「体幹トレーニングは意味ない」これって本当?鍛える重要性を解説
監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
「体幹トレーニングは意味がない」と言われている理由
体幹トレーニングを行うと、体の筋肉のバランスが整い安定性が高まります。筋肉アップによる引き締めや体力の向上が期待できるうえ、腰痛改善や転倒防止など普段の生活におけるメリットもあります。
しかし、ネットでは体幹トレーニングは意味ないといわれることも。そこれは、体幹トレーニングがきついわりに即効性がないからです。体幹トレーニングもは、筋トレと同じで継続しないと効果を感じられません。
体の変化を感じたい場合は、体幹トレーニングを長期的に継続する必要があります。効果を感じられるまでの期間には個人差がありますが、約2カ月前後ほどは続けると効果を実感できるでしょう。
次の章では、体幹トレーニングの重要性とメリットを解説します。もし、体幹トレーニングそのものを詳しく知りたい方はこちらの関連記事をご覧ください。
関連記事: 体幹トレーニングについて詳しく紹介した記事はこちら
体幹を鍛える重要性と3つのメリットを解説
体幹が鍛えられていないと、正しい姿勢が維持できず腰痛の原因になったり、痩せにくい体になってしまいます。私たちの生活に大きく影響する体幹は、年齢や性別に関係なく日頃から鍛えておくことが大切です。
体幹トレーニングすることで得られるメリットには次のようなものがあります。
- 太りにくい体に近づく
- 日常動作のパフォーマンスUP
- 正しい姿勢を保持しやすくなる
1つずつ詳しく見ていきましょう。
太りにくい体に近づく
体幹トレーニングを行うと筋肉量が増えて、基礎代謝も上がります。基礎代謝が上がるということは1日に消費するカロリーが増えることになります。
人間は摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、余ったエネルギーが脂肪として蓄えられ太ります。逆に消費カロリーが摂取カロリーを上回ると脂肪が燃焼され痩せていきます。体幹を鍛えて筋肉量を増やし、基礎代謝が増えれば、1日の摂取カロリーの上限も上がります。その分太りにくい体になることができるのです。
日常動作のパフォーマンスUP
特定の筋力が弱くなると、ほかの筋肉でカバーしようと体が勝手に動いてしまう代償動作が起こります。代償動作はケガにつながりやすいため、全身の筋肉をバランスよく強化することが大切です。
体幹を鍛えることで、さまざまな動作につながる筋肉を鍛えられ、ケガ防止になります。ケガをしにくくなれば、生活の質も上がります。
正しい姿勢を保持しやすくなる
体幹の筋肉が衰えると猫背や反り腰などの姿勢で体を支えようとします。姿勢が悪いと特定の部位に負担がかかり、肩こりや腰痛、ストレートネック、太ももの前張りなどの原因になりやすくなってしまいます。ることも。また、最悪の場合には腰椎を痛めてしまうこともあるかもしれません。場合もあります。
腹筋や背筋部などの体幹を鍛えると、筋肉が体を支えられるようになり、正しい姿勢を保持しやすくなるのです。
【運動初心者向け】体幹トレーニングおすすめ3選
おすすめの体幹トレーニングを3つ紹介します。どのトレーニングも初心者でも無理なく行える簡単なものですが、より効果的にトレーニングを行うために、しっかりポイントを抑えておくとよいでしょう。
ドローイン
ドローインとは呼吸でお腹のインナーマッスルを鍛えるトレーニングです。ドローインを行うと、腹横筋・横隔膜筋・内腹斜筋・多裂筋などを鍛えられます。そのようなお腹まわりの深層部にある筋肉を鍛えることで、次のような効果が期待できます。
- ウエストのくびれができる
- ぽっこりお腹を解消できる
- 姿勢がよくなる
- 内臓の働きがよくなる
- 腰痛を改善できる
ドローインのやり方
ドローインは、息を吐きながらお腹の筋肉をしぼっていきます。ドローインの基本である仰向けのドローインのやり方です。
- 床に仰向けの姿勢で寝て、両膝を立てます。
- 息を吐き切ってこれ以上しぼまないほどお腹を薄くしたらその状態をキープし浅い呼吸を繰り返します。
- 10〜30秒キープしてお腹を緩めます。
- 一連の動作を2〜3回繰り返します。
寝たまま行えるため、朝起きたときや寝る前などに取り入れてみてください。
ドローインのポイント
呼吸するときは鼻から吸って口から吐きましょう。息を止めないよう呼吸を続けます。また、お腹をしぼませるときは、脇腹や背中側のお肉も中心に向かって小さく集めるイメージで行ってください。
しぼませた状態のキープが難しい場合は、腹式呼吸だけの練習をしてみましょう。
関連記事:ドローインの正しいやり方と効果について解説した記事はこちら
プランク
プランクは、手のひらまたは前腕と足のつま先を地面につけた状態で体を浮かせて体幹をまっすぐ維持するトレーニングで、自分の体の重さを使って負荷をかける自重トレーニングの1つです。ポーズをキープすることで体幹を鍛えることができます。
プランクで期待できる効果は次のようなものです。
- ぽっこりお腹の改善
- 二の腕を細くする
- ヒップアップ効果
- 姿勢がよくなる
- 骨盤の位置が整う
プランクのやり方
初心者向けのプランクのやり方は以下になります。
- 肘を90度に曲げて床につけてうつ伏せになります。
- 両足を揃えてつま先を立て、下半身が床につかないようにお尻を上げます。
- 頭からかかとまでを一直線にして30秒〜1分間キープしましょう。
プランクのポイント
プランクを行っている間は、息を止めないようにしてください。呼吸が止まってしまうと体内に酸素が行き渡らずプランクの十分な効果が得られなくなります。
最初は1日1分、慣れてきたら時間や回数を増やしながら続けてください。
関連記事:プランクの効果とやり方について詳しく解説した記事はこちら
レッグレイズ
レッグレイズとは仰向けで持ち上げた脚を上下に動かすトレーニングのことで、自分の脚の重さを使って下腹部の筋肉を鍛える自重トレーニングです。腹直筋下部や腸腰筋を鍛えられます。
レッグレイズで期待できる効果は以下になります。
- ぽっこりお腹の改善
- 美しい腹筋になる
レッグレイズのやり方
レッグレイズのやり方を紹介します。
- 両腕を体の横に置き仰向けになります。
- 息を吐きながら床から垂直になるところまで両脚を上げます。
- 息を吸って両脚をしっかり伸ばしたまま、ゆっくり床につかないぎりぎりまで両脚を下ろします。
- 脚の上げ下げを10回×3セット行います。
腰や背中や腰が床に当たって痛い場合は、タオルやヨガマットを敷いて行いましょう。
レッグレイズのポイント
脚を上げるときに腰が反らないよう、息を吐きながらおへそを床に引き込むようにして脚を上げてください。
なお、女性向けに簡単にできる体幹トレーニングは、以下の記事でも詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
関連記事:レッグレイズの効果的なやり方を解説した記事はこちら
体幹トレーニングに関するQ&A
体幹トレーニングに関するよくある質問を紹介します。即効性がないため意味がないといわれることもありますが、体幹トレーニングの目的や効果を正しく把握して日頃のエクササイズに組み込むことが大切です。
体幹トレーニングをする意味はある?
体幹トレーニングは胴体部分の深層筋を鍛えるもので、筋肉のバランスを整えて体を安定させます。さまざまな競技のパフォーマンスを高めるだけではなく、姿勢やぽっこりお腹の改善、腰痛の軽減など日常生活やダイエットに役立つものです。
体幹トレーニングには意味があり、年齢や性別に関係なく行った方がよいと言えます。
体幹トレーニングの効果はいつから出る?
体幹トレーニングの効果を実感できる時期は、目的によって変わります。
ダイエットのために体幹トレーニングを行う場合は、体幹トレーニングだけではなく有酸素運動を組み合わせて週2~3回ほど行ってください。そうすると、2ヶ月前後で目に見える効果が出る可能性が高いでしょう。ただし、あくまでも目安であり、個人の状況や運動習慣によって効果が実感できる時期は異なります。
体幹トレーニングだけで痩せる?
体幹トレーニングだけを行って痩せる可能性はありますが、効率的ではありません。体幹トレーニングは、体についている脂肪を血中に分解する働きがあります。
痩せたい場合は、体幹トレーニングに、脂肪をエネルギーとして燃やす有酸素運動を組み合わせて行うと効率的になります。
関連記事:筋トレと有酸素運動の順番について詳しく解説した記事はこちら
体幹トレーニングは意味ないは間違い!継続が大切
体幹トレーニングが意味ないといわれるのは、即効性がないことと、体幹トレーニングだけでは効果的なダイエットは期待できないからです。
体幹を鍛えることで筋肉量が増え、体全体の筋肉のバランスが整い引き締め効果が期待できます。また、有酸素運動と組み合わせれば脂肪を燃焼できるので、それぞれ個人差はありますが2ヶ月ほどで変化を感じられるでしょう。
体幹トレーニングは継続が大切です。がんばりすぎずに、無理のない範囲で毎日続けてみてください。