フィットネスTOP
ウェルネスTOP
尾てい骨の痛みに悩んでいる方に向けた記事です。尾てい骨まわりの痛みの原因を解説し、痛みの軽減に効果的なセルフケアやストレッチの方法をフィットネスインストラクターが詳しくご紹介します。
目次
まず尾てい骨の位置を確認しましょう。尾てい骨は、お尻の中央、お尻の穴から少し後ろの上部にあります。
長時間座っているときや、低い姿勢から立ち上がるときによく痛みを感じたり、就寝中に痛みで目が覚めるなど慢性的な尾てい骨まわりの痛みが続く場合は、日常生活の習慣が原因となって痛みを引き起こしている可能性があります。主な原因としては以下のものが考えられます。
椅子に浅く腰掛けて背中が丸まっている状態や足を組んで座る状態が習慣になっていると、尾てい骨に過度な負荷がかかってしまい痛みを引き起こします。
正しい座り姿勢であれば坐骨(骨盤の最下部)が座面に当たり骨盤をしっかり立たせた状態になりますが、骨盤が後ろに倒れ背中が丸まった状態で座っていると尾てい骨が座面に当たったり体の重みが尾てい骨まわりに集中し、負担をかけてしまうのです。
尾てい骨の近くにはお尻の表面の筋肉(大殿筋)や、股関節を動かすためのインナーマッスルがあります。それらのお尻の筋肉が慢性的に凝りかたまってしまうと痛みを引き起こします。
産前産後は骨盤が開くだけでなく、前に大きく出るお腹の重みに引っ張られて骨盤が前傾し、尾てい骨が外に開いた状態になりやすいです。女性は生理周期や妊娠・出産などで骨盤まわりの変化が大きいために、尾てい骨まわりの神経を圧迫し痛みを引き起こしやすいとも言われます。
尾てい骨の痛みを改善する方法を、それぞれの原因に沿ってご紹介します。
椅子に座るときは背もたれにお尻がつくまで深く座り、尾てい骨の上部から腰を背もたれがしっかり支えている状態で座りましょう。デスクワークなどで長時間座った姿勢を続ける場合は、正しい姿勢が維持しやすい椅子や机を使うのもおすすめです。
凝りかたまったお尻の筋肉をほぐすためには、ストレッチが効果的です。ストレッチをすると筋肉内の血流が改善し、痛みの軽減にもつながります。
また、立っているときの姿勢が崩れていたり、股関節の運動が少ない状態が続いたりするとお尻の筋肉は衰え、凝りかたまってしまいます。適度な運動やストレッチで尾てい骨まわりの筋肉をほぐす習慣をつけましょう。
妊娠や出産に伴う体の変化は大きく、尾てい骨だけでなく体のさまざまな部分に影響を及ぼします。とくに出産後の産褥期は開いた骨盤が元に戻ろうとする大切な時期。骨盤や尾てい骨に必要以上の負担がかかると骨盤が元の状態に戻りにくくなるだけでなく、正しい位置に戻れずに痛みを引き起こしてしまいます。大きな負担をかけることは避けて体を休めつつ、負荷のかかりすぎないストレッチなどを取り入れながら、骨格バランスを整えましょう。
尾てい骨の痛みを改善する、お尻や股関節の筋肉をほぐして伸ばすストレッチを3つご紹介します。いずれも負担のかかりすぎない易しいポーズなので、痛みに悩む方はもちろん、産褥期の方にもおすすめのストレッチです。
日常生活の中ではなかなか伸ばしきれないお尻の筋肉と、股関節を縦方向に伸ばすストレッチです。
さまざまな角度でお尻や股関節を揺らしながら気持ちよく伸ばしましょう。
■実際にストレッチを行ってみましょう
難易度:易しい
■揺らすだけストレッチのポイント
無理に大きく揺らさず、気持ちよい程度に左右にゆらゆらと揺らしましょう。伸びが強すぎると感じる場合は、お尻の下にクッションなどを敷いてお尻の位置を少し高くして行ってみましょう。
関連記事:股関節を柔らかくするための簡単ストレッチ&ヨガ5選はこちら
背中や腰、太もも裏など、凝りかたまった筋肉をゆったり伸ばせるヨガのポーズです。尾てい骨まわりの疲れた筋肉をほぐすだけでなく、腹式呼吸(吸うときにお腹を膨らませ、吐くときにお腹をへこませる)を行うと内臓が刺激され、消化機能の向上も期待できます。
■チャイルドポーズストレッチのポイント
吸うときよりも、息を吐く時間を長めにとりましょう。ゆっくりと深呼吸すると交感神経が優位になり、リラックス効果を高めてくれます。
頭に血がのぼるような感覚になった場合には、おでこの下に手のひらや腕を入れて高さを出しましょう。クッションを抱え込むスタイルで行ってもかまいません。
片足ずつ行うこのポーズでは、尾てい骨につながるお尻や太ももまわり、股関節の筋肉をストレッチしていきます。座りっぱなしや立ちっぱなしの状態で、凝りかたまった尾てい骨まわりをほぐすのに効果的なストレッチです。
足を持ち上げたり、手で足を持つのが難しく感じたらステップ2の状態でキープしてみましょう。股関節まわりの伸びを感じられたら組んだ足を胸の前に無理に持ってくる必要はありません。気持ちよい伸びを感じられる状態を目指してストレッチしてみましょう。
関連記事:下半身を柔らかくする、おすすめストレッチの方法5選はこちら
尾てい骨を強く打ったり、強い痛みが続いて生活に支障が出ている場合は、病院(整形外科など)の受診を検討する必要がありますが、慢性的な尾てい骨の痛みはストレッチや日々の生活習慣を見直すと改善ができます。負担がかかりすぎない範囲で、体が喜ぶセルフケアを取り入れてみましょう。
この記事を読んだ人はこちらの記事も読んでいます。
【簡単10分】プロが教える柔軟ストレッチ7選!体を柔らかくする方法を伝授
目指せ開脚180度!股関節を柔らかくする柔軟ストレッチ5選
腸腰筋をほぐすストレッチ7選!腰を柔らかくして目指せ腰痛改善【大腰筋が重要】
膝裏が痛い方へ。痛みの改善につながる膝裏ストレッチ5選を紹介!
股関節の痛みを和らげるストレッチを紹介!ストレッチでの禁忌も解説
筋膜リリース(筋膜剥がし)とは?効果とやり方をわかりやすく解説!
おすすめアイテム