肩こり・ダイエット・バストアップにも効果的な鳩のポーズとは?正しいやり方とポイント。

「ずっとダイエットしてるけどなかなか効果が出ない」とお悩みの方、もしかすると、体の硬さ(特に股関節!)が原因で痩せにくくなっているのかもしれません。 体が硬いと筋肉の可動域が狭くなり基礎代謝が落ちる=消費カロリーが下がるだけでなく、骨盤のゆがみや姿勢の悪化、足腰の痛みなど、さまざまな影響を及ぼすと言われています。そこで今回はリモートワークでの運動不足・パソコン作業からくる肩こりやコロナ太りの解消に、隙間時間に挑戦してみたいヨガポーズのうちのひとつである、下半身痩せに欠かせない股関節の柔軟性を高めることができる「鳩(ピジョン)のポーズ」をご紹介します!

鳩のポーズの由来は?

動物が名前の由来になっているヨガのポーズは数多くありますが、「鳩のポーズ」は鳩が胸を膨らませる姿に見えることから名付けられたと言われています。正式な名前はサンスクリット語で「エーカパーダラジャカポタアーサナ」と呼ばれ、エーカは数字の1、パーダは足、ラジャは王様、鳩はカポタ、アーサナはポーズの意味を持ちます。つまり一本足の鳩の王様ポーズという意味になります。

鳩のポーズの効果は!?

鳩のポーズは、数あるヨガのポーズの中でも難度の高いもののひとつですが、マスターすればダイエットや体幹の強化、肩こり解消など、さまざまな良い効果をもたらすと言われています。

ダイエットに効果があるって本当?

ダイエットというと、食事制限や筋トレ、運動などを思い浮かべる方も多いと思いますが、痩せ体質を作るには、実は体の柔軟性が大きく関係しています。

その中でも、特に全身への影響が大きい股関節はダイエットする上でやわらかくほぐしておくことがマスト!股関節の可動域(動く範囲)が狭いと、日々の動作すべてが小さくなります。歩幅が狭くなるなど、1日の運動量が減ってしまい消費カロリーが少なくなります。股関節は20以上の筋肉で支えられているため、正しく使われないと全身の血流が悪化し代謝が悪くなり、脂肪がつきやすく、疲れやすい身体へとなってしまうのです。「がんばってるのに痩せない」という方は、まずは股関節の柔軟性を高めてみてください。

 肩こりにも実は効く

背中を後屈させることで柔軟性が高まり、肩こりが緩和されます。可動域が広くなり血流が良くなることから、首こりの解消にも繋がります。最近の研究では、凝りには揉むよりも、凝っている部位のまわりの筋肉を動かすほうが効果的ということも分かっています。

むくみもすっきり解消

筋肉を大きく動かすことで血流が良くなり全身のむくみが改善します。特に鳩のポーズでよく伸びる股関節や背中、肩周りは筋肉がたくさん集まって機能している部位なので効果的に血行促進することができます。

また、ヨガの深い呼吸法により大量の酸素が取り込まれるので、全身の血液やリンパの流れがスムーズになり、老廃物や余分な水分、塩分などが排出されていくデトックス効果も期待できます。

 生理痛が軽減

リラックス効果が高いポーズなので生理痛やPMS(月経前症候群)にも効果的。ただし、生理中に行う場合は出血量が多い日には控えたほうが良いかもしれません。自分の体調とよく相談して進めてください。骨盤周りを温めることで痛みの緩和にもつながるので冷やさないようにすることが大事です

冷え性改善にも効果的

血流が良くなり、全身の血の巡りが改善されます。内臓機能が活発になるので、細胞が活性化され、体の中からポカポカ温まってくるのを感じられるでしょう。

 他にも鳩のポーズはメリットがたくさん!

胸を広げて肋骨の間の筋肉も伸ばすことで、胸郭の可動域が増え、浅くなりがちな呼吸を深くすることができます。呼吸が深くなると、リラックス効果が高まり自律神経が整います。自律神経は緊張をつかさどる交感神経と、リラックスをつかさどる副交感神経から成り、程よいバランスをとりながら私たちの身体のコンディションを健やかに保っています。

ストレスなどが強くかかると交感神経優位となり、感情の浮き沈みが激しくなったり、寝つきが悪くなったりと、体調にも悪影響を及ぼしてしまうので自律神経を整えることはとても大事なことなのです。更に大胸筋が鍛えられるのでバストアップにも良いとされています。

鳩のポーズのやり方

日常生活で股関節や胸を伸ばす機会は非常に少ないので、じっくり時間をかけて鳩のポーズで伸ばしていきましょう。しかし、身体を反らせて伸ばす「後屈」を取り入れた鳩のポーズは、腰への負担がかかりやすいと言われているため、ポーズの最中は下腹を軽く引き締めることで腰への負担を軽減することを忘れないように注意してください。

実際にポーズをとってみましょう

  1. 右足をあぐらをかくように前方に曲げ、左足は膝をつけて後ろに出し、前後に足を開きます。
  2. ゆっくり左膝を体の外側に曲げてつま先が上を向くようにします。
  3. 両腕を上げて、頭の後ろで指を組み、胸を大きく開きます。
  4. 左肘を直角に曲げて、左足のつま先が肘にかかるようにします
  5. そのままゆっくりと深く呼吸しましょう。5回腹式呼吸をしてください。
  6. 左足をゆっくり下ろし、足を替えて同じように繰り返し行います。

独学でマスターするのは難しいかも・・・

「やってみたい憧れのポーズ」としてしばしばあげられる鳩のポーズですが、一方で「苦手」「やり方がわからない」という声も多く聞かれます。

鳩のポーズができない原因は?

鳩のポーズは体のさまざまな場所の柔軟性が求められます。「手が届かない」「膝が曲げられない」「体が倒れてしまう」「太ももの前部分が痛い」「肩が痛い」などの悩みは、上半身や下半身の筋肉の柔軟性不足が原因かもしれません。難易度が低めのポーズやストレッチからじっくりと取り組み始めましょう。はじめは思うように鳩のポーズが取れない方でも、練習を続けていくことで徐々に柔軟性が備わり、完成形に近づけるようになるはずです。

また、「腰が痛い」という方は、無理に後屈してしまい腰に過度な負担がかかっているのかもしれません。しっかり腹部の奥の筋肉(インナーマッスル)を意識し、腰に重心を感じながらゆっくりと胸を反らせていきましょう。お腹に力を入れて、背骨を伸ばすように意識しながらポーズを取るように心がけてみてください。

鳩のポーズの軽減方法

体の柔軟性が不十分で硬いと、左右のお尻が浮いてしまうことがあります。どうしても体が硬くてお尻が浮いてしまう場合は、骨盤をなるべく平行に保てるように必要に応じて膝を曲げた側のお尻と床との間にクッションなどを挟んでやってみてください。   

無理すると体を痛める可能性も

鳩のポーズ、その恩恵は計り知れないものの、高い柔軟性が求められ、独学でマスターするのはなかなか難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。DVDや本を参考にセルフでやってみても自分のどこが間違っているのかわかりづらい部分があるだけでなく、柔軟性に乏しい方が無理に鳩のポーズをとると体を傷めるリスクが高まり危険なことも。少しずつ柔軟性を高め、動作への理解を深めながら行うために、レッスンも視野に入れても良いかもしれませんね。両手でつま先をつかむ「鳩のポーズ」の「鳩のポーズ」よりもさらにチャレンジポーズとなる、両手でつま先をつかむ「鳩王のポーズ(ラージャ・カポータアーサナ)」にチャレンジできる日がくるかもしれません!

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