寝ながらできる僧帽筋のストレッチ5選!肩こり解消・盛り上がりをなくす方法を紹介
監修者情報
坂本 真由美
ヨガ講師、ライター、風水師、占星術師
2013年からフリーランスのヨガインストラクターとして活動。大手フィットネスクラブのレッスンを担当したり、自宅からのオンラインレッスンを開催中。
「シンプルで、自然に沿った暮らしを楽しむ」をテーマに、風水や星の動きを生活に取り入れている。
■資格
・全米ヨガアライアンス(RYT200)
・IHTAヨガインストラクター1級
・Yoky風水プラクティショナー
・空間Detox®インストラクター
・Astroratio USA Academy認定占星術師
僧帽筋が硬くなる(凝る)3つの原因
首肩を支える重要な筋肉、「僧帽筋(そうぼうきん)」。まずは、この僧帽筋が硬くなる主な原因から見ていきましょう。
- 姿勢が悪い
- 運動不足
- 冷え
上の原因を見て、「どれも当てはまる……」とギクッとした方もいるかもしれませんね。この3つの原因について詳しく解説します。
姿勢が悪い
僧帽筋は、不安定な姿勢のときでも常に重たい頭を支えている筋肉です。スマートフォン操作や長時間のデスクワークなど、ついつい前かがみになってしまう姿勢も僧帽筋を硬くさせる大きな要因です。猫背になって前方に突き出してしまった頭を細い首でしっかり支えようとするため、僧帽筋の緊張が起こってしまうのです。
運動不足
腕や肩を動かさないと背中の血液循環が悪くなり、リンパの流れも滞りやすくなります。本来なら排出される老廃物が体内に溜まったままになっていると、僧帽筋のこりが発生しやすくなるのです。
冷え
血液循環の悪さは冷えにもつながります。体が冷えるとむくみが発生し、血管を圧迫するためさらに冷えやすくなります。冷えた僧帽筋は老廃物をうまく排出できず、こりやすくなってしまうのです。
僧帽筋が硬くなることによるデメリット
僧帽筋が硬くなることによる主なデメリットは、以下の5つです。
- 首肩や背中の痛み
- 頭痛や吐き気
- 自律神経失調症
- ストレートネック
- 大顔に見える
僧帽筋が凝ると、まずは首や肩、背中の痛みや違和感に悩まされるでしょう。そして首肩の血流が悪くなることは、頭部に新鮮な酸素が行き渡らないことを意味します。肩こりが酷くなると頭痛や吐き気が出てくるのはこのためです。さらに症状が進むとめまい、発汗やしびれなど、自律神経失調症を発症するケースもあります。
僧帽筋のこりは姿勢にも大きな影響を与えます。猫背で首が前に突き出されることでストレートネックとなり、慢性的に首の痛みを抱える方もいます。首が前に出ていると正面から見たときに首が短くなり、その分顔が大きく見えてしまうデメリットもあります。
僧帽筋のストレッチに期待できる効果とは?
僧帽筋のこりを放置しないためには、こまめなストレッチが欠かせません。
- 肩こりの改善
- 肩の盛り上がりの解消
- バストアップ効果
僧帽筋ストレッチによって期待できる、上記3つの効果について見ていきましょう。
肩こりの改善
僧帽筋をストレッチすると、滞った血流が流れやすくなります。その結果、不要な老廃物も流れるように。必要な栄養が全身に供給され、肩こりも改善されます。
肩の盛り上がりの解消
固まった僧帽筋をストレッチによりしっかりほぐしてあげると、頭と首が正しい位置に戻りやすくなります。猫背で首肩に肉がついたように見えていた方はずんぐりしていた上半身がスッキリします。
バストアップ効果
僧帽筋がほぐれて姿勢が良くなると、猫背で下を向いていたバストも上を向きやすくなります。サイズやカップが変わらずとも、形をきれいに見せられるのです。
【ガチガチ肩こり解消】寝ながらできる僧帽筋ストレッチ
寝たまま簡単に行えて、ストレッチ初心者にも効果的なストレッチをご紹介します。
- 首伸ばしストレッチ
- 寝たまま肩甲骨はがし
- 肘をつかむストレッチ
- 赤ちゃんのポーズ
寝る前のパジャマ姿でも実践できる上記4つについて、順番にやり方を見ていきましょう。
首伸ばしストレッチ
左右に首を傾けて行う僧帽筋のストレッチです。腕の自然な重みを味わい、腕の力で頭を押さないように気をつけましょう。
首伸ばしストレッチのやり方
難易度:易しい
- 仰向けに寝て、姿勢を正して右手を上げ、頭の左後ろに手のひらを添えます。
- 息を吐きながら、斜め右方向に頭をゆっくり倒します。首筋の伸びを感じましょう。
- 4~5呼吸したら、ゆっくりと頭を起こします。
- 反対側も同様に行います。
首伸ばしストレッチのポイント
勢いにまかせて頭を動かすのではなく、じわじわと僧帽筋が伸びていることを感じましょう。
寝たまま肩甲骨はがし
フォームローラーの上に寝て行う肩甲骨はがしです。自重がかかり、気持ち良く僧帽筋がほぐれます。
寝たまま肩甲骨はがしのやり方
難易度:易しい
- フォームローラーに体を乗せて仰向けに寝ます。お尻から頭までをフォームローラーに預け、脚は腰幅に開いて膝を曲げます。ポールが転がっていかないようしっかりバランスを取りましょう。
- 両手を腰の横に自然に垂らし、手のひらを天井に向け4~5呼吸します。
- 両手を足元から頭の上まで動かします。手のひらは上向きのまま、床から手が離れないように動かしましょう。
- 大きく円を描くように20回動かしたら、両手を体の横に添えてフォームローラーから降りましょう。
寝たまま肩甲骨はがしのポイント
フォームローラーから落ちないように、バランスを取るときは脚の力を使います。上半身は脱力させて、リラックスした状態を保ちましょう。
内部リンク:肩甲骨はがしとは?気になる効果と自分でできるストレッチ方法を紹介
肘をつかむストレッチ
仰向けで両肘をつかむだけの簡単なストレッチです。家事や仕事の合間にも最適!腕をほどいたときに血行が良くなっているのを感じられるでしょう。
肘をつかむストレッチのやり方
難易度:易しい
- 仰向けに寝て、両腕を頭の上に伸ばします。
- 肘を曲げて右手は左肘、左手は右肘をつかみます。肘まで届かない場合は手首の近くにずらしたところをつかみます。
- そのまま4~5呼吸キープしたら手を離し、肘を左右に引いて腕をWの形にしてから、手先を体の横に伸ばします。
肘をつかむストレッチのポイント
2~3のときはなるべく腕が床から上がらないようにしましょう。
赤ちゃんのポーズ
仰向けで膝を抱えて丸まってから、ゆっくり手足を開放するポーズです。ごろんと寝転んでリラックスしながら行いましょう。就寝前にもおすすめです。
赤ちゃんのポーズのやり方
難易度:易しい
- 仰向けに寝て、両腕で両膝を抱えます。
- 息を吐きながら膝をしっかりと抱えて強く丸まり、頭も床から浮かせておへその方向に丸め込むようにします。
- 息を吐ききって一番小さく丸まったところから、息を吸いながらゆっくり花が咲くように手足を遠くに伸ばします。
- 一連の動きを3回繰り返します。
赤ちゃんのポーズのポイント
床から頭をしっかり浮かせることで僧帽筋上部をストレッチできます。
僧帽筋をほぐすヨガのポーズ3選
次に、こりやすい僧帽筋をほぐしてくれるヨガのポーズをご紹介します。
- キャットアンドカウ
- イーグルのポーズ
- 橋のポーズ
上記3つのポーズについて、手順やポイントを詳しく見ていきましょう。
キャットアンドカウ
背骨を大きくしならせながら、肩甲骨まわりと骨盤を動かすポーズです。今回は特に肩甲骨まわりを意識してやってみましょう。
キャットアンドカウのやり方
難易度:易しい
- 四つん這いになり、手首は肩の真下、膝は腰の真下にセットします。
- 息を吐きながらおへそを覗き込むように頭とお尻を体の内側に向け、背中を丸めて天井に向かって上げます。肩甲骨の間が床から最も高くなるようにしましょう。
- 息を吸いながら肩甲骨を寄せて背骨を反らし、頭とお尻を天井に向けていきます。
- 2~3の動きを1回とカウントし、8回繰り返しましょう。
キャットアンドカウのポイント
頭やお尻が最後になるように、体の中心から動いていきます。息を吸うときの肩甲骨は、高い位置で寄せると首がすくんでしまうため、首の長さを保てるところで背中の中央に寄せましょう。
関連記事:キャットアンドカウの詳しいやり方についてまとめた記事はこちら
イーグルのポーズ
手と手、足と足を巻き付けながら1本足で立つバランスポーズです。肩こりをほぐして全身の血流も良くなるポーズです。
イーグルのポーズのやり方
難易度:普通
- 両足を揃えて立ち、軽く膝を曲げてお尻を後ろに引き、おへそを斜め前の床に向けます。
- 左足に体重を移し、右足を左足の上に組みましょう。余裕があれば足首もかけます。
- 左手を顔の前に肘から曲げて立て、右手を下から絡めます。
- 息を吸って絡めた腕を天井に向かって引き上げます。
- 息を吐いて肘で胸を押すように背中を丸めます。
- そのまま5呼吸キープしてから、反対側も同様に行います。
イーグルのポーズのポイント
5のときは、肩甲骨の間をしっかり広げて僧帽筋をストレッチしましょう。腰を痛めないように、おへそは常に斜め前の床に向けましょう。
橋のポーズ
ヨガ初心者でも行いやすい、後屈して胸を広げるポーズです。肩甲骨を寄せるとポーズが安定します。
橋のポーズのやり方
難易度:易しい
- 仰向けで寝て膝を立て、足は腰幅に開きます。
- 息を吸って背骨を長くして、息を吐いたときに胸から腰を床から引き上げます。
- 両手を床の上で組み、肩甲骨をしっかり寄せて肩で床を押しましょう。
- そのまま自然に4~5呼吸したら、ゆっくりと背中や腰を下ろします。
橋のポーズのポイント
膝が開くと体をしっかり引き上げられなくなるため、太もも同士が平行になるようキープしてポーズを行いましょう。
【予防】肩こり・首の痛みへの対策方法
肩こりを予防するためには、痛みが起こってから対処するだけでなく、そもそも痛みが起こらないような体に近づくことが大事です。肩こりの痛みを予防する対策はこちらです。
- 全身の血行を良くする
- 僧帽筋を適度に鍛える
- 正しい姿勢を保つ
この3つの対策について見ていきましょう。
全身の血行を良くする
肩こり対策の基本は、やはり「血行を良くすること」が大切。お風呂やマッサージなども有効ですが、普段から肩甲骨まわりをしっかり動かす運動を行うことがおすすめです。腕を大きく振った水中ウォーキング、全身を大きく使うヨガの太陽礼拝やパワーヨガなどにトライしてみましょう。
僧帽筋を適度に鍛える
僧帽筋の筋力が弱いと、ちょっとしたことで疲れてしまうため慢性的な肩こりに悩まされることも。そうならないためには、普段から僧帽筋を鍛えておくことです。自宅でのタオルトレーニングなど、軽めのものからで構わないので習慣にすることが大事です。
関連記事:僧帽筋の筋トレメニューについてまとめた記事はこちら
正しい姿勢を保つ
どんなに筋トレやストレッチを頑張っても、普段の姿勢が悪くてはすぐにまた肩こりや肩の盛り上がりが復活してしまいます。良い姿勢を保つのは意外と難しいですが、少し意識するだけでも猫背や反り腰は改善されます。姿勢の維持も習慣になれば、肩こりになりにくい体を手に入れることができるのです。
僧帽筋ストレッチを習慣化して肩こり知らずに!
どんなに良いストレッチだとわかっていても、面倒だと続けられないもの。習慣化できるかどうかが成功のカギとなります。この記事でお伝えした寝ながらできる僧帽筋のストレッチは、動きも難しくなく続けやすいものばかりです。ぜひ寝ながらストレッチを習慣にして、肩こりや肩の盛り上がりを解消しましょう!