体が硬い原因は「使わない」こと
「体が硬い」「柔軟性を上げたい」というお悩みを抱えている方は多くいらっしゃいます。柔軟性は生まれ持った関節の構造や筋肉の質によって個人差が出やすいものです。しかし、体が硬くなる原因の多くは日々の生活習慣や運動習慣にあります。日々の過ごし方を見直すことで柔軟性は改善に導くことができます。
普段から体を動かす機会が少ないと、脳は「このくらいの可動域で十分なようだ」と判断し、関節を動かす筋肉の柔軟性は低下します。さらに、動きをなめらかにするための滑液の分泌量もどんどん減少してしまうのです。この症状を「廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)」といいます。
一方で、ストレッチなどを継続的に行っていれば、年齢を重ねても柔軟性のある体をキープできます。体を動かして柔軟性を向上させ、バランスのよい体づくり、スムーズな動作を実現しましょう。
体が柔らかくなるとどんなメリットがある?

ストレッチをして体の柔軟性を高めると、次のようなメリットがあります。
ケガの予防
特定の部位に負荷がかかりすぎるとケガにつながりますが、柔軟性が高いと体にかかる衝撃を分散できるようになります。特に肩や腰には負担がかかりやすいので、肩こりや腰痛が気になる方はストレッチをしてケガの予防と改善をしましょう。
冷え性の改善
冷え性の原因は自律神経や女性ホルモンの乱れだけでなく、血行不良も要因の一つと考えられています。心臓の収縮によって血液は体内を循環していますが、下半身にある血液が上部に戻るためには、筋肉の収縮が不可欠です。脚の筋肉を柔らかくし、血液を押し上げる力をアップできれば冷え性の改善につながります。
むくみの改善や疲労回復
リンパ節まわりの柔軟性が向上するとむくみの改善が期待できます。特に下半身のむくみが気になる方は、股関節まわりの柔軟性を向上させるストレッチが効果的です。
痩せやすい体づくり
筋肉の柔軟性が上がると関節の可動域が広くなるため、大きな筋肉をスムーズに動かせるようになります。筋肉をしっかり動かせると運動したときのエネルギー消費量が高くなり、痩せやすい体に近づきます。
姿勢が良くなる
股関節まわりの筋肉の柔軟性が低下すると、骨盤が本来あるべき位置からずれてしまいます。それによって、骨盤に支えられている背骨のバランスが崩れ、姿勢が悪くなってしまうのです。ストレッチをして体の柔軟性を高めると、骨盤のバランスが整うだけでなく、姿勢の改善が期待できます。
体を柔らかくしたい方必見!おすすめの柔軟ストレッチメニュー5選
今回は特別な道具を使わずにできる効果的なストレッチメニューを5つご紹介していきます。どれも簡単なもので今すぐチャレンジできます!
①ハッピーベイビーポーズ

ハッピーベイビーポーズは股関節を中心に、下半身全体の柔軟性を高められるストレッチメニューです。リンパの流れを活性化させることで、肩こり、腰痛、冷え性の改善効果も期待できます。
実際にポーズをとってみましょう
難易度:易しい
- 仰向けになって両膝を立てます。
- 両膝を曲げて、足の裏を外側から手で掴みましょう。
- 膝の角度が90度になるように意識し、吐く息で両手を手前に引き寄せ、膝が脇の下に少し沈むようにし、股関節を伸ばします。
- 呼吸を行いながら、数秒キープします。
ハッピーベイビーポーズのポイント
腰や背中が床から浮かないようにしましょう。
痛みが強すぎると感じる場合はつま先を持つのではなく、膝を抱えるようにしましょう。長いタオルを使用し、足の裏に引っ掛けて、両手は足の裏ではなくタオルを掴むようにして行っても良いでしょう。
②片脚前屈

片脚前屈は、体が硬い方でも無理なく太ももの裏(ハムストリングス)を伸ばせるストレッチメニューです。背中やお尻、股関節の筋肉を伸ばす効果もあり、肩こりや腰痛にも効果があります。
■実際にポーズをとってみましょう
難易度:易しい
- 座った状態で、脚を前に伸ばします。
- 左膝を立てて曲げ、膝を左側に倒します。左の足裏が、右足の内腿につくようにします。
- 骨盤を立て、上半身を倒しながら両手で右足のつま先を掴みます。
- つらい方は足首やふくらはぎを掴み、余裕がある方は両手を足裏で組みましょう。
- 呼吸を行いながら、数秒キープし、反対側も行っていきます。
■片脚前屈のポイント
無理をせずに、痛気持ち良いと感じるポイントで深い呼吸をしましょう。
痛いと感じすぎると、筋肉がより緊張して硬い状態になってしまいます。全身の緊張をゆるめ、リラックスした状態で行ってください。
③首の横のストレッチ

首の横のストレッチでは、主に「斜角筋」を伸ばします。首まわりの筋肉をほぐすと、デスクワークなどで硬くなりがちな筋肉をほぐし、姿勢の改善や肩こりの緩和が期待できます。
■実際にポーズをとってみましょう
難易度:易しい
- 座った状態で体を真っ直ぐにし、頭を右側に傾け、右手を左側の耳に添えます。
- 力は加えず、腕の重みで首の左側を伸ばしましょう。
- 鼻から大きく息を吸い、吐く息で首の力を抜き、首の伸びを深めます。
- 反対側も同様に行います。
■首の横のストレッチのポイント
頭を倒す手で押すより、手の重みを使って首を倒す感覚で行います。
息を吐きながら倒し、リラックスしましょう。
④針の穴のポーズ

片足ずつ行うこのポーズでは、腰につながるお尻や太ももまわりの筋肉をストレッチできます。腰まわりや背中までの筋肉を広く温め、腰痛の改善が期待できます。
■実際にポーズをとってみましょう
難易度:易しい
- 仰向けの姿勢で床に寝て、両膝を立てます。
- 右足を軽く持ち上げて膝を外へ開き、右足首を左太ももに乗せます。右足のすねが床と平行になる状態を目指しましょう。
- 脚を組んだまま両足を軽く持ち上げ、左足を両手で持ちます。
- 右足のお尻、太ももの内側・外側・裏側、腰のいずれかに気持ち良い伸びを感じたらその状態をキープし、数呼吸繰り返します。
- 左足も同様に行います。
■針の穴のポーズのポイント
足を持ち上げたり、手で足を持つのが難しく感じたらステップ2の状態でキープしてみましょう。股関節まわりの伸びを感じられたら、組んだ足を胸の前に無理に持ってくる必要はありません。気持ち良い伸びを感じられる状態を目指してストレッチしてみましょう。
⑤椅子やテーブルを使ったストレッチ

椅子やテーブルを支えにして、太もも裏の筋肉を伸ばしていくストレッチメニューです。適度な高さの椅子やテーブルがなければ壁を使ってもOKです。
■実際にポーズをとってみましょう
難易度:易しい
- テーブルから一歩離れた場所に立ち、テーブルに両手を添えます。
- 脚を肩幅に広げて、上半身をゆっくりと前に倒して床と並行になったら、お尻を後方に突き出す意識で伸びを深めます。
- 太もも裏がしっかりと伸びていると感じたら数秒キープ。
- ゆっくりと元の位置に戻ります。
■椅子やテーブルを使ったストレッチのポイント
上半身は背筋を伸ばし、力を抜いてリラックスした状態で行いましょう。ストレッチをするときは、かかとが地面から浮かないように気を付けてください。
ストレッチ効果を高める!柔軟性アップのコツ
柔軟ストレッチをしていても、「やり方はあっているのかな」と不安になることはありませんか?効率良く柔軟性をアップするために、ストレッチを行うときのコツをご紹介します。
深い呼吸を意識すること
息を止めてストレッチを行うのは避けましょう。体が緊張して筋肉が伸びにくくなるだけでなく、血圧の上昇も引き起こします。ストレッチを行うときは深く丁寧な呼吸を心がけましょう。
さらに、筋肉を伸ばす際に息を吐くと、筋肉が緩みやすくなり、よりストレッチ効果を高められます。
ストレッチは入浴後に
湯船に浸かって体を温めると、凝りかたまった筋肉が緩みやすくなります。入浴後のストレッチは、より筋肉が伸びやすくなるので、ストレッチをナイトルーティンに組みこんでみましょう。
関連記事:お風呂上がりのストレッチについてまとめた記事はこちら
硬い部位から優先的に
体にあるたくさんの筋肉は、互いに影響しあっています。硬い筋肉を放置するとほかの筋肉も硬くなってしまったり、体のバランスを崩す原因にもなります。
ストレッチの効果を高めるためには硬い部位を優先的にストレッチして、体のバランスを整えながら全身まんべんなくストレッチを行いましょう。
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体の柔軟性向上に関する疑問をQ&A形式で回答!
柔軟ストレッチの効果が出るまでの期間は?
柔軟ストレッチの効果を感じられるようになるまでには、およそ2〜3ヶ月かかると言われています。しかし、ストレッチをはじめる前の状態によって効果の出方も異なるため、期間には個人差があります。
柔軟ストレッチは1日何分行うのが適切?
柔軟ストレッチは1日10〜30分くらいかけて行いましょう。たくさんのストレッチを行うより、一つのストレッチに時間をかけてゆっくり伸ばしたほうが効果的です。筋肉が最大まで伸びると柔軟性がアップしやすくなります。
股関節を柔らかくする方法はある?
多くの方がとくに気になる股関節の柔軟性を上げるためには、お尻や太ももの筋肉の凝りをほぐしたり、体の歪みを改善したりすることも大切です。股関節を柔らかくしたい方は関連記事も参考にしてください。
関連記事:股関節を柔らかくするストレッチをまとめた記事はこちら
40代、50代からでも体は柔らかくなる?
年齢を重ねるほど効果が現れるまでに時間がかかってしまう場合がありますが、柔軟ストレッチは正しく行えばどの年代でも必ず効果がでます。
また、加齢で筋力が低下すると柔軟性も失われるため、筋力をアップさせる筋力トレーニングも欠かせません。ストレッチと筋トレを組み合わせて、強くしなやかな筋肉を作りましょう。
ここまで、体が硬い方向けに柔軟性の大切さや、効果的なストレッチ方法をご紹介してきました。ストレッチは継続的に行うことで柔らかい体に近づいていきます。無理なく続けられるメニューを取り入れて、自分のペースで行ってみましょう。
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