【自宅でOK】自重でできる背筋トレーニング5選!器具なしで鍛える方法を解説
監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
背中のトレーニングで鍛えられる筋肉
かっこいい背中をつくるうえで鍛えるべき背中の筋肉は主に以下の5つです。
筋肉の部位 | 鍛えるメリット/鍛え方 |
---|---|
広背筋 | 【メリット】大きな逆三角形の背中をつくれる 【鍛え方】腕を背中側に引く動作のトレーニング |
僧帽筋 | 【メリット】背中に厚みが出る 【鍛え方】肩甲骨を寄せる・すくめる動作のトレーニング |
脊柱起立筋 | 【メリット】背骨を正しい位置で保持し、背中を反らしやすくする 【鍛え方】背骨を反らす動作のトレーニング |
大円筋 | 【メリット】背中全体のボリュームがアップ 【鍛え方】腕を背中側に引く動作のトレーニング |
菱形筋 | 【メリット】背中の中央にボリュームがでる 【鍛え方】肩甲骨を寄せる動作のトレーニング |
以上の筋肉を中心に背筋を鍛えていくと、かっこいい背中をつくることができます。
背筋は自重トレーニングでも鍛えられる
背筋を鍛える代表的なトレーニングといえば、うつ伏せで腰を反らす運動です。それ以外にも、背筋を自重だけで鍛えられるトレーニングはたくさんあります。
筋肉は負荷を与えて損傷を受けると、トレーニング以前よりも少しだけ筋肉量を増やして回復します。この回復を超回復と呼びます。超回復を起こすだけの負荷を与えるには、必ずしもダンベルやバーベルなどで高負荷をかける必要はなく、自体重だけでも十分な刺激を与えられます。
特に筋トレ初心者のうちは自重だけでも効果的です。トレーニングをしていて変化がなくなってきた段階で、ダンベル・バーベルやマシントレーニングなどをするためにジムへ行くとよいでしょう。
【器具なし】自重で鍛える背筋トレーニング5選
特殊な器具を必要とせず、自分の体重だけを使った負荷で背筋を鍛えるにはどのようなトレーニング方法が効果的なのでしょうか?
ここでは筋トレ初心者におすすめの、自体重だけで行える背筋トレーニング5選をご紹介します。
バックエクステンション
バックエクステンションは、床にうつ伏せになって腰を反らして行うトレーニングです。主に脊柱起立筋を鍛えることができます。
特別な道具も必要なく動作もシンプルなため、初心者でも取り組みすいトレーニングです。初心者向けに最も負荷が軽くなるやり方をご紹介します。
バックエクステンションのやり方
- 床やマットの上にうつ伏せになり手を耳の横におきます。
- 息を吸いながら胸とひざを浮かせ、腰を反らします。
- 息を吐きながらゆっくりと元の姿勢に戻ります。
- 2~3の動作を10回繰り返し、それを2〜4セット行いましょう。
バックエクステンションのポイント
肩や首に力が入らないようにリラックスして行いましょう。慣れていないと首や肩に力が入りすぎて、上手に動作ができず脊柱起立筋にしっかりと負荷が入りません。
首や肩は極力リラックスして、首から下の動作だけで行うことを意識しましょう。
ラットプルダウン(タオル)
ラットプルダウンはタオルを両手に持って頭上にかかげ、首の後ろまで下げるトレーニング。主に、腕を引く動きを行う広背筋を鍛えることができます。
タオル一つで行うことができて動作自体もとても簡単なので、体力に自信がない運動初心者におすすめの背中筋トレです。タオルはスポーツタオルくらいの細長いサイズのものを一つ用意してください。
ラットプルダウンのやり方
- 椅子などに座り、手を肩幅より拳1〜1.5個程度広げ両手でタオルの端を握ります。
- タオルを持った両手を頭上に上げ、ひじを完全に伸ばします。
- 息を吐きながらタオルを首の後ろ側まで下げます。
- タオルが首の根元に触れたら、ゆっくりとひじを伸ばし最初の姿勢に戻ります。
- 10回程度同様に繰り返し、それを2〜4セット行いましょう。
ラットプルダウンのポイント
降ろす位置は首の根元までで十分です。それより下に引っ張ってもあまり効果はありません。無理に腕を首よりも下まで下げると逆に肩まわりを痛めてしまう可能性があります。タオルを下げる際は適度な位置までにしましょう。
また、腰を反らさないように注意しましょう。腰を反らせると、広背筋にしっかり効かせることができません。
リバースプッシュアップ
リバースプッシュアップは椅子などの座面を背にして手のひらをつき、上下動するトレーニングです。主に二の腕を鍛えるために行われるトレーニングですが、しっかりと座面を押しきることで僧帽筋の下部を鍛えることができます。
そのためには広い可動域を使ってしっかりと負荷を入れることが大切です。正しいフォームを意識して行いましょう。
リバースプッシュアップのやり方
- 普通の高さの椅子やソファなどを背にして立ちます。
- 指先を外に向けて、両腕を肩幅ほどあけて座面に手をおきます。足の裏は地面にしっかりつけます。
- 鼻から息を吸いながら、ゆっくりとお尻を床に向かって下げていきます。二の腕が床と平行になったところで止めます。
- 口から息を吐きながら腕を伸ばして体を持ち上げます。
- 1セット10回を3セット程度繰り返しましょう。
リバースプッシュアップのポイント
体を持ち上げる際、上がりきったときにもう一押しという意識で椅子の座面を押すことがポイントです。しっかりと押すことで肩甲骨が下にさがり、内側に入ることで僧帽筋の下側を鍛えられます。
グッドモーニング
グッドモーニングは背筋をまっすぐに伸ばしたまま、股関節を中心に体を倒したり、起こしたりするトレーニングです。背骨をまっすぐに保ち続けるために脊柱起立筋が使われ、鍛えることができます。
とても効果的なトレーニングですが気をつけるべき点が多数ありますので、注意しながらトレーニングを行いましょう。
グッドモーニングのやり方
- 足を腰幅に広げて立ち、つま先を正面に向けます。両手は後頭部にそえます。
- 軽く肩甲骨を寄せて鼻から息を吸いながら、ひじと胸を張り背中をまっすぐに保ちます。
- 背中をまっすぐに保ちながら体を前に倒していきます。体重をかかとに乗せるイメージで、ひざは軽く曲げたまま角度を固定し、股関節を軸に体を倒していきましょう。
- 体を倒せるところまで倒したら、ゆっくりと元のポジションに戻っていきます。ここで口から息を吐き、鼻から息を吸い、ひじ・胸を張ります。
- 3~4の動作10回を3セット程度繰り返しましょう。
グッドモーニングのポイント
前に体を倒す際に背中が丸まらないように気をつけましょう。背中が曲がってしまうと、脊柱起立筋に十分に負荷がかからず、腰痛を引き起こす原因にもつながります。
ただし、背中を反りすぎても痛めてしまう可能性があるので、ひじと胸は「軽く」張る程度の意識で行うと、ちょうどよい体幹のポジションをつくれるようになります。
【自重最強】チンニング
チンニングは和訳すると懸垂という意味です。鉄棒などにぶら下がり、ひじを曲げ自分を引っ張り上げるトレーニングです。主に広背筋に負荷をかけることができ、自重とはいえとても高強度なトレーニングになります。
公園の鉄棒などでも行えますし、自宅でも専用の器具を購入することで実施することができますが、ぶら下がれる器具がない場合は机も使えます。今回は机を使ったチンニングのやり方について詳しく解説します。
チンニングのやり方
- テーブルの下で仰向けの状態になります。
- 両膝を立てて、膝は約90度になるように曲げます。
- 肩の真上にまっすぐ腕を伸ばしながら、両手でテーブルの端をつかみます。
- まずはお尻を床から浮かせた状態になり、両腕を使って体をテーブルに引き寄せるようにして体を持ち上げます。
- 床にお尻と背中がつかないところまで体を下ろします。
- 4〜5の動作を10回を1セットし、3セット行いましょう。
チンニングのポイント
頭から膝までが一直線になるよう、体を持ち上げてください。体を持ち上げるときは脚の力を使わず、腕と背中の力を使いましょう。
テーブルを使うときは、テーブルの耐荷重をチェックしてから行ってください。
自重で背筋を鍛える際のポイント
背筋を鍛えられる正しいトレーニング方法を知り、それを実践することで効果はでます。しかし、トレーニング方法のほかにも、意識することで簡単にトレーニング効果を高められるポイントがあります。
ここではより効果的に自重で背筋を鍛えるためのポイントを3つ解説します。
正しいフォームで行う
自重で背筋を鍛える際に最も大切なのはとにかく正しいフォームで行うことです。
筋肉は刺激が入った部分が成長しますが、逆にいうと刺激の入らなかった部分は基本的に成長しません。正しいフォームとは安全で効果的に狙った筋肉に刺激を入れる方法ともいえます。これをしっかり守ることでケガを防ぎ、背筋の強化につながるのです。
休憩時間を設ける
早く成果をだしたい気持ちがあっても、休みを入れずに連日筋トレをするのはNGです。
超回復のあとに筋トレを行うと、さらに強い刺激を入れてトレーニングを行えるようになるため、しっかり回復したタイミングでトレーニングを行うことが大切なのです。
逆に、十分に回復していないときにトレーニングを行うと普段より力が入らなかったり、疲労が抜けなくなったりします。そうすると弱い刺激しか入れられず、トレーニング効果がでてこないばかりかケガの原因にもなってしまいます。
超回復はトレーニング後48〜72時間のタイミングで起こるので、筋トレは週2~3回を目安にしましょう。慣れてきたら頻度を調整してください。
筋トレ後にストレッチを取り入れる
筋トレ後には、疲労を回復させケガを防ぐためにストレッチを行いましょう。
トレーニング後の筋肉は強く収縮し、筋繊維も傷ついています。この状態のままトレーニングを行うと筋肉はどんどんかたくなり、ダメージも蓄積し、ケガにつながってしまいます。
これを防ぐためにはストレッチで筋肉を伸ばしてあげることが必要です。伸ばすことで血流もよくなり筋肉もほぐれ、疲労回復に効果的です。
トレーニング後にストレッチを行うのは面倒と感じるかもしれませんが、ケガを防ぐためにはとても大切なのでできる限り行うようにしましょう。
正しい方法を知って自重で背筋を効果的に鍛えよう
自重ではなかなか鍛えにくいと思われがちな背筋ですが、正しいトレーニング法を実践すれば十分な負荷をかけて鍛えることができます。
一方で、間違った方法やフォームでトレーニングを行ってしまうと全く負荷が入らずに背筋が成長せず、時間と体力を無駄にしてしまったり、ケガにつながったりしてしまいます。
背筋を鍛えるための正しい方法やポイントを意識して取り組み、効果的に背筋を鍛えてかっこいい背中をつくりましょう。