フィットネスTOP
ウェルネスTOP
目次
トレーニングのメニューを考えるうえで大切なポイントのひとつに、筋トレと有酸素運動の順番があります。どちらを先に行った方が効果的なのか?それぞれにどのくらい時間を使うとよいのか?とお悩みの方へ向けて、この記事ではトレーニングをより効果的・効率的に進めるための筋トレと有酸素運動の順番や適切な時間配分、メニュー例などを具体的に解説します。
「筋トレと有酸素運動、どちらを先にやった方がよいのか?」を解説する前に、そもそも筋トレと有酸素運動とはなにか、どんな特徴があるのかを解説します。
筋トレとは、筋力や筋肉量を増やすことを目的としたトレーニングです。腕立て伏せやスクワットなど自重を使うか、ダンベルやチューブを使って行うことが一般的です。
筋肉を増やしたい、体を大きくしたい方が行うトレーニングだと思っている方もいますが、筋トレはダイエットにも効果的。筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、1日の消費カロリーも大きくなります。消費カロリーより摂取カロリーが下回れば体は痩せていくので、ダイエットにもおすすめというわけです。
そして有酸素運動とは、酸素を消費して筋肉を動かす運動のことで、主にウォーキングやジョギングなど長時間行える運動のことを指します。有酸素運動は脂肪をエネルギーとして活用します。筋肉を増やす効果は少ないのですが、筋トレよりも消費エネルギーが大きく体重を落としやすいのが特徴です。
筋トレと有酸素運動、どちらを先に行った方がよいかについては、目的によって変わります。ここではダイエット目的の場合と筋肥大が目的の場合について、それぞれを詳しく解説します。
順番と時間配分の例
ダイエット目的の場合は「筋トレ → 有酸素運動」の順番がおすすめです。筋トレで筋肉に負荷をかけると、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは、筋肉の合成や回復に効果があるだけでなく、体脂肪の分解にも貢献すると言われています。
一方、有酸素運動は、血中の脂肪(遊離脂肪酸)をエネルギー源として利用するトレーニングです。体重(体脂肪)を落としたい方は、「筋トレ→有酸素運動」の順番で行いましょう。
筋肥大が目的の場合は先に有酸素運動を行い、後で筋トレを行う順番がおすすめです。有酸素運動で十分体を温めてからトレーニングを行うと、質の高いトレーニングになるからです。筋トレ前に行う有酸素運動はウォーミングアップ程度で十分。体を温めると柔軟性と筋出力が高まり、それによりガッツリと筋トレを追い込むことができて、トレーニングの効果を最大限に得られるのです。
ただし、有酸素運動を頑張りすぎると疲れてしまい、筋トレで十分に力を発揮することができません。時間がなければ省いてしまってもOKなので、有酸素運動は筋トレに集中できる程度に行うようにしましょう。筋トレ後は、クールダウンとして軽い有酸素運動を行うとさらに効果的です。
筋トレと有酸素運動の時間配分は、筋トレをメインとし、余った時間で有酸素運動を行うのが基本になります。ダイエット目的の場合、体重を落とすためには食事でのカロリー管理が最も重要で、有酸素運動はそれを補助する程度と考えましょう。基本的には、食事管理に気をつけて、体型を改善するために筋トレに力を注ぐのが一番です。時間が余ったら有酸素運動を行いましょう。筋肥大目的の場合も、まずは筋トレに時間を目一杯割くことが大切。ウォーミングアップやクールダウンに使う有酸素運動の時間は、そこから逆算して考えましょう。
そして、頻度については筋トレの効果を最大限に得るために、毎日行うのは避けましょう。筋トレを行うと筋繊維が傷ついて一時的に筋力の低下が見られます。筋力が低下したタイミングでトレーニングをすると、十分に刺激を入れることができずトレーニング効果が半減してしまいます。筋繊維の回復は48〜72時間程度で起こり、トレーニング前よりも少し強くなった状態に変化します。これを超回復と言いますが、しっかり超回復した状態でトレーニングを行うことで、再度超回復を繰り返し、トレーニング効果を最大限得ることができるのです。そのため、筋トレは2〜3日程度空けて行うことがおすすめです。
次に、具体的にどのようなトレーニングをどのくらい行えばよいのか、ダイエット・筋肥大それぞれの目的別でメニュー例をご紹介します。
ダイエット目的で行う場合は先に筋トレを行い、後にウォーキングを行いましょう。ダイエットにおすすめの筋トレは、1回で同時に多くの筋肉を鍛えられるトレーニングです。たくさんのトレーニングを行う必要がなくなるので、時間効率のよいトレーニングを行えます。ここからは具体的なトレーニング内容を紹介します。
体を温め、筋肉の柔軟性を上げるためにウォーミングアップで筋肉をほぐしてから筋トレなどを行いましょう。以下のような内容がおすすめです。
たくさんの筋肉を同時に鍛えられるスクワット、ベンチプレス、ラットプルダウンを中心に行い、足りない部分をサポートするトレーニングを追加するとよいでしょう。
筋トレの後は、さらにエネルギーを消費するためにウォーキングを行いましょう。20〜30分程度で隣の人と軽く会話ができる程度の強度がおすすめです。
筋肉を大きくするのが目的の場合は、筋トレを中心にメニューを作っていきます。有酸素運動は筋トレの前にウォーミングアップ代わりに行うとよいでしょう。筋トレはダイエット目的の場合の内容にプラスして、もう少し細かい部位を鍛える筋トレを取り入れます。特に肩とわき腹の筋トレを追加するのがおすすめです。
まずはウォーミングアップと有酸素運動を兼ねて、トレッドミルウォークを行いましょう。トレッドミル(ウォーキングマシン)を利用してさまざまな歩き方を行い、筋温を上げて全身の筋肉をほぐしていきます。
ダイエット目的の筋トレ例には挙がらなかった、肩とわき腹の筋トレとしてサイドレイズとサイド・ニータッチを追加しています。
筋トレが終わった後は、疲労し縮まった筋肉を伸ばして回復するために全身のストレッチを行うとよいでしょう。
筋トレと有酸素運動を組み合わせるときに気をつけるべきポイントは、筋トレの選び方や有酸素運動にかける時間、そしてトレーニングを長く続けられるようにすることです。それぞれについて詳しく解説します。
筋トレは一度に複数の筋肉を刺激できるようなトレーニングを選びましょう。トレーニングの時間効率がよくなり、筋肉量を増加しやすくなるためです。下半身の筋トレ例を挙げると、体幹・股関節・膝関節などを同時に使うスクワットなどを中心に行い、膝関節しか使わないレッグエクステンションなどは時間と体力に余裕があったら行うとよいでしょう。スクワットは1つのエクササイズでたくさんの関節・筋肉を鍛えられるため、増やせる筋肉量も多くなるうえ、時間効率も高いです。
一方で、レッグエクステンションは1つの関節・筋肉しか鍛えられないため増やせる筋肉量は限定的で、時間効率も悪くなります。そのため、多くの関節が同時に動き、鍛えられるトレーニングを選ぶことがおすすめです。
有酸素運動は20分以上行うことがおすすめです。そうすることで脂肪燃焼効率が高まる可能性があると言われているからです。強度の低い有酸素運動は脂肪を消費しますが、運動直後は糖質を使うため、脂肪をあまり消費しません。運動時間が長くなるほどに脂肪を使う割合が高まり、20分を超えると脂肪を主体にエネルギーを消費するようになります。そのため、脂肪を落とすことを意識するならば有酸素運動を20分以上行うとより効果的になると考えられます。
関連記事:ダイエットしたい方向けにおすすめの有酸素運動をご紹介した記事はこちら
筋トレを先に行うにしろ、有酸素運動を先に行うにしろ、最も大切なことは長期間続けられるメニューにすることです。トレーニングを始めたばかりのころはモチベーションが高く、ハードな内容もこなすことができるかもしれません。しかし、どんなトレーニングも継続が最も大切。継続しなければどんなにハードなメニューをやったとしても意味がありません。また、無理をしすぎると関節に負担がかかりケガにつながる可能性もあります。トレーニングメニューを組む際は、無理をせず楽しく続けられるような内容を意識しましょう。
ダイエット目的でも筋肥大目的でも、筋トレと有酸素運動の効果的な順番を理解してトレーニングを行うことはとても重要です。トレーニングの効果・効率に大きな違いがでます。特に、筋トレはダイエット目的でも筋肥大目的でも重要なメニューなので、筋トレが十分にできるように有酸素運動の量を調整してあげることがとても大切です。
なによりもケガなく楽しく継続できることがトレーニング成功の秘訣。さまざまな方法を試しながら自分に合った方法を見つけてトレーニングを進めていきましょう。
この記事を読んだ人はこちらの記事も読んでいます。
【難易度別】握力を鍛える方法10選!女性にもおすすめの簡単な鍛え方も紹介
下半身強化におすすめのマシン3選!器具の使い方や脚トレの方法をご紹介
【1日5分】ドローインの正しいやり方と期待できる効果を解説
握力を鍛えるメリットは?意外な重要性や全身の筋肉との関係性をご紹介
【自宅でカンタン】初心者向けダンベル筋トレメニュー7選!重量選びや使い方も解説
50代女性必見!筋肉をつけるための筋トレエクササイズ6選
おすすめアイテム