ヨガで行う瞑想法(メディテーション)で得られる効果とは?おすすめの瞑想ヨガもあわせて紹介

瞑想法(メディテーション)と聞くと一見難しそうに感じますよね。「頭の中をからっぽにしたくても集中できない」「無の境地に達するのは素人では難しそう」と思う方も多いのではないでしょうか。この記事ではヨガで行う瞑想法について、得られる効果や嬉しいメリットなどについてご紹介しています。おすすめのヨガポーズや呼吸法、瞑想を行うのに良い時間帯などをチェックしていきましょう。

ヨガで行う瞑想法(メディテーション)とは?

体のどこにもキツいところがない状態で静かに呼吸しながらポーズをとり、心を無にして自然との一体感を感じていくことが、ヨガにおける瞑想法(メディテーション)のやり方です。ヨガを行ったあとは、体だけでなく頭もスッキリしたという経験を持つ方は多いでしょう。これはヨガがもともと瞑想のために行われていたことに関係しています。現代では柔軟性を高める運動として広く認知されているヨガですが、本来のヨガのポーズ(アーサナ)は集中して楽に長く座れるように体をほぐすためのものでした。

ヨガの瞑想法(メディテーション)で得られる効果・メリット

「瞑想」という言葉に、なんとなく苦手意識を持たれる方もいるかもしれません。しかし、けっしてこれはスピリチュアルなものではなく、現代ではきちんとした健康効果(科学的根拠)が証明されている行為です。ヨガの瞑想法の効果やメリットを見ていきましょう。

集中力が高まる

ヨガのポーズを行う際は、姿勢と呼吸に意識を向けます。仕事や家事、人間関係など……日常生活では気が付かないうちにさまざまな事柄で頭が一杯になっていますが、ヨガポーズをとるときだけは呼吸に集中しながらバランスを保つことだけに意識を向けることになります。そのためヨガの瞑想には集中力が高まるというメリットがあります。

生産性の向上

日ごろ忙しく動いている私たちの頭の中は、いくつものアプリが起動したまま常に何かしらの処理をし続けているスマートフォンのようなもの。そのため、マルチタスクをこなすうちに自然と熱を持ち、余分なエネルギーを消費しています。ヨガの瞑想を行うことは、いわば開きっぱなしになっているタスクを一つひとつ終了させて必要なことにエネルギーを注げるようにすること。これにより、生産性を向上させる効果が期待できます。

精神的な安定

人が悩んだり不安になる原因のほとんどが、今現在ではなく過去や未来へのとらわれだといわれています。過去に起こった出来事への後悔、未来に何が起こるかへの不安・心配を抱えているときは、心がここに在らずな状態です。ヨガの瞑想によって今の自分自身の状態に意識を向けることで、形のない不安から自分を解放することができます。

睡眠の質の向上

自律神経の切り替えがスムーズに行われるようになり、睡眠の質もアップする
自律神経の切り替えがスムーズに行われるようになり、睡眠の質もアップする

眠っていても、神経が高ぶっていると眠りが浅く疲れがとれなかったり、朝起きるときにかえって疲労感が強く残っていることがあります。これは自律神経の働きが悪くなり、活動モードの交感神経とリラックスモードの副交感神経がうまく切り替えられていないから。寝る前にヨガポーズで瞑想すると、自律神経の切り替えがスムーズに行われるようになり、睡眠の質もアップします。

ポジティブになる

ヨガのポーズを集中して行い瞑想状態になると、過去や未来の悩みから意識が解放されて自由になります。知らないうちに自分で自分を縛り付けていた思い込みが外れて楽になり、何事も前向きに捉えられるようになるでしょう。

ヨガの瞑想法の効果をより引き出すコツ

多くのメリットがあるヨガの瞑想ですが、より効果的に行うにはいつどのようなやり方で行うことがベストなのでしょうか。ヨガの瞑想を行うときに試してほしい、高い効果を引き出すコツを5つお伝えします。

呼吸を丁寧に行う

心臓を動かす、汗をかく、食べ物を消化するなど自分ではコントロールできないところを自動的に調整して機能させているのが自律神経です。自律神経の中でも、唯一私たちがコントロールできるのが「呼吸」。呼吸は自分の意志で速くしたり遅くしたり、止めたりすることもできますね。

吸う息、吐く息の長さを調節することで自律神経のバランスを整えることが可能に。ゆったりとした呼吸を意識すると副交感神経が優位になるため、心が落ち着いて瞑想状態に入りやすくなります。

時間帯に気を付ける

自然のリズムでは、人間は日中に活動して夜に眠る生き物です。自律神経の切り替えも、基本的には太陽の昇るタイミングや沈むタイミングに合わせて行われています。朝起きると交感神経が優位になって活発な活動ができるようになりますが、夕方日が沈むころには副交感神経に切り替わります。この時間帯に合わせてヨガの瞑想法を行うことで、より高い効果が得られます。

空調を整える

暑すぎたり寒すぎたりすると瞑想に集中しにくいため、ヨガの瞑想を行う際は部屋を適温に設定しておきましょう。余計なことにとらわれず集中できる環境を作っておくことが、瞑想の初心者でも効果を得やすくなるポイントです。

音楽を取り入れる

静かなほうが集中できるからと無音の空間を作ろうとすると、逆に空気の音が気になったり、服が擦れたりする些細な物音に反応してしまうことがあります。自然の音(例:窓から入る風の音)や瞑想向けに作られた音楽などを流しておくと、特定の音に反応せずに瞑想への集中力を高めやすくなります。

心地よい姿勢で行う

瞑想ヨガにおいて、必ずこのポーズをしなければならないという決まりはありません。座っても、仰向けに寝た姿勢でもかまいません。自分が楽な姿勢で行うことで、自然と心も安定していきます。

ヨガの瞑想法おすすめ4選

瞑想と聞くと、何も考えないで心や頭を「無」にすることだと思われる方が多いのではないでしょうか。確かにそのような方法もありますが、あえて何かに意識を向けることで雑念から少し距離を置くという瞑想法もあります。初心者には後者のほうが簡単かもしれませんね。さまざまな瞑想法の中から、おすすめの4つの瞑想法をご紹介します。

①マインドフルネス

「今ここ」にいる状態をしっかりと味わうことで、雑念をシャットアウトしてクリアな状態を作る瞑想法がマインドフルネスです。そのなかでも、呼吸に集中する方法もあれば、食事をしながら「今米粒が舌の上に置かれた。噛むと甘みが出てきた」と一つひとつの動作に深く集中して「今」の状態を味わう方法などもあります。今この瞬間に自分が感じていること、目の前にあることだけに集中する瞑想法です。

関連記事:マインドフルネスの生活への取り入れ方に関する記事はこちら

②呼吸瞑想法

呼吸に集中することで瞑想状態を作る方法です。「息を3秒で吸い、3秒止め、3秒で吐く」を繰り返します。慣れてきたらそれぞれ、5秒ずつ、10秒ずつと行う時間を長くしていくやり方もあります。自然な呼吸を繰り返しているだけでは意識が散ってしまいやすい方におすすめです。

③トラタク瞑想

ひとつの対象を見続けることに集中して瞑想する方法です。なかでもキャンドルの炎を見つめて行うトラタク瞑想が一般的に知られています。まばたきをせずに炎をしばらく見つめ、目を閉じて炎の残像を感じます。残像が薄くなったように感じたらまた目を開けて、炎を見つめる動作を繰り返します。瞑想効果と炎のゆらぐリズムの相乗効果によって、自律神経の働きを整える効果があるといわれています。

④チャンティング

ヨガレッスンのはじまりや終わりに唱えられることもある、サンスクリット語でヨガの教えなどを説いているマントラ(言葉)を声に出して唱えることを「チャンティング」といいます。サンスクリット語で唱えるため、言葉の意味がわからずまるで呪文のように感じて驚かれる方もいますが、声を発することで体の内側から起こる振動によるリラックス効果、集中力を高める効果が期待できます。短いマントラを何十回も繰り返し、瞑想状態に入るやり方もあるほどです。

自宅でできる瞑想ヨガおすすめ3選

ポーズに集中することで瞑想できる、簡単な瞑想のためのヨガポーズをご紹介します。安定して心地良い状態でポーズに入れるように、照明は明るすぎないようにして室温も適温にしておきましょう。服装も締め付けのない動きやすいもので行いましょう。

①前屈のポーズ

心も体もリラックスできる「前屈のポーズ」
心も体もリラックスできる「前屈のポーズ」

両足を前に伸ばして前屈するポーズです。体の背面が心地よく伸びることで副交感神経が優位になり、心も体もリラックスできます。チャレンジポーズではないため、気持ちよく体を伸ばしている状態で瞑想法を取り入れてみるのはおすすめですよ。

前屈のポーズのやり方

難易度:易しい

  1. 両足を前に伸ばして座ります。
  2. 両膝を曲げ、右手で右足の親指、左手で左足の親指をつかむか、両手をそれぞれ、つま先の上から被せるようにしてつま先を包みます。
  3. 息を吐きながら上半身を太ももに預けるようにして背中をリラックスさせます。おへそと太ももをつけたまま、伸ばせる範囲で両膝を伸ばします。
  4. 30秒自然な呼吸を続けたら、1の姿勢に戻ります。

前屈のポーズのポイント

脚を伸ばそうとしておへそと太ももが離れてしまうと背中や腰まわりが伸びなくなってしまうため、太ももにより掛かることを重視してポーズを行います。そうすることでヨガのポーズを「頑張って」行わずに済むため、より瞑想に集中できるでしょう。

②押し上げのポーズ

両手を組んで頭上に引き上げる「押し上げのポーズ」
両手を組んで頭上に引き上げる「押し上げのポーズ」

両手を組んで頭上に引き上げるポーズです。肩に力が入りすぎないように気持ちよく伸びをしましょう。瞑想法を行う前などに行うと、呼吸がよりしやすくなります。

押し上げのポーズのやり方

難易度:易しい

  1. 両足を腰幅に開いて立ち、胸の前で手を組みます。
  2. 息を吸って手のひらを天井に向けながら両腕を上に伸ばします。
  3. 首が詰まらないように肩をリラックスさせて、肘も突っ張りすぎずやや緩めた状態で30秒呼吸します。
  4. 息を吐きながら両手を離してゆっくりと体側に下ろします。

■押し上げのポーズのポイント

体をほぐして、よりリラックスした状態で瞑想法ができるよう、体全体を伸ばすことを意識しましょう。グッと強く腕を引き上げるだけではなく、おへそのまわりもしっかりと伸びるよう、中心から体を伸ばします。

③蓮華座のポーズ

瞑想初心者におすすめの「蓮華座のポーズ」
瞑想初心者におすすめの「蓮華座のポーズ」

ヨガの中で最も姿勢が安定する座位のポーズで、瞑想初心者におすすめのポーズです。足首や膝が痛い場合は無理をせず、片足だけの蓮華座にするか、安楽座(あぐら)で呼吸を味わい瞑想状態に入りましょう。

蓮華座のポーズのやり方

難易度:普通

  1. 両足を前に伸ばして座り、右膝を曲げて右足を左太ももの上に乗せます。
  2. 左膝を曲げ、左足を右太ももの上に乗せます。
  3. 背筋を伸ばして30秒呼吸を続けます。
  4. 両足を解いて脚を伸ばした状態に戻ります。

蓮華座のポーズのポイント

足首や膝に痛みを感じたり足が痺れるような場合は脚をほどき、片足だけ蓮華座の形にしたあぐらにするか、両足ともあぐら(安楽座)にして背筋を伸ばし、呼吸を味わいましょう。がっせきのポーズで股関節をほぐしてから行うこともおすすめです。

3つのヨガポーズをご紹介しましたが、ほかにもヨガポーズには集中して取り組むことで深い瞑想状態に入ることができるポーズが数多くあります。

仰向けで寝た状態で行うシャバーサナもリラックスして瞑想を行うことができるので、ぜひ試してみてくださいね。

関連記事:寝る前の瞑想におすすめなシャバーサナのやり方を紹介した記事はこちら

ヨガは動く瞑想!?瞑想法との関係性とは

一つひとつの動きを呼吸に合わせて丁寧に行うヨガは、動きのある瞑想法とも呼ばれています。ヨガレッスンでよく行われる「太陽礼拝」は同じ動きを繰り返すため瞑想状態に入りやすく、年末には108回繰り返して煩悩を払おうというイベントが頻繁に開催されるほどです。

自分でヨガを行おうとすると「次はどのポーズをとろうか」と考える瞬間がありますが、太陽礼拝はポーズの流れが決まっているため無心に続けられるのが魅力です。余計なことはなにも考えず、呼吸に合わせてひたすら動くことで雑念が取り払われるため、ヨガそのものが瞑想につながっていくのです。

ヨガポーズと呼吸法で理想的な瞑想効果を得よう

ヨガは呼吸とともに体を動かすため、日ごろ忙しく雑念だらけになっている現代人におすすめの動く瞑想です。じっと座って心を無にしようとしても、はじめはなかなか慣れないもの。体を動かしながら、今このときだけを味わうことに集中すれば、頭の中がスッキリ整理されて生産性も向上し、仕事や生活のクオリティもアップしますよ。日々忙しくて、なかなかヨガをしにヨガスタジオやジムに行く時間がない方には、オンラインフィットネスがおすすめです。

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この動画はどなたでも視聴いただける動画となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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