【話題】膣トレに期待できる効果とは?初心者でもできる正しいやり方を解説

【話題】膣トレに期待できる効果とは?初心者でもできる正しいやり方を解説

人知れず抱えてきた尿漏れの悩みや、月経痛などに効果があると、女性の間で最近話題の骨盤底筋トレーニング「膣トレ」。骨盤底筋を鍛えることで、上記のお悩み以外にもぽっこりお腹の引き締めやボディメイク効果も期待できます。深刻な問題は婦人科にかかって相談するのが一番ですが、自分でできることがあればしておきたいもの。ついでにダイエット効果も得られるなら嬉しいですよね。骨盤底筋を鍛えるおすすめの方法をご紹介します。

監修者情報

坂本 真由美

坂本 真由美

ヨガ講師、ライター、風水師、占星術師

2013年からフリーランスのヨガインストラクターとして活動。大手フィットネスクラブのレッスンを担当したり、自宅からのオンラインレッスンを開催中。
「シンプルで、自然に沿った暮らしを楽しむ」をテーマに、風水や星の動きを生活に取り入れている。

■資格

・全米ヨガアライアンス(RYT200)
・IHTAヨガインストラクター1級
・Yoky風水プラクティショナー
・空間Detox®インストラクター
・Astroratio USA Academy認定占星術師

今、話題の膣トレとは?

今取り組みはじめる人が多い「膣トレ」ってなに? 
今取り組みはじめる人が多い「膣トレ」ってなに? 
膣トレとは

膣トレとは膣トレーニングの略で、子宮や膀胱、直腸などを骨盤の基底部から支えている骨盤底筋群を鍛えるトレーニングのことです。

女性は妊娠や出産があるため、男性以上に骨盤底筋にダメージを受けやすく、骨盤底筋が衰えることで膣が緩むと、尿もれや頻尿、さらには膣から子宮が飛び出す子宮脱を引き起こす可能性も出てきます。

膣トレは健康リスクの予防だけでなく、姿勢や骨盤矯正、便秘の解消、ダイエットにも効果的ということがわかってきたため、現代女性にとって必要性がさらに増してきているのです。

膣が緩む原因

膣が緩む原因は出産加齢、そして運動不足によるものといわれています。

妊娠すると胎児の成長により子宮が重くなり、子宮を支えている骨盤底筋群が緩んでしまいます。一度緩んだ骨盤底筋群はなかなかもとには戻らないため、出産後に膣の緩みを感じやすくなるのです。

また、加齢による骨盤底筋群の緩みも原因の一つです。歳を重ねるごとにほかの筋肉が衰えていくのと同じように、トレーニングをしなければ膣圧も緩くなりやすいのです。

運動不足は、出産や加齢に関係なく当てはまる膣が緩む原因です。デスクワークで座りっぱなし、階段ではなくエスカレーターを利用、近くのコンビニにも車で移動…。そんな生活を送る現代人は運動不足になりやすく、筋力が低下して膣が緩みやすくなるのです。

膣トレのメリットとは?期待できる5つの効果

膣トレには、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。主なものをご紹介します。

  • 尿もれ改善・防止
  • ぽっこりお腹の解消
  • 便秘解消
  • 子宮の冷えの改善
  • 腰まわりの引き締め

この5つの膣トレのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

尿もれ改善・防止

尿漏れは高齢者のトラブルと思われがちですが、実際には20代で悩んでいる方もいます。出産を経験した方は早くから悩みが出るケースが多く、特に30代以降で尿もれのトラブルを抱える方が多いと言われています。この尿漏れの大きな原因のひとつが骨盤底筋のゆるみです。膣トレで骨盤底筋の筋力をアップし、骨盤底の機能を回復できれば、軽度や中度の尿漏れは改善できるケースが多いです。

また、運動不足も骨盤底筋の機能低下に関係しているため、尿漏れの症状がなくても早めに膣トレをはじめておくことがおすすめです。

ぽっこりお腹をスッキリさせてくれる

子宮や内臓を支え、下垂を防ぐ役割を担っている骨盤底筋。膣トレで骨盤底筋を鍛えることで内臓が正しい位置に矯正され、ぽっこりお腹の解消、体幹の強化といったボディメイク効果も得られます。

便秘解消

骨盤底筋群のトレーニングによって、呼吸と連動して横隔膜などのインナーマッスルも上がったり下がったりを繰り返します。インナーマッスルが動くことで内臓がマッサージされた状態になり、腸の動きも活発になるのです。

子宮の冷えを改善する

膣トレによって骨盤内の血流が良くなることで、子宮まわりの冷えが改善され、さらに月経痛を和らげる効果も期待できます。

腰まわりの引き締め

骨盤底筋は、コルセットのように体を支える腹横筋や、太もも内側の内転筋などと連動しています。膣トレをすることで腰まわりが引き締まり、スタイルアップに繋がります。

そのほかにも加齢による性交痛の改善など、多くの効果が注目されている膣トレ。女性の体を慈しみ楽しんで、いつまでも生き生きと輝く人生のために取り入れていきたいですね!

膣トレの種類

膣トレの種類
膣トレの種類

通常の筋力トレーニングには、道具を使わないトレーニング、ダンベルを使うトレーニング、電気で筋肉を刺激して自動でトレーニングできるパッドなどがあります。膣トレにも同じように、トレーニングの種類があります。

  • 筋トレ
  • 器具を使用(挿入)するタイプ
  • EMS機能がある機材を使用するタイプ

早速、それぞれのメリットを確認しましょう。

筋トレ

膣トレは呼吸を大事にして膣を締める地味な動きがメインのため、道具も必要なく行うことができます。

器具を使用(挿入)するタイプ

ボール状やティアドロップ状の重りを膣に挿入してキープするトレーニング。重りを落とさないように立ったり歩いたりするだけで、骨盤底筋を刺激することができます。

EMS機能がある機材を使用するタイプ

膣を締める感覚が掴めない方や、よりスピーディにトレーニングしたい方に最適なのが、EMSを搭載したタイプの機材。電気で筋肉にダイレクトにアプローチするため、骨盤底筋をより確実に刺激することができます。

中には専用アプリでスマホと連動させると膣圧を測定でき、自分のレベルに合わせた5分程のトレーニングメニューを提案してもらえるタイプも。メニューをクリアする達成感で、トレーニングが続けやすそうですね。

【器具なしでOK】初心者向け膣トレのやり方

効果的なエクササイズグッズがあることを知っていても、はじめて膣トレする方がいきなり器具を使用するのはハードルが高いですよね。

ここでは器具なしで、初心者でも安心してできる膣トレをご紹介します。

  • 内股を閉じるエクササイズ
  • ドローイン
  • ワイドスクワット
  • 椅子で行うケーゲル体操
  • お尻歩き

上記のトレーニングは自宅で簡単にできるほか、膣トレをしているとは気づかれにくいため初心者も取り組みやすいでしょう。

①内股を閉じるエクササイズ

立ったままできて動きも少ないため、初心者にもおすすめ
立ったままできて動きも少ないため、初心者にもおすすめ

膣を引き上げながら内ももを寄せることで、膣の入口だけに集中せず全体を引き締め、内もものたるみも取れて美脚になるエクササイズ。立ったままできて動きも少ないため、初心者にもおすすめです。

■内股を閉じるエクササイズのやり方

難易度:易しい

  1. 両足を腰幅に開いて立ちます。
  2. 膣を引き上げながら内ももと両膝の内側を中央に寄せ、くっつける、ゆるめるを30秒繰り返します。
  3. 2の動きを2セット行いましょう。

■内股を閉じるエクササイズのポイント

太ももをつけても、上半身の位置は変わらないようにします。お尻は後ろに突き出さないようにしましょう。

②ドローイン

呼吸とともにお腹をへこませて、腹横筋とともに膣を鍛える運動です。正しくできるとウエストのサイズダウンに即効性があるトレーニング。息を吐くときに膣を締める意識を持ちましょう。 

■ドローインのやり方

難易度:易しい

  1. 仰向けに寝て膝を立て、両手は体側に伸ばしましょう。
  2. 鼻から大きく息を吸い、お腹を膨らませます。
  3. 口からゆっくりと息を吐き、お腹をへこませながら膣を締めていきます。このとき腰を反らせたり丸めたりしないように注意しましょう。
  4. 息を吐き切って、これ以上はお腹がへこまないというところまでいったら、膣を締めた状態をキープしながら一番お腹がへこんだところで浅い呼吸を繰り返します。
  5. 10〜30秒キープしたら元に戻します。

■ドローインのポイント

おへそから5センチ程下にある丹田というツボを意識してお腹をへこませましょう。お腹の前面・側面・背面全方向から圧縮するようにお腹をしぼませて息を吐き、ウエストを薄くし、膣を締めるのがポイントです。また、呼吸をすることが重要なので、4の状態で息を止めないよう注意しましょう。

関連記事:ドローインの正しいやり方と効果アップのコツ

③ワイドスクワット

通常のスクワットよりも足幅を広げて行うことで、太もも内側の内転筋群骨盤底筋群を刺激します。尿もれ対策にもおすすめのトレーニングです。

■ワイドスクワットのやり方

難易度:易しい

  1. 両足を肩幅よりも広く左右に開き、つま先は斜め外側に向けます。両手は胸の前で組みましょう。
  2. 息を吐きながらお尻を引いて、太ももが床と平行になるまで膝を曲げます。
  3. 息を吸いながらお尻を持ち上げて1の体勢に戻ります。
  4. 1~3を5回繰り返します。

■ワイドスクワットのポイント

2で姿勢を低くしていく際は、膣を引き締める意識をもって行いましょう。曲げた膝とつま先の向きを揃えると膝を傷めにくくなります。

④椅子で行うケーゲル体操

肛門や膣を締めて持ち上げるように力を入れるトレーニング
肛門や膣を締めて持ち上げるように力を入れるトレーニング

ケーゲル体操とは、トイレを我慢するときのようにキュッと尿道を締めるイメージで、肛門や膣を締めて持ち上げるように力を入れるトレーニングです。デスクワーク中や通勤時間でも簡単に行えます。

■椅子で行うケーゲル体操のやり方

難易度:易しい

  1. 耳、肩、腰が横から見て一直線になるように、骨盤を立てて椅子に浅く座ります。
  2. 息を吸いながら、膣を締めて引き上げるように力を入れます。
  3. 息を吐きながらゆったりと膣の力を抜きます。
  4. 2~3を5回繰り返しましょう。

■椅子で行うケーゲル体操のポイント

膣に入っている柔らかい温泉卵を、崩したり落としたりしないように優しく扱うイメージで行いましょう。

⑤お尻歩き

ヒップアップにも効果的なお尻歩き
ヒップアップにも効果的なお尻歩き

床に座った状態から前後に進む、ヒップアップにも効果的な膣トレです。

■お尻歩きのやり方

難易度:易しい

  1. 床に座り、両足は真っ直ぐ前に伸ばします。
  2. 左右の坐骨(お尻の下の骨)を足代わりにしてお尻を交互に動かし、前に進みます。
  3. 10歩進んだら、正面を向いたまま後ろに10歩バックします。
  4. 10歩進んで10歩戻るを1セットとして、3セット行いましょう。

■お尻歩きのポイント

なるべく一歩を大きくするよう心がけることで、しっかり骨盤底筋群を鍛えられます。

膣トレを行う際に意識するポイント

膣の緩みを改善するためのさまざまなトレーニングをご紹介しましたが、効果的に行うためには意識してほしいポイントがあります。

  • 使用する道具は清潔に保つ
  • リラックスした状態で行う
  • トレーニングしすぎない

以上のポイントを意識して、膣トレにトライしてみましょう。

使用する道具は清潔に保つ

道具を使った膣トレは、初心者で力の入れ方がわからない方におすすめの方法です。しかし異物を挿入することに変わりはないので、できる限り道具を清潔に保つ必要があります。使用した後はきれいに洗浄し、ホコリがつかず清潔な状態を保てる場所に保管しましょう。専用の洗浄剤を使用することもおすすめです。

リラックスした状態で行う

一般的に難しいトレーニングでなくても、慣れない動作にはつい緊張してしまうものです。気づかないうちに首や肩など、膣以外のところが力んでしまっていることも。トレーニングをはじめる前には深呼吸を行って、余計な緊張を手放した状態で行いましょう。

トレーニングしすぎない

早く効果を得たい!という気持ちはわかりますが、あまり続けて膣トレを行うと膣の筋肉も凝って固くなってしまいます。お尻や太もも内側の筋トレなどとうまく組み合わせて、同じ筋肉ばかりに負荷をかけないようにしましょう。

女性を楽しむ、楽にする「膣トレ」

女性が長い人生を健康で快適に過ごしていくためには、骨盤底筋を鍛えることが大事です。「膣トレ」という言葉に最初身構えた方も、尿漏れや便秘解消など、女性にとってテーマになりやすいところに関わるとわかれば、自分ごととして捉えやすくなったのではないでしょうか。

膣トレは、慣れてくれば日常のちょっとしたスキマ時間に行うことができます。ぜひ習慣化して体を整え、ついでにくびれたウエストや美脚を手に入れてしまいましょう!

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