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背中がバキバキでなにをしても体の疲れがとれない方は、筋肉を包む筋膜がねじれていたり、筋肉に癒着したりして、背中の筋肉が動かない状態になっているからかもしれません。
そこで本記事では、筋膜を解きほぐし正常に働くように促すストレッチ「筋膜リリース」のやり方を道具あり・なしでご紹介します。背中の痛みだけでなく、猫背や腰痛の改善にも効果的なので、ぜひ取り組んでみてくださいね。
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背中が凝ってバキバキになっていると感じたら、背中の「筋膜」が硬くなっているのが原因かもしれません。筋膜とは筋肉を包んでいる膜のことで、体全体に張り巡らされています。筋膜が硬くなると血流が悪くなり、筋肉に疲労物質が溜まって痛みや不調を引き起こしてしまうのです。
さらに、筋膜は全身につながっているため、背中の筋膜が硬くなることで首や腰にも悪影響が出やすくなります。まずは、筋膜が硬くなる主な要因を3つ紹介します。
1つ目は、長時間の同じ姿勢や運動不足です。同じ姿勢が続くと、筋肉の伸び縮みが行われないため血流が悪くなり、筋膜が硬くなります。特にデスクワークで体をあまり動かさない方は、背中の血流が悪くなり背中の筋膜が硬くなりやすいので注意が必要です。
2つ目は猫背です。猫背は筋肉を常に緊張状態にさせるため、疲労が蓄積しやすく、筋膜がねじれて背中のコリや痛みの要因になります。
そして3つ目は、使いすぎ(オーバーユース)です。背中の筋トレのしすぎ、頻度が高いなど、背中の筋肉に過剰な負荷がかかった可能性があります。
こうした背中のコリは、マッサージで一時的にほぐすことはできますが、根本の原因を解決しない限り繰り返してしまいます。そこで取り入れて欲しいのが、硬くなった筋膜をほぐす筋膜リリースです。
背中の筋膜リリースをすることで期待できる主な効果は以下の2つです。
背中の凝りを防ぐには、良い姿勢を保ち血流を阻害させないことと、背中の筋肉と筋膜を柔らかくしておくことが重要です。しかし、猫背や反り腰などの不良姿勢が続くと筋肉が凝り固まり、背中の凝りにつながります。
しかし、筋膜リリースで背中とそのまわりの筋膜がほぐれると、筋肉が機能するようになるので良い姿勢を保ちやすくなり、猫背の改善や腰痛の改善にもつながるのです。
病院の画像診断では異常がないのに、痛みやしびれがあるという方もいらっしゃるでしょう。その原因は、筋肉や神経、関節の問題として考えられていましたが、近年では筋膜が痛みや不調に関係することがわかってきました。筋膜が硬くなると筋膜自体に痛みが出てきます。これは筋膜性疼痛症候群と呼ばれるもので、硬くなった筋膜自体が痛みを発している状態です。筋膜リリースは硬くなった筋膜をほぐすので、筋肉の痛みの改善も期待できるのです。
背中の筋膜リリースをはじめる前に、まず自身の姿勢が悪くないかをチェックしてみましょう。セルフチェックを行うことで、自分の姿勢を客観的に知ることができますよ。
30秒ほどで簡単にできるので以下のセルフチェックをぜひ行ってみましょう。
壁を背にした状態で立ち、壁と腰の間に手を入れます。このとき、後頭部・背中・お尻・かかとがすべて壁につき、かつ背中と壁との間に手のひらが1枚入る状態が正常です。
以下の状態の人は要注意!
筋膜リリースを行う前と後で、姿勢が改善されているかチェックしてみてくださいね。
筋膜リリースの方法はいくつかありますが、まずは道具を使わずに背中や肩甲骨まわりをほぐす筋膜リリースを3つ紹介します。最初は20〜30秒キープするところからはじめ、慣れてきたら少しずつ時間を延ばしてみてください。
背中や肩甲骨まわりを刺激する簡単な筋膜リリースから行っていきましょう。
長時間のデスクワークや悪い姿勢による筋膜のねじれを元に戻し、背中や肩まわりのコリをほぐしてくれるので、疲労軽減にもつながります。継続して行うとより効果を感じられるようになりますよ。
わずか1~2分で終わるので、仕事や家事の休憩タイムに、ぜひ取り入れてくださいね。
尾骨と股関節を境目に上半身と下半身をしっかり伸ばすことがポイントです。息を吐きながら背中をリラックスさせましょう。腰が丸まったりお尻が前に出すぎたり、お尻を後ろに突き出しすぎるのはNGです。肩や背中に違和感や痛みを感じる場合は、無理のない範囲で行ってください。
脇の下には、筋肉の付け根がたくさん集まっています。その中でも特に大きな筋肉が広背筋です。広背筋は上腕骨から肩甲骨をまたぎ、背筋や腰骨にまで広がる大きな筋肉。そのため広背筋にアプローチができる脇の下の筋膜リリースは、肩甲骨まわりから背骨、腰回りまでの筋肉がゆるみ、背面全体をほぐすことができます。簡単な動きですが、深部を刺激することで心地よさを感じられますよ。
特に肩こりや背中の痛みにお悩みの方におすすめの筋膜リリースです。
伸ばしている方の腕を、差し込んでいる親指に向かって内側に動かすことで、より深くマッサージをすることができます。表面を撫でるのではなく、深部までしっかりほぐしていきましょう。肩を回すのがつらい方は、腕を脱力させ前後に振るだけでもOKです。
関連記事:「肩こり」の解消に効果的な筋膜リリースについてまとめた記事はこちら
小胸筋の筋膜リリースは、猫背や肩こりの原因にもなる前肩や巻き肩の改善に有効な筋膜リリースです。呼吸のサポートや肩甲骨の位置調整をつかさどる「小胸筋」をケアしていきましょう。
腕を後ろに回すときは、息を吸いながら肋骨を持ち上げるイメージで行いましょう。
筋膜が凝っているとなかなか皮膚をつまむのが難しくなります。その際は、親指などを使って押すようにしてマッサージをしましょう。
簡単な筋膜リリースストレッチに慣れてきたら、「フォームローラー(筋膜ローラー)」を使った筋膜リリースもおすすめです。
フォームローラーとは筒状のフィットネスアイテムで、手軽に筋膜リリースが行えると注目を集めています。フォームローラーを使用することでより効果的に力を加えたり、狙った箇所を集中的にアプローチできるメリットが期待できます。
■フォームローラーの基本的なやり方
■フォームローラーの使い方のポイント
力の入れすぎや、やりすぎには注意しましょう。
筋肉がほぐれて疲労回復効果もありますが、強く行ったり頻度が高すぎると逆に筋肉が硬くなってしまう可能性があります。
多くても1日に一度、その日の疲れやむくみを解消させるイメージで、負荷をかけすぎずリラックスした状態で行いましょう。
筋膜が硬くなることで起こるデメリットや、筋膜リリースのやり方について紹介してきました。ここからは、背中の筋膜リリースに関するよくある疑問に対する回答を紹介します。これから筋膜リリースをトライする方は、ぜひ参考にしてくださいね。
筋膜リリースとは、筋肉を覆う薄い組織である「筋膜」のねじれや強張りを解きほぐすことを指します。筋膜が硬くなると筋肉に癒着してしまうため、筋肉が動かせなくなり痛みやコリなどの症状が出てくるのです。
筋膜リリースで筋膜の癒着をほぐすことで痛みやコリを解消し、柔軟性を高め、筋肉を動かしやすくしましょう。
関連記事:筋膜リリース(筋膜剥がし)の効果とやり方についてまとめた記事はこちら
筋膜ローラー以外には、テニスボールやマッサージボールなどの小さなボールを使っても筋膜リリースは可能です。コロコロと転がしてボールを当てるだけで簡単に筋膜リリースができるので、背中や肩、首や腰まわりの筋肉にしっかりアプローチできます。
ボールはコンパクトなので持ち運びも簡単なのがうれしいポイント。仕事の合間や旅先で疲れたときにも手軽にマッサージを行えますよ。
関連記事:筋膜リリースにおすすめグッズについてまとめた記事はこちら
癒着した筋膜を剥がすことで、筋肉の動きをスムーズにして体の柔軟性を高めてくれる「筋膜リリース」。痛みやコリの解消、姿勢改善にも効果的なので猫背や巻き肩を改善し、スタイルアップも期待できますよ。すでに筋トレやストレッチなどにトライしている方は、トレーニング前の“柔軟”として取り入れてみるのもおすすめです。
「バキバキでつらい背中をなんとかしたい」「姿勢を正して美しくなりたい」という方は、ぜひ筋膜リリースを生活に取り入れ、体も心もスッキリさせましょう。もっと筋膜リリースについて知りたい方は、背中の張りや肩こりに効果のある筋膜リリースやグッズを用いた本格筋膜リリースもあわせてチェックしてくださいね。
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