今注目の「ボクササイズ」とは?期待できる効果・やり方を初心者向けに解説

今注目の「ボクササイズ」とは?期待できる効果・やり方を初心者向けに解説

監修者情報

杉山 なつみ

杉山 なつみ

ヨガ講師・バリ島ヨガスタジオマーケター

2015年12月にヨガの資格を取得後、都内を中心に企業向け健康セミナーの実施や、ヨガスタジオでの自主開催レッスンやスポーツ選手向けのパーソナルヨガレッスンを行う。

2019年1月にインドネシア・バリ島へ移住。現在はフリーランスのヨガインストラクターとして、現地のマーケティングや、バリ島からのオンラインレッスンを開催中。

■資格

・日本ヨガインストラクター協会2級

この記事では、運動で効果的に痩せてボディメイクをしたいと考えている女性に向けて、有名なモデルやタレントも取り入れている今人気のボクササイズを紹介しています。

ボクシングの要素を取り入れた、ダイエットにも筋トレにもなるボクササイズの美容・健康効果や基本的な動き、おすすめのレッスン、また頻度や服装などよくある質問についても解説しています。まずは自宅で気軽に始めてみたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

ボクササイズとは

ボクササイズとはボクシングエクササイズの略で、ボクシングの動きやトレーニング方法を目的に合わせて誰でも取り組みやすい形に改良したエクササイズです。

ボクシングは体重別階級で競われ、時に厳しい減量が迫られる格闘技であり、その練習メニューにはダイエット効果や筋肉増強効果が期待できるものが多くあります。そのような要素を取り入れたボクササイズは、モデルやタレントをはじめ、女性に人気のエクササイズです。

ボクササイズに期待できる4つの効果

ボクササイズは、無酸素運動と有酸素運動が同時に行えるエクササイズです。パンチやキックなど筋肉を刺激する無酸素運動の動きは筋肉アップが見込め、ステップやフットワークは有酸素運動であるため、脂肪燃焼効果が期待できるなど女性にとってさまざまな嬉しい効果があります。そんなボクササイズのおもな効果は以下の4つです。

  • カロリー消費
  • 基礎代謝アップ
  • 健康体の維持
  • ストレス発散

ここでは、ボクササイズに期待できる効果について詳しく解説します。

カロリー消費

ボクササイズは全身運動のため、カロリー消費が見込めます。カロリーの消費量はボクササイズの内容によりますが、ヨガの約6倍、ジョギングの約1.5倍のカロリーを消費するといわれています。以下はそれぞれの運動を10分ほど続けた際のカロリー消費量の比較です。

【10分間あたりの身体活動消費エネルギー量】※体重60kgの人の場合

  • ヨガ  15kcal
  • 軽い筋力トレーニング 25kcal
  • ジョギング  60kcal
  • エアロビクス  63kcal
  • ランニング  73kcal
  • ボクササイズ  93kcal

参考:健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023|厚労省

基礎代謝アップ

ボクササイズは適度に筋肉を鍛えることのできる無酸素運動の動きを取り入れています。例えば、両手を胸の前に構えた状態で行うボクササイズスクワットは、全身の筋肉の6〜7割を占めるお尻、太もも、ふくらはぎにアプローチできます。

また、相手のパンチをよけるように体を左右に曲げる動きのサイドベンドは、腹直筋や腹斜筋を鍛えられます。そして、シャドーパンチの練習では腕をまっすぐ前に出すのではなく、右手なら左方向にパンチを繰り出し上半身をひねる動きを加えれば、腕や背中の筋肉を刺激できます。
筋肉量がアップすれば基礎代謝が上がり、何もしていなくてもカロリーが消費されるので、痩せやすい体になるのです。

健康体の維持

生活習慣病と運動習慣は相関関係を持ち、運動習慣が少なくなると生活習慣病のリスクが上がるといわれています。例えば、心筋梗塞や脳梗塞、高血圧、糖尿病などは、運動によって内臓脂肪を燃焼したり血管壁の伸縮性を改善したりすることで予防が見込めます。

ボクササイズを習慣的に継続(1回30分以上を週2回以上実施し1年以上継続)することは、健康維持につながるのです。

ストレス発散

パンチやキックといった瞬間的でシンプルな動きは非日常的で、無心に体を思いっきり動かすこととなり、ストレス発散につながります。ストレスが溜まると暴飲暴食に走ったりだらだらと過ごしてしまったりすることもあり、ダイエットにはマイナスです。思いっきり体を動かすことでストレスを発散させましょう。

ボクササイズで痩せやすい部位を紹介

ボクササイズは全身にアプローチできる運動ですが、特に痩せやすいといえるのは以下の部位です。

お腹まわり全身運動により脂肪燃焼が促進され、内臓脂肪が消費されることでお腹まわりの引き締め効果が見込めます。
二の腕上半身のパンチ動作で二の腕の筋肉が鍛えられ、引き締まった二の腕を目指せます。
太もも・ヒップラインステップやキック動作で下半身の筋肉が活性化され、太ももやヒップラインを整えられます。

ボクササイズを行うことでバランスよく筋肉量が増え、全身のシルエットが美しくなるでしょう。また、基礎代謝が向上することで痩せやすくリバウンドしにくい体質を目指せます。

ボクササイズを行うメリット・デメリット

女性がボクササイズをするメリットやデメリットには、どのようなことがあるのでしょうか?

ボクササイズのメリット

ボクササイズのメリットとして、以下の点も期待できます。

  • 体幹(インナーマッスル)を鍛える
  • 体を引き締める
  • 汗をたくさんかくことによる美肌効果

ボクササイズは体の表面の筋肉(アウターマッスル)だけでなく、体の内側の筋肉である体幹(インナーマッスル)も同時に鍛えることができます。体幹を鍛えると、姿勢が良くなったり基礎代謝がアップしたりするため、体の引き締めにつながります。

また、カロリー消費の激しい全身運動なので、汗をしっかりかき血流が良くなることで、体内の老廃物が排出され、美肌効果も見込めます。

ボクササイズのデメリット

ボクササイズのデメリットには、以下のような点があります。

  • 関節に負担がかかるエクササイズのため、ケガにつながりやすい
  • レベルの高いトレーニングは負荷も高く、続かない原因になることも

どのトレーニングを行う際もケガには十分注意する必要がありますが、特にボクササイズでは力強く動く場面が多いため、関節への負担に注意することが大切です。

また、自分のレベルに合わないトレーニングを急に取り入れてしまうと、想像以上につらく、続けられないと感じてしまうこともあるでしょう。

どちらのデメリットに対しても、自分のレベルに合ったトレーニングを見極めて実施していくことが大切です。

以上の点が、女性目線で考えたときのボクササイズのメリット・デメリットです。それでは、ボクササイズでは具体的にどのような動きをするのか、基本動作をみていきましょう。

【初心者でもOK】ボクササイズの基本的なやり方を紹介

ここでは、ボクササイズに初めて挑戦する方にもわかりやすい、基本のフォームや動き、練習方法を解説します。

①基本のフォーム

ボクササイズの基本フォーム
ボクササイズの基本フォーム

ボクササイズをはじめるうえでの基本的な型です。このフォームからパンチやキックを繰り出すことで、スムーズにトレーニングが行えます。利き足によって左右が異なりますが、今回は利き足が右の方に合わせてご紹介します。左足が利き足の方は、反対で行いましょう。

基本のフォームのとり方

難易度:易しい

  1. 肩幅に足を開いて左足を半歩前へ。後ろ足となる右足は少し外側へ。
  2. リラックスして手を握る。親指は外側に。
  3. 脇を軽く締め、こぶしは小指側を正面に。頬骨の前で、自分の顔を守るように拳を構えます。
  4. 膝を緩め、お腹に力を入れた状態を維持。やや前傾姿勢になった状態をキープする。

基本フォームのポイント

力を入れすぎず、リラックスして行いましょう。脇を締めることを忘れずに。利き足が左側の方は、利き足となる左脚が後ろになるように左右を逆にして行ってください。

②ジャブ・ストレート

左手のパンチがジャブ、右手のパンチがクロス
左手のパンチがジャブ、右手のパンチがクロス

ボクシングの基本的なトレーニングです。右脚が後ろのポジションの場合、正面から見て左肩が右肩よりも前にあります。このとき、左手のパンチがジャブ、右手のパンチがストレートです。前の腕のパンチをジャブ、後ろの腕のパンチをストレートと覚えましょう。今回は利き足が右の方に合わせてご紹介します。左足が利き足の方は、反対で行いましょう。

ジャブ・ストレートのやり方 

難易度:易しい

  1. 基本のフォームから左手を前に突き出します。こぶしを真正面に向けて打ちます(ジャブ)
  2. 基本のフォームに戻ってから、右腕を前に突き出します。腕だけではなく、右肩も正面方向に動かし、背中から体を使うイメージです。ジャブよりも長く前に打ち出します。(ストレート)
  3. 上記の運動を交互に繰り返します。

ジャブ・ストレートのポイント

力を入れすぎるとケガの原因になります。リラックスして行いましょう。パンチをする際は、肘が伸びきり可動域がロックされないよう、肘の関節にゆとりを持たせるようにしましょう。

基本フォームに戻る際は、顔を守るようなイメージで行います。何度も行っていくと、腕が下がりやすいので注意です。

③フック

左右に体重が振り回されないように、体幹を意識して行う
左右に体重が振り回されないように、体幹を意識して行う

基本フォームから、肘を曲げたまま片腕を開き、対戦相手の頬を真横からパンチするイメージで行います。パンチに力が加わるように、全身を使って動かしましょう。

フックのやり方 

難易度:易しい

  1. まず右フックから行います。基本フォームから右腰を後ろに引くようにしてひねり “溜め” をつくります。
  2. 上半身の軸を意識し、体がブレないように、一度引いた右腰を反時計回りに回転させながら右肘を顔の高さまであげ、右腕を右から左にパンチさせます。
  3. 基本フォームに素早く戻ります。
  4. 繰り返し何度か行います。

フックのポイント

左右に体重が振り回されないように、体幹を意識して行いましょう。

④ウィービング

相手のパンチを避ける動作をイメージして行う
相手のパンチを避ける動作をイメージして行う

基本フォームから上半身を左右に体重移動させながら上・下・上とウェーブさせます。ボクシングの試合をしているようなイメージで、相手のパンチを避ける動作をイメージして行いましょう。

ウィービングのやり方

難易度:易しい

  1. 基本フォームから、膝を少し曲げ、腰を下に落とします。
  2. 体重を右側に乗せ、上体を少し起こして右側に動きます。
  3. 1の姿勢に戻ったら、体重を左側に乗せ、左側に動きます。
  4. 繰り返し何度か行います。

ウィービングのポイント

Uの字をイメージし、左右に上半身をウェーブするイメージを持ちましょう。相手のパンチを避けるイメージで、素早く行いましょう。

⑤キック

基本フォームから、左右の脚を突き出すキック
基本フォームから、左右の脚を突き出すキック

基本フォームから、左右の脚を突き出してキックをします。高さにより、ローキック、ミドルキック、ハイキックとありますが、自分のペースに合わせて行うようにしましょう。

キックのやり方 

難易度:易しい

  1. 基本フォームから左脚をさらに1歩前に踏み込む際に、つま先を外側に向け、かかとをしっかりと床につけます。
  2. 腰を使いながら、勢いをつけて右脚を持ち上げ、膝を伸ばしてキックします。
  3. 脚を元に戻し、基本フォームに戻ります。
  4. 何度か繰り返し行います

キックのポイント

キックの高さは、自分のペースに合わせて調節しましょう。なんとなくキックするのではなく、腰から力を使って、全身で蹴るようにしましょう。

ボクササイズを実施する際の注意点

ボクササイズを安全に行い効果を実感するには、いくつか注意すべき点があります。

  • 体を動かす前にストレッチを実施する
  • 正しいフォームで実施する
  • 適切な頻度で継続する
  • カロリー管理も忘れない
  • 短期間で効果が出ないことを理解する

それぞれの注意点について、詳しく解説します。

体を動かす前にストレッチを実施する

ボクササイズで体を動かす前は、ストレッチを行いましょう。急に体を動かすと、筋肉や関節を痛めてしまう恐れがあります。

また、ストレッチで固まった筋肉をほぐすことで可動域が広がり、筋肉を最大限使えるようになります。その結果、エクササイズの効果が高まることも期待できるでしょう。

正しいフォームで実施する

ボクササイズを実施する際は、正しいフォームを意識することも大切です。不適切なフォームや動作では使いたい筋肉を使えなかったり負荷が足りなかったりして、十分な効果が得られない可能性があります。

また、フォームを間違えていると筋肉や関節に負担がかかり、ケガの原因になる場合も。鏡などで自分のフォームをチェックしながら行うとよいでしょう。

適切な頻度で継続する

いくらボクササイズの脂肪燃焼効果が高いとはいえ、運動の頻度や時間が少なすぎるとカロリー消費が不十分になり、効果が表れにくくなります。

ダイエット目的なら週2~3回、30分以上行うことが理想です。より高い効果を得たいなら、毎日30分程度続けることが理想です。無理をする必要はありませんが、なるべく高い頻度で継続できるよう習慣化しましょう。

カロリー管理も忘れない

ダイエットの基本は、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることです。ボクササイズを実践していても、暴飲暴食に走ったり不適切な食事を摂っていたりすると、ボクササイズのダイエット効果を打ち消してしまう場合があります。そうならないよう、カロリー管理もセットで行いましょう。

カロリー管理が面倒なら、アプリを活用するのも手です。以下の記事ではカロリー管理ができるOWN.アプリの評判や口コミについてまとめているので参考にしてみてください。

関連記事:OWN.アプリの評判や口コミをまとめた記事はこちら

短期間で効果が出ないことを理解する

ボクササイズに限らず、即効性のあるダイエットは存在しません。短期間での効果を期待しすぎると、効果を実感できず「せっかくボクササイズに取り組んだのに効果なしのまま終わった!」と諦めてしまう可能性があります。短期間では効果が出ないことを理解し、気長に取り組みましょう。長い目でボクササイズを続ければ、効果を実感できる日が来るはずです。

ボクササイズに関するQ&A

ここではボクササイズをやってみたいと思っている方のちょっとした疑問にお答えします。

ボクササイズでどれくらい痩せられる?

どれくらい痩せられるかは、ボクササイズに取り組む時間、頻度、また食事の管理などによって異なるため人それぞれです。しかし、食事の管理をしたうえで、例えば週に1回のトレーニングを続けると、平均して2〜3か月で体重の減少やウエストのくびれなど、効果を実感できる方が多いようです。

ボクササイズはどれくらいの頻度でやるべき?

頻度に決まりはありませんが、週に1〜2回できると良いでしょう。ボクササイズは筋トレ要素も含んでおり、筋肉を成長させるには、筋肉を休ませる時間が必要であるため毎日する必要はありません。また、1回のトレーニングは、脂肪燃焼効果を考えて20分程度以上が望ましいですが、ボクササイズは全身を使ったエクササイズで負担も大きいため、まずは5分くらいから始め、少しずつ時間を延ばすのがよいでしょう。最初から無理しすぎて挫折しないよう、楽しくできる頻度や時間から始めましょう。

ボクササイズにおすすめのウェア(服装)は?

おすすめの服装は、脚や腕の動きの妨げにならないタンクトップやショートパンツです。パンチで腕を前に出したり、フットワークで足を動かしたりする際の邪魔にならないものがよいでしょう。ヨガをするときと似たような服装でもOKです。また、汗をたくさんかくので吸汗速乾性のあるウェアがおすすめです。

女性の場合、激しく動くため下着はスポーツブラを着用しましょう。エクササイズ中に胸がゆれることにより、胸の中のクーパー靭帯が切れたり伸びたりすることで、垂れてしまう心配があるからです。

関連記事:ヨガの服装の選び方についてまとめた記事はこちら

トルチャで人気のボクササイズレッスンをご紹介

フィットネスクラブ「ティップネス」が運営するオンラインフィットネスサービス「トルチャ」の、月600本という豊富なレッスンの中から人気のボクササイズレッスンをご紹介します。

  • 脂肪燃焼ボクシング
  • FIGHT DO®️(ファイドウ)

それぞれの難易度やポイントを解説するので、参考にしてみてください。

①脂肪燃焼ボクシング

難易度:初心者向け

ボクシングの基本的な動作や、コンビネーションを楽しむクラスです。パンチの動作を取り入れた軽めのエクササイズですが、全身の脂肪燃焼効果や、心肺機能向上にも効果的です。

脂肪燃焼ボクシングのポイント

初心者向けの内容なので、ボクササイズのエクササイズとしては参加しやすい内容です。短時間で効率的にシェイプアップしたい方や、ストレスを発散させたい方におすすめです。

②FIGHT DO®(ファイドウ)

難易度:中級者〜経験者向け

キックボクシングの動きをベースに有酸素運動と無酸素運動を組み合わせ、全身の筋力、持久力、俊敏性、柔軟性を効果的に向上させることができるレッスンです。ムエタイやマーシャルアーツの動きも出てくるため、少しトレーニングに慣れた方向けのレッスンとなります。

音楽に合わせ、ボクササイズのパンチやキックを組み合わせて動くレッスンです。脂肪を燃焼させたい方はもちろん、音楽と動きがプログラムされたレッスンなので、楽しみながらボクササイズしたい方にはおすすめです。

FIGHT DO®(ファイドウ)のポイント

音楽のリズムに合わせてエクササイズをするため、日頃のストレスなどを忘れて、エクササイズに没頭することができます。集中して行えば想像以上の発汗量があり、レッスン後にはすっきりとした爽快感を味わえます。ボクササイズに慣れた方はぜひお試しください。FIGHT DO®(ファイドウ)はLIVE限定での配信なので、曜日と時間を合わせて参加しましょう。

ボクササイズで楽しくストレス発散しながらダイエット!

ボクササイズは、ストレス発散をしながら脂肪を燃焼することができるため、とても人気のあるトレーニングです。太りにくい体を作ることができるトレーニングメニューは、美ボディメイクにもおすすめです。うまく生活に取り入れることで、心身ともにバランスの取れた健康的な生活を送ることができます。自分自身に合ったレベルから、少しずつ取り入れていきましょう!

ボクササイズ動画

オンラインフィットネスtorcia(トルチャ)ではボクササイズのレッスンがございます!
こちらのサンプル動画はどなたでも視聴いただける動画となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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