生理前過食に悩んでいる方に読んでほしい、過食の原因や向き合い方、おすすめのヨガポーズ3選
PMS(月経前症候群)症状のひとつ、生理前過食の原因
「たくさん食べたのにお腹いっぱいにならない」「甘いものや激辛料理を食べたい」など、生理前に過食&暴飲暴食傾向になる女性は意外と多いもの。そんな生理前の“無限の空腹”には生理前後のホルモンバランスの変化が影響しています。
女性ホルモンには排卵前(月経約14日前)に分泌量がピークになる「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と、排卵後(月経約7日前)に分泌量がピークとなる「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2種類があり、両ホルモンの急激な分泌・減少によって「PMS(月経前症候群)=生理前の心身の不調」が生じると言われています。
胸の張りや腰痛、眠気、イライラ、不安感など、PMS症状や程度には個人差がありますが、「過食傾向」も症状のひとつです。
PMS症状の例
- 腹痛
- 頭痛
- 腰痛
- 下半身のむくみ
- お腹の張り
- 胸の張り
- 気持ちが不安定になる
- イライラ
- 抑うつ気味になる
- 眠気
- 集中力の低下
- 寝付きが悪くなる、夜に何度も目覚める
- 過食
- 食欲不振
- 倦怠感
一般的に「PMS」は月経がはじまる3~10日前から症状が出て、月経が開始すると消失すると言われています。“ホルモン変化が原因だから仕方ない!”とラフに捉える気持ちも大切ですが、体重増加や胃腸への負担、肌荒れなども気になるところ…。生理後に不調を残さないためにも、無理のない範囲で症状緩和に努めましょう。
あなたはどれに当てはまる?生理前過食の3つのタイプ
一口に「生理前過食」といっても、実は人によってタイプが異なります。正しい向き合い方を知るためにも、自分が次のどのタイプに当てはまるのかチェックしてみてください。
甘党タイプ
ケーキやジュース、菓子パン、アイスなど、とにかく甘いものを食べたくなる「甘党タイプ」。生理前には血糖値が下がりやすく、体が自然と糖分を欲することが原因です。体重増加や肌荒れが気になる場合には、血糖値の急上昇を抑える大豆を使ったヘルシーなおやつがおすすめです。
ジャンクフードタイプ
揚げ物やピザやハンバーガー、カップラーメンなど、高カロリー&高塩分の食べものを欲してしまう「ジャンクフードタイプ」。ビタミンやミネラル不足のほか、ストレスが影響する場合もあります。ビタミンを多く含む野菜や果物、ミネラルを多く含む魚介類・藻類を献立に取り入れてみましょう。
無限食欲タイプ
いくら食べてもお腹いっぱいにならない「無限食欲タイプ」は、血糖値の乱れ(=血糖スパイク)が原因になっている可能性大。食事によって血糖値を急上昇させることによって「血糖値が下がって空腹感を感じる→ドカ食いをする→血糖値が一気に急上昇→血糖値は通常より低くなる→空腹感を感じる」という悪循環が生じやすくなるのです。早食いや大食いを避け、バランスのよい献立を意識しましょう。
生理前過食と上手に向き合う4つのポイント
心と体が求めるままにどんどん食べてしまうと、体重増加や肌荒れ、胃腸疲れなどが生じてしまう「生理前過食」。ストレスを感じないためにも、“絶対に食べない”ではなく、“適度に食べて自然とお腹いっぱい”の状態を目指しましょう。次は、生理前過食と上手に向き合うための4つのポイントをご紹介します。
糖質を避けてヘルシーな間食を心がける
どうしても食欲をガマンできないときは、三食とは別に「ヘルシーな間食」を追加しましょう。スイーツやジャンクフードといった糖質を多く含む食べ物は、血糖値の急上昇に繋がるのでNG。ヨーグルトやナッツ、高カカオチョコレートなどがおすすめです。
温かい飲み物を飲む
生理前はキンキンに冷えた飲み物よりも、胃腸を落ち着かせてくれる「温かい飲み物」を選びましょう。胃腸を温めることで、生理前の冷えや腹痛を緩和する効果も期待できます。白湯やハーブティーのほか、野菜たっぷりのスープやお味噌汁もいいでしょう。
食べる順番を工夫する
お腹が空いているときにはつい白米やおかずから食べたくなってしまいますが、「副菜→汁もの→主菜→主食」の順番を意識してみましょう。最初に野菜や海藻類に多く含まれる食物繊維を摂取することで、血糖値の急上昇やドカ食いを抑えられます。
体を整えるヨガやストレッチにトライ
いくら食べてもガマンできないときは、適度な運動で気分をリフレッシュさせましょう。ランニングやジョギングもいいですが、倦怠感や不調を感じやすい生理前は「ストレッチ」や「ヨガ」がおすすめ。負担をかけすぎない範囲で、無理なく体を動かしていきましょう。
体を動かして気分転換!生理前過食の緩和に効果的なヨガポーズ3選
どうしても食欲をガマンできないときは、簡単な運動で気分をリフレッシュしていきましょう。今回は、だるさを感じやすい生理前でもトライできる、3つのヨガポーズをご紹介します。気分転換による過食緩和のほか、ストレス発散や冷え解消なども期待できますよ。
①合蹠(がっせき)のポーズ
両膝を曲げて足裏を合わせ、上体を前に倒していく「合蹠(がっせき)のポーズ」。ヨガ初心者でもトライできる簡単なポーズです。股関節や周辺の筋肉が伸びていく感覚を意識しましょう。
◼︎実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 体育座りのような姿勢になり、両膝を左右に開いていきます。
- 足の裏を合わせ、離れないように両手で足先を固定します。
- 吸う息で背筋を伸ばし、息をゆっくり吐きながら上体を前に倒します。このまま数呼吸キープしましょう。
- ゆっくりと上体を起こし、リラックスします。
■合蹠(がっせき)のポーズのポイント
股関節を動かして骨盤を倒すことで、効果を最大化できます。頭を床に近づけようと意識すると背中が丸まってしまうため、おへそを床に近付けるイメージで行いましょう。
太ももの内側や腰の伸びが十分に感じられたら、それ以上無理に倒す必要はありません。そのままの状態で腹式呼吸を続け、お腹まわりの血行を促進させましょう。
②猫のポーズ
その名のとおり、猫が背伸びする様子を真似た「猫のポーズ」。背骨や肩甲骨のストレッチ効果やインナーマッスル強化、便秘解消や基礎代謝向上が期待できます。
◼︎実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 四つん這いになり、手首は肩の真下、両膝は足の付け根の真下におきます。
- 肘が外側を向くようにし、両膝の間はこぶしひとつ分開きましょう。
- 鼻から大きく息を吸って、吐く息で背中を丸めていきます。このとき、視線はお腹をとらえます。
- 息をゆっくり吸いながら背中を反らせていき、視線は正面を向きます。
- 呼吸に合わせながら、一連の動きを5〜8回繰り返します。
■猫のポーズのポイント
肩がすくまないように意識し、耳と肩の距離を遠ざけましょう。
ゆっくりと呼吸し、伸びている箇所を意識しましょう。
慢性的な腰痛や首の痛みがある方は、悪化する場合もあるので無理のないように自分のペースで行うようにしましょう。
③ガス抜きのポーズ
PMS症状のひとつである、お腹の張りや胃の不調、便秘に効果的なガス抜きのポーズ。
ベッドの上で簡単に行えるので、普段の生活に取り入れてみてくださいね。
◼︎実際に行ってみましょう
難易度:易しい
- 仰向けに寝そべった状態で、両膝を両腕で抱えます。
- 大きく息を吸い、下腹部を膨らませます。お腹を太ももに近づけるようなイメージです。
- 吐く息で抱えている太ももを胸に引き寄せていきます。
- 膝を少しゆるめながら、吸う息でもう一度下腹部を膨らませます。
- 呼吸に合わせて、そのまま5回行いましょう。
■ガス抜きのポーズのポイント
吸う息でお腹を膨らませて、吐く息のときは太ももで下腹部を刺激するように胸に近づけます。
呼吸を意識してお腹を動かすことで、腸へ刺激を与えて便秘防止やガスだまりによるおなかの張りを予防できます。
大きく呼吸することで自律神経の副交感神経も高まり、ストレス軽減も期待できます。
トルチャの公式インスタグラムでは、「ガス抜きのポーズ」の他にも、「橋のポーズ」「ねじった椅子のポーズ」の3つを写真付きでご紹介しています。ポーズをとるときのポイントも解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
心身の不調が出やすい生理前。体が欲するままにドカ食いをして「あ、また食べ過ぎた…」なんて落ち込む日もありますよね。そんなときこそ、本記事でご紹介したヨガポーズにレッツトライ!体のだるさや気分の落ち込みを吹き飛ばして、前向きに過ごしていきましょう。