呼吸を行うことでお腹に圧がかかり、内臓へ刺激が与えられることで、内臓機能の活性化が期待できます。体の内側から内臓も温まり胃や腸の動きも活性化されます。そして、ヨガのポーズと組み合わせることで骨盤の位置を整えながら、下垂した腸を元の位置に戻すことができます。代謝が良くなり老廃物を体外へ排出しやすくなります。
息は「自らの心」と書き表せるように、呼吸が整うと自らの心も安定します。ポーズを行いながら、呼吸をしっかりとることで集中力を高めることができます。ヨガをしているときだけでなく、忙しい日常の中で自分に向き合う時間を持ち、深呼吸する時間をとるようにしましょう。
これらの効果は、ヨガを行うときに限らず、普段の生活にも活かすことが可能です。精神的に緊張状態になっていたり、集中して呼吸が浅くなっているときは意識的に深い呼吸をするようにしましょう。寝る前に取り入れることで、良質な睡眠をとることも期待できます。
仕事のプレゼンや大勢の前でのスピーチなど、ここ一番の場面で緊張することはありませんか?心が緊張状態にある場合は、呼吸が浅くなりがちです。子供の頃『緊張したら人という字を手の平に書いて、それを食べなさい』と言われたことはありませんか?これは、食べるという動作を通して、大きく息を吸うことを目的としていたのです。
緊張する場面では、手に汗をかいたり、指先が冷たくなることもありますが、そんなときは簡単に取り入れることができる、胸式呼吸で酸素を全身に送り、集中力を高めつつ心を落ち着かせてください。
胸式呼吸は、鼻から息を吸い肺を大きく膨らませ鼻から息を吐く呼吸法です。胸式呼吸では横隔膜と外肋間筋という肋骨の周りにある筋肉を動かすことによって、肺の収縮を助けてより多くの息を取り込めます。肋骨周りの多くの筋肉を使うことで、交感神経の働きを高めるため運動のパフォーマンスが上がったり集中力を高めることも。
難易度:易しい
胸まわりを大きく広げる意識をすることが大切なので、分かりにくい方は手を胸の上に置いて胸の収縮を感じながら呼吸をしましょう。呼吸をしながら、あばら骨が広がったり、落ち着いたりするように意識してみましょう。筋肉量の多い男性は、呼吸をする回数を増やして行うのもおすすめです。
腹式呼吸は吸う息でお腹を大きく膨らませ、吐く息でお腹をへこませることで、横隔膜をしっかりと動かす呼吸法です。ヨガでは吸う息も吐く息も鼻を使って呼吸を行います。
横隔膜を上下させることで腹圧により内臓へ刺激を与えることができるので内臓機能の活性化、そして背面の筋肉も使われるので姿勢改善にも効果が期待できます。
ゆっくりと深く呼吸を行うことにより、副交感神経を刺激してリラックスすることができます。自律神経のバランスを整えるのにも効果的な呼吸法です。
難易度:普通
息を吐くときは、正面に向かって遠くに届けていくようなイメージで行ってみましょう。吸う息よりも、吐く息に強く意識を向けていきます。お腹の動きが難しいと感じる方は、お腹に手を添え、お腹の動きを感じながら行いましょう。仰向けの状態で行うのも良いでしょう。
朝起きて、ぼーっとする方におすすめなのが片鼻呼吸です。ナディショーダナとも呼ばれています。小鼻を片方ずつ使いながら呼吸を行うため、片鼻呼吸と言われています。自分の指で片鼻を抑えて呼吸をしていきますが、その行為に集中することで、余計なことを考えることなく呼吸をすることができます。
右鼻で呼吸をするときは交感神経、左鼻で呼吸をするときは副交感神経が優位に働くと言われています。片鼻呼吸では交互に行っていくため、自律神経のバランスを整えることにも繋がります。
そのため、朝起きて眠い状態から切り替えをしたいタイミングに行うのがおすすめです。
難易度:難しい
左利きの方で、右手だとやりずらいと感じる方は、手を入れ替えて行っても良いでしょう。慣れてきたら、吸った後に息を止め、ゆっくりと吐き出すようにします。
普段の生活の中で、何気なく行っている呼吸ですが、今回紹介した呼吸法は日常の中に簡単に取り入れることができます。日頃から呼吸に意識を向けることで、身体面だけでなく精神面にも多くの効果が期待できるので、ぜひ取り入れてみてください。
呼吸を丁寧に取りながら行うヨガは、とても気持ちが良いのでおすすめです。
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