40代女性におすすめしたい、自宅で簡単にできる筋トレ4選
監修者情報
柴田 直樹
トルチャインストラクター
株式会社ティップネス勤務。
入社後、店舗マネージャーとしてジムの運営やトレーナー育成に携わりながら、自身もパーソナルトレーナー、スタジオインストラクター、企業フィットネス講師として活動。
現在はオンラインフィットネス「トルチャ」の事業運営に従事。
◼︎資格
・NESTA認定-PFT
・NESTA認定-クラブマネジメントスペシャリスト
・NESTA認定-メンタルフィットネストレーナー
・中学・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
・食コンディショニングトレーナー
・栄養コンシェルジュ®︎1ッ星
・一般社団法人 日本美腸協会 美腸プランナー®︎
40代女性の筋肉量が低下する理由
40代になると多くの女性は体型の変化を感じます。その大きな原因の一つは筋肉量の低下で、体重が変わらなくても体型に変化が現れます。
筋肉量が落ちる大きな原因は加齢による体の変化と運動量の低下です。ここでは加齢による体の変化と運動量の低下について詳しく解説します。
年齢を重ねることによる体の変化
年齢を重ねることで筋肉量が低下します。その原因は主にエストロゲンの分泌量が低下することです。
エストロゲンは女性の性機能をコントロールする性ホルモンで、子宮内膜を厚くしたり乳房の発達を促したりするホルモンですが、筋肉量をキープしたり増やす効果もあります。
しかし、加齢によってエストロゲンの分泌量は徐々に低下し、筋肉量を保ったり増やしたりすることが難しくなるのです。
特に更年期が徐々に近づいてくる40代ではエストロゲン分泌量の減少も大きくなると考えられるため、筋肉量の減少が目に見えて大きくなってくるのです。
運動量の低下
運動量が低下することも筋肉量の低下につながります。
筋肉量を保ったり増やしたりするためには何よりも運動をすることがとても大切です。運動をすることで筋肉に刺激が入ることで筋肉量が保たれたり増加したりするのです。
しかし、多くの日常的な運動習慣がない人では徐々に体力が低下してしまいます。体力が低下することで日常生活動作だけで疲れてしまい、運動をする余力がなくなり運動量の低下につながります。
その結果、筋肉量が保てるほど十分な刺激を筋肉にいれることができなくなり、筋肉量の低下につながるのです。
【40代女性向け】筋トレで筋肉量を増やす3つのメリット
尿もれやひざの痛みなど、40代女性が抱える体の不調の多くには「筋肉量」が関係しています。筋肉は加齢による影響を受けやすく、一説によると40代以降ではなんと年間約5%もの筋肉が失われてしまうとも…。筋肉の衰えを防ぎ健康的な体を維持するためには、日々のトレーニング習慣で筋肉をつけることが重要なのです。
ここでは40代の女性が筋トレをして筋肉量を増やすメリットを3つ紹介します。
膝や腰、肩などの痛みの緩和
筋肉量が増えると血流やリンパの流れが促進され、加齢によって生じる体の痛みが緩和されることがあります。「痛みを感じているときに筋トレなんて…」と感じる方も多いかと思いますが、無理のない範囲で体をほぐすようにしましょう。また、筋肉量が増えることで姿勢改善効果も期待できます。悪い姿勢によるゆがみや関節への負担を解消し、腰痛やひざまわりに感じやすい痛みなどを起こしにくい健康的な体を目指しましょう。
基礎代謝アップ
筋肉量を増やすことで基礎代謝量を増加させ、太りにくい体質に変化させることができます。
基礎代謝とは生きていくために必要な最低限度のエネルギー量のことで、呼吸のために横隔膜を動かしたり、心臓を動かしたりするなど生命維持に必要なものに使うエネルギー量のことです。つまり、何もしていなくても消費するエネルギー量と言い換えることができます。
筋肉は体組織の中でもとても活発に代謝を行い、多くのエネルギー量を消費します。筋肉量の増加は基礎代謝量の増加につながり、なにもしていなくても消費するエネルギー量が増加し、太りにくい体質になるのです。
ストレス解消
40代は体だけでなく、心の不調も感じやすい年代。ホルモンバランスの乱れもあり、イライラや悲壮感、気分の落ち込みに悩む女性も多いのです。幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の分泌を促す筋トレを習慣化して、気分をリフレッシュさせましょう。
【自宅でOK】40代女性におすすめの筋トレ4選!
今から筋トレをしてしっかり筋力が増えるの?と不安な方もいるかもしれません。
しかし、40代以降の筋トレ初心者でも自宅で効果的に筋トレをすることは可能です。
ここでは体力に自信のない40代女性におすすめの筋トレを4つ紹介します。
プランク
プランクとは、うつ伏せの状態からひじとつま先を床について、体を床から浮かせるトレーニングのことです。英語ではPlankと表記され、日本語に訳すと「厚板」という意味です。
腹筋を中心に、体の前側全体をバランス良く鍛えることができます。
特別な器具は必要なく、難しいテクニックもいらないため初心者にとてもおすすめのトレーニングです。
プランクのやり方
難度:易しい
- うつ伏せの状態から、ひじを床につけて90度に曲げ、ひざは目一杯伸ばしてつま先を立てます。
- ひじとつま先で支えながら、下半身を床から浮かすようにお尻を上げます。
- 頭が下がったり顔が正面を向いたりしないように、頭からかかとまでが一直線になるように30秒〜1分間キープしましょう。
- 1セット終わったら30秒〜1分間休み2〜3セット行うとよいでしょう。
プランクのポイント
プランクでよくあるミスがお尻の高さです。低すぎても腹筋にしっかりと効いてきませんし、高すぎても負荷がかかりにくくなります。
行っている最中はとにかく、頭・お尻・かかとを一直線に保つことを意識して行いましょう。
肘が痛いと感じる場合は、ヨガマットを敷いて実施してみてください。
レッグレイズ
レッグレイズは仰向けの状態から脚を天井に向かって上げていくエクササイズで、おもに下っ腹にあたる腹直筋の下部を鍛えることができます。
特別な器具が必要なく、ベッドやマットに仰向けになって行えるため運動初心者にとてもおすすめのトレーニング方法です。
適切に行うためには気をつけるポイントがいくつかあるので、正確なフォームで行うことに注意を向けましょう。
レッグレイズのやり方
難易度:普通
- 両ひざを伸ばして仰向けになります。口から息を吐きながら腰を床に当てて反ることを防ぎましょう。息を吐ききったら鼻から軽く息を吸います。
- 口から息を吐きながら両ひざを伸ばしたまま、足の裏が天井に向くように脚を上げます。
- 鼻から息を吸いながらゆっくりとコントロールしながらかかとを床ギリギリまで下ろします。腰は床に触るように押しつけ続けてください。
- 1〜3を同様に10〜15回繰り返し、2〜3セット続けます。
レッグレイズのポイント
実施している最中は腰をしっかりと床につけることが大切です。腰が浮いてしまうと背骨が過剰に反り返り痛みが出てしまう可能性があります。
実施するときは動きをゆっくりとコントロールしながら腰が床から浮かないようにしっかりと押しつけ続けましょう。
ワイドプッシュアップ
肩まわりや胸、背中を鍛えるトレーニングです。四十肩や腰痛などの体の痛み、背中の厚み、脇まわりの“はみだし肉”に悩んでいる方はぜひチャレンジしてみてください。
ワイドプッシュアップのやり方
難易度:普通
- 両手は肩幅よりやや広めの位置にセットします。
- 両ひざを伸ばし、かかとから頭頂までが真っ直ぐになるようにします。
- 吸う息で胸を下ろし、床につかない位置で止めます。
- 息を吐きながら、両手で床を押し、胸を元の位置まで引き上げます。
- 2〜3の動きを繰り返し行います。
ワイドプッシュアップのポイント
慣れないうちは胸を下ろすときに、床に胸をつけてもかまいません。
肩甲骨をやわらかく使いながら、腕の力だけでなく、胸まわりも意識しましょう。
関連記事:女性向けの腕立て伏せのやり方を詳しく解説した記事はこちら
ワイドスクワット
腰まわりやひざなど、下半身全体を強化したい方におすすめのトレーニングです。足腰に筋肉をつけて、いつまでも若々しく軽快に動きましょう。
ワイドスクワットのやり方
難易度:普通
- 脚は肩幅の1.5倍ほどに開いた状態で、つま先は45度外側に向けてハの字にします。
- 手を胸の前で組み、ゆっくりとお尻を下ろしていきます。
- ひざの位置までお尻を下げたら、かかとで床を押すように立ち上がりましょう。
- 一連の動きを10回1セットとし、2~3セット繰り返します。
ワイドスクワットのポイント
お尻を下ろすときには、お腹にグッと力をいれた状態で背筋を伸ばしましょう。
40代女性が筋トレをする際の注意点
正しく行うことで運動初心者の40代女性でも筋肉量を増やすことは可能です。しかし、注意しないと効果が出ないばかりか体を痛めてしまうこともあります。
ここでは40代の女性が筋トレをする際の注意点について詳しく解説します。
筋肉に負荷をかけすぎない
最初は無理をせずに、筋肉に負荷をかけすぎないことが大切です。
筋トレはやればやるほど効果が出るわけではなく、効果を出すために適切な量があります。それを超えてやり続けたり、正しいフォームが保てないのに無理に続けようとしてしまうとケガをしてしまったり効果が落ちてしまうことがあります。
正しいフォームで行えているかどうかを一つの目安にして、正しいフォームが保てなくなったらその時点で終わって問題ありません。
ゆっくりと体を動かす
トレーニングはゆっくりと動作すると効果的に行うことができます。
運動初心者が素早くトレーニング動作を行おうとすると正しいフォームが維持できなかったり、関節にかかる負担が大きくなったりしてしまいます。そうなると効果も出にくくなり、ケガもしやすくなりますので注意してください。
まずはゆっくりと正確な動作でトレーニングを行うことを意識しましょう。
週2、3回程度に抑える
筋トレで効果を出すためには、しっかりと休みをとることが大切です。
筋トレ後48〜72時間で超回復という現象が起こり、筋トレ前よりも少し筋肉が強い状態に回復します。このタイミングでトレーニングを繰り返すことで、徐々に負荷を高めていき筋肉がついてくるのです。
逆にしっかり回復しないままトレーニングをすると疲労が蓄積します。効果も効率的に出てきません。
筋トレは毎日行わず、週2〜3回程度の頻度にとどめておきましょう。
40代から効果的に筋トレを行って、女性らしい引き締まった体型を作ろう
40代を超えた女性はホルモンの関係や運動量の低下によって徐々に筋肉量が低下し、体型も変わり太りやすくなってきてしまいます。
体型を元に戻し痩せやすい体にするためには、筋トレをして筋肉量を増やすことが大切です。
運動初心者の方でも、自宅で器具を使わない筋トレで十分に効果を出すことが可能です。筋トレを日々の習慣にして、筋肉量を増やし健康的で美しい体型を作っていきましょう。